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フェアリーホワイト、大ピンチ!

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 次の瞬間、パイソンの首筋にフライングハイが見事にヒット。もんどり打って 倒れた。そして観客からは大ブーイングが飛んだ。 わたしの「パンチラ」を期待していたデビルクライムの連中、しかしわたしは、いつもの白のアンスコではなく、黒のショートスパッツを履いていたのだ。 

「なにい、パンツじゃないだと!」 
「ふざけるな!」 
「これは詐欺だ! 伝説のパンチラを見せろ!」 

 肩透かしをくらったデビルクライムの戦闘員たちは、身勝手極まりないヤジを飛ばしてきたが、知ったことではない。 

「あんたたちみたいなバカに、わたしのパンチラなんて絶対見せないわよ」 

 と挑発的に言い放つと、起き上がってきたデビルパイソンに向かって二発目のフライングハイキックをお見舞いしようとしたが、これは読まれていた。 空中で、わたしの右脚はガッチリと受け止められてしまい。強烈なパワーで、 リングに叩きつけられてしまったの。 

「アアッ」と悲鳴を上げてリングに倒れたわたしに、デビルパイソンは 

「生意気な女は大歓迎さ、これからたっぷり痛めつけてやる!」 

 と宣言すると、わたしをうつ伏せにして背中に馬乗りになってきた。 そして両手でわたしの顎を掴むと、グッと上に引き上げたのだ。拷問技の一つ、キャメルクラッチだ。わたしの背中は海老反り状に反り返り、背骨と腰 
に大変な痛みが襲ってきた。 

「ううっ」 

 と悶え声を出したわたしに、調子付いた敵は、左手を残して右手を離し、なんと その右手でわたしの右の乳房を掴んで揉み出したのだ。 

「いやああんっ!」 

 絶叫しながら、ダークパイソンを弾き飛ばしたわたしは、敵の方に向き直ると、キッと睨みつけて 

「なにすんのよ、反則じゃない! この変態野郎!」 

と罵ったが、やつはどこ吹く風で 

「オッパイ触るのは反則じゃないぜ、それにしても柔らかくて、揉み甲斐のあるオッパイだったな」 

と憎たらしい言葉を返してきた。まあ、悔しいっ! 

 その後も激しい攻防が続いたが、デビルパイソンのパワーとスタミナは無尽蔵のようだった。その上レスリングのテクニックも結構優れている。スケベだけどすごい強敵だった。その内に、わたしの方が先にスタミナが切れかけてきた。すこしヤバい雰囲気になってきたの。そして…… 

(しまった! まずいわ!) 

 わたしは、リング中央でボストンクラブ・逆エビ固めを完全な形で極められてしまったの。パワーファイターが最も得意とする技で、相手の両脚を持っ 
て背中を反らせる技よ。単純だけど効果は抜群なのだった。 

「ううっ、苦しいっ!」 

 背骨を締め上げられ、大変な苦痛に襲われたわたしは、大声で悶絶しながら必死に耐えていた。 

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