ジリ貧迷宮主が教える──ハーレムダンジョンの作り方

RYOMA

文字の大きさ
65 / 200
ダンジョンウォー

ダンジョンギルド

しおりを挟む
起きると、見慣れない天井が見える。寝ぼけた頭が、覚醒していき、昨日増築した、新しい部屋での最初の朝であることを思い出した。俺はベットから起き上がると、屋上に増築した洗面所に向かう。ここには、井戸から直接水が引かれていて、いつでも自由に水が使える。今回、屋上に増築したのは、今後の増員を考えて、小部屋が6部屋、グワドンなどの巨人でも使用できる中部屋が2部屋、それと洗面所と、トイレを作った。洗面所には火炎台と呼ばれる魔道具が置かれていた。これは火魔法の力で使用できるコンロのようなもので、これに鍋を乗せて使用すると、お湯を沸かすことができる。俺は洗面所で顔を洗いながら、これでお湯を沸かしていた。

お湯が沸くと、コップに炭豆茶の粉末を入れて、そこにお湯を注ぐ。芳醇な香りが周りに漂う。屋上にあるベンチに腰掛けて、俺はちびちびと炭豆茶を飲んでいた。そこへリンスが、何やら手紙を持ってやってきた。

「紋次郎様、おはようございます。それと、ダンジョンギルドから手紙が来ています、おそらく評議会への出席の願いだと思いますけど」
「おはようリンス。評議会って何?」
「ダンジョンギルドの方針や指針を決定する、重要な会議です。年に2度開催されます」
「どうして俺がそんな会議に呼ばれるの?」
「何言ってるんですか、前にも話しましたけど、紋次郎様はダンジョンギルドのシルバー会員ですよ。評議会にはシルバー以上に全ての会員に参加の権利があるんです」

「あっ、そういえばそんな話ししてたね。で、その評議会はいつあるの?」
「10日後ですね。場所は大陸最大の都市、ラームレブカです」
「遠いのそこ?」
「馬車で7日くらいでしょうか」
「うわ・・遠いね、嫌だな行くの・・・それは出席しないとダメなの?」
「ダメではないですけど、理由がない不参加は、何かしらのペナルティが発生する場合があります」

「う・・行くしかないのか・・・」
「まあ、紋次郎様は、一度はラームレブカには行った方が良いでしょう。これはいい機会かもしれません」

「そうだね・・ルーン新月もまだ先なんだよね、時間もあるし行ってくるか」
「出発は明日が良いでしょう。冒険ではないので危険もありませんから、同行するのは私と、もう一人くらいで良いかと」

このもう一人を決めるのに、それは揉めに揉めた。数時間に及ぶ話し合いの末に、その一人に決まったのは・・

「お前ら、おみあげ買ってきてやるからよう」
留守番させとくと、ろくなことをしないとの理由で、ポーズに決まった。あと、女性陣にとっては譲歩できる選択であったのだろう。それと馬車代や宿代がかからないからとの理由で、アスターシアも同行することになった。これについてはアルティがすごい反対していたが、紋次郎の護衛だからとの説得で、渋々納得していた。


「ギルドマスター、どちらへ?」
豪華な内装の部屋を、何も告げづに出るヒューマンの初老の老人。おそらくその人物の秘書であろう、エルフの女性が、それを呼び止める。

「ちょっと出かけてくる。訪問者があったら、急の用で出かけたと伝えるが良い」
「かしこまりました。それでは本日はこちらにはお戻りになられないのですね」
「そうだな、そのまま帰宅すると思う」
「はい。ではそのように」

老人は、その場を後にする。周りの建物に比べると、圧倒的に巨大なその建物を出ると、人目を避けるように、ある場所へと歩みを進めた。

老人がたどり着いたのは、人気のない、とある酒場であった。老人はそのまま店の主人に話しをして、裏の特別な部屋へと案内される。しばらくそこで待っていると、深くローブを被った、性別の不明な人物が入ってくる。その人物の手には、布で中身を見えなくした、カゴが持たれている。その人物はテーブルにそのカゴを静かに乗せた。

「エミロ、話とはなんだ、何か問題でもあったのか」
老人がそう話しかけると、少女のような綺麗な声で話しを返してくる。
「ズオルド、ダンジョンギルドのギルドマスターであるお前に、対処してもらいたいことがある」
「何だ、言ってみろ」
「あるダンジョンマスターを潰してほしい」
「ほほう。そんなことで私が動かなければいけないのか?」
「私たちが派手に動けないのはお前にも理解できるだろう。静かにその存在を消してほしいのだ」
「それで相手は誰だ」
「紋次郎という名のマスターだ」
「紋次郎? 聞かない名だな」
「その無名の男に、私の部下がひどい目に遭わされていてね。その中には英雄級も含まれているんだよ、その意味がわかるよな」
「まあ、にとって邪魔だってことはわかった。よかろう、なんとかしよう」

「それでは話は終わった。私は帰るとしよう」
そう言って、エミロはカゴを手に持ち、椅子から立ち上がる。その時、椅子にかかったローブが引っ張られ、深く被ったローブが外れる。そして、その人物の顔がさらけ出した。その顔には目も鼻も口もない、ただののっぺらな人形だった・・・・
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~

名無し
ファンタジー
 主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。

クラス召喚されて助かりました、逃げます!

水野(仮)
ファンタジー
クラスでちょっとした騒動が起きていた時にその場に居た全員が異世界へ召喚されたみたいです。

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

SE転職。~妹よ。兄さん、しばらく、出張先(異世界)から帰れそうにない~

しばたろう
ファンタジー
ブラック企業で倒れたSEが、 目を覚ますと――そこは異世界だった。 賑やかなギルド、個性豊かな仲間たち、 そして「魔法」という名のシステム。 元エンジニアの知識と根性で、男は再び“仕事”を始める。 一方、現実世界では、 兄の意識が戻らぬまま、妹が孤独と絶望の中で抗っていた。 それでも彼女は、心ある人々に支えられながら、 科学と祈りを武器に、兄を救う道を探し続ける。 二つの世界を隔てる“システム”の謎が、やがて兄妹を結びつける。 異世界と現実が交錯するとき、物語は再起動する――。 《「小説家になろう」にも投稿しています》

最初から最強ぼっちの俺は英雄になります

総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

処理中です...