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10.I always love you
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ハロルド河の石畳で、リックは、レティシアを掻き抱いたまま、レティシアの唇に、何度も、何度も、唇を合わせて、求め続けた。
応えるレティシアに、嬉しいとか幸せだという、感情はなかった。
決して、この人と結ばれることは出来ないのだと思いつつ、想いを寄せる男から、強く想われて、乞われて、堰を切ったようにあふれ出てくる自らの感情は、むしろ、胸がしめつけられるように、苦かった。
一体どれほどの間、そうして、唇を重ねていたのかもしれなかったが、口づけの後、リックは、レティシアを抱き寄せて、しばらく離さなかった。
レティシアは、リックの胸の中で目を閉じて、少し早いリックの鼓動をじっと聞いていた。
その早い鼓動が、愛しかった。
ハロルド河を行き交う人は、急いでいるのか、見慣れているのか、他人の恋愛事情には興味がないのか、川岸の石畳で、口づけた後、じっと抱きしめあうふたりに、関心を払うものは少なかった。
それでも、最初の高ぶりが落ち着き始めると、レティシアは、周囲の眼が気になり始めて、後ろ髪をひかれるような思いで、リックの腕の中から抜け出した。
「帰らないと・・・」
俯いたまま、小さな声でそう呟くレティシアの頬に、リックは、手をやった。
きめ細やかな肌に触れ、
「お前が好きだ、レティシア」
もう一度、レティシアの耳に、そう囁いた。
レティシアは、一層、胸が苦しくなった。
私も・・・、私も、あなたが好き。
そんな風に言えたら、どれだけ幸せだろうか。
「ごめんなさい」
「何故、謝る?」
「私、もうすぐ、修道院へ帰る。だから、もう、あなたに、会わない・・・」
「帰る必要はない。ここにいればいい」
「ここには、いられない。前に、話した。私、ひどい秘密ある。本当に、ひどい秘密」
「俺も、前に言った。お前に必要なことは、俺を信頼することだ。俺の気持ちは、何を聞いても変わらない」
「あなたは、わかってない。何も、わかってない。私の気持ち、わかってない」
レティシアの瞳から、涙が零れ落ちた。
「レティシア・・・」
「私のこと、本当に好きだったら、止めないで。このまま・・・、修道院へ、帰らせて」
「それは、駄目だ。俺は、認めない」
「どうして、わかってくれない?」
レティシアは、心が、張り裂けそうだった。
好きな人に別れを告げることが、これほどまでに苦しいものだと、思いもしなかった。
「お前が、逃げているからだ。修道院へ帰るのは、何のためだ?俺は信心深い方じゃないが、その俺にだってわかる。修道院ってのは、逃げ帰るところなのか?そりゃあ、神様もいい迷惑だ」
あなたは、修道女となって、ここで神に仕えて暮らすことで、何かから逃げようとしているのではありませんか?
レティシアの脳裏に、修道院長の言葉が、甦った。
「でも・・・、私、ここには、いられない」
絞るような声だった。
「なあ、レティシア。ちょっと、煮詰まりすぎだ。しばらくこの件は、保留でいい。俺も、これ以上、お前を泣かせたくない」
と、リックは、レティシアの涙を、指で拭った。
「お前が、真面目なことはよく知っているが、ひとりで考え込みすぎだ。今後のことは、ふたりでゆっくり考えればいい。俺は、何もいますぐ結婚しようとは、言ってない」
「結婚?」
レティシアは、驚いた。
結婚?
そんなこと、できるはずない。
「そんなに驚くことか?」
「リック、私、結婚はできない。絶対、できない。私には、結婚できない理由ある」
「俺は、いつか、お前が、それを話してくれると信じて、気長に待つことにした」
「そんな・・・。あなたには、将来がある。トライアルに、勝った。次は、いい奥さん見つけて、子供出来て、幸せになってほしい。好きな人の幸せを願う。それは、本当の好き。違う?」
「俺とは、相容れない考え方だ。俺なら、好きな女がいたら、どんなことをしてでも、幸せにしてやりたいと思うし、その自信もある。お前も、俺の女なら、考え方を改めろ。どんなことをしても、この男と幸せになってやるってな」
「リック・・・」
「お前は、生涯、俺の傍にいるんだ」
リックの言葉に、一縷の迷いもなかった。
それから、レティシアは、リックに手を引かれて、家まで帰った。
別れ際、リックは、レティシアの頬に唇を当てると、今から仕事に戻るから、今夜はもう来られないが、近いうちにまた来ると言って、ホイットマン製造会社へ、帰って行った。
「レティシア、どこへ行っていたの?心配したのよ」
家に戻ると、ケイティがそう言いながら、二階から降りて来た。
「ごめんなさい、ケイティ。急に、家、飛び出して。それに・・・、これまでのことも。家の仕事も、子供たちの面倒も、してなかった。ケイティ、私の分まで、忙しかった」
「ああ、もう、そんなことはいいのよ。それで、リックとは、ちゃんと話せたの?少しは、落ち着いた?」
レティシアは、伏し目がちに小さく頷いた。
「そう、それなら良かったわ」
ケイティは、ほっとした表情を浮かべた。
「ケイティ、色々、本当に、ごめんなさい」
「もう済んだことよ。それに今回の件は、私もローズもジミーもいけなかったのよ。さあ、そんなことより、レティシア、採寸させてもらえるかしら」
「採寸?」
「あなたに似合いそうな、いい色の木綿が手に入ったの。冬は、新年の時のがあるけれど、季節に応じた外出着も、一枚ずつ作っておくほうが、いいと思って」
「ケイティ、気持ち、嬉しい。でも、私には、もったいない。その生地で、子供たちに、縫ってあげて」
「何を言っているの。あなたに似合うと思って、買ってきたのよ。先に、屋根裏に行って、下着になっていて。巻尺を取って来るから」
と、ケイティはいったんリビングに向かうと、巻き尺と生地を手に、さあ、早く上がって、と、まだまだ目の離せないギルとウォルトを先に促し、その後ろから、屋根裏へと上がって来た。
小さなふたりは、めったに上がることのない屋根裏部屋に興味津々で、上がって来るとさっそく、レティシアのチェストの引き出しを、開け閉めし始めた。
「あら、レティシア、まだ脱いでないの?メモを取りたいから、ペンと、紙はあるかしら?これ、綺麗な色でしょう?」
と、ケイティは、持ってきたロイヤルブルーの生地を、テーブルの上に広げて見せた。
「とっても・・・、きれい」
「気に入ってくれたみたいでよかったわ。さあ、レティシア、アンディとデイヴが、下で絵本に夢中になっている間に、早く採寸してしまいましょう。ふたりまで上がってきたら、落ち着かないもの」
ケイティは巻き尺を手に、レティシアを急かせた。
「ケイティ、私・・・」
レティシアの瞳から、不意に涙が落ちた。
「一体、どうしたの?」
ケイティは、突然、大粒の涙をこぼすレティシアに、大きなアンバーの瞳を、さらに見開いた。
「私、こんなに、大切にしてもらうと、苦しい。私、そんな、価値ない。私は、きっと、とてもとても、悪い人」
「どうして、そんなことを言うの?」
「ケイティ、どうしてそんなに優しい?私、ケイティに、何もできない」
「そんな風に、考えなくてもいいのよ。あなたは、一生懸命働いてくれている。私たちは、とても助かっているわ」
「それは、私の仕事」
「当たり前のことを当たり前にできない人は、たくさんいるのよ、レティシア。あなたは、家の中の仕事を率先してやってくれるし、子供たちにたくさんの愛情を注いで、大切にしてくれる。子供たちは、あなたのことが大好きよ。特に、デイヴ。知っているでしょう?」
デイヴは、何かあればすぐにレティシアを呼び、四人の子供たちの中でも、一番レティシアになついていて、レティシアが出かけるときには、どこにでもついてきた。
「それに、何より、私が、あなたのことを好きなのよ」
「ケイティ・・・」
「真面目で、一生懸命で、一途で・・・。何だか、年の離れた妹みたいで、放っておけないのよ」
ケイティは、ほつれたレティシアの前髪を、指で、そっと梳いた。
「最初は、リックの連れてきた人だから、彼は、マクファーレンの家族だから、あなたのことも引き受けるつもりだった。でも、今は違う」
ケイティは、優しく笑うと、
「リックのことがなくても、あなたのことを、妹みたいに思っているの。使用人だなんて思ってない。だから、あなたのそのよそよそしさは、却って辛いのよ。リックには言えないことも、姉だと思って、相談してちょうだい。もっと、私を頼ってくれていいのよ」
そう言って、ポケットからハンカチを出して、レティシアの涙を拭った。
「ケイティ・・・、大好きよ。本当に、本当に、ありがとう」
レティシアは、小柄なケイティを、感謝を込めて、抱きしめた。
ケイティは、微笑んで、レティシアを、抱きしめ返した。
けれども次の瞬間、
「まあ、大変!」
と、声を上げた。
眼を離した隙に、ギルとウォルトが、衣類を入れた大きなバスケットの中から、レティシアの肌着や、洋服を、引っ張り出していた。
「本当に、しようのない子たちね」
ケイティは、採寸を諦めて、小さなふたりに近づいた。
「みんなここにいたんだね。僕たちも、来たよ」
と、その時、アンディとデイヴもにこにこ笑いながら、屋根裏へと上がって来た。
「ああ、採寸!」
ケイティが、ため息交じりの声を上げた。
応えるレティシアに、嬉しいとか幸せだという、感情はなかった。
決して、この人と結ばれることは出来ないのだと思いつつ、想いを寄せる男から、強く想われて、乞われて、堰を切ったようにあふれ出てくる自らの感情は、むしろ、胸がしめつけられるように、苦かった。
一体どれほどの間、そうして、唇を重ねていたのかもしれなかったが、口づけの後、リックは、レティシアを抱き寄せて、しばらく離さなかった。
レティシアは、リックの胸の中で目を閉じて、少し早いリックの鼓動をじっと聞いていた。
その早い鼓動が、愛しかった。
ハロルド河を行き交う人は、急いでいるのか、見慣れているのか、他人の恋愛事情には興味がないのか、川岸の石畳で、口づけた後、じっと抱きしめあうふたりに、関心を払うものは少なかった。
それでも、最初の高ぶりが落ち着き始めると、レティシアは、周囲の眼が気になり始めて、後ろ髪をひかれるような思いで、リックの腕の中から抜け出した。
「帰らないと・・・」
俯いたまま、小さな声でそう呟くレティシアの頬に、リックは、手をやった。
きめ細やかな肌に触れ、
「お前が好きだ、レティシア」
もう一度、レティシアの耳に、そう囁いた。
レティシアは、一層、胸が苦しくなった。
私も・・・、私も、あなたが好き。
そんな風に言えたら、どれだけ幸せだろうか。
「ごめんなさい」
「何故、謝る?」
「私、もうすぐ、修道院へ帰る。だから、もう、あなたに、会わない・・・」
「帰る必要はない。ここにいればいい」
「ここには、いられない。前に、話した。私、ひどい秘密ある。本当に、ひどい秘密」
「俺も、前に言った。お前に必要なことは、俺を信頼することだ。俺の気持ちは、何を聞いても変わらない」
「あなたは、わかってない。何も、わかってない。私の気持ち、わかってない」
レティシアの瞳から、涙が零れ落ちた。
「レティシア・・・」
「私のこと、本当に好きだったら、止めないで。このまま・・・、修道院へ、帰らせて」
「それは、駄目だ。俺は、認めない」
「どうして、わかってくれない?」
レティシアは、心が、張り裂けそうだった。
好きな人に別れを告げることが、これほどまでに苦しいものだと、思いもしなかった。
「お前が、逃げているからだ。修道院へ帰るのは、何のためだ?俺は信心深い方じゃないが、その俺にだってわかる。修道院ってのは、逃げ帰るところなのか?そりゃあ、神様もいい迷惑だ」
あなたは、修道女となって、ここで神に仕えて暮らすことで、何かから逃げようとしているのではありませんか?
レティシアの脳裏に、修道院長の言葉が、甦った。
「でも・・・、私、ここには、いられない」
絞るような声だった。
「なあ、レティシア。ちょっと、煮詰まりすぎだ。しばらくこの件は、保留でいい。俺も、これ以上、お前を泣かせたくない」
と、リックは、レティシアの涙を、指で拭った。
「お前が、真面目なことはよく知っているが、ひとりで考え込みすぎだ。今後のことは、ふたりでゆっくり考えればいい。俺は、何もいますぐ結婚しようとは、言ってない」
「結婚?」
レティシアは、驚いた。
結婚?
そんなこと、できるはずない。
「そんなに驚くことか?」
「リック、私、結婚はできない。絶対、できない。私には、結婚できない理由ある」
「俺は、いつか、お前が、それを話してくれると信じて、気長に待つことにした」
「そんな・・・。あなたには、将来がある。トライアルに、勝った。次は、いい奥さん見つけて、子供出来て、幸せになってほしい。好きな人の幸せを願う。それは、本当の好き。違う?」
「俺とは、相容れない考え方だ。俺なら、好きな女がいたら、どんなことをしてでも、幸せにしてやりたいと思うし、その自信もある。お前も、俺の女なら、考え方を改めろ。どんなことをしても、この男と幸せになってやるってな」
「リック・・・」
「お前は、生涯、俺の傍にいるんだ」
リックの言葉に、一縷の迷いもなかった。
それから、レティシアは、リックに手を引かれて、家まで帰った。
別れ際、リックは、レティシアの頬に唇を当てると、今から仕事に戻るから、今夜はもう来られないが、近いうちにまた来ると言って、ホイットマン製造会社へ、帰って行った。
「レティシア、どこへ行っていたの?心配したのよ」
家に戻ると、ケイティがそう言いながら、二階から降りて来た。
「ごめんなさい、ケイティ。急に、家、飛び出して。それに・・・、これまでのことも。家の仕事も、子供たちの面倒も、してなかった。ケイティ、私の分まで、忙しかった」
「ああ、もう、そんなことはいいのよ。それで、リックとは、ちゃんと話せたの?少しは、落ち着いた?」
レティシアは、伏し目がちに小さく頷いた。
「そう、それなら良かったわ」
ケイティは、ほっとした表情を浮かべた。
「ケイティ、色々、本当に、ごめんなさい」
「もう済んだことよ。それに今回の件は、私もローズもジミーもいけなかったのよ。さあ、そんなことより、レティシア、採寸させてもらえるかしら」
「採寸?」
「あなたに似合いそうな、いい色の木綿が手に入ったの。冬は、新年の時のがあるけれど、季節に応じた外出着も、一枚ずつ作っておくほうが、いいと思って」
「ケイティ、気持ち、嬉しい。でも、私には、もったいない。その生地で、子供たちに、縫ってあげて」
「何を言っているの。あなたに似合うと思って、買ってきたのよ。先に、屋根裏に行って、下着になっていて。巻尺を取って来るから」
と、ケイティはいったんリビングに向かうと、巻き尺と生地を手に、さあ、早く上がって、と、まだまだ目の離せないギルとウォルトを先に促し、その後ろから、屋根裏へと上がって来た。
小さなふたりは、めったに上がることのない屋根裏部屋に興味津々で、上がって来るとさっそく、レティシアのチェストの引き出しを、開け閉めし始めた。
「あら、レティシア、まだ脱いでないの?メモを取りたいから、ペンと、紙はあるかしら?これ、綺麗な色でしょう?」
と、ケイティは、持ってきたロイヤルブルーの生地を、テーブルの上に広げて見せた。
「とっても・・・、きれい」
「気に入ってくれたみたいでよかったわ。さあ、レティシア、アンディとデイヴが、下で絵本に夢中になっている間に、早く採寸してしまいましょう。ふたりまで上がってきたら、落ち着かないもの」
ケイティは巻き尺を手に、レティシアを急かせた。
「ケイティ、私・・・」
レティシアの瞳から、不意に涙が落ちた。
「一体、どうしたの?」
ケイティは、突然、大粒の涙をこぼすレティシアに、大きなアンバーの瞳を、さらに見開いた。
「私、こんなに、大切にしてもらうと、苦しい。私、そんな、価値ない。私は、きっと、とてもとても、悪い人」
「どうして、そんなことを言うの?」
「ケイティ、どうしてそんなに優しい?私、ケイティに、何もできない」
「そんな風に、考えなくてもいいのよ。あなたは、一生懸命働いてくれている。私たちは、とても助かっているわ」
「それは、私の仕事」
「当たり前のことを当たり前にできない人は、たくさんいるのよ、レティシア。あなたは、家の中の仕事を率先してやってくれるし、子供たちにたくさんの愛情を注いで、大切にしてくれる。子供たちは、あなたのことが大好きよ。特に、デイヴ。知っているでしょう?」
デイヴは、何かあればすぐにレティシアを呼び、四人の子供たちの中でも、一番レティシアになついていて、レティシアが出かけるときには、どこにでもついてきた。
「それに、何より、私が、あなたのことを好きなのよ」
「ケイティ・・・」
「真面目で、一生懸命で、一途で・・・。何だか、年の離れた妹みたいで、放っておけないのよ」
ケイティは、ほつれたレティシアの前髪を、指で、そっと梳いた。
「最初は、リックの連れてきた人だから、彼は、マクファーレンの家族だから、あなたのことも引き受けるつもりだった。でも、今は違う」
ケイティは、優しく笑うと、
「リックのことがなくても、あなたのことを、妹みたいに思っているの。使用人だなんて思ってない。だから、あなたのそのよそよそしさは、却って辛いのよ。リックには言えないことも、姉だと思って、相談してちょうだい。もっと、私を頼ってくれていいのよ」
そう言って、ポケットからハンカチを出して、レティシアの涙を拭った。
「ケイティ・・・、大好きよ。本当に、本当に、ありがとう」
レティシアは、小柄なケイティを、感謝を込めて、抱きしめた。
ケイティは、微笑んで、レティシアを、抱きしめ返した。
けれども次の瞬間、
「まあ、大変!」
と、声を上げた。
眼を離した隙に、ギルとウォルトが、衣類を入れた大きなバスケットの中から、レティシアの肌着や、洋服を、引っ張り出していた。
「本当に、しようのない子たちね」
ケイティは、採寸を諦めて、小さなふたりに近づいた。
「みんなここにいたんだね。僕たちも、来たよ」
と、その時、アンディとデイヴもにこにこ笑いながら、屋根裏へと上がって来た。
「ああ、採寸!」
ケイティが、ため息交じりの声を上げた。
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