『恋愛小説』

篠崎俊樹

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第3話。

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 ボクの統合失調症の症状は、隣県の某進学校に在学していたころから始まっていて、そのころ、いい薬というのがなくて、だいぶ、苦しみました。寮に入っていて、個室を宛がわれていたのですが、居場所がない思いもしました。個室には、当時、エロ雑誌などを持ち込んでいる人間もいて、ボクも、持ち込んだことがありました。でも、それは、今となっては、いい思い出です。その進学校は、男子校で、今でこそ、共学になっていますが、当時、女子がいなくて、はっきり言って、ボクも寂しい思いと、物足りない気持ちを味わいました。当然、恋愛などはありません。保健室の養護教諭が、校内の人気者で、よく、同級生の連中が、保健室に仮病を使って行っては、養護教諭に、面倒を見てもらっていました。それも、また、今となっては、いい思い出です。ということで、ボクは、中学・高校と、中高一貫校で、恋愛などとは、全く縁がありませんでした。それは、ここに、克明に記しておきます。
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