123 / 411
圏ガクの夏休み
帰還
しおりを挟む
伝えてしまいたい気持ちが溢れそうになったが、その一歩は踏み出さず、誤魔化すみたいにアイスへ手を伸ばした。
そして、この夏にすっかり馴染んでしまった遠慮のなさを発揮して「いただきます」と声をかけ、ドライアイスでカチンコチンに凍ったアイスに歯を立て、危うく自分で自分の歯をへし折る所だった。
「ん、それで……何があったんだ? 食べながらでいいから話してくれないか」
囓るのは諦め大人しく冷たい甘さを文字通り舌で転がしていると、チラリと布団に視線をやりながら先輩が聞いてきた。
見ているだけで満足してしまいそうになる先輩の柔らかな表情は、心配やある種の覚悟のような真剣なモノへと変わってしまう。真剣な顔も好きだが、今はオレと同じ気持ちでいて欲しくて、適当な言い訳を探す。香月たちの事を馬鹿正直に話してしまうと、少なくとも楽しそうな顔はしてくれなくなるだろうからな。
「別に……大した事じゃないよ」
言い訳を探す時間稼ぎに、そう口にすると
「誰かが俺の使ってた布団で、これだけの血をまき散らしてるのにか?」
少し怒ったような呆れた顔で、先輩は問題のオレの鼻血が染み込んだ布団を摘まみ上げた。そうか! そうだ! 鼻血なんだ。オレの鼻血だと素直にそう言えばいい。
「それオレの鼻血なんだ」
オレがそう口にすると、一気に先輩の顔が辛そうな色に変わった。こんな顔をさせたくなかったんだと改めて思い、香月たちの事は内緒にしておこうと心に決めて続ける。
「由々式に、あ、オレの身内な。由々式に餞別だって貰ったエロマンガ読んでたら鼻血出た」
あからさまに疑いの目を向けてくる先輩。オレは証拠としてスポーツバッグから、無修正のエロマンガを取り出す。
「これ見たら先輩だって鼻血吹くよ。見てみろよ、すっげぇエロいから」
初日にパラパラ見ただけだが、確かにエロかった。先輩にも見せてやろうと、中身を物色し始めて、つい見入ってしまうくらい確かにエロかった。
「エロマンガ神の新作じゃないか。いいもの貰ったなぁ、セイシュン」
アイス咥えながら夢中でエロ本読み出したオレの頭をポンポン撫でながら、先輩は由々式を前にして小吉さんが言っていた妙な単語を口にした。
「エロマンガ神って何? そんな奴がいるの学校に」
オレの素朴な疑問に先輩は丁寧に答えてくれた。由々式がコソコソどころか大大的やり始めた起業について。
エロマンガを描いている奴が文字通りエロマンガ神と呼ばれているらしく、そいつの量産するマンガを流通させているのが由々式なのだとか。
「三年にも信者が多いみたいで、便宜をはかってるのかな? 誰にも作業を邪魔されないように三年の階にそいつらの作業場があるんだよ」
なんかそんな話も聞いた事があったような気もする。
「まあ、こう……自分でやる時に何かあった方がいいだろ? そういうのを調達出来るのって一部の特権階級だけだからなぁ。そこに目を付けたらしくて、かなり荒稼ぎしてるらしいぞ」
夜のオカズ販売で一儲けしている、と。そのせいで、由々式は二年から目を付けられてもいるらしい。まあ三年を取り込んでいる時点で、二年との対立は免れないか。
てか、オレなんにも聞かされてなかったんだが……ちょっと悲しくなったので、次に会ったらこの思いを拳に乗せてぶつけてみよう。
エロマンガを先輩に手渡すと、パラパラと流し見る程度ではなく本気で腰を据えて読み出したのが面白くなくて、オレは慌ててマンガを取り上げる。
「先輩こそ、どうしたんだよ。まだ八月にもなってないのに、学校帰って来るなんてさ。住み込みのバイトはいいのか」
ウトウトしている間に三週間が過ぎ去ったはずもなく、先輩との約束の日はまだ遠い。さっきまで何も考えず、先輩が帰ってきた嬉しさを全開にしていた訳だが、そんな自分がちょっとかっこ悪く思えて、努めて冷静を装い尋ねてみた。
「うん、いいんだ。ちょっと早めに帰らせて貰えるよう、お前とキャンプする約束があるって事情を話したら、最後の夏休みなんだし好きにしたらいいって言ってくれてな。お言葉に甘えて、早めに帰らせて貰ったんだ」
「きゃ、キャンプ、は、まだまだ、その、先じゃんか。こんな早く帰って来ても仕方無いだろ」
せっかく早く帰って来てくれたのに、なんだこの言い草。間違った冷静を装いすぎた、気まずい感じに目を逸らすオレに、先輩はいつもの調子で答えてくれる。
「俺もこんな早く帰る気はなかったんだ。去年も一昨年も同じ所で働かせて貰ってたから、八月も忙しいの知ってたし、最初はセイシュンと約束してた日に帰るのも申し訳ないなって思ってた」
キャンプだけでも先輩に無理させていたんだなと、自分の都合しか考えられないオレは今更思い知った。食べ終えたアイスの棒に染み込んだ甘さを吸い上げるべく、チューチューと棒に吸いつきながらも、胸中は反省が溢れ出す。
先輩が帰って来てくれて嬉しいって気持ちは歯止めなく大きくなるのに、一夏くらい大人しく待っていられない自分が情けなくもあった。キャンプは別に夏休みでなくても行ける。二学期に入ってから行ってもよかったんだ。
「……思ってたけど、好きにしたらいいって言われた時な、お前の顔が頭に浮かんで」
先輩の手が、勝手に一人でしょげている、オレの頭を優しく揺する。途切れた言葉の先が聞きたくて、恐る恐る先輩の方へ視線を向けると、見つけた照れ臭そうな表情に胸の中が熱くなった。
「一日でも早く帰りたい、最後の夏休みをセイシュンと一緒に過ごしたいって思ったんだ。だから、まあ、セイシュンの一人部屋暮らしも今日で終了だ。伸び伸びやってる所、わるいとは思うけどな……あんまり邪険にすんなよ」
荒れ果てた部屋を横目に苦笑する先輩は、照れ隠しなのか、小突くみたいにオレの頭から手を離す。先輩の言葉に頭の芯まで茹で上げられ、ぼんやり勢いに身を任せテントの方へ倒れ込むと、トドメとばかりに図書室で見せた破壊神としての所作を披露してしまった。
「うわっ! セイシュン、大丈夫か!」
しっかり解体してやったテントに埋もれながらも、先輩に飛びついてやれという気持ちを抑えられず、助け起こしてくれた先輩にまたもタックルを決めてしまった。
ガラクタに戻ったテントだったモノを片付け、先輩は「先生に挨拶してくる」と部屋を出て行ってしまう。一緒に行くつもりだったが、荷物の整理もしたいからと、留守番を言い渡されてしまったのだ。
一人ポツンと床で胡座を掻いていると、知らず知らず自分の顔がにやけているのが分かった。抑えようと手のひらでバシッと顔面を覆ってみるが、その酷さを手のひら越しに感じて、堪らず床を転げ回る。
「ヤバイ、稲っちの事、全く笑えない」
先輩がちょっと早めに帰って来てくれただけで、テンション高すぎだろオレ。女神を前にした稲っちの姿を思い出し、あぁはなるまいと心を戒めれば
『一日でも早く帰りたい、最後の夏休みをセイシュンと一緒に過ごしたいって思ったんだ』
先輩の声を思いだし、戒めも虚しく一人床で悶えまくった。
先輩もオレと同じ気持ちで、こうやって学校に戻って来てくれた。顔は異常に火照り、心臓は壊れんばかりにフル稼働している。
「オレと一緒にいたいって……コレ、告白みたいなもんじゃねーの? そうゆうつもりで帰って来たの……かな。先輩もオレの事を好きなのか? いや、好きじゃなくても嫌いじゃねぇよな」
自分が自分でなくなるような思考回路に歯止めをかけるべく、オレは机から紙とペンを取り出し「図書室に行ってくる」と先輩へ伝言を残して部屋を出た。
今のオレは壊れかけている。このまま先輩を一人で悶々と待っていれば、この気色悪い思考が飛躍しすぎて、全裸で待機とかやらかしそうで恐かったのだ。
そんな醜態を晒した日には、何も言わずに先輩は出て行ってしまうに違いない。そんなの考えただけで辛い。
そして、この夏にすっかり馴染んでしまった遠慮のなさを発揮して「いただきます」と声をかけ、ドライアイスでカチンコチンに凍ったアイスに歯を立て、危うく自分で自分の歯をへし折る所だった。
「ん、それで……何があったんだ? 食べながらでいいから話してくれないか」
囓るのは諦め大人しく冷たい甘さを文字通り舌で転がしていると、チラリと布団に視線をやりながら先輩が聞いてきた。
見ているだけで満足してしまいそうになる先輩の柔らかな表情は、心配やある種の覚悟のような真剣なモノへと変わってしまう。真剣な顔も好きだが、今はオレと同じ気持ちでいて欲しくて、適当な言い訳を探す。香月たちの事を馬鹿正直に話してしまうと、少なくとも楽しそうな顔はしてくれなくなるだろうからな。
「別に……大した事じゃないよ」
言い訳を探す時間稼ぎに、そう口にすると
「誰かが俺の使ってた布団で、これだけの血をまき散らしてるのにか?」
少し怒ったような呆れた顔で、先輩は問題のオレの鼻血が染み込んだ布団を摘まみ上げた。そうか! そうだ! 鼻血なんだ。オレの鼻血だと素直にそう言えばいい。
「それオレの鼻血なんだ」
オレがそう口にすると、一気に先輩の顔が辛そうな色に変わった。こんな顔をさせたくなかったんだと改めて思い、香月たちの事は内緒にしておこうと心に決めて続ける。
「由々式に、あ、オレの身内な。由々式に餞別だって貰ったエロマンガ読んでたら鼻血出た」
あからさまに疑いの目を向けてくる先輩。オレは証拠としてスポーツバッグから、無修正のエロマンガを取り出す。
「これ見たら先輩だって鼻血吹くよ。見てみろよ、すっげぇエロいから」
初日にパラパラ見ただけだが、確かにエロかった。先輩にも見せてやろうと、中身を物色し始めて、つい見入ってしまうくらい確かにエロかった。
「エロマンガ神の新作じゃないか。いいもの貰ったなぁ、セイシュン」
アイス咥えながら夢中でエロ本読み出したオレの頭をポンポン撫でながら、先輩は由々式を前にして小吉さんが言っていた妙な単語を口にした。
「エロマンガ神って何? そんな奴がいるの学校に」
オレの素朴な疑問に先輩は丁寧に答えてくれた。由々式がコソコソどころか大大的やり始めた起業について。
エロマンガを描いている奴が文字通りエロマンガ神と呼ばれているらしく、そいつの量産するマンガを流通させているのが由々式なのだとか。
「三年にも信者が多いみたいで、便宜をはかってるのかな? 誰にも作業を邪魔されないように三年の階にそいつらの作業場があるんだよ」
なんかそんな話も聞いた事があったような気もする。
「まあ、こう……自分でやる時に何かあった方がいいだろ? そういうのを調達出来るのって一部の特権階級だけだからなぁ。そこに目を付けたらしくて、かなり荒稼ぎしてるらしいぞ」
夜のオカズ販売で一儲けしている、と。そのせいで、由々式は二年から目を付けられてもいるらしい。まあ三年を取り込んでいる時点で、二年との対立は免れないか。
てか、オレなんにも聞かされてなかったんだが……ちょっと悲しくなったので、次に会ったらこの思いを拳に乗せてぶつけてみよう。
エロマンガを先輩に手渡すと、パラパラと流し見る程度ではなく本気で腰を据えて読み出したのが面白くなくて、オレは慌ててマンガを取り上げる。
「先輩こそ、どうしたんだよ。まだ八月にもなってないのに、学校帰って来るなんてさ。住み込みのバイトはいいのか」
ウトウトしている間に三週間が過ぎ去ったはずもなく、先輩との約束の日はまだ遠い。さっきまで何も考えず、先輩が帰ってきた嬉しさを全開にしていた訳だが、そんな自分がちょっとかっこ悪く思えて、努めて冷静を装い尋ねてみた。
「うん、いいんだ。ちょっと早めに帰らせて貰えるよう、お前とキャンプする約束があるって事情を話したら、最後の夏休みなんだし好きにしたらいいって言ってくれてな。お言葉に甘えて、早めに帰らせて貰ったんだ」
「きゃ、キャンプ、は、まだまだ、その、先じゃんか。こんな早く帰って来ても仕方無いだろ」
せっかく早く帰って来てくれたのに、なんだこの言い草。間違った冷静を装いすぎた、気まずい感じに目を逸らすオレに、先輩はいつもの調子で答えてくれる。
「俺もこんな早く帰る気はなかったんだ。去年も一昨年も同じ所で働かせて貰ってたから、八月も忙しいの知ってたし、最初はセイシュンと約束してた日に帰るのも申し訳ないなって思ってた」
キャンプだけでも先輩に無理させていたんだなと、自分の都合しか考えられないオレは今更思い知った。食べ終えたアイスの棒に染み込んだ甘さを吸い上げるべく、チューチューと棒に吸いつきながらも、胸中は反省が溢れ出す。
先輩が帰って来てくれて嬉しいって気持ちは歯止めなく大きくなるのに、一夏くらい大人しく待っていられない自分が情けなくもあった。キャンプは別に夏休みでなくても行ける。二学期に入ってから行ってもよかったんだ。
「……思ってたけど、好きにしたらいいって言われた時な、お前の顔が頭に浮かんで」
先輩の手が、勝手に一人でしょげている、オレの頭を優しく揺する。途切れた言葉の先が聞きたくて、恐る恐る先輩の方へ視線を向けると、見つけた照れ臭そうな表情に胸の中が熱くなった。
「一日でも早く帰りたい、最後の夏休みをセイシュンと一緒に過ごしたいって思ったんだ。だから、まあ、セイシュンの一人部屋暮らしも今日で終了だ。伸び伸びやってる所、わるいとは思うけどな……あんまり邪険にすんなよ」
荒れ果てた部屋を横目に苦笑する先輩は、照れ隠しなのか、小突くみたいにオレの頭から手を離す。先輩の言葉に頭の芯まで茹で上げられ、ぼんやり勢いに身を任せテントの方へ倒れ込むと、トドメとばかりに図書室で見せた破壊神としての所作を披露してしまった。
「うわっ! セイシュン、大丈夫か!」
しっかり解体してやったテントに埋もれながらも、先輩に飛びついてやれという気持ちを抑えられず、助け起こしてくれた先輩にまたもタックルを決めてしまった。
ガラクタに戻ったテントだったモノを片付け、先輩は「先生に挨拶してくる」と部屋を出て行ってしまう。一緒に行くつもりだったが、荷物の整理もしたいからと、留守番を言い渡されてしまったのだ。
一人ポツンと床で胡座を掻いていると、知らず知らず自分の顔がにやけているのが分かった。抑えようと手のひらでバシッと顔面を覆ってみるが、その酷さを手のひら越しに感じて、堪らず床を転げ回る。
「ヤバイ、稲っちの事、全く笑えない」
先輩がちょっと早めに帰って来てくれただけで、テンション高すぎだろオレ。女神を前にした稲っちの姿を思い出し、あぁはなるまいと心を戒めれば
『一日でも早く帰りたい、最後の夏休みをセイシュンと一緒に過ごしたいって思ったんだ』
先輩の声を思いだし、戒めも虚しく一人床で悶えまくった。
先輩もオレと同じ気持ちで、こうやって学校に戻って来てくれた。顔は異常に火照り、心臓は壊れんばかりにフル稼働している。
「オレと一緒にいたいって……コレ、告白みたいなもんじゃねーの? そうゆうつもりで帰って来たの……かな。先輩もオレの事を好きなのか? いや、好きじゃなくても嫌いじゃねぇよな」
自分が自分でなくなるような思考回路に歯止めをかけるべく、オレは机から紙とペンを取り出し「図書室に行ってくる」と先輩へ伝言を残して部屋を出た。
今のオレは壊れかけている。このまま先輩を一人で悶々と待っていれば、この気色悪い思考が飛躍しすぎて、全裸で待機とかやらかしそうで恐かったのだ。
そんな醜態を晒した日には、何も言わずに先輩は出て行ってしまうに違いない。そんなの考えただけで辛い。
0
あなたにおすすめの小説
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
選択的ぼっちの俺たちは丁度いい距離を模索中!
虎ノ威きよひ
BL
ぼっち無愛想エリート×ぼっちファッションヤンキー
蓮は会話が苦手すぎて、不良のような格好で周りを牽制している高校生だ。
下校中におじいさんを助けたことをきっかけに、その孫でエリート高校生の大和と出会う。
蓮に負けず劣らず無表情で無愛想な大和とはもう関わることはないと思っていたが、一度認識してしまうと下校中に妙に目に入ってくるようになってしまう。
少しずつ接する内に、大和も蓮と同じく意図的に他人と距離をとっているんだと気づいていく。
ひょんなことから大和の服を着る羽目になったり、一緒にバイトすることになったり、大和の部屋で寝ることになったり。
一進一退を繰り返して、二人が少しずつ落ち着く距離を模索していく。
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。
天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!?
学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。
ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。
智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。
「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」
無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。
住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!
王様のナミダ
白雨あめ
BL
全寮制男子高校、箱夢学園。 そこで風紀副委員長を努める桜庭篠は、ある夜久しぶりの夢をみた。
端正に整った顔を歪め、大粒の涙を流す綺麗な男。俺様生徒会長が泣いていたのだ。
驚くまもなく、学園に転入してくる王道転校生。彼のはた迷惑な行動から、俺様会長と風紀副委員長の距離は近づいていく。
※会長受けです。
駄文でも大丈夫と言ってくれる方、楽しんでいただけたら嬉しいです。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる