普通の恋をする、普通の男子高校生の話

煬帝

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3年生 日常

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陸(りく)→晃・翔の同級生、2年生で翔と同じクラス、愛すべき馬鹿、翔といつもふざけてる、慧とよく喧嘩してる

隼(はやと)→晃・翔の同級生、2年生で翔と同じクラス、冷静で観察力がある、お兄ちゃん的存在、晃の翔に対する想いに少し気づいてる

慧(けい)→晃・翔の同級生、2年生で晃と同じクラス、運動苦手、陸と翔のおふざけにうんざりしてる、特に陸とは話ができないと思ってるが喧嘩するほど仲がいい





チャイムが鳴り授業中の静けさとは打って変わって喋り声が混ざりざわざわと大きくなる



翔「晃、ちょっと500円貸して」

晃「いや、なんで俺?」

翔「じゃあ陸」

陸「俺も無理」

翔「じゃあ慧」

慧「は?お前財布は?」

隼「翔、まずは自分で努力しろ」

翔「くそ、全滅か…」


女子達がガタガタと机を合わせはじめる


晃「何に使うの」

翔「弁当忘れた、ついでに財布も家なことに今気づきました☆」

晃「………しょうがねーな、貸してやるよ」

翔「うぇーい!晃ありがとーさいこー!!」

慧「うわでたオカン」

隼「オカン」

陸「甘すぎ~」

翔「やっぱ持つべきものは心の友よ~お前らとは違う」

晃「お前絶対返せよ」

翔「もちろんです!」


もらった硬貨を握りしめ早々にポッケにつっこむ翔は椅子に座る3人を見下ろす


隼「晃あんま甘やかしちゃだめだよ?俺ら学生にとって500円なんて大金なんだから」

晃「でも困ってる人は助けないとってア〇パンマンで学んだから」

慧「お前人生の教科書何歳で止まってんの?」

陸「カバオ君は購買で何買うつもり?アンパン?」

翔「カバオ言うな」


翔「500円もあるんだからもちろん照り焼きパン(400円)だろ!プラスで焼きそばパンまで買えちゃう最高~」

陸「俺照り焼きパンなんて食ったことねぇーよ。一口くれ」

慧「人気すぎて多く仕入れてるのに数分でなくなるらしいじゃん」

隼「早く行かないと売り切れちゃうんじゃない?」

翔「やば、速攻で行ってくる!」









パタパタと購買へ急ぐ上履きの足取りは軽い















残り1個の照り焼きパンを見つけほっとする翔の手にあったのは一枚の100円玉だった















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