66 / 197
シルヴァの空白の半年間
しおりを挟む
魔石で力を封じられ、両手を後ろに拘束されながらシルヴァを見下ろすあの男が見える。
あの日、西の果ての村で会ったルーファス公爵の姿だ。
何人もの男達に身体を魔石で作られた部屋の地べたに押さえつけられて
『シルヴァ王子……これで貴方は、私の奴隷だ』
熱く熱した焼きゴテがシルヴァの右腕に押し当てられ、シルヴァの声にならない悲鳴が上がる。
『右腕の印は、性奴隷。王家の気高き王子が、私の性奴隷になるなんて!この日をどれほど待ち侘びたか!』
「ふざけるな!誰が貴様など!」
睨み上げたシルヴァの髪の毛を掴み、苦痛に歪む顔を見下ろし
「貴方はこの部屋にいる限り、力は使えない。使えば使うだけ、その力は私のモノになる」
そいつの指にはめられた黒い石に、ユラリと青い炎が浮かぶ。
「魔石を王家から盗んだのは、お前だったのか!」
「シルヴァ王子……いや、今はもう私の奴隷のただのシルヴァ。王家の人間はみな、この魔石に力を吸わせて殺してしまいました。簡単でしたよ。この石はなんと素晴らしい石なんでしょうね」
嬉しそうに笑うルーファスを、シルヴァが愕然とした顔で見上げた。
「父上と叔父上を……殺した?」
「えぇ……貴方以外は、王家の人間は国民の前で皆殺しです。あの、国民が絶望に打ちひしがられた姿は堪らない」
楽しそうに笑うルーファスを睨み上げると
「あぁ……しかし、何故かあなたにそっくりなエリザ姫が何処を探しても見つからない。折角、私の妻にと思っていたのに……」
残念そうに呟くと、ルーファスはニタリと気色悪い笑顔を浮かべて
「でも、私が本当に欲しいのは貴方だ。シルヴァ」
頬をベロリと舐められ、シルヴァの顔が嫌悪に歪む。
「さぁ……貴方の魔力を、私に頂きますよ」
幾つもの手が伸びて、暴れ回るシルヴァの衣類を剥いで行く。
「止めろ!汚い手で触れるな、無礼者!」
力を発動したその時、シルヴァの身体がガクンと落ちた。
「な……んだ?」
「この指輪はね、私の意思で貴方の魔力を吸い取れるんですよ。今、貴方は意識しか思い通りにならない」
楽しそうに笑い、シルヴァの綺麗な肌に手を這わす。
「あぁ……思った通りに美しい。あなたのまがい物など足元にも及ばぬ美しさだ」
部屋のベッドに運ばれ、両手足を拘束されているシルヴァは
「殺せ!こんな辱めを受けるくらいなら……」
「あぁ、そうだ。自害など考えないで下さいね。貴方が私に歯向かう度に、国民を1人ずつ殺しますよ。自害した場合、貴方の身の回りを世話していた物をこの部屋で皆殺しにします」
シルヴァの目が大きく見開かれる。
「大丈夫ですよ。貴方が大人しく抱かれていれば、国民は平和だ」
首筋を這うルーファスの舌を、シルヴァは大人しく受け止めた。
来る日も来る日も陵辱され、シルヴァの心は壊れていった。光り輝く美しさは見る影を失い、食事も水もほとんど取らずにルーファスが自分を飽きるのを待つしか無いと、心を閉ざした。
「シルヴァ……困りますよ。貴方がそんなんだから」
そう言って、目の前に髪の毛を一束見せて来た。
それは、見覚えのある髪の毛だった。
「あぁ……」
シルヴァの目が絶望に見開かれる。
シルヴァを子供のように可愛がってくれたマリアの髪の毛だった。
その瞬間、最後の心の糸がプツリと切れた音がした。
あの日、西の果ての村で会ったルーファス公爵の姿だ。
何人もの男達に身体を魔石で作られた部屋の地べたに押さえつけられて
『シルヴァ王子……これで貴方は、私の奴隷だ』
熱く熱した焼きゴテがシルヴァの右腕に押し当てられ、シルヴァの声にならない悲鳴が上がる。
『右腕の印は、性奴隷。王家の気高き王子が、私の性奴隷になるなんて!この日をどれほど待ち侘びたか!』
「ふざけるな!誰が貴様など!」
睨み上げたシルヴァの髪の毛を掴み、苦痛に歪む顔を見下ろし
「貴方はこの部屋にいる限り、力は使えない。使えば使うだけ、その力は私のモノになる」
そいつの指にはめられた黒い石に、ユラリと青い炎が浮かぶ。
「魔石を王家から盗んだのは、お前だったのか!」
「シルヴァ王子……いや、今はもう私の奴隷のただのシルヴァ。王家の人間はみな、この魔石に力を吸わせて殺してしまいました。簡単でしたよ。この石はなんと素晴らしい石なんでしょうね」
嬉しそうに笑うルーファスを、シルヴァが愕然とした顔で見上げた。
「父上と叔父上を……殺した?」
「えぇ……貴方以外は、王家の人間は国民の前で皆殺しです。あの、国民が絶望に打ちひしがられた姿は堪らない」
楽しそうに笑うルーファスを睨み上げると
「あぁ……しかし、何故かあなたにそっくりなエリザ姫が何処を探しても見つからない。折角、私の妻にと思っていたのに……」
残念そうに呟くと、ルーファスはニタリと気色悪い笑顔を浮かべて
「でも、私が本当に欲しいのは貴方だ。シルヴァ」
頬をベロリと舐められ、シルヴァの顔が嫌悪に歪む。
「さぁ……貴方の魔力を、私に頂きますよ」
幾つもの手が伸びて、暴れ回るシルヴァの衣類を剥いで行く。
「止めろ!汚い手で触れるな、無礼者!」
力を発動したその時、シルヴァの身体がガクンと落ちた。
「な……んだ?」
「この指輪はね、私の意思で貴方の魔力を吸い取れるんですよ。今、貴方は意識しか思い通りにならない」
楽しそうに笑い、シルヴァの綺麗な肌に手を這わす。
「あぁ……思った通りに美しい。あなたのまがい物など足元にも及ばぬ美しさだ」
部屋のベッドに運ばれ、両手足を拘束されているシルヴァは
「殺せ!こんな辱めを受けるくらいなら……」
「あぁ、そうだ。自害など考えないで下さいね。貴方が私に歯向かう度に、国民を1人ずつ殺しますよ。自害した場合、貴方の身の回りを世話していた物をこの部屋で皆殺しにします」
シルヴァの目が大きく見開かれる。
「大丈夫ですよ。貴方が大人しく抱かれていれば、国民は平和だ」
首筋を這うルーファスの舌を、シルヴァは大人しく受け止めた。
来る日も来る日も陵辱され、シルヴァの心は壊れていった。光り輝く美しさは見る影を失い、食事も水もほとんど取らずにルーファスが自分を飽きるのを待つしか無いと、心を閉ざした。
「シルヴァ……困りますよ。貴方がそんなんだから」
そう言って、目の前に髪の毛を一束見せて来た。
それは、見覚えのある髪の毛だった。
「あぁ……」
シルヴァの目が絶望に見開かれる。
シルヴァを子供のように可愛がってくれたマリアの髪の毛だった。
その瞬間、最後の心の糸がプツリと切れた音がした。
77
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
【完結】冷酷騎士団長を助けたら口移しでしか薬を飲まなくなりました
ざっしゅ
BL
異世界に転移してから一年、透(トオル)は、ゲームの知識を活かし、薬師としてのんびり暮らしていた。ある日、突然現れた洞窟を覗いてみると、そこにいたのは冷酷と噂される騎士団長・グレイド。毒に侵された彼を透は助けたが、その毒は、キスをしたり体を重ねないと完全に解毒できないらしい。
タイトルに※印がついている話はR描写が含まれています。
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
あと一度だけでもいいから君に会いたい
藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。
いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。
もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。
※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる