転生令嬢の幸福論

はなッぱち

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第二章

状況を理解しようと努めてやりました。

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「隣国への遠征隊には、平和ボケした騎士気取りのお坊ちゃん方が、わんさと手を上げてるんだ。これは参加しない手はないだろ」

 隣国への遠征隊、私は手渡された紙に視線をやります。それは、正にエイダンと出会う前にフィア嬢が所属していた援軍の、参加時の注意事項を記した同意書でした。

「教会から逃げた女の身分を安くで買ったのさ。これでアンタは誰が何と言おうがシスターとして同行出来るってもんだよ。せいぜいアタイに感謝しな」

「この書類には『医療に従事』とありますが、私そのような経験はございませんわ。参加しましても、かえってお邪魔にならないかしら」

 書類を読みながら伺いますと、また怪訝な顔が向けられます。

「アンタ、いつの間に字が読めるようになったんだい」

 訝しげな視線を寄越しますが、まあいいと説明を続行されます。

「エレノア、アンタはアンタのやり方で癒やしてやればいいのさ。煌びやかな都会の生活が長い坊ちゃん連中は、物見遊山のようにお考えだろうがね、魔族と全面戦争やってる所へ首突っ込むんだ。間違いなく危険な旅になるよ」

 口調は変わらないのに、女性の瞳が一瞬ギラリと光ったように思われました。

「ビビって小便ちびる坊ちゃん方を支えてやりな。縮こまって使いモンになりゃしないだろうが、アンタが擦り寄りゃ誰でもイチコロだ」

 よく観察すればこの女性の風格は、一度だけ訪れた冒険者ギルドで見た誰より圧倒的な雰囲気があります。

「片っ端から食っちまいな。そしたら、後はこっちでやるよ」

 意味が分かりません。彼女は私に何を食べさせようというのでしょうか。疑問は疑問のまま、流されていきます。

「アタイはギルドが何組か『餌』として同行させるらしいパーティーのどれかに潜り込むつもりだから、安心しな」

 何かあれば彼女が助けて下さる、そういう事のようですが、聞き捨てならない言葉に私は反応してしまいます。
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