異世界でスキルを奪います ~技能奪取は最強のチート~

星天

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第四章 王都

第二十二話 説明

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 「では、カードを発行するまでの間に少し組合についてお話させて頂きます」

 受付嬢は魔道具に血を入れた後、そう言った。

 「冒険者の方々にやってもらう仕事は沢山あります」「

 と言いながら、何かの内容が書かれた板を取りだした。

 「一番、有名なのは魔獣や魔物の討伐ですね。魔獣や魔物の身体の一部、または魔結晶を討伐証明品として提出して頂きます。成功報酬はお金ですね。基本的に他の方々からの依頼を受けてなので、常駐の依頼以外で、自由に魔獣や魔物を討伐されてる方は珍しいですね」

 「質問いいですか?」

 「はい。どうぞ」

 「魔獣や魔物の討伐証明品を壊してしまうぐらい激しい戦闘が行われた場合、どうなるんですか?」

 まぁ、俺が経験するかは否としてだな。

 「よくある質問ですね。討伐部位などを壊して場合でも、魔結晶という素材を持ってきて頂ければある程度解析することができます。また、魔結晶が割れてしまうのは、魔力を直接、注がれた時かぶつけられた時です。魔術は体内で完結するので、体外魔力……魔素や精霊などを使われる場合は別ですが……」

 「わかりました」

 俺は頷いて続きを聞く。

 「なら、次に移りますね。次は冒険者カードについてです。冒険者カードには機能があります。一つは表示機能。自分の魔力を流すことで、自己の【個人情報《ステータス》】を表示することができます。裏側には、冒険者ランク、迷宮の攻略情報などが表示されます。冒険者としての記録がメインです。ここまでで質問は?」

 「ありません」

 「では、ランクについてです。冒険者の中では組合《ギルド》が決めたランクに沿って依頼があります。例えば、高ランクな依頼は高ランク冒険者が受けることが常識です。ランクは最初、Fから始まり、SSSまであります。カードで表示はされませんが、+や̠が付いている場合があります」

 「ランクを上げるにはどうしたらいいのですか?」

 「ランクを上げるには基本的に依頼の達成数、達成率、態度などですね。ちなみに、A以上は冒険拠点国から名誉貴族にならないかとお誘いがあります。カードも併せて金色になります。それ以下はグレーです」

 うーん。ランクを上げても名誉貴族になりたいわけじゃないしな……あっ、勿論、【異界勇者】になりたい訳じゃないけどね。そういうのになったら制約が沢山つきそうで、嫌だな。

 「わかりましたか? 最後に組合内でのルールです。まず、冒険者に対し、暴力、殺人行為などの一切を禁じます」

 俺は思わず頷く。というか、なかったら、殺人とかあったってことか? ヤバいな、それは……倫理的にどうなんだ? もしかしたら、この世界の常識って結構野蛮なのかな。

 「次に魔獣討伐依頼の受理はランクの高い者が優先されます。ランクが高いと成功する確率が高い訳ですから、基本的には高いランクの者にやって頂いております」
 「高ランクの受理の優先ということは低ランクでも受けることはできるのですか?」
 「はい。滅多にありませんが、可能です」
 「更に、お金の貸し借りについて。お金を貸し借りする時は組合を通してくれると嬉しいです。というかそうした方がお得です」

 ここでいったん息をつく。

 俺は話が終わったかと思った。ここまででも結構飽きた。

 だが、まだまだ話は続いた。




 小一時間ぐらいが過ぎた頃だろうが、話は終わった。

 「あっ、話は終わりましたか?」

 アルがやって来て言った。どうやら、剣で戦っていたようだ。手にロングソードを下げている。

 「終わりましたよ。彼は聞き上手なので、いつも以上に話してしまいました。これが彼の冒険者カードです」

 灰色のカードを受付嬢が持っていた。

 「では、どうぞ」

 俺はカードを受け取る。

 「一応ですが、カードに魔力を流してみてください。反応しますか?」

 一応、魔力を通してみる。すると、表側に書かれていた文字が消え、代わりに『俺でもわかるよう文字』で表示された。

 「うん。ちゃんと表示されてるね」

 アルがカードを覗き込んで言った。

 「珍しい文字ですね。初めてみました」

 うん。日本語で表示されてるからね。

 「では、よき冒険者人生を」

 受付嬢はそう言って次の仕事に戻っていった。


 「いや、でも毎回思うけど、あの説明、長いよね」
 「確かにそうだな」

 俺は密かに共感した。表立って、そんなことは言えない。

 「じゃあ、僕は先に宿に帰ってるからね。今日中に王の使いが来るから覚えといてよ」

 そう言って、彼は出ていった。

 うーん。俺は何しよう。

 そう思ってる矢先、首元をつかまれた。

 「おい、小僧! ここは子供の入る場所じゃねえぞ」

 という声が響いた。
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