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第8話★
駿太郎はそろそろと目を開ける。まつ毛についた水滴が邪魔で目をしばたかせると、肩で息をする友嗣が視界に入った。
友嗣は微笑んでいる。それは先程気付いた感情が読めない笑みではなく、目を細めて、優しい瞳で駿太郎を見ていた。
どうしていきなりこんな表情に? と思う。けれど身体が震えて思考が定まらなくて、なぜだかわからないけれど、目の前の男に縋りつきたくなった。
「ゆ、……じ……」
「……うん」
掠れた声で名前を呼ぶと、彼は身をかがめてキスをする。熱い吐息が頬にかかり、それにすら身体が反応してしまう。
「抱きしめて……。俺を、捕まえてて?」
「ん……」
言葉の意味を深く考えないまま、言われた通り駿太郎は友嗣の肩に腕を回した。彼の熱い肌になんだか胸がいっぱいになって、涙が止まらない。
どうして急に優しくなったのだろう? さきほどは処女じゃあるまいしと彼は言ったし、扱いが丁寧とは言いがたかったのに。
――泣いたからやり過ぎたとでも思ったのだろうか?
友嗣が再び動き出す。それはさっきとはうってかわって遠慮がちなものだった。それなのに、身体が勝手にうねるような快感が全身に走り、駿太郎は目の前の男を掻き抱く。
「ゆ、……じ、ゆーじ……っ」
ボロボロと涙を落としながら、駿太郎は甘くて烈しい刺激に耐えた。友嗣は吐息がぶつかる距離で駿太郎の顔を見ていて、時折宥めるように唇を合わせてくる。
どうしよう、気持ちよすぎておかしくなる、とそんなようなことを呟いた気がした。何度も絶頂を迎え、苦しいと訴えても友嗣は止まらない。
「あー……いきそ……、いっていい?」
上擦った声で言う友嗣に、駿太郎はコクコクと頷くだけの返事をする。
もう、なんでも良いから早く終わって欲しかった。声もなく喘ぐ駿太郎に、友嗣は笑ったあと苦しげに眉を顰めて息を詰める。その表情が今まで見た誰よりも、きれいだと思ったのは内緒だ。
友嗣の屹立が駿太郎の中で大きく脈打つ。ドクン、ドクン、と身体の中で彼の躍動を感じながら、駿太郎は勝手に痙攣する内ももで友嗣の身体を挟んだ。
「あー、……ふふ、気持ちよかったー。やっぱり身体の相性はいいね」
将吾の言った通りだぁ、と友嗣は一つ、キスを落とす。ここでどうして将吾の名前を出すのか、と駿太郎はその神経を疑った。こっちはもう、手足も動かせないほどぐったりしているのに、彼は機嫌良く駿太郎の顔に何度もキスをしている。
「ちょ、も、……やめろ……って……」
疲れて反応すらできない駿太郎は、友嗣の近付いてくる顔を剥がす。しかし友嗣はまだ中に入ったままだというのに、ぎゅうぎゅうと抱きしめてくるのだ。
「いいから早く抜けよっ」
「えー? シュンは気持ちよくなかった?」
ぐ、と駿太郎の喉が鳴る。
正直、気持ちよすぎておかしくなると思ったし、感じすぎて疲れた。そしてとても眠たい。危うく目を閉じそうになり、瞬きをしながら首を振って、眠気をやり過ごす。
「……とりあえず、もう一回シャワー……」
質問には答えずそう言うと、友嗣はやっと身体から出ていく。もしかしたら、ゴムをしていると嘘をつかれたかと思ったけれど、抜けたそれにはちゃんと装着されていて安心した。
(だる……)
全身が火照っていて、眠る前の感覚に似ているなと思う。フラフラとベッドから降りると、大丈夫? と友嗣が支えてくれた。
「そのまま行ったら転びそうだね。……俺が濡れタオル持ってこようか?」
座ってて、とベッドに座らされ、ボーッとする頭で友嗣を見送る。裸で浴室に消えた彼は、しばらくして本当に濡れタオルを持ってきた。
「……派手にやったねぇ」
「……誰のせいだよ……」
恨めしく友嗣を睨むと、彼はなぜか嬉しそうに笑う。
「シュンは特別。いっぱい気持ちよくなってもらいたかったから」
「……」
友嗣は濡れタオルで駿太郎の身体を拭き始めた。それにしてもやりすぎだぞと思うけれど、反論する気力は残されていない。とにかく眠くて、目を開けているのがやっとだ。
どうして途中から優しくなったのか。そう聞きたかったけれど、声を発する元気すらない。今もかいがいしく身体を拭いている友嗣は、鼻歌まで歌っている。
(なんなんだ……)
行為中に、何か彼の琴線に触れたのだろうか。やっぱり途中で優しくなったのは、そのせいだったのだろうか。
ガクッと頭が揺れて慌てて起き上がる。どうやら舟を漕いでいたことすらわからないほど、疲れているらしい。
「……ここに泊まろっか。ね?」
友嗣にそう言われて、駿太郎はなんて返したのかわからない。けれど寝かされて、掛け布団を掛けられても、友嗣の体温は離れることはなかった。
友嗣は微笑んでいる。それは先程気付いた感情が読めない笑みではなく、目を細めて、優しい瞳で駿太郎を見ていた。
どうしていきなりこんな表情に? と思う。けれど身体が震えて思考が定まらなくて、なぜだかわからないけれど、目の前の男に縋りつきたくなった。
「ゆ、……じ……」
「……うん」
掠れた声で名前を呼ぶと、彼は身をかがめてキスをする。熱い吐息が頬にかかり、それにすら身体が反応してしまう。
「抱きしめて……。俺を、捕まえてて?」
「ん……」
言葉の意味を深く考えないまま、言われた通り駿太郎は友嗣の肩に腕を回した。彼の熱い肌になんだか胸がいっぱいになって、涙が止まらない。
どうして急に優しくなったのだろう? さきほどは処女じゃあるまいしと彼は言ったし、扱いが丁寧とは言いがたかったのに。
――泣いたからやり過ぎたとでも思ったのだろうか?
友嗣が再び動き出す。それはさっきとはうってかわって遠慮がちなものだった。それなのに、身体が勝手にうねるような快感が全身に走り、駿太郎は目の前の男を掻き抱く。
「ゆ、……じ、ゆーじ……っ」
ボロボロと涙を落としながら、駿太郎は甘くて烈しい刺激に耐えた。友嗣は吐息がぶつかる距離で駿太郎の顔を見ていて、時折宥めるように唇を合わせてくる。
どうしよう、気持ちよすぎておかしくなる、とそんなようなことを呟いた気がした。何度も絶頂を迎え、苦しいと訴えても友嗣は止まらない。
「あー……いきそ……、いっていい?」
上擦った声で言う友嗣に、駿太郎はコクコクと頷くだけの返事をする。
もう、なんでも良いから早く終わって欲しかった。声もなく喘ぐ駿太郎に、友嗣は笑ったあと苦しげに眉を顰めて息を詰める。その表情が今まで見た誰よりも、きれいだと思ったのは内緒だ。
友嗣の屹立が駿太郎の中で大きく脈打つ。ドクン、ドクン、と身体の中で彼の躍動を感じながら、駿太郎は勝手に痙攣する内ももで友嗣の身体を挟んだ。
「あー、……ふふ、気持ちよかったー。やっぱり身体の相性はいいね」
将吾の言った通りだぁ、と友嗣は一つ、キスを落とす。ここでどうして将吾の名前を出すのか、と駿太郎はその神経を疑った。こっちはもう、手足も動かせないほどぐったりしているのに、彼は機嫌良く駿太郎の顔に何度もキスをしている。
「ちょ、も、……やめろ……って……」
疲れて反応すらできない駿太郎は、友嗣の近付いてくる顔を剥がす。しかし友嗣はまだ中に入ったままだというのに、ぎゅうぎゅうと抱きしめてくるのだ。
「いいから早く抜けよっ」
「えー? シュンは気持ちよくなかった?」
ぐ、と駿太郎の喉が鳴る。
正直、気持ちよすぎておかしくなると思ったし、感じすぎて疲れた。そしてとても眠たい。危うく目を閉じそうになり、瞬きをしながら首を振って、眠気をやり過ごす。
「……とりあえず、もう一回シャワー……」
質問には答えずそう言うと、友嗣はやっと身体から出ていく。もしかしたら、ゴムをしていると嘘をつかれたかと思ったけれど、抜けたそれにはちゃんと装着されていて安心した。
(だる……)
全身が火照っていて、眠る前の感覚に似ているなと思う。フラフラとベッドから降りると、大丈夫? と友嗣が支えてくれた。
「そのまま行ったら転びそうだね。……俺が濡れタオル持ってこようか?」
座ってて、とベッドに座らされ、ボーッとする頭で友嗣を見送る。裸で浴室に消えた彼は、しばらくして本当に濡れタオルを持ってきた。
「……派手にやったねぇ」
「……誰のせいだよ……」
恨めしく友嗣を睨むと、彼はなぜか嬉しそうに笑う。
「シュンは特別。いっぱい気持ちよくなってもらいたかったから」
「……」
友嗣は濡れタオルで駿太郎の身体を拭き始めた。それにしてもやりすぎだぞと思うけれど、反論する気力は残されていない。とにかく眠くて、目を開けているのがやっとだ。
どうして途中から優しくなったのか。そう聞きたかったけれど、声を発する元気すらない。今もかいがいしく身体を拭いている友嗣は、鼻歌まで歌っている。
(なんなんだ……)
行為中に、何か彼の琴線に触れたのだろうか。やっぱり途中で優しくなったのは、そのせいだったのだろうか。
ガクッと頭が揺れて慌てて起き上がる。どうやら舟を漕いでいたことすらわからないほど、疲れているらしい。
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