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第三章
将来の敵に出くわしてやりました。
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凜と響く声音が、シーザライ様を沈黙させます。声の先を見てみますと、妖艶な女性がしゃなりしゃなりと通路を歩いて参ります。
「私の客人への無礼、どうかお詫び下さい。このままでは、教会の品位が疑われます」
目の前に現れたシスターは、私が来ている服と同じ質素な身なれど、フィア嬢に負けず劣らずの胸囲を誇り、胸の位置以外は年齢を推測するのが難しい女性でありました。
「何か誤解をなさっているようですな、シスターユリア。『我が住処』など、恐れ多いこと。お聞き間違いでしょうとも」
重力の無情なる仕打ちは、きっと遅かれ早かれ、このフィア嬢の身にも訪れるはずです。その事実に私が打ち震えている間に、シーザライ様はコロリと態度を変えて、揉み手でも始めんばかりのご様子。幼き日に見たお父様のお仕事中のお姿と重なります。
「まあいいでしょう。こちら、私の古い馴染みになりますケイト・ファモス女史です。彼女に助力を願い、シスターフィアを連れ戻して頂きました」
聞き慣れない名前にサリー様を見ると、なんと紹介されている最中だと言うのに鼻に指を突っ込んで思案顔をされていました。とても同じ女性だとは思えません。
それを置いておくとしても、失礼にも程があります。
「シスター……フィアですと?」
しかし、シーザライ様は無礼に激昂する所か、血色のよろしかった顔色を一瞬で失われました。
「えぇ、彼女には予定通り、此度の奉仕に参加して頂くつもりです。ご異存はありませんね」
シーザライ様は幽霊でも見るような目を私に向けてきます。
「…………御心のままに」
恭しく頭を下げたシーザライ様を道端で潰れた蛙のごとく、一瞬見下ろしたシスターの顔に気付いてしまいました。
息を吸い込む程度の間で消えたその顔は、神のおわす神聖な場所で浮かべていい類いの表情ではありませんでした。
「いつまで客を待たすつもりだい。教会は恩人に茶の一つも出さないのかねぇ」
鼻から抜いた指先にフッと息を吹きかけながら、サリー様が図々しいことを申します。
「ふふふ、そうね、とっておきのお茶をお出ししましょうか。ねぇ、手伝って下さる……シスターフィア」
口元に手を当て笑うシスターは、意味深な視線を私に、フィア嬢に寄越しました。
「私の客人への無礼、どうかお詫び下さい。このままでは、教会の品位が疑われます」
目の前に現れたシスターは、私が来ている服と同じ質素な身なれど、フィア嬢に負けず劣らずの胸囲を誇り、胸の位置以外は年齢を推測するのが難しい女性でありました。
「何か誤解をなさっているようですな、シスターユリア。『我が住処』など、恐れ多いこと。お聞き間違いでしょうとも」
重力の無情なる仕打ちは、きっと遅かれ早かれ、このフィア嬢の身にも訪れるはずです。その事実に私が打ち震えている間に、シーザライ様はコロリと態度を変えて、揉み手でも始めんばかりのご様子。幼き日に見たお父様のお仕事中のお姿と重なります。
「まあいいでしょう。こちら、私の古い馴染みになりますケイト・ファモス女史です。彼女に助力を願い、シスターフィアを連れ戻して頂きました」
聞き慣れない名前にサリー様を見ると、なんと紹介されている最中だと言うのに鼻に指を突っ込んで思案顔をされていました。とても同じ女性だとは思えません。
それを置いておくとしても、失礼にも程があります。
「シスター……フィアですと?」
しかし、シーザライ様は無礼に激昂する所か、血色のよろしかった顔色を一瞬で失われました。
「えぇ、彼女には予定通り、此度の奉仕に参加して頂くつもりです。ご異存はありませんね」
シーザライ様は幽霊でも見るような目を私に向けてきます。
「…………御心のままに」
恭しく頭を下げたシーザライ様を道端で潰れた蛙のごとく、一瞬見下ろしたシスターの顔に気付いてしまいました。
息を吸い込む程度の間で消えたその顔は、神のおわす神聖な場所で浮かべていい類いの表情ではありませんでした。
「いつまで客を待たすつもりだい。教会は恩人に茶の一つも出さないのかねぇ」
鼻から抜いた指先にフッと息を吹きかけながら、サリー様が図々しいことを申します。
「ふふふ、そうね、とっておきのお茶をお出ししましょうか。ねぇ、手伝って下さる……シスターフィア」
口元に手を当て笑うシスターは、意味深な視線を私に、フィア嬢に寄越しました。
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