秘密

古紫汐桜

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堕ちて行く身体

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「レオ……、そんなに締め付けるな……。力を抜いて……」
そう言われて、レオはどうしたら良いのか分からずに首を横に振る。
「レオは、こっちに集中して……」
オスカー王子に頭を抱き寄せられ、顔を胸に再び押し付けらる。
必死に吸い付くと
「良い子だ……レオ」
セオ王子はそう言うと、レオの項にキスを落としながら萎え始めていたレオ自身に手を這わして扱き始める。
「んっ……あぁっ……」
舐めていた乳首から唇が離れるて
「レオ……止めちゃダメ……」
と、オスカー王子に頭をギュッと抱き締められた時だった。
一気に最奥まで貫かれる。
「うわぁ!」
思わず仰け反り叫ぶと
「色気の無い声だな……」
と、セオ王子が苦笑いした。
レオは自身の身体の中にある灼熱の異物に、身体を震わせる。
すると、セオ王子が扱いていたレオ自身掴むと、オスカー王子が膝を立てた状態で足を開いた。
そして少し腰を浮かせると、セオ王子はレオ自身をオスカー王子の後孔に当てがった。
「何を……!」
戸惑うレオを無視して、セオ王子がレオの身体をオスカー王子の中へと挿入して行く。
「あっ……」
オスカー王子が甘い吐息を漏らすと、ズクンっとオスカー王子の中のレオ自身が大きくなる。
「あっ……ん、レオ、僕の中気持ち良い?」
髪の毛を撫でられながら、オスカー王子に囁かれる。
前と後ろを犯され、レオは串刺しにされて口をパクパクと動かす。
すると、ゆっくりとセオ王子が抽挿を始めた。

犯しているのか?
犯されているのか?

レオを締め付けるオスカー王子の刺激と、自分の中を出入りするセオ王子が与える刺激。
最初は苦しいだけの行為から、セオ王子がレオの前立腺を切っ先で刺激して来た。
「くっ……あぁ!」 
レオの声に
「レオ……、素直に己の快楽に従えば良い」
そう言われて、レオが必死に首を横に振る。
「レオ……一緒に気持ち良くなろう」
オスカー王子が、レオの両頬を両手で包んで唇を重ねた。
舌を絡め、貪るように求める。
唇が離れると、オスカー王子が両手を広げて
「兄様も……」
と、セオ王子にキスをねだった。
レオは自分を挟んで唇を重ねるセオ王子とオスカー王子に腹が立ち、オスカー王子に腰を打ち付けた。
「んんつ!」
オスカー王子がくぐもった声を上げて、セオ王子から唇を離した。
ガンガンと腰を振ると
「レオ……あっ……、やっとその気に……なった?」
と言って微笑んだ。
セオ王子は敢えて動きを止めて
「積極的なのは、大歓迎だよ」
そう言ってレオの背中に唇を這わす。
「オスカー王子……オスカー王子……」
腰を振り、オスカー王子の名前を呼び続けるレオに、オスカー王子は首に手を回すと
「レオ……胸を……舐めて……、それから……もっと奥……あっ……そこを突いて……」
と言われて、ガムシャラに腰を振るのを一度止めた。
「オスカー王子、私は……下手ですか?」
耳を垂れさせ、悲しそうにレオが聞くと、セオ王子がレオの髪の毛を撫でて
「慣れてなければ当然だ。オスカーの良いところも、抱き方も教える為に俺もお前に繋がってるんだ」
と囁かれた。
「セオ王子……」
「だからお前も、素直に俺に抱かれなさい」
そう言われて、レオは後ろから顎を掴まれて唇を重ねるセオ王子のキスを受け止めながら頷く。
「じゃあ……動くからね」
そう言うと、ゆっくりとセオ王子が腰を動かし始める。
そしてレオの手をオスカー王子の胸に導き
「レオ……、オスカーは突かれながら胸を弄られるのが好きだから、一緒に触って上げて……。そう、良い子だ」
レオはセオ王子に言われるがまま、オスカー王子の胸を指で撫で、舐めてオスカー王子の反応を見ていた。
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