甘ったれ第四王子、異世界に夢を馳せるが…

木野 章

文字の大きさ
43 / 48

先にそれ言ってくれない?

しおりを挟む
お昼はふかふかのパンケーキを食べて

やる事も無いから今はのんびり庭で散歩中

色んな花々が咲き乱れているの花壇の前にあるベンチに座って、先生が貸してくれた古文書を読んでみることにする


「そもそも瑞風とは瑞々しい風のことであり、吉兆をあらわすめでたい風という意味もあわせ持つ。陽廻国の伝説は神風がモチーフとされており、国の位置も相まって瑞風教の教典ともされている説は信憑性が高い」

「…うーん、でもあんな誰でも書けそうな大雑把な伝説が教典ってなぁ」

「ナギ様は最近本をお読みになることが多いですねぇ、皆さん驚いてますよ!」

「ううん、やる気がある時だけだよ…」


横に居てくれていた専属メイドのムースの方を向いて、ふと考える


「そういえば、ムースって代々王国出身では無いんだよね?」

「はい、私の一族は元は国の境にあった村からイッセ王国へお引越ししてきたんです」


執事やメイドになれるのは中流階級の一族の娘や息子、それかイッセ王国で募集された一般人の中でも実力のある人だけ

大半がイッセ王国に根付いた家系だけれど、ムースは例外で他国の血が多く混じっているって
メイドさんの誰かが言っていたのだ

…そのメイドさん、あんまりいい人じゃなかったから苦手だったけど
そういえば最近全然見かけないから辞めちゃったのかも


「国の境に村…?」

「ええ、ちょっと色々あったのでナギ様や私を雇って下さった方々に聞かれた時以外は内緒にしているんですけど」

「そうなんだ…どんな名前の村か聞いてもいい?」

「はい、“チエン村”という村ですよ!」


チエン村…聞いた事ない村だけど、兄様達は知っているのかな?


「初めて聞く名前の村だ、どんな所だったの?」

「凄くのどかで、農作物がよく育つ土地だったんですよ~!…先の戦争でもう滅びてしまったんですけれどね」

「あ、……ご、ごめん、変な事聞いちゃって」

「いえいえ!!私が産まれる前に起こったことですし、似たような感じで滅んだ村なんていくらでもあるんですから」

「…ううん、ムースの家族の故郷だったんでしょ?そんな軽く言えないよ!!」

「……うぅ、ナギ様お優しいのですね、ありがとうございます」


うるうると涙を滲ませたムースを慰めながら、しんみりとした空気に包まれる

…あれ、ムースが持ってる手紙、なんか見覚えあるな


「ムース、話変えるけどその手に持ってるお手紙は何?」

「…あっ、そうだった。皇太子様より御手紙が来てますよ!」


「先にそれ言ってくれないかな!?!?」


驚いて、持っていた古文書をポイと投げてしまったのは先生には内緒
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

従者は知らない間に外堀を埋められていた

SEKISUI
BL
新作ゲーム胸にルンルン気分で家に帰る途中事故にあってそのゲームの中転生してしまったOL 転生先は悪役令息の従者でした でも内容は宣伝で流れたプロモーション程度しか知りません だから知らんけど精神で人生歩みます

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

異世界転生してひっそり薬草売りをしていたのに、チート能力のせいでみんなから溺愛されてます

ひと息
BL
突然の過労死。そして転生。 休む間もなく働き、あっけなく死んでしまった廉(れん)は、気が付くと神を名乗る男と出会う。 転生するなら?そんなの、のんびりした暮らしに決まってる。 そして転生した先では、廉の思い描いたスローライフが待っていた・・・はずだったのに・・・ 知らぬ間にチート能力を授けられ、知らぬ間に噂が広まりみんなから溺愛されてしまって・・・!?

拾った異世界の子どもがどタイプ男子に育つなんて聞いてない。

おまめ
BL
召喚に巻き込まれ異世界から来た少年、ハルを成り行きで引き取ることになった男、ソラ。立派に親代わりを務めようとしていたのに、一緒に暮らしていくうちに少年がどタイプ男子になっちゃって困ってます。 ✻✻✻ 2026/01/10 『1.出会い』を分割し、後半部分を『2.引き取ります。』として公開しました。

【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?

キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。 知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。 今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど—— 「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」 幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。 しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。 これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。 全8話。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

処理中です...