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🎹ピアノ男子の章🎹
⒏奏人先生、いきなりモテモテ
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「奏人先生!」
姫華が、わざとらしくヒカリの肩にぶつかって行く。
例の、音楽の授業の翌日。あの授業以来、奏人先生の立場は一気に逆転した。あれだけイジメていたクセに、みんな掌を返して“カワイイ”とか言っている。
お嬢様たちが先生に群がった。中心にいるのは、もちろん姫華だ。先生に抱きつかんばかりの勢いで音楽室へ連れて行こうとする。
「今行くから」
困ったように笑いながら、奏人先生はみんなと教室を出る。一瞬振り返った奏人先生に、ヒカリは軽く手を振った。姫華たちなんかと混ざるつもりはない。
(私だけの先生だったのに)
ちゃんと笑えていただろうか。ヒカリは、取り残された教室で足元を見つめた。
「違うか」
小さな呟きが、絨毯に吸い込まれていく。奏人先生は、生徒たちのことを分け隔てなく見てくれる優しい先生。自分も、そのうちの一人なのだ。
「おい、メシだぞ」
廊下でカゲが呼んでいる。ヒカリは弱々しく笑うと、護衛たちと連れ立って食堂へ向かった。
「やっぱり、もういいわ。これあげる」
ヒカリは力のない声でそう言い、マイセンの皿を押しやった。煩わしい姫華たちがいないので、食堂はこの学院本来の上質な空間を作り出している。
「しかし、お嬢様……」
「なかなか美味ぇじゃねえか」
鈴木さんが心配する一方、カゲは皿に乗っていたパンケーキを手掴みでムシャムシャとやり始める。
「泥棒さん!」
温厚な鈴木さんが、珍しく語気を荒げてカゲの頬をつねった。カゲは口の中にパンケーキを詰めたまま目を尖らせ、負けじと鈴木さんの頬に掴みかかる。
「にゃにふぃやがりゅ(何しやがる)!」
「ふぉろほーしゃんはにゃにもふぉもふぁにゃいんれしゅか
(泥棒さんは何も思わないんですか)!」
睨み合う二人。
鈴木さんを睨んだまま、カゲはゴクンとパンケーキを飲み込んだ。
温厚な鈴木さんがこんなことをするのは、カゲの責任である。カゲがちゃんと教えてあげないから、鈴木さんはヒカリが不治の病だと思い込んでいるのだ!
(奏人先生……)
ヒカリは上の空だ。取っ組み合う護衛たちなど眼中にない。
「そこの護衛! こちらへ来なさい!」
見回りの教師から鋭い声が飛ぶ。この学院では、態度の悪い護衛は怒られるのだ!
(先生、今頃どうしてるかしら?)
姫華にベタベタされているのか……。そう思うと胸がキリキリする。
「うっ! 腹が痛ぇ。鈴木さん、あと頼んだ」
カゲの姿が消えた。職業柄、逃げ足は早い。
「ズルいぞ、泥棒さん! 旦那様に言いつけてやるからな!」
でも、もしかしたら本当にトイレかもしれないと思う優しい鈴木さんである。
ヒカリは、重い気分で頭上のシャンデリアを見上げた。
(恋って、もっと楽しいものだと思ってた……)
午後。ヒカリたち2年A組の担任が英語の授業を行なっている。
ずっと、胸が痛い。
昼休みの後、奏人先生は姫華たちに囲まれて帰ってきた。そして姫華は、わざわざヒカリのソファ席まで来て耳打ちしたのだ。
「奏人先生に、ピアノ教えてもらったのよ。手取り足取り。素敵な時間だったわ」
ほとんどのお嬢様は幼少期からピアノくらい習っている。姫華だってそうだし、ヒカリも小学生くらいまでは屋敷に講師を招いていた。
ただ、そういうピアノ講師というのは大抵厳しい。面白くもない練習曲を課題に、テンポがどうのフレーズがどうのと口酸っぱく注意され続ける。
それに比して、奏人先生のピアノは自由だ。姫華が「素敵な時間」と言うのも無理からぬことであった。
手取り足取り? 姫華の言うことなんて信じない。
姫華なんかに負けない。
ヒカリは、教室の隅に控える奏人先生を見つめた。奏人先生は、真剣な表情で授業の様子を見学しながら時折メモを取っている。
(好きな人を見てるのに、どうして泣きたくなるのかしら)
奏人先生が、ふいっと顔を上げた。穴が空くほど先生を見つめていたヒカリと、視線がかち合う。
(あっ──)
どぎまぎしていると、奏人先生は少し笑った。それから、持っていたボールペンのノック部分を前方の大型スクリーンに向けて動かす。『ちゃんと授業を受けなさい』ってことだろうか。秘密のやり取り。たったそれだけのことで、胸の痛みは和らぐ。
姫華は居眠りをしていて気づいていない。昼休みにはしゃぎ過ぎたためか。
(フッ! 所詮は姫華も悪役ね!)
次第に、いつもの太々しさが戻るヒカリお嬢様である。
(こういうのは、邪魔が入った方が盛り上がるのよ……!)
ヒカリは、そう思っていた。
この時までは。
☆☆
ところ変わって胡桃沢邸。
授業を終えて帰宅したのだ。午後の授業の余韻もあって、ヒカリは上機嫌だ。
(ああぁーっ!)
ヒカリは、クッションに顔を埋めて手足をジタバタと動かした。あの時の奏人先生の笑顔を思い出すと、こそばゆくてじっとしていられない。
一方、階下では男たちが密談している。吹き抜けのリビングで、ソファに腰掛けた春平が言った。
「何を言っとるんだ、鈴木さん。ヒカリは病気じゃないぞ。主治医が毎月チェックしとるんだから間違いない」
鈴木さんは、主にも「さん」付けで呼ばれている。
「し、しかし泥棒さんが」
鈴木さんがカゲを見下ろす。直立不動の鈴木さんと執事・橋倉の足元で、カゲは白く磨き上げられたフロアに片肘をついて寝そべっている。基本、使用人はソファに座れないのだ!
(あれ、煙草がねえな)
一服したくてスーツの懐を探るが、煙草が出てこない。直後、上からグシャリと音がした。見上げれば、橋倉が煙草の箱を握り潰している。
「どこでくすねたか知らんが、屋敷内は禁煙だ」
「いつの間に……万能か」
このオッサン、その道でもやっていけるんじゃないか?
カゲは、一層警戒心を持って橋倉を見上げた。
「何か知っておるなら旦那様にご報告せよ」
橋倉がカゲの襟首を掴む。
「大したことじゃねえって。かくかくしかじかだ」
「やはり相手は教師か! けしからん!」
「その男がお嬢様を弄んだのか!」
話を聞いた橋倉と鈴木さんは、悲痛な声を上げてその場にくずおれる。
(何故そうなる?)
カゲは、少しだけ奏人先生に同情した。
「慌てるでない、皆の者」
それまで無言だった春平が、威厳ある声を発する。
「俺は別に慌ててねえ」
「しかし、旦那様! お嬢様が身近な人間に熱を上げるなど!」
「そうです! これまでは架空の人物や有名人だった。捨て置けませんぞ!」
春平は「まあ待て」と、言い募る使用人たちに大きな掌を向けて場を鎮める。そして、すっくと立ち上がると不敵に目を光らせた。
「だって、教育実習もうすぐ終わるじゃーんっ」
嬉しそうにピースサインを作る春平。教育実習は二週間なのだ。鈴木さんが顔を上げて「おぉっ」と叫んだ。
「終わってしまえばこっちのもの!」
「非常時にも取り乱すことなく……。お見それいたしました」
橋倉が恭しく頭を下げる。
(また茶番か)
カゲは耳を掘りつつ、そろそろかなぁとトイレの方角を見遣った。
そのさらに向こう。螺旋階段の中ほどに、揺れる人影が──。ヒカリであった。たまには鈴木さんに宿題をやってもらおうと思ったのだ。
しかし、ヒカリは青い顔でその場を動けない。祖父のよく通る声は、ここにも届いていた。
(忘れてた……奏人先生が教育実習生だってこと)
教育実習は、既に一週間を切っているのであった。
姫華が、わざとらしくヒカリの肩にぶつかって行く。
例の、音楽の授業の翌日。あの授業以来、奏人先生の立場は一気に逆転した。あれだけイジメていたクセに、みんな掌を返して“カワイイ”とか言っている。
お嬢様たちが先生に群がった。中心にいるのは、もちろん姫華だ。先生に抱きつかんばかりの勢いで音楽室へ連れて行こうとする。
「今行くから」
困ったように笑いながら、奏人先生はみんなと教室を出る。一瞬振り返った奏人先生に、ヒカリは軽く手を振った。姫華たちなんかと混ざるつもりはない。
(私だけの先生だったのに)
ちゃんと笑えていただろうか。ヒカリは、取り残された教室で足元を見つめた。
「違うか」
小さな呟きが、絨毯に吸い込まれていく。奏人先生は、生徒たちのことを分け隔てなく見てくれる優しい先生。自分も、そのうちの一人なのだ。
「おい、メシだぞ」
廊下でカゲが呼んでいる。ヒカリは弱々しく笑うと、護衛たちと連れ立って食堂へ向かった。
「やっぱり、もういいわ。これあげる」
ヒカリは力のない声でそう言い、マイセンの皿を押しやった。煩わしい姫華たちがいないので、食堂はこの学院本来の上質な空間を作り出している。
「しかし、お嬢様……」
「なかなか美味ぇじゃねえか」
鈴木さんが心配する一方、カゲは皿に乗っていたパンケーキを手掴みでムシャムシャとやり始める。
「泥棒さん!」
温厚な鈴木さんが、珍しく語気を荒げてカゲの頬をつねった。カゲは口の中にパンケーキを詰めたまま目を尖らせ、負けじと鈴木さんの頬に掴みかかる。
「にゃにふぃやがりゅ(何しやがる)!」
「ふぉろほーしゃんはにゃにもふぉもふぁにゃいんれしゅか
(泥棒さんは何も思わないんですか)!」
睨み合う二人。
鈴木さんを睨んだまま、カゲはゴクンとパンケーキを飲み込んだ。
温厚な鈴木さんがこんなことをするのは、カゲの責任である。カゲがちゃんと教えてあげないから、鈴木さんはヒカリが不治の病だと思い込んでいるのだ!
(奏人先生……)
ヒカリは上の空だ。取っ組み合う護衛たちなど眼中にない。
「そこの護衛! こちらへ来なさい!」
見回りの教師から鋭い声が飛ぶ。この学院では、態度の悪い護衛は怒られるのだ!
(先生、今頃どうしてるかしら?)
姫華にベタベタされているのか……。そう思うと胸がキリキリする。
「うっ! 腹が痛ぇ。鈴木さん、あと頼んだ」
カゲの姿が消えた。職業柄、逃げ足は早い。
「ズルいぞ、泥棒さん! 旦那様に言いつけてやるからな!」
でも、もしかしたら本当にトイレかもしれないと思う優しい鈴木さんである。
ヒカリは、重い気分で頭上のシャンデリアを見上げた。
(恋って、もっと楽しいものだと思ってた……)
午後。ヒカリたち2年A組の担任が英語の授業を行なっている。
ずっと、胸が痛い。
昼休みの後、奏人先生は姫華たちに囲まれて帰ってきた。そして姫華は、わざわざヒカリのソファ席まで来て耳打ちしたのだ。
「奏人先生に、ピアノ教えてもらったのよ。手取り足取り。素敵な時間だったわ」
ほとんどのお嬢様は幼少期からピアノくらい習っている。姫華だってそうだし、ヒカリも小学生くらいまでは屋敷に講師を招いていた。
ただ、そういうピアノ講師というのは大抵厳しい。面白くもない練習曲を課題に、テンポがどうのフレーズがどうのと口酸っぱく注意され続ける。
それに比して、奏人先生のピアノは自由だ。姫華が「素敵な時間」と言うのも無理からぬことであった。
手取り足取り? 姫華の言うことなんて信じない。
姫華なんかに負けない。
ヒカリは、教室の隅に控える奏人先生を見つめた。奏人先生は、真剣な表情で授業の様子を見学しながら時折メモを取っている。
(好きな人を見てるのに、どうして泣きたくなるのかしら)
奏人先生が、ふいっと顔を上げた。穴が空くほど先生を見つめていたヒカリと、視線がかち合う。
(あっ──)
どぎまぎしていると、奏人先生は少し笑った。それから、持っていたボールペンのノック部分を前方の大型スクリーンに向けて動かす。『ちゃんと授業を受けなさい』ってことだろうか。秘密のやり取り。たったそれだけのことで、胸の痛みは和らぐ。
姫華は居眠りをしていて気づいていない。昼休みにはしゃぎ過ぎたためか。
(フッ! 所詮は姫華も悪役ね!)
次第に、いつもの太々しさが戻るヒカリお嬢様である。
(こういうのは、邪魔が入った方が盛り上がるのよ……!)
ヒカリは、そう思っていた。
この時までは。
☆☆
ところ変わって胡桃沢邸。
授業を終えて帰宅したのだ。午後の授業の余韻もあって、ヒカリは上機嫌だ。
(ああぁーっ!)
ヒカリは、クッションに顔を埋めて手足をジタバタと動かした。あの時の奏人先生の笑顔を思い出すと、こそばゆくてじっとしていられない。
一方、階下では男たちが密談している。吹き抜けのリビングで、ソファに腰掛けた春平が言った。
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「し、しかし泥棒さんが」
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(あれ、煙草がねえな)
一服したくてスーツの懐を探るが、煙草が出てこない。直後、上からグシャリと音がした。見上げれば、橋倉が煙草の箱を握り潰している。
「どこでくすねたか知らんが、屋敷内は禁煙だ」
「いつの間に……万能か」
このオッサン、その道でもやっていけるんじゃないか?
カゲは、一層警戒心を持って橋倉を見上げた。
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カゲは、少しだけ奏人先生に同情した。
「慌てるでない、皆の者」
それまで無言だった春平が、威厳ある声を発する。
「俺は別に慌ててねえ」
「しかし、旦那様! お嬢様が身近な人間に熱を上げるなど!」
「そうです! これまでは架空の人物や有名人だった。捨て置けませんぞ!」
春平は「まあ待て」と、言い募る使用人たちに大きな掌を向けて場を鎮める。そして、すっくと立ち上がると不敵に目を光らせた。
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嬉しそうにピースサインを作る春平。教育実習は二週間なのだ。鈴木さんが顔を上げて「おぉっ」と叫んだ。
「終わってしまえばこっちのもの!」
「非常時にも取り乱すことなく……。お見それいたしました」
橋倉が恭しく頭を下げる。
(また茶番か)
カゲは耳を掘りつつ、そろそろかなぁとトイレの方角を見遣った。
そのさらに向こう。螺旋階段の中ほどに、揺れる人影が──。ヒカリであった。たまには鈴木さんに宿題をやってもらおうと思ったのだ。
しかし、ヒカリは青い顔でその場を動けない。祖父のよく通る声は、ここにも届いていた。
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