18 / 55
幻獣少女の接客テクニック講座
しおりを挟む
「――――といってもおれも新入りだ。接客について詳しいことは先輩たちに聞け」
征矢はずらりと並んだ幻獣ウエイトレスたちへ目を向ける。
店を開けるまで、まだ多少の準備時間がある。
その時間を、メルシャの基本研修に当てるのだ。
今日は本業のイラスト仕事がヒマなのか、椿もエプロンを着けて店にいる。
「はぁい。では僭越ながら、当店でいちばんかわゆいわたしが手取り足取り教えまぁす」
手を挙げてぴょんと一歩前へ出たのはユニカだった。
「お客さまが入ってらっしゃったら、ドアのほうまで近づいて、こんなふうに深くお辞儀でお迎えよ。で、にっこり笑顔で『いらっしゃいませ。ようこそ〈クリプティアム〉へ』。はい、やってみて」
メルシャは興味深そうにその仕草を見ていた。
「ふむ。油断させておいて殺すんだな」
「殺さなーい。ここはかわゆい幻獣ちゃんがお客さまをもてなして、お茶やお菓子を出すお店よ」
椿が笑いを噛み殺しながら説明する。メルシャは口をほけっと開ける。
「そ、そんな店でオレになにをしろと!?」
「だから、あんたもかわゆい笑顔でお客さまをおもてなしして、お茶やお菓子を楽しんでいただくの」
「オ、オレにそんなマネができると思うのか? オレだぞ?」
ぐずるメルシャに、すぐさま征矢が言う。
「やっぱり無理か。よしよし帰国だな。すぐ荷物をまとめろ」
「そ、そんなこと言ってない! やればいいんだろやれば!」
メルシャはやけくそ気味に叫ぶ。
ユニカがあらためて、メルシャの両肩に手を置く。
「はい、じゃあお客さまをお迎えしてみて」
なにを思ったか、メルシャは肩を怒らせ、ドアの前に仁王立ちになる。
「ふはははは! よくものこのこと我が棲家に足を踏み入れた!」
「はい違ーう。罰としてお乳揉みまぁす」
目にも止まらない速さでユニカの手が背後からメルシャの胸をむにむにと愛撫し始める。
身悶えるメルシャ。
「んはっ!? や、やめろおっ!」
「やめませぇん。以後、間違うたびに罰として全身のさまざまな性感帯をいじくりまぁす。でゅふふふ」
ユニカはにやにや顔でさらに指を淫猥にうごめかせる。
「くうっ、こ、このような拷問は、あっ、う、受け入れがたいっ! ああっ、せ、征矢どの! やめさせてくれっ! あひぃん!」
ほんとにイヤなら自力で抵抗すればいいのに。征矢は思う。
(多分、昨夜ボコられたのが心理的刷り込みになってるんだな……)
征矢に歯向かう意気地がなくなってしまったのもそれだろう。つくづくだらしないやつだ。
腕組みし、キリリ顔で重々しく征矢は告げる。
「それはできない。おれはここでは一番新参で、お前はさらにその下だ。拷問を受けたくなければ言われたとおりにやれ」
「わ、わかったっ! やるから! やるから……ああんっ!」
ようやくユニカの愛撫の手が止まる。
もう一度、ぎこちなくメルシャはご挨拶に挑戦する。
「い、いらっしゃいませ……よおこそ〈クリプティアム〉へ……?」
これはひどい。
お手本通りにやっているつもりらしいメルシャだが、姿勢はちぐはぐ、お辞儀はカチコチ、笑顔は引きつり、台詞は棒読みのうえに半疑問形だ。
ユニカが不必要にべたべた体に触りながら、ひとつひとつダメ出ししていく。
「いい、まんちこさん? おひざはきゅっと閉じる。両手はまっすぐ前で合わせて。肩は張らないの。むしろ小さくたたんで。お辞儀は四十五度より気持ち深めがベストね。そして顔を上げるときに、絶妙な上目遣いでお客さまの目をバキューン! と撃ち抜く心構えよ」
「む、難しいことをいっぺんに言うな! 急にできるか! あと尻を揉むなあ! あとまんちこって言うなあ!」
メルシャが悲鳴を上げる。
見かねた椿が助け舟を出した。
「お手本を完全になぞらなくてもいいのよ。自分なりのキャラクターが出れば」
「自分なりのキャラクター?」
椿はメルシャを席のひとつに着かせ、自分もその隣に座った。
「たとえばアルル、やってみて」
アルルが満面の笑顔で進み出る。
「いらっしゃいませっ。〈クリプティアム〉へようこそなのです!」
「ね。明るく元気なみんなの妹風。王道のロリ可愛さ」
椿の解説に、メルシャは身を乗り出す。
「ふうむ」
「次、ミノンやってみて」
「えっ、は、はいっ」
少し離れたところで作業をしていたミノンが、胸をゆっさゆささせながら小走りにやってくる。
「い、いらっしゃいませ。〈クリプティアム〉へようこそなんだな……もっ!」
最後の一歩で足がもつれ、ミノンは自分で持っていたお盆におでこをゴン! とぶつける。
「あうう。うち、またしくじったんだなも。恥ずかしい……」
顔を覆って汗を飛ばしているミノンをメルシャは指差す。
「今のは失敗だな?」
「とんでもない。ドジっ子癒し系。お客のハートがっちりよ」
びしっと親指を立てる椿。メルシャはあまり納得がいかない様子。
「むうう。そうなのか……?」
「最後はちょっと上級編よ。ポエニッサ」
つかつかとやってきたポエニッサは、にこりともせず言う。
「いらっしゃいませ、ようこそ〈クリプティアム〉へ。さっさと注文なさい」
「なんだこれは! オレとさして変わらないぞ!」
メルシャの抗議を「まあまあ」と聞き流し、客に扮した椿はポエニッサに声をかける。
「こんにちは。今日もきれいね」
とたんにポエニッサの頬にさっと赤みが差す。
「はあ? あ、あなたなに言ってますの!?」
「紅茶とチーズケーキください」
なぜか怒った口調でポエニッサは伝票に書き込む。
「セットのほうがお得ですからそちらにしておきますわ! 文句ありませんわね!?」
「ありがとー。ポーちゃんやさしー」
「お、お黙りっ。静かに待ってらっしゃい! ふんだ」
ポエニッサは逃げるように客席から離れていった。
メルシャはその背中をまた指差す。
「客に怒ってたぞ。いいのかあれは」
「あれこそ正統派ツンデレよ。素直になれない乙女の羞じらいが萌えなのよ。まあたしかに一見さん向けではないけど」
メルシャは両手で頭を抱えた。
「うおお、むずかしすぎるー! ただ茶を給仕するだけではないのかー!」
「そんな陳腐なサービス業態は前世紀に終わったのよ、この国では」
なぜかこれ見よがしに脚を組んで、椿は全力のどや顔。
「いや、ふつーの喫茶店もふつーにありますよ」
控えめにツッコむ征矢である。
メルシャはヒントを求めるように征矢を見た。
「征矢どのはどのタイプが好きなのだ?」
「おれか?」
幻獣娘たちがそれぞれの位置でぴりっと緊張する。どうせなら選ばれたい。
迷うことなく征矢はきっぱりと断じた。
「おれが好きなのは、いちばん稼げるタイプ」
「夢も希望もないわねー、あんたって男は」
あきれ返って椿がつぶやいた。
征矢は少しも動じず、壁の時計を指し示した。
「そんなことより椿さん、そろそろ開店時間です」
征矢はずらりと並んだ幻獣ウエイトレスたちへ目を向ける。
店を開けるまで、まだ多少の準備時間がある。
その時間を、メルシャの基本研修に当てるのだ。
今日は本業のイラスト仕事がヒマなのか、椿もエプロンを着けて店にいる。
「はぁい。では僭越ながら、当店でいちばんかわゆいわたしが手取り足取り教えまぁす」
手を挙げてぴょんと一歩前へ出たのはユニカだった。
「お客さまが入ってらっしゃったら、ドアのほうまで近づいて、こんなふうに深くお辞儀でお迎えよ。で、にっこり笑顔で『いらっしゃいませ。ようこそ〈クリプティアム〉へ』。はい、やってみて」
メルシャは興味深そうにその仕草を見ていた。
「ふむ。油断させておいて殺すんだな」
「殺さなーい。ここはかわゆい幻獣ちゃんがお客さまをもてなして、お茶やお菓子を出すお店よ」
椿が笑いを噛み殺しながら説明する。メルシャは口をほけっと開ける。
「そ、そんな店でオレになにをしろと!?」
「だから、あんたもかわゆい笑顔でお客さまをおもてなしして、お茶やお菓子を楽しんでいただくの」
「オ、オレにそんなマネができると思うのか? オレだぞ?」
ぐずるメルシャに、すぐさま征矢が言う。
「やっぱり無理か。よしよし帰国だな。すぐ荷物をまとめろ」
「そ、そんなこと言ってない! やればいいんだろやれば!」
メルシャはやけくそ気味に叫ぶ。
ユニカがあらためて、メルシャの両肩に手を置く。
「はい、じゃあお客さまをお迎えしてみて」
なにを思ったか、メルシャは肩を怒らせ、ドアの前に仁王立ちになる。
「ふはははは! よくものこのこと我が棲家に足を踏み入れた!」
「はい違ーう。罰としてお乳揉みまぁす」
目にも止まらない速さでユニカの手が背後からメルシャの胸をむにむにと愛撫し始める。
身悶えるメルシャ。
「んはっ!? や、やめろおっ!」
「やめませぇん。以後、間違うたびに罰として全身のさまざまな性感帯をいじくりまぁす。でゅふふふ」
ユニカはにやにや顔でさらに指を淫猥にうごめかせる。
「くうっ、こ、このような拷問は、あっ、う、受け入れがたいっ! ああっ、せ、征矢どの! やめさせてくれっ! あひぃん!」
ほんとにイヤなら自力で抵抗すればいいのに。征矢は思う。
(多分、昨夜ボコられたのが心理的刷り込みになってるんだな……)
征矢に歯向かう意気地がなくなってしまったのもそれだろう。つくづくだらしないやつだ。
腕組みし、キリリ顔で重々しく征矢は告げる。
「それはできない。おれはここでは一番新参で、お前はさらにその下だ。拷問を受けたくなければ言われたとおりにやれ」
「わ、わかったっ! やるから! やるから……ああんっ!」
ようやくユニカの愛撫の手が止まる。
もう一度、ぎこちなくメルシャはご挨拶に挑戦する。
「い、いらっしゃいませ……よおこそ〈クリプティアム〉へ……?」
これはひどい。
お手本通りにやっているつもりらしいメルシャだが、姿勢はちぐはぐ、お辞儀はカチコチ、笑顔は引きつり、台詞は棒読みのうえに半疑問形だ。
ユニカが不必要にべたべた体に触りながら、ひとつひとつダメ出ししていく。
「いい、まんちこさん? おひざはきゅっと閉じる。両手はまっすぐ前で合わせて。肩は張らないの。むしろ小さくたたんで。お辞儀は四十五度より気持ち深めがベストね。そして顔を上げるときに、絶妙な上目遣いでお客さまの目をバキューン! と撃ち抜く心構えよ」
「む、難しいことをいっぺんに言うな! 急にできるか! あと尻を揉むなあ! あとまんちこって言うなあ!」
メルシャが悲鳴を上げる。
見かねた椿が助け舟を出した。
「お手本を完全になぞらなくてもいいのよ。自分なりのキャラクターが出れば」
「自分なりのキャラクター?」
椿はメルシャを席のひとつに着かせ、自分もその隣に座った。
「たとえばアルル、やってみて」
アルルが満面の笑顔で進み出る。
「いらっしゃいませっ。〈クリプティアム〉へようこそなのです!」
「ね。明るく元気なみんなの妹風。王道のロリ可愛さ」
椿の解説に、メルシャは身を乗り出す。
「ふうむ」
「次、ミノンやってみて」
「えっ、は、はいっ」
少し離れたところで作業をしていたミノンが、胸をゆっさゆささせながら小走りにやってくる。
「い、いらっしゃいませ。〈クリプティアム〉へようこそなんだな……もっ!」
最後の一歩で足がもつれ、ミノンは自分で持っていたお盆におでこをゴン! とぶつける。
「あうう。うち、またしくじったんだなも。恥ずかしい……」
顔を覆って汗を飛ばしているミノンをメルシャは指差す。
「今のは失敗だな?」
「とんでもない。ドジっ子癒し系。お客のハートがっちりよ」
びしっと親指を立てる椿。メルシャはあまり納得がいかない様子。
「むうう。そうなのか……?」
「最後はちょっと上級編よ。ポエニッサ」
つかつかとやってきたポエニッサは、にこりともせず言う。
「いらっしゃいませ、ようこそ〈クリプティアム〉へ。さっさと注文なさい」
「なんだこれは! オレとさして変わらないぞ!」
メルシャの抗議を「まあまあ」と聞き流し、客に扮した椿はポエニッサに声をかける。
「こんにちは。今日もきれいね」
とたんにポエニッサの頬にさっと赤みが差す。
「はあ? あ、あなたなに言ってますの!?」
「紅茶とチーズケーキください」
なぜか怒った口調でポエニッサは伝票に書き込む。
「セットのほうがお得ですからそちらにしておきますわ! 文句ありませんわね!?」
「ありがとー。ポーちゃんやさしー」
「お、お黙りっ。静かに待ってらっしゃい! ふんだ」
ポエニッサは逃げるように客席から離れていった。
メルシャはその背中をまた指差す。
「客に怒ってたぞ。いいのかあれは」
「あれこそ正統派ツンデレよ。素直になれない乙女の羞じらいが萌えなのよ。まあたしかに一見さん向けではないけど」
メルシャは両手で頭を抱えた。
「うおお、むずかしすぎるー! ただ茶を給仕するだけではないのかー!」
「そんな陳腐なサービス業態は前世紀に終わったのよ、この国では」
なぜかこれ見よがしに脚を組んで、椿は全力のどや顔。
「いや、ふつーの喫茶店もふつーにありますよ」
控えめにツッコむ征矢である。
メルシャはヒントを求めるように征矢を見た。
「征矢どのはどのタイプが好きなのだ?」
「おれか?」
幻獣娘たちがそれぞれの位置でぴりっと緊張する。どうせなら選ばれたい。
迷うことなく征矢はきっぱりと断じた。
「おれが好きなのは、いちばん稼げるタイプ」
「夢も希望もないわねー、あんたって男は」
あきれ返って椿がつぶやいた。
征矢は少しも動じず、壁の時計を指し示した。
「そんなことより椿さん、そろそろ開店時間です」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる