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最終話 幸せ
しおりを挟むえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!
「シェ、シェイドが王子様!?」
使用人のシェイドだったのに...て、私ったらかなり失礼な事をしまくっちゃった!!
「王子様だったのに...誰も気づかなかったなんて...」
「王子といっても私は第五王子で、社交の場に出たこともありませんし、国中を歩き回っていた不良王子なので、いなくなっても旅に出ただけと思われたようで...。あははは...」
笑い事じゃないと思う...。
「ロディア様に助けていただいたあの日、私は何者かに襲われました。そこにいるシダは...私を庇い息絶え...私は川へと飛び込んだのです。気づいたら記憶を失って川辺に倒れていたようです。」
「何者かにって...命を狙われていたのですか?」
「どうやら兄が他国の王を怒らせたみたいで、狙いやすそうな私を襲って来たようです。理由はわかっていますから、これからそうならないようにしようと思います。」
本当は大変な事なのに、シェイドが言うと大丈夫な気がする。
シェイドは記憶のなかった時も、毎日明るかった。
「で、好きな人とは誰ですか?」
「...え?」
「先程言っていた好きな人の事です。」
さっきのやり取りでもうわかってるんじゃないの!?
「言ってください。あなたの口から聞きたいのです。」
...この顔はわかってて聞いてる!
シェイドって案外いじわるだったんだね。
でも...そんな所もなんかいいかも...。
「...シェイド...様です。」
言い終わると同時に、私はシェイド様の腕の中にいた!
トクントクンと、シェイド様の心臓の音が聞こえる。
ドキドキしてくれているのか、ものすごく早い...そんな所も可愛い。
私ってこんなに心変わりが早かったっけ?
巻き戻る前までは、サミュエル様を愛していたのに...。
今はもう、シェイド様しか見えない...。
ジュリアはサミュエルと関係を持った、5人の女性を手にかけていた。
2人は事故死に見せかけて殺し、3人は自分の手で殺め、死体を屋敷の地下室に隠していた。
連続殺人犯として捕まり、死罪が言い渡された。
ジュリアが捕まったことで、1年後にエマが死ぬ事はなかった。
巻き戻る前は、もっと多くの女性の命が失われていたのかと思うと恐ろしい。
サミュエルはロディアの事を、本気で好きだったらしく、ロディアにフラれたショックから立ち直れず、女性を弄ぶどころか女性恐怖症になった。
ロディア以外を愛することが出来なかったのなら、浮気などしなければよかったのだが...それが出来ないのがサミュエルなのだ。
失ったものは、もう二度と取り戻せない...が、サミュエルにはロディアと結婚していた記憶さえないのが救いなのかもしれない...抜け殻になってしまったが。
ロディアとシェイドはゆっくり愛を育み、1年後結婚をした。
「旦那様、そろそろお休みにならないと、明日に差し支えますよ。」
「旦那様か...いい響きだな。ロディアにそう呼ばれる日が来るとは、夢にも思わなかった。」
シェイドはロディアをそっと抱き寄せ、キスをした。
「...ん...。旦那様...」
ロディアは顔を赤く染めながら、潤んだ瞳でシェイドをじっと見る。
「これから一生、君を離すことはないから覚悟してもらうよ。」
そしてまた、キスをした。
END
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