1 / 19
第1話。
しおりを挟む
1
二〇二二年八月中旬過ぎ、福岡県警朝倉署の生活安全課に、一件の電話が掛かってきた。掛けてきたのは、香田と名乗る男だ。香田が、
「そちらの拳銃保管庫にある拳銃を、二丁預かった。取り返したかったら、現金を一億円、アタッシェケースに詰めて、明日の午後一時に、福銀朝倉支店の正面出入り口に来い。以上だ」
と言って、電話が切れた。電話を受けた、朝倉署の東山巡査部長が、
「何言ってんだ!気は確かか?」
と言い返すが、電話はすでに切れていて、香田という男には聞こえていなかったらしい。すぐに、わきにいた小川巡査に、
「小川君、一億円の現金が要求された。拳銃保管庫の拳銃二丁と引き換えに、だ。どう思う?」
と訊くと、小川が、
「用意したほうがいいんじゃないですか?拳銃取られてるんですよ。確か、弾は、フルに装填してありましたから、危険ですよ。暴発でもして、市民が巻き込まれたら、責任取れますか?」
と言ってきた。
「そうだな。俺が、上に掛け合ってみる」
東山が椅子から立ち上がり、生活安全課のちょうど真上にある、署長室へと行った。署長の今口に駆け寄るためだ。今口は、在室しているだろう。ちょうど、午前十一時三十二分で、署内は慌ただしい。警察官たちが動き出すころだった。刑事たちは、外勤組も含めて、朝倉市内をパトロールし始める。主に、コンビニや銀行などに立ち寄って、犯罪等を抑止するのが、警察の仕事だ。(以下次号)
二〇二二年八月中旬過ぎ、福岡県警朝倉署の生活安全課に、一件の電話が掛かってきた。掛けてきたのは、香田と名乗る男だ。香田が、
「そちらの拳銃保管庫にある拳銃を、二丁預かった。取り返したかったら、現金を一億円、アタッシェケースに詰めて、明日の午後一時に、福銀朝倉支店の正面出入り口に来い。以上だ」
と言って、電話が切れた。電話を受けた、朝倉署の東山巡査部長が、
「何言ってんだ!気は確かか?」
と言い返すが、電話はすでに切れていて、香田という男には聞こえていなかったらしい。すぐに、わきにいた小川巡査に、
「小川君、一億円の現金が要求された。拳銃保管庫の拳銃二丁と引き換えに、だ。どう思う?」
と訊くと、小川が、
「用意したほうがいいんじゃないですか?拳銃取られてるんですよ。確か、弾は、フルに装填してありましたから、危険ですよ。暴発でもして、市民が巻き込まれたら、責任取れますか?」
と言ってきた。
「そうだな。俺が、上に掛け合ってみる」
東山が椅子から立ち上がり、生活安全課のちょうど真上にある、署長室へと行った。署長の今口に駆け寄るためだ。今口は、在室しているだろう。ちょうど、午前十一時三十二分で、署内は慌ただしい。警察官たちが動き出すころだった。刑事たちは、外勤組も含めて、朝倉市内をパトロールし始める。主に、コンビニや銀行などに立ち寄って、犯罪等を抑止するのが、警察の仕事だ。(以下次号)
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママはヤンママ女子高生! ラン&ジュリー!!
オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
キャラ文芸
神崎ランの父親の再婚相手は幼馴染みで女子高生の高原ジュリーだった。
ジュリーは金髪美少女だが、地元では『ワイルドビーナス』の異名を取る有名なヤンキーだった。
学校ではジュリーは、ランを使いっ走りにしていた。
当然のようにアゴで使われたが、ジュリーは十八歳になったら結婚する事を告白した。
同級生のジュリーが結婚するなんて信じられない。
ランは密かにジュリーの事を憧れていたので、失恋した気分だ。
そう言えば、昨夜、ランの父親も再婚すると言っていた。
まさかとは思ったが、ランはジュリーに結婚相手を聞くと、ランの父親だと判明した。
その夜、改めて父親とジュリーのふたりは結婚すると報告された。
こうしてジュリーとの同居が決まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる