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あまり受けたくない依頼
しおりを挟む「……」
ある日、零は不機嫌そうな顔をしていた。
「どうしたんだ?」
「海外から異形案件が来た」
「無視すればいいのではないか?」
「したいのだが……依頼人は日本人でな、滞在夫のふるさとに里帰り中に起きているらしいし、エクソシストは役立たないしで私に来たんだ。しかも以前も同じように日本で私に依頼をしてきた人物だ」
「それは……断りづらいな」
「しかたない、今回だけは行くことにしよう。名目は観光で」
「俺も行こう助かる」
零達は海外に行く準備を始めた。
零は飛行機に乗りこんだ。
最初はエコノミーにしようとしたが、フエ達の手によってファーストクラスにさせられた。
勿論金はフエ達が出した。
観光の名目で入り、依頼人の元へと向かう。
空港を出て人気の無い場所で慎次と落ち合い、慎次の転移で向かった。
「ああ、零さん! 海外が嫌だと聞いていましたから来てくれないと思ってました!」
村に着くと、依頼人の女性が駆け寄ってきた。
「一応検討しますと送ったからそう思わせてしまい、誠に申し訳ない」
「いいえ、来て下さって良かったんです!」
「エクソシストが役に立たない、とは」
「警察に死体が安置されてるんですが、どれも干からびてミイラになっているんです、犠牲者同様。夜におきているとしか分からず……」
「犠牲者同様、ですか」
「夫も早く帰ろうとしているんですが、ここから出ようとすると、同じ道を何度も通る羽目になり、出られないんです」
「なるほど……」
零と慎次は目配せをする。
「警察は?」
「おびえて役に立ちませんの」
「では、今日は私が夜の見廻りをしましょう」
「助かります!」
「ただ、村人達には内密に」
「わ、分かりました……」
零は宿を取ることもなく、夜まで過ごし、そして夜、見廻りを開始した──
「……酷く乾燥してるな」
「ああ、水分をもってかれるな人間なら」
村を回った際木々や草などが干からびていた。
そしてより暗くなると、それは姿を現した。
干からびたミイラのような異形。
足下から草が枯れていって居る。
「こいつか?」
「間違いない」
「ループは?」
「フエがなんとかしてる」
「じゃあ、こっちを処分するぞ」
零がペンダントを外す。
すると、くぼんだ目からだらだらと液体を流して、零の方へと近づいてきた。
そこを慎次の影が多い、影の中に沈めるように捕食する。
「不味いな」
「そうだな」
「零さん、そっち終わったー?」
「フエか、そちらは」
「こっちもばっちり!」
「では、依頼人に話して帰るか」
夜中まで、明かりをつけていた家のベルを静かにならすと、依頼人が飛び出してきた。
「零さん、犯人は⁈ 異形は⁈」
「消滅させました、またループを作ってた輩も消滅させました、これで帰れるはずです」
「有り難うございます!」
「では……」
零はそのまま空港へと向かった。
時間差もあり、ファーストクラスに再び乗ることになった零達は、機内食を堪能し、ゆったりと過ごした。
後日連絡があり、零が異形を退治して依頼事件が起きなくなったこと。
無事依頼人は帰れた事が伝わった。
零達の行動は村人達に知られることなく、何故か分からずおきた異常現象として片付けられることになった、ことなど書かれていた。
「エクソシストと鉢合わせせず、すんで良かった」
「鉢合わせしたら?」
「向こうがこっちも悪魔だと殺そうとしてくる」
「……そうか」
零の言葉に、慎次はなんとも言えない表情を浮かべた──
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