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「僕たちは今からヨットに乗るんだ。君もどう?」
ルーシーはアレックスに興味がありそうだった。ただ、ダンは男女ともにモテる。また、そのことを自負していた。だから、自分からルーシーに仕掛ける。アレックスではなく、自分に興味が向くよう⋯。
「いいの?」
「もちろんだよ。」
「ヨットはあなたのなの?」
「そうだよ。父さんのお下がりだけどね。」
「そうなの。いいわね。」
「父さんは、もっと良いヨットを代わりに買ってたよ。そして古いヨットは、僕の誕生日プレゼントにって。」
ダンは眉を上げ、おどけたように言う。ダンを恋愛対象としている人は、彼のこういった仕草に落ちていく。ルーシーもまた、その1人だった。彼女は、ひとしきり笑うと、熱い視線をダンに向けた。ダンもそんな視線に応えるように見つめ返す。⋯アレックスを放置したまま。いや、敢えて放置していた。ダンがルーシーを見つめる視界の片隅にアレックスが必ずいた。視線そのものはルーシーに向いているが、意識はアレックスにあった。ダンは薄く視界に写るアレックスの表情に、堪らなくなる。そんな思いが視線に表れ、ルーシーを熱く見つめているように見せている。アレックスは、2人の恋路を邪魔しているかのような気分になってくる。今までダンは、アレックスの前でも平気で他の人と浮気をしてきた。それでも、ダンはアレックスを蔑ろにはしなかった。あくまで、相手が浮気相手だと、はっきりさせていた。ただ、今回、ルーシーとの間では、ダンはアレックスをこき使うことが多かった。まるで、ダンが2人の時間を邪魔されなうように、アレックスに用事を頼んでいるかのように⋯。アレックスはそう感じていた。
ルーシーはアレックスに興味がありそうだった。ただ、ダンは男女ともにモテる。また、そのことを自負していた。だから、自分からルーシーに仕掛ける。アレックスではなく、自分に興味が向くよう⋯。
「いいの?」
「もちろんだよ。」
「ヨットはあなたのなの?」
「そうだよ。父さんのお下がりだけどね。」
「そうなの。いいわね。」
「父さんは、もっと良いヨットを代わりに買ってたよ。そして古いヨットは、僕の誕生日プレゼントにって。」
ダンは眉を上げ、おどけたように言う。ダンを恋愛対象としている人は、彼のこういった仕草に落ちていく。ルーシーもまた、その1人だった。彼女は、ひとしきり笑うと、熱い視線をダンに向けた。ダンもそんな視線に応えるように見つめ返す。⋯アレックスを放置したまま。いや、敢えて放置していた。ダンがルーシーを見つめる視界の片隅にアレックスが必ずいた。視線そのものはルーシーに向いているが、意識はアレックスにあった。ダンは薄く視界に写るアレックスの表情に、堪らなくなる。そんな思いが視線に表れ、ルーシーを熱く見つめているように見せている。アレックスは、2人の恋路を邪魔しているかのような気分になってくる。今までダンは、アレックスの前でも平気で他の人と浮気をしてきた。それでも、ダンはアレックスを蔑ろにはしなかった。あくまで、相手が浮気相手だと、はっきりさせていた。ただ、今回、ルーシーとの間では、ダンはアレックスをこき使うことが多かった。まるで、ダンが2人の時間を邪魔されなうように、アレックスに用事を頼んでいるかのように⋯。アレックスはそう感じていた。
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