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厄介な贈り物
一週間ほど、アドリアが急用で出掛けて暇をしていた頃。
一人の女性がやってきた。
「どちら様で?」
「ライアンの妻のレラです」
あの面の皮厚すぎる野郎の奥さんが来やがった。
何しに来たと思ったら──
「ごめんなさい、あの人を止めるべきだったのに止められなくて」
と、謝られた。
「あの件はもういいんです、俺とアドリアが静かに暮らせてれば」
「だから貴方に聞きたい事があってきたのです」
「ん?」
「貴方の能力──『好いた相手と添い遂げ、守る』は、アドリアの事」
「……そうですが?」
そう言うと女性──レラさんは安堵の息を吐き出した。
「良かった……それだけが気になったの。もしアドリアじゃなかったらどうしようって」
「はぁ……ところで誰から能力を聞いたんですか?」
「ライアンよ、彼が貴方が能力も無いのにこんな動きができるはずが無いと『鑑定』した結果分かったの」
「他に知ってる人は?」
俺は思わず尋ねた、重要な事だからだ。
「私とライアンだけ。もしかしたらアドリアは知っているのかもしれないわね」
「……アドリアは知っていますよ、俺に教えたのあいつですから」
レラさんは穏やかな表情を浮かべて、頭を下げた。
「私が言える義理じゃないのですが、どうかアドリアと幸せになってください」
「……ありがとうございます」
俺はそう答えるしかなかった。
ちなみに、お土産として夜伽とかで使うローションとかそういった物をもらった。
マジで困ったので部屋に隠して置いた。
「ガイ、ただいま」
「お帰り、アドリア!!」
戻ってきたアドリアを俺は抱きしめる。
「大丈夫だったか?」
「うん、大丈夫だった」
「それなら良かった」
「お前が買ってくれた『おまもり』の効果もあったようだ」
「そりゃあいい、よしこっち来な」
俺はアドリアを手招きして台所に連れて行く。
少し前にゲットした巣蜜とシフォンケーキが用意されていた。
「ガイ?」
「頑張ったお前にご褒美だ、甘いもん好きだろ」
そう言うと、アドリアは恥ずかしそうに笑った。
「おかしいだろう?」
「おかしくねぇよ、男が甘い物好きでも別にいいだろ」
「そ、そうか」
「お前の為に作ったんだ、早く食べてくれ」
アドリアは嬉しそうに笑って、椅子に座り、シフォンケーキと巣蜜を絡めながら食べていた。
「ガイ、お前の作る菓子は本当に美味いよ」
「ありがとうよ」
子どものような笑顔が可愛らしくて、そこがたまらないなぁと俺は思った。
夜、風呂上がり水を飲んでいる俺の元に不機嫌そうな顔のアドリアがやってきた。
「ガイ」
「どうした?」
「なんだこれは?!」
「げ」
レラさんから押しつけられて隠していたセックスの幅を広げる道具を箱に入った状態で持ってきてかなりおかんむりなアドリアに俺は正直に話すことにした。
「お前がいない一週間、留守番してたらライアンの妻だっていうレラさんが尋ねてきたんだよ」
「レラが?!」
アドリアは驚愕の表情を浮かべた。
「で、色々話して、最終的にアドリアをどうかよろしく、で終わるかと思ったらソレ押しつけられた」
「れ、レラ……」
俺の言葉に嘘偽りが無いのは分かるだろうから、アドリアは頭を抱えていた。
「で、どうする? 捨てるか?」
「いや、捨てるにしろ、どう捨てる……レラは絶対次合った時聞いてくるだろうし……」
「んなもん適当にごまかせ……ないか」
おそらくあのレラさんも嘘を見抜く能力をもっているはずだ、使わなかったらバレる。
「んじゃ、いっそ使ってみるか? やってみたいことがあったんだよ」
「や、やってみたいこと?」
「おう」
俺の笑みをみたアドリアは恐怖半分好奇心四分の一、期待四分の一と言う感じの顔をしていた。
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