騎士団長のお抱え薬師

衣更月

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始まりの雨

 早朝。
 ドタバタと乱暴な靴音が聞こえ、はっと目が覚めた。
 以前も同じような音で目が覚めたことがある。その時は、奴隷商の捕縛だった。ローリック村の時は、夜が明けた朝食時だ。
 再び緊急事態が起きたのかと、寝間着のままそっと仄暗い廊下を窺う。
「あら。イヴ。起きたの?」
 私が顔を出したのと同時に、隣のドアが開いてマリアが出て来た。
 寝間着姿の私と違い、マリアは既に身なりを整えている。
 マリアは赤い髪をポニーテールに結びながら、不安げな表情の私に苦笑した。
「雨が降り出したのよ」
「…あめ」
 もごり、と口の中で「あめ」と反芻する。
 徐々に晴れてきた頭の中で、「雨」が鮮明になっていく。
「雨!」
 私の叫びに、マリアは笑う。
「そうよ。だから、イヴも準備があるなら早く支度をした方がいいわ」
「はい」
 私は力強く頷き、ドアを閉めようとして慌ててマリアに振り返る。
「おはよう」
 付け足したような朝の挨拶に、マリアは「おはよう」と手を振りながら仕事へと向かった。
 マリアの背中を見送って、部屋に引っ込むとカーテンを開けて窓に張り付く。
 まだ暗い。
 夜明け前ということもあるけど、空低くにインク色の雲が垂れ込めているので、余計に朝が遠く感じる。
 真下へ目を向けると、目深にフードを被った黒い雨用外套を着た2名の団員が歩いている。
 手に持つランタンの臙脂色の灯りに、しとしとと降る雨が光って見える。
 彼らが向かう先にあるのは薪小屋だ。
 暗い中、最終確認を行うのだろう。足りなければ、早急に薪の確保に走る必要がある。
 というのも、この時季に降る雨と言えば1つしかない。
 雪の女王ルールゥの目覚めの予兆だ。
 ヴァルプルギスの夜祭を見届け、眠りに入った雪の女王ルールゥを、雨の神ケットゥーネが氷雨ひさめを降らせて起こすのだ。雪の女王ルールゥを起こすことで、雨の神ケットゥーネの弟神である氷の神ツーロスも目覚めるとされる。
 この手の話は、世界神話として教会に行けば司祭が聞かせてくれるけど、たいていの家では親が子供に寝物語として話してくれるので有名だ。
 故に、微妙な地域差がでる。
 もっとも通俗的な話は、雨の神ケットゥーネは弟神だけを起こそうとして、毎度失敗して雪の女王ルールゥを先に起こしてしまう。雪の女王ルールゥは怠惰だ。眠りを妨げられて怒った雪の女王ルールゥが、癇癪を起して世界は冬の嵐に見舞われるという。
 ハノン近郊では、雨の神ケットゥーネが眠りに入る為、氷の神ツーロスと雪の女王ルールゥを同時に起こすというものだ。その反動が冬の嵐だと言われている。
 そもそも雪の女王ルールゥを女神に括るのか、邪神に括るのかが教会でも解釈が分かれているので、雪の女王ルールゥに触れる話に地域差が出ても教会は静観の構えだ。
 ランスの故郷では、雪の女王ルールゥは豊穣の女神リダイヤと同一視されているらしい。
 冬はルールゥ、春はリダイヤと、二面性のある神様なのだとか。
 ハノンでは、雪の女王ルールゥといえば邪神に近い。美しい女性の姿をしており、男を誑かし、森に誘って氷漬けにしてしまうのだ。
 まぁ、これには「遅くまで飲んだくれてないで早く帰りな!」の女性陣の怒りが込められている説が有力だろう。
 クロムウェル領では、雨の神ケットゥーネが見事に氷の神ツーロスだけを起こせれば、その年は凍てつくような寒い冬となるが、雪の女王ルールゥが先に目覚めてしまうと大雪の過酷な冬となるらしい。
 そんな厄介な神様を起こそうと、雨の神ケットゥーネが雨を降らせ始めたのだ。
 慌てるなというのが無理な話だ。
 他を知らないけど、少なくともゴールドスタイン領は夏に雨が降ることは殆どない。それはクロムウェル領も同じだった。
 夏場の雨は、夕立くらいで朝から雨天の日というのはない。
 そして、秋が深まると、夜明け前からしとしとと雨が降り出す。
 短くて3日。
 長くて7日ほど雨が降り続いた後、夜を通して暴風が吹き荒れ、急激に気温が下がる。雨が凍り付くのが先か、雨が雪に変わるのが先かは、まさに神のみぞ知るだ。
 この一夜にして季節を変える冬の嵐は、雪の女王ルールゥの目覚めた際に漏らした吐息、または怒りの咆哮と言われている。
 本来なら晩秋から降り出す雨が、今年は中秋を前に降り出した。
 白魔茸のせいか、だいぶ秋を省いた。
「私も準備しなきゃ」
 カーテンを閉め、慌てて支度にとりかかった。
 
 1階に降りて、厨房の奥にあるパントリーの確認をしているピーターに「おはよう」と挨拶を投げ、そのまま外に出る。
 手を伸ばして雨に触れても、氷雨というほど冷たくもない。
 それでも秋の空気だ。
 カーディガンの前を留めながら周囲に視線を走らせると、薄暗い中、ランタンを手にした団員たちが行き交っているのに気が付いた。
 微かに聞こえる声に耳を傾ける。
「薪はもう少しあった方が安心だ」
「馬着の用意は済んでたっけ?」
飼料槽サイロへの貯蔵は明日までかかるぞ…」
「魔道具は到着してる。動作確認が必要だ」
「魔石の数が心許ないかもしれない」
「冬の嵐まで時間がない。最後の魔物討伐でどれだけ狩れるか…」
 と、状況の確認が続いている。
 どんなに冬の準備を万端にしていても、いざ雨が降り出すと不安がこみ上げる。
 最後の踏ん張りだ。
 冬の嵐までに冬ごもりを整えておかなければ、場合によって命に係わる。
 私も気合いを入れて、治療院の小さな庇の下に駆け込む。カギを差し込んで間もなく、1号棟からランタンの明かりが近づいて来た。
「ゴゼット様、おはようございます」
 ルタだ。
「おはようございます」
 挨拶を交わして治療院に入る。
 治療院の照明魔道具を点けると、ルタがランタンの灯りを消し、壁のフックに吊り下げた。
 私は窓を開け、こもった薬草のニオイを外へ逃がす。
「ルタさんにお願いがあるんですけど、公爵家へ戻る時に、ドメニク孤児院に寄ってもらえませんか?」
「それは構いませんが、ドメニク孤児院ですか?」
 首を傾げるルタと一緒に2階へと上がる。
「孤児院に常備薬を届けてほしいんです」
 棚から、この日のために用意していたつる籠を取り出す。
 つる籠には、コルクの蓋で密封した瓶が詰め込んである。
 まずは、リラックス効果があるお茶ティー用ハーブと、風邪の予防と改善に効果があるお茶ティー用ハーブの2種類を用意した。
 薬包紙に包んだ薬は解熱薬と咳止め薬。
 黒い丸薬は止瀉薬。
 麦芽糖で作った練り飴の瓶には、ハーブティーに垂らして飲むようにメモを付けた。
 当たり前だけど、薬の用量もメモし、それぞれの瓶に入れてある。
 鎮痛薬は毒草を扱うレシピばかりで断念した。解熱薬は1つだけレシピが見つかったので調薬してみたけど、高熱には力不足だ。その旨も、忘れずにメモに記してある。
 ルタはつる籠の中に並ぶ瓶を確認しながら、「これは喜ばれますよ」と口元を緩めた。
「逆方向で申し訳ないんですけど」
「大した寄り道ではないですよ」
 ルタが朗らかに笑う。
 晩秋まで私の手伝いをすることになっていたルタは、雨が降り出したことにより、予定を切り上げて明日には公爵家に戻る。
 雨が降れば薬草採取も、薬草を日干しすることもできないので、ルタの仕事がないのだ。
 何より、雪が降る前に戻る必要がある。
 一晩だけとはいえ、冬の嵐は強烈だ。
 翌朝の積雪は年によって異なる。雪景色となっている年もあれば、雨が凍って氷柱だらけの年もある。
 例年通りなら、ハノンは冬の嵐の翌日は雪景色になることが多いけど、クロムウェル領は氷柱から始まることの方が多いそうだ。
 でも、白魔茸の生えた年は予想が立て辛く、どちらに転ぶか分からないという。
「私が行けたらいいんですけど」
「雨が降り出した今、ジャレッド様の許可が下りませんよ。ジャレッド様も他の方にゴゼット様の護衛を任せないでしょうし」
「ですよね…」
 はは、と乾いた笑いが出てしまう。
「それじゃあ、ルタさんにお任せします。配達、お願いします」
 つる籠の上にハンカチを被せ、ルタに託す。
「ええ。お預かりします」
「ルタさんは冬支度は終えてるんですか?」
「いえ。何もしてませんよ。使用人棟に住んでいるので、誰かしらが用意していますから。服に関しても、衣替えするほどありません。冬用も夏用も一緒くたにクローゼットに掛かってます」
 からりと笑うルタに、私も同意だと頷く。
 これがヴァーダト家なら大変だった。季節ごとに納戸から衣装箱を引っ張り出し、祖母特製の防虫剤の刺激臭を取り払う為、分厚い冬服を陰干しにして臭いを取り払う作業が必要だからだ。
 祖母の作る防虫剤は効果覿面だったけど、臭いが酷いので売ることはできなかった。
 一般で手に入る防虫剤の効果は微妙。雨が降り出すまでに虫食い穴を見つけ、繕う作業がいる。
 どちらにしても手間がかかるのが、衣替えという作業だ。
「なにより、防寒具一式は公爵家から支給されるんです。私のような庭師などは、暖かい長靴も支給品の一つなんですよ」
「そっか…。雪が降ったからって、休めるわけじゃないですもんね」
「ええ。植物だけでなく、厩務員に関しても、生き物の世話に休みはありません」
 うんうん、と頷く。
 防寒支給品とは善良な貴族様だ。
「ルタさん、これも忘れないように渡しておきますね。お世話になったのでお礼です。といっても、材料はルタさんが採取したものが多いですけど」
 あらかじめ用意していた3つの瓶を取り出す。
 瓶に入った紅茶色の飴玉は、ハーブハニーを作ってから煮詰めて固めたものだ。
 ハーブハニーは、はちみつにハーブを漬け込んだもので、ぎゅっと効能が凝縮している。使用したハーブはエルダーフラワーやレモンバーム、ホアハウンドの3種類。もちろん、聖魔力入りだ。
「咳や痰が出るとか、ノドが痛いなって時に舐めて下さい。効果があると思います」
「それは有難いです。量もあるので、使用人たちと一緒に使わせてもらいますね」
 ルタならそう言うだろうと3つ用意していて正解だ。
 少し小さめのつる籠を取り出し、瓶を収める。
 2つのつる籠を作業台に置き、ひとまずほっと息を吐く。後で「忘れてた!」と慌てることもない。
「それじゃあ、最後のひと仕事頑張りましょう」
「はい」
 と、ルタは金槌と釘を手にする。
 天井に釘を打ち付け、薬草を乾燥させる笊を吊り下げるのだ。
 これから薬草採取はお休みとなるけど、昨日まで採取した薬草は乾きが足りない。ヘビの心臓に至っては完全な日数不足だ。
 脚立を運んで来たルタに釘打ちを任せ、私は1階に下りる。
 治療院には暖炉はない。
 代わりにと、ジャレッド団長が取り寄せてくれたのは薪ストーブだ。
 薪ストーブとは新型暖炉のことで、数年前から中央で流行り始めたらしい。
 短い冬の間だけ使うには暖炉の手入れは面倒すぎる上に、大量の薪を使用する。薪ストーブなら薪の量は暖炉の半分で済む。さらには煙突から泥棒が落ちてきたという事件もあり、主に手狭な平民の家から流行したそうだ。
 今や貴族家にもお洒落な薪ストーブがあるという。
 薪ストーブは鋳鉄製の箱に銅板を丸めた煙突が取り付けられていて、暖炉に比べてスペースも取らないし、冬が終われば解体して片づけられるのだとか。さらに鉄の扉もついているので、ファイヤースクリーンを置いて火の粉を防止する必要もなく、火事の心配が減る作りだ。
 鉄が熱くなるので、安全柵ハースゲートで囲う必要はあるが。
 薪ストーブの慣らし焚き使用許可は前から貰っていたので、早速炉内に薪を置く。薪に付いている木の皮は、鉈で薄く削ぎ、焚き付けにする。
 慣らし焚きにあたって注意するのはアカサシムシだ。
 それに刺されると火傷のような水脹れと、刺すような痛みが何年も続くことがある。厄介な虫だ。
 樹皮に潜む虫なので林業の人や、薪を扱うことの多い平民や貴族の使用人にアカサシムシの後遺症を引きずる人が目立つ。
 なので、ジャレッド団長の厳命で、薪を扱う時は牛革のグローブをつける。
 このグローブ、かなり厚みがあるので、アカサシムシどころか薪のささくれが刺さることもない。
 過保護すぎだけど、ありがたく使わせてもらっている。
 さて、薪を炉内に置いた後は点火器具だ。
 点火器具は鉄っぽい材質の棒で出来ている。これを擦るように叩きつけると火花が散り、焚き付けの削いだ樹皮に火が移るのだ。
「ルタさぁん!これからストーブの慣らし焚きしますね!」
 階段の上に叫べば、「了解でぇす!」と、トントンと金槌の音の合間に返事が聞こえた。
 慣らし焚きは低い温度で薪を燃やす。火が消えたら炉を冷まし、また薪を燃やすというのを何度か繰り返す。これを怠ると炉を傷めてしまうのだ。
 今日から少量の薪で、ゆっくりと炉内を慣らす。
 パチパチと樹皮から火が生まれ、煙りが出てきたのを確認して扉を閉める。
 上手く燃やせた。
 グローブを脱いだところで、「イヴ」と声をかけられた。
 振り向けば、雨用外套を着こんだアーロンが、ひょっこりと顔を覗かせている。
 ドアを開けているのに入って来ないのは、汚れた足元と外套から滴る雫で遠慮したのだろう。
「慣らし焚きを始めたのか」
「はい。今日からしないと冬には間に合わないでしょ?それで、怪我ですか?」
「いや」
 アーロンは苦笑して、手にした木槌を掲げた。
「鎧戸を固定する」
「今から?」
「ああ。1階だけ。朝食後に2階だ」
 ハノンでもそうだったけど、こっちの家々にも嵐対策がしてある。鎧戸と閂だ。
 閂とは扉が開かないようにする横木のことで、内側ではなく外側に取り付ける。
 横木をしっかり嵌め込まないと嵐の最中、鎧戸が吹き飛びかねないので、木槌で打ち付けて嵌め込む。なかなかの作業だ。
 1階なら楽な作業も、足場のない2階、3階となると職人が必要になる。
 町の方なら高所作業に慣れた大工が請け負うと思うけど、ここは団員たちがするようだ。
「落ちないで下さいね」
「大丈夫だ。高所作業用の梯子があるしな」
「雨に足を滑らせないようにですよ」
 嘆息交じりに言えば、「これでもネコ獣人の血を継いでいるんだがな」とアーロンは肩を竦める。
 魔導士なので血の濃さでいえば人族だ。
 アーロンにネコ獣人の身軽さはない。
「窓閉め、頼むぞ」
 言われるままに、私は治療院の窓閉めを最優先とする。
 雨は降っても風は吹いていないので、窓を開けてしまっていたのだ。薬草臭かろうとルタへの配慮である。
 1階の窓を閉め、2階へ上がる。
「ルタさん。これから鎧戸を閉めるらしくって。2階は朝食後かららしいんですけど、忘れないように窓閉めますね。臭かったらごめんなさい」
「構いませんよ。薬草臭には慣れているので」
 脚立の上に立ち、器用に釘を打ちながらルタが苦笑する。
「治療院は今日で一旦閉めてしまうんですか?」
「しばらく調薬はお休みしますが、薬師試験の実技の確認もあるので入り浸り予定です。薬草やヘビの心臓の乾燥もありますし。まぁ、天気の様子を見て…ですね」
 営舎の隣とはいえ、猛吹雪の中、外に出るつもりはない。
「今日は慣らし焚きと、朝食の後に薬草の整理、最後に掃除です」
「では、こっちの薬草干しが終われば掃除を手伝います」
「お願いします」
 ぺこりと頭を下げて、私は気合いを入れるべく袖を捲り上げた。

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