『もうすぐ、昼食』

篠崎俊樹

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『もうすぐ、昼食』

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 ちょうど、今朝の寛解から、血糖が四時間空くので、今日のお昼は、腸活コーヒーを飲みながら、冷たいラーメンでも食べようと思う。昨夜の、寝る前のエッセーでも触れた通り、あいつは、血糖値、尿酸値、コレステロール値等、全部の検査項目が悪い。レビー小体型認知症?馬鹿だ。馬鹿の極みだ。僕は、うちの旦那寺の万徳寺にお電話して、あいつの永代供養を取り消しにし、ご葬儀も行っていただかなくて結構ですと、お断りを入れて、また、あいつの入る予定だった納骨堂も、徳川家康が、大坂城の出丸、真田丸を取り壊したみたいに、取り壊しにしてもらう予定にした。それで、万事、型が付いた。レビー小体型認知症?ハア?アホじゃねえか?臭いし、記憶障害、幻視、幻覚、被害妄想……、終わりだ。あいつを担当している、福岡県久留米市の糖尿病外来の医者も、あいつの生活態度の悪さを知って、匙を投げるだろう。もうすぐ、昼食。妻は今、北海道旅行中。札幌辺りで、ラーメンでも食べているだろう。昼食が終わったら、洗顔フォームで顔を洗って、午後からまた、部屋で、小説の執筆をする。午後、ヤマト運輸が、篠崎家に来訪し、配達にやってくる。物品二点を配達。自宅二階の部屋で待っている。ちなみに、最後に付言しておくと、昼食の時は、あいつに邪魔されたくないので、台所の扉を固く閉めてから、一人で、腸活コーヒーと冷たいラーメンをいただくことにする。昨夜、古賀先生に、あいつの特定検診の予約をお断りするメールをお送りしておいて、正解。あいつは、もう終わりだ。ここに、この小文の稿を結んでおく。毒親は消えな!
                            (了)
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