公主の嫁入り

マチバリ

文字の大きさ
表紙へ
18 / 49
2巻 娶られた雪は愛し子を慈しむ

2-1

しおりを挟む
   序章


 今でもまぶたに焼き付いているのは、真っ暗でせまい箱の中。
 箱から絶対に出ないよう、ひざを抱き、目を閉じ、身体を丸め、息をひそめていた。
 そうしていなければ、この命すら消えてしまうから。
 泣いても叫んでもわめいても、誰も助けてはくれないと。
 必要のない存在だと、生まれてこなければよかったのだと言われた。
 どこにも居場所なんてないし、誰も手をさしのべてはくれない。
 愛してくれる人などこの世にはいない。
 そう教えられた。
 でも。
 もしも誰かが手を取ってくれる日が来たら。
 それはきっと、夢のように幸せなことだろう。




   一章 平穏な日々


「今日もいい天気ね」

 肌を焼くような夏の日差しを手のひらでさえぎりながら、雪花セッカは目を細めた。
 夏の初めに仕立てた明るい水色の衣は風を通す生地なので、日陰にいれば心地いいが、日差しの下を歩いているとうっすら汗をかいてしまう。
 長く伸ばした髪は邪魔にならぬように軽くひとつにまとめているが、おくれ毛が肌に貼りつくのはどうにもならない。

(今日の夜には桂花茶けいかちゃを出そうかしら)

 昨年んで乾燥させておいたものがあったはずだ。
 あの香りを楽しめば、寝苦しい夜も少しはましになるかもしれない。
 そんなことを考えながら、雪花は歩き慣れた庭をのんびり進む。
 雪花が兄である普剣フケン帝の命によりヤン家に降嫁こうかして、早いもので一年と半分が過ぎていた。
 その嫁入りは、雪花を後宮の外に逃がすための仮初めのものだった。
 夫となったレンはあくまでも保護者として雪花に接していたし、雪花も蓮を兄と思おうとした。
 だが、いつしか雪花は蓮にかれ、恋いしたうようになっていた。
 そして蓮もまた、雪花を愛しく想ってくれた。
 想いが通じ、ふたりが正式な夫婦となったのは昨年の冬のこと。
 今では、この焔家が雪花の居場所となっている。
 焔家に集められた資料や道具が収められた龍厘堂りゅうりんどう。その前に立つと、半開きになった扉の中からわいわいと活気のよい声が聞こえてきた。

「おはようみんな」

 大きく扉を開いて声をかけると、いくつもの目が雪花に向いた。
 そこにいるのは子どもだったり老人だったり、あるいは笛に手足が生えた者や、大きな猫の姿をした者たち。
 彼らは、この龍厘堂にある数多あまたの道具に宿った精霊が実体化したり、人へと姿を変えた存在だ。

「雪花!」

 満面の笑みを浮かべながら駆け寄ってくる少女は、自分の身体よりも大きな火鉢ひばちを抱きかかえていた。

小鈴ショウリン、おはよう。走ると危ないわよ」
「平気だよ。こんなの軽い軽い」

 小鈴は可愛らしく笑いながら、火鉢ひばちをひょいっと持ち上げて見せる。
 彼女は一見すると少女だが、その正体は真鍮しんちゅうの鈴だ。蓮の母がこの焔家に嫁ぐときに持ってきた飾りのひとつで、この焔家を守護する龍の力によって、人の姿に転じている。

「片づけは順調?」
「うん。だいぶ進んだよ。必要な道具もいっぱい見つかった」
「助かるわ」

 小鈴の頭をでながら龍厘堂の中に入る。床の上にはたくさんの箱や書物が並べられていた。
 それらにぶつからないようにゆっくり歩みを進めると、精霊たちの中央で小鈴と同じ年ごろの少年が腕組みをして、周りの精霊たちに指示を飛ばしている姿が目に入る。

「ああ、雪花か」
「おはよう、琥珀コハク。すごい状態ね」
「まあな。皆、張り切っているぞ」
「琥珀もね」
「うるさいぞ、小鈴」

 この琥珀もまた見た目は少年だが、その正体は月琴げっきんの精霊である。
 二百年ほど前の名工が作った一品で、本当に美しい音色を奏でてくれる。この龍厘堂に納められた道具の中でも古参ということもあり、道具たちからの信頼も厚く、とてもしたわれている頼もしい存在だ。

清彩節せいさいせつをきちんと祝うのは、久しぶりだと言っていたものね」
「そうだな……略式的なものは毎年やっていたが、正式なものとなると十年ぶりくらいか」
「十年も」

 過去をなつかしむような琥珀を見つめながら、雪花は己の胸を押さえた。

「では、なおのこと今年の清彩節は成功させなくてはいけませんね」
「ああ」
「小鈴も手伝うよ」

 涼やかな音を鳴らしながら駆け寄ってきた小鈴が、自分もと言わんばかりの笑顔を浮かべる。
 ほかの精霊たちも口々に声を上げ、張り切りを伝えてきた。
 その温かな光景に、雪花はほおをゆるめる。

「ずいぶん張り切っていますね」
「蓮」

 蓮が雪花の後ろから顔を覗かせるようにして現れた。
 いつの季節も変わらぬ墨色の衣に身を包み、長くつややかな黒髪を高い位置で結んだ蓮は、汗ひとつかいていない。
 どんなときだって涼しげで凛々りりしい夫の顔を間近で見てしまい、雪花はぽっとほおを赤く染める。

「いつ来たのですか」
「つい先ほど」

 悪戯いたずらっぽい笑みを浮かべながら、蓮は雪花の肩を掴み、優しく引き寄せてくる。

「愛しい妻が張り切って清彩節の準備をしてくれているのですから、俺も手伝わなければと思って」
「ふふ。ありがとうございます」

 たくましい胸板にもたれるようにして身体を預け、雪花は素直に感謝の言葉を告げた。
 優しくて温かくて、幸せな場所。
 後宮にいたときからは考えられないほどに、満たされた日々。

「しかし、案外手間がかかるものなのですね」
「阿呆。毎年やっていればそこまでではない。これまで略式で済ませていたせいで、大事な道具が奥へ追いやられているから手間がかかるのだ」

 どこか怒ったような琥珀の声に、蓮が苦笑いを浮かべる。

「手厳しいな」
「清彩節の祈祷きとうは心をこめて取り組むように」

 清彩節とは、先祖の霊をまつる大切な行事だ。
 三年に一度、秋の入りにはどんな小さな家でも先祖の祭壇を飾り、特別な食事を供え、家族と宴を開くのが習わしだった。
 清彩節の期間は、この世と冥府の境目が曖昧あいまいになるらしい。
 精霊たちの力も強まる期間であることから、彼らにとっても大切で意味のある行事だという。
 今年の清彩節まであと二ヶ月ほどしかない。
 本来ならば何ヶ月もかけて準備をするものなのだから、ここ数日は毎日とても忙しい。
 嫁入りしてはじめてのことだし、これまで蓮がひとりだったころ同様に略式的なものでよいと言われていたのだが、焔家の正式な嫁になった以上、きちんとした手順で取り組みたいと雪花はうったえたのだ。
 最初は渋っていた連も、雪花の熱意に折れ、清彩節の準備をしようとうなずいてくれたのだった。

「すみません、なんだか大事になってしまって」
「気にしないでくれ。道具たちの整理をしようとも考えていたし、いい機会だったんだ」

 蓮はどこかなつかしそうに目を細め、龍厘堂の中を見回した。数々の道具や精霊たちがせっせと動きまわる姿からは活気が感じられる。

「あなたが嫁いでくるまでの間、ここは時が止まっていた」
「蓮さま」
「だが、今は皆の時間が動き出したようだ。ありがとう、雪花。すべてあなたのおかげだ」
「そんな……」

 自分はただ、蓮という存在を生み出してくれた先祖たちに感謝したいだけだ。
 蓮に出会えたからこそ、雪花は自分を得られたのだから。

「夫婦で見つめ合うのはそれくらいにしてくれ。早く片づけねば日が暮れるぞ」

 見つめ合うふたりに、琥珀が呆れた様子で声をかけてきた。
 気恥ずかしくなってさっと視線を逸らすと、隣にいた小鈴がにこにこと嬉しそうに笑っている。

「雪花、幸せそう」
「……ええ、幸せよ」

 噛みしめるように呟くと、隣にいる蓮の体温が少し上がった気がした。
 蓮も手伝って道具の片づけを進めたが、清彩節の準備に必要な道具のいくつかがどうしても見つからない。
 かつてはあったと言うから、代替わりの騒動でなくなったか、それともここではない場所にしまわれているのか。

「琥珀たちにもわからないのですか? そうだ、古い道具なら声を聞けるのでは?」
「神事に使う道具というのは、少し特別なんだ。特に我が家では、意図的に空っぽの状態を維持するように作られた品を使っている。だから、琥珀たちのように意志を持つことはない」

 受け皿として作られる道具は、どんなに使いこんでも魂を保てぬような術をかけながら作るのだという。
 同じ道具なのに不思議だと雪花が首をかしげるが、琥珀たちはなんの違和感も抱いていないようだった。人と精霊では考え方が違うのだろう。

「どうしましょうか」
「新しくそろえてもいいが、今から手に入るかどうか。それに、中途半端な品では精霊化してしまうかもしれない」
「ああ……」

 並の道具では、すぐに自我を持ってしまうのがこの家だ。
 かつてこの土地を荒らした龍神の血を引く一族、焔家。彼らが生きてきたこの土地そのものが、龍神の加護を受けている。

「とにかく今日はここまでにしよう。小鈴は見つかった道具を霊廟れいびょうに運んでおいてくれ」
「はーい」

 元気よく返事をした小鈴が、ひょいひょいと道具を抱え軽快に走り出す。見た目は幼女なのに、自分よりも大きな道具を軽々運んでいくさまというのは何度も見ても驚きだ。

「俺たちは残りの品を片づけてしまおう」
「はい」

 広げた道具たちを、手分けしながら片づけていく。長くしまわれたままだった道具たちも多く、言葉を発するものたちは久しぶりに人間を相手にできるからと興奮した様子で必死に喋りかけてくる。
 その様子があまりに愛しくて、雪花はついつい返事をしてしまい、琥珀に無駄話をするなと叱られることになったのだった。
 ようやくほとんどの道具を片づけ終わったところで、窓の外に目を向けた蓮が「あ」と珍しく声を上げた。

「しまった」
「どうしました?」
「仕事があったのを思い出した。もう出なければ」

 雪花との生活のため、蓮はこれまで控えていた道士としての仕事を増やすようになっていた。簡単な加持かじ祈祷きとうや、呪いの解呪、精霊の仕業と思われる道具の回収など、いろいろな仕事を受けるようになったのだ。

「まあ。間に合いますか?」
「そう遠くではないから大丈夫だ。夕食までには戻るので待っていてくれ」
「わかりました」

 慌ただしく龍厘堂を出ていく蓮を見送りながら、雪花はふうとため息をこぼす。
 最近、こんな風に蓮が仕事のために出かけることが増えた。彼が積極的に他者と関わるようになったのは嬉しいが、家に残される雪花としては少し切ないものがある。
 すでに蓮の背中が消えた入口をじっと見つめていると、琥珀が喉を鳴らして笑うのが聞こえた。

「まるで捨てられた仔猫のようだな」
「琥珀?」

 意地悪な言葉にねた気持ちで唇を尖らせると、琥珀はますます楽しそうに笑う。

「よい顔ができるようになった。その顔を蓮に見せてやれ。仕事など放り出して帰ってくるに違いないぞ」
「蓮はそのような無責任なことはしません」
「まあそうだろうな。雪花、あやつも必死なのだ。お前にふさわしい男であろうとな」

 ふさわしいもなにも、蓮のように素晴らしい男性はこの世にふたりといないのに。
 むしろ雪花のほうが蓮になにも与えられていないのではないかと、今でも不安になるくらいだ。

「思ったことは素直に口にしたほうがいい。人の生は短いのだからな」

 気持ちを読んだような琥珀の言葉に、雪花は大きく目を開く。

「蓮と蓮の父も、本心で語らうことなく死に別れた。些細ささいなすれ違いが永遠の決別を生むのだ。年寄りの言葉は聞いておけ」
「その見た目で言われても困るわ」
「確かにな」

 ははと笑う琥珀は、見た目はあどけない少年そのものだった。
 雪花はほとんど片づいた龍厘堂の中を見回す。あとは簡単な掃除をすれば大丈夫だろうと思っていると、壁に備え付けられた階段が目に入った。
 そういえばこの上にはまだ部屋があり、いわくつきの道具がしまわれていると聞かされたことがある。

「見つからない道具は上階にあるのではないですか?」
「上にか? ふむ……ありえなくはないか。ここに置ききれなかった道具をいくつか持って上がっていった記憶がある」

 上の階にはいくつかの部屋があり、いわくつきの品を封じているのとは別に、古い道具や壊れた道具を置いてある部屋もあるのだという。

「今日、蓮が戻ってきたらそこを探してみるように相談してみます」
「それがいい。上には厄介な連中が多いからな。お前は行かぬほうがいい」

 天井をにらみつける琥珀の表情はとても険しい。純粋な怒りや悲しみとは違う、複雑な感情が幼い横顔ににじんでいた。
 それは小鈴やほかの精霊たちに向ける表情とはまるで違うもので、雪花は思わず問いかけた。

「……どんな道具がしまわれているのですか?」

 声に出してすぐにしまったと口を押さえるが、琥珀は特に気を悪くした様子はない。
 ううんと悩ましげな声を上げて腕組みをすると、困ったように眉を下げた。

あわれな連中ばかりだな。本来ならば我らのように存在できたはずなのに、人を憎んだがゆえにゆがんでしまった。粗末そまつに扱われたり、持ち主の負の心をすべて吸い尽くして生まれたりなど、経緯はそれぞれに異なるが……悲しいことだ」

 絞り出すような琥珀の声に、雪花は目を伏せる。

(負の心)

 注がれたのが愛でなかったがゆえに、ゆがんでしまった道具たち。

(もし、ひとつ間違えば私も……)

 焔家に嫁ぐことなく、あのまま後宮で暮らし続けていたら、雪花の悲しみがゆがんだ道具を生み出していたかもしれない。そんな想像が心をよぎる。

「どうにかしてやしてはやれないのですか」
「難しいだろうな。連中のほとんどは、生まれがゆがんでいる」

 切なげに首を振る琥珀に、雪花が目を伏せる。
 そのときだった。

「――またくだらぬ話をしておるな」

 突然、聞いたことのない声が広間に響き渡る。

「え?」
水鏡みずかがみ!」

 鋭い声を上げた琥珀が、さっと雪花をかばうように両手を広げる。

(水鏡? どこかで……)

 聞き覚えのある名前に雪花は瞬きながら琥珀の先に目を向けた。
 すると、階段の上から人の形をしたなにかがするすると下りてくるのが見えた。

「お前、また勝手に出てきたな」
わらわは自由な水鏡だからな。封印など無意味よ」

 からからと笑い声を上げるそれは、雪花とそう年ごろの変わらぬ娘くらいの大きさをしていた。しかしその身体のすべては水でできており、ゆらゆらと揺れながら向こう側を透けて見せている。

「すぐに戻れ。さもなくばお前の本体を叩き割るぞ」
「おお怖い。そう邪険にするな。わらわは小僧の伴侶を見に来ただけじゃ」

 再び身体を揺らしながら笑ったそれが、真っ直ぐに雪花を見つめた。正確には、見つめているように見える。水でできた顔に明確な目はなく、目があるであろう場所がわずかにくぼんでいるだけで、その視線がどこに向けられているのか計り知れない。

「ふうむ。なるほどなるほど。ずいぶんと稀有けうな運命を背負った娘じゃなぁ」

 声音は美しいのに、ひどく不愉快な口調だった。

「あの、あなたは……」
「ん? わらわか? わらわは水鏡。あわれな呪師が作った未来視の鏡じゃ」
「未来視……? あ」

 ようやく思い出したのは、かつて小鈴から聞かされた話。
 ――水鏡は未来を読む道具なの。
 ――時々出てきてね、嫌な予言をしていくの。
 かつて蓮と雪花に危険が迫っていると予言した道具ではないだろうか。
 そしてその予言を聞いた直後、呪われた刀が届き、大変な騒動が起きたのだ。
 うなじの毛がぞわりと逆立つのを感じた。

わらわのことを知っているのかえ? なんじゃつまらぬ……おや?」

 水鏡が語尾を上げ、どこか嬉しそうに身体をくねらせる。

「ほうほう、なんとまぁ……」

 ずいずいとこちらに近づいてくる水鏡に、雪花は思わず後ろに下がる。

「やめよ! 雪花になにかすれば、蓮に本当に壊されるぞ」
わらわはなにもせぬ。ただ告げるだけじゃ」


しおりを挟む
表紙へ

あなたにおすすめの小説

異国妃の宮廷漂流記

花雨宮琵
キャラ文芸
唯一の身内である祖母を失った公爵令嬢・ヘレナに持ち上がったのは、元敵国の皇太子・アルフォンスとの縁談。 夫となる人には、愛する女性と皇子がいるという。 いずれ離縁される“お飾りの皇太子妃”――そう冷笑されながら、ヘレナは宮廷という伏魔殿に足を踏み入れる。 冷徹と噂される皇太子とのすれ違い、宮中に渦巻く陰謀、そして胸の奥に残る初恋の記憶。 これは、居場所を持たないお転婆な花嫁が、自ら絆を紡ぎ、愛と仲間を得て”自分の居場所”を創りあげるまでの物語。ときに騒がしく、とびきり愛おしい――笑って泣ける、異国妃のサバイバル宮廷譚。最後はハッピーエンドです。 ※本作は2年前にカクヨム、エブリスタに掲載していた物語『元敵国に嫁いだ皇太子妃は、初恋の彼に想いを馳せる』を大幅に改稿し、別作品として仕上げたものです。 © 花雨宮琵 2025 All Rights Reserved. 無断転載・無断翻訳を固く禁じます。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

後宮の偽花妃 国を追われた巫女見習いは宦官になる

gari@七柚カリン
キャラ文芸
旧題:国を追われた巫女見習いは、隣国の後宮で二重に花開く ☆4月上旬に書籍発売です。たくさんの応援をありがとうございました!☆ 植物を慈しむ巫女見習いの凛月には、二つの秘密がある。それは、『植物の心がわかること』『見目が変化すること』。  そんな凛月は、次期巫女を侮辱した罪を着せられ国外追放されてしまう。  心機一転、紹介状を手に向かったのは隣国の都。そこで偶然知り合ったのは、高官の峰風だった。  峰風の取次ぎで紹介先の人物との対面を果たすが、提案されたのは後宮内での二つの仕事。ある時は引きこもり後宮妃(欣怡)として巫女の務めを果たし、またある時は、少年宦官(子墨)として庭園管理の仕事をする、忙しくも楽しい二重生活が始まった。  仕事中に秘密の能力を活かし活躍したことで、子墨は女嫌いの峰風の助手に抜擢される。女であること・巫女であることを隠しつつ助手の仕事に邁進するが、これがきっかけとなり、宮廷内の様々な騒動に巻き込まれていく。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。