皆さん、お静かに

梅木仁蜂

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「」内は語り手の台詞しか入りません。

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 ぶっ殺す!

 そう叫び出したい気持ちを抑えた。口をうの字に開き、ふっ、と息が漏れるところまでは口にしたけれど、声帯も歯も舌も、それ以上不満を表現するには至らなかった。
 わーの脳、曲がりなりにも司令塔だったのかー。
 スマホを持つ手に力がこもる。当たり前のことだが、挿したイヤホンから電子音が鳴っているので、発信機能は生存中。緑の吹き出しは子機マークに占拠され、わーが突発的に電話した事実を明示していた。
 バグで回転マークが表示されやしないか、されてもいいか、と思案した折、電子音が止み、従姉の声が聞こえてくる。

「も、もしもし。――だけど。……クメちゃん、今、大丈夫?」

 叔父に結婚の心配をされている歳だろうに、女子高生みたいな口調のクメ。ああ、みっともないと内心罵倒し、

「クメちゃん。なんかわー、変なの見えた。……うん。なんか細かい、胡麻みたいな粒みたいな……」

 語尾に向かって声量が下がっていくので、気を遣うように、彼女は口を閉ざした。やめろよそんな、子供の前でかがんで話しかけるみたいな。
 わーは、学生だ。学童ではない。

 とはいえ、わーのテンションは異常だった。なんだか頭が高温で沸騰しているような気配はするのだけれど、俗に言う高いテンションとは状態が異なる。
 俗じゃないほうの、本当の意味での高テンションだ。

「まあ、そんな感じでさ、急に出てきちゃって。信じられないかもだけど、話し声がして、ずっとべちゃくちゃ喋ってて。……や、分かんない。男の声も女の声も聞こえる。うん。……顔は、ねー」

 電話の途中で、わーは『変なの』の発生源だったドアの仕切り板を見る。我が家は玄関から続く廊下とリビングの間に、扉が設置されていた。

「あー……ある、のかな? なんか、髪の毛っぽいの見えた。……いや、なんていうかさ、日本の人混みは胡麻っぽいって言うじゃん。あれみたいな感じで……ううーん。ちが、ちょっと待ってクメちゃん! 虫とかじゃないの、虫だったら足で踏んで洗って終わりじゃん。なんで電話かけたかって――」

 ピロロン。リコーダーみたいな電子音とともに、通話が終わる。途中で電話を切るなんて失礼だ。親戚とは実質余所者なのだから、わーが父にするみたいに、話を途中で終えていい間柄ではない。
 親しくないから礼儀無し?

 一度切られた相手にはかけない。しかし、こんなぶつ切りでわーの悩みは解決しただろうか。問題に対処したと、胸を張って言えるのか。言えないから、電話と迷惑を再度かける。
 まずは身内。

「あー、ノブ? 今、大学だっけ。……や、別に来ないでもできる話だけど。なんかさ、最近……うちで変なもの見なかった? 粒みたいで喋るやつ……いや、さっき廊下とリビングの間に出てきたの! あの、扉閉まるとき当たる、仕切りみたいのあんでしょ? あそこにびちって集まってて。……はあ、もういいよ。分かった、分かったから。見てません、何も問題ありません、電話してすいませんでした!!」

 大声で兄の怒号を遮り、電話を切った。
 あいつは駄目だ、わーに輪をかけて激怒しやすい性格なのを忘れていた。あんな堪え性のない人間が妹の相談など聞くものか。友達の悩みもろくに聞けないんじゃないか? あ、いい子ちゃんしてんだっけ、知らんけど。
 ノブからシェアされたいらを簡単に捨てるわーではない。引き続き、電話をかけた。発信音が止み、応じた者の声質だけ、わーは知っている。

「あ、百千おおち? ――だけど。うん、L◯NEありがと。生きてる生きてる。死んでたことはないかなあ、ふふふふふっ。……や、別に。さっきから手当たり次第、てか、今から色んな人に電話かける予定。いいじゃん、そういう趣味なんだよ。……てか、旅行中に生存確認って何。どういう流れだったの?」

 それから暫く、わーは百千の旅行話を聞いていた。同じ小学校に通っていただけの関係だ。相手の話を聞いてからでなければ、わーが話を振れない。
 ダン、ダンダン。仕切り板から台所に粒が移動したので、歩きながら床ごと踏む。逃がした。なんでだ、この、ちょこまかと。
 撃退するのに気を取られ、相槌が単調になってしまった。百千の話って、つまんない。

「あー、ごめん。ちょっと小動物の殺害をねえ。……は? んなこと言ったっけ。ちょっと記憶にないなあ……あ、それに、今殺そうとしてんの蟻じゃないし。粒だし。うん。……食べ物床にこぼしちゃ駄目でしょ! 何言ってんのかしら百千君ったら!! プソプソ。……や、わーも分かんない。ふふっ。……なんか、台所に湧いてんだよ。足の小指の爪くらいちっちゃくて、ギャアギャア喋ってるやつ。……分かんないのこっちだよ。急にべちゃくちゃ話し声が聞こえて、イライラすんだけど。……聞く気ゼロかー、――悲しー。ごめん、もう切るわ。ありがと、バイバーイ」

 通話を切ると同時に、舌打ちする。
 百千は駄目だ、使い物にならない――なんて、夜神◯が言いそうな台詞。百千の実用性など分かりきったことだ。実用性のある他人なんて、聞いたことが無いからなあ。
 画面に映された連絡先一覧から、天の神様に従って電話相手を決める。神様のセンスおかしいな。時間順だけど。

「……あー、火気ほけさん。うん、久しぶりー。ごめんね急に。時間だいじょばなかったらここで切っていいよ~。……あ、そう。じゃあ切るね~」

 切った。電話以前の彼女とのやり取りは、向こうから振ってきた部活の話である。勝手なタイミングで聞いてやったのに、わーの話は聞かないのだから、そういう人なのだろう。
 火気さんより更に自己中な連絡先をタップ。

「……あ、畝岩うねいわさん? 久しぶり~、五か月ぶりだねえ。あのさあ、畝岩さん、この前、話のネタがないっつってたじゃん。小説だっけ、なんか書いてんだよね。……いつもないの! いつもないのはやばいね。書かなきゃじゃん。……あー、そうだね。あのね、さっきわー、ネタになりそうなこと起きたの! 採用しなくてもいいから聞いて。床に米粒大の人間が――」

 ドスン。食器棚と冷蔵庫の間は狭く、蹴り足が粒へ届かなかった。うざい。

「あー……っとね、あの、米粒大の人間がいるんだけど、そいつを追いまわしたり狭いとこに入れたりはどうかなあ。あ、一緒に生活ってのもいいね」

 フィクションとしては。

「あ、分かりにくかった? あのね、畝岩さん、二次書いてるって話だったじゃん。左右って意味分かる? かける数、かけられる数にたとえてもいいけど。そのどっちかをさ、小人設定で書いてみるってどう? 『ある日右が小さくなりました』ってな感じの」

 畝岩さんは難色を示した。わーは機嫌が良い。騒音の原因を、同窓生への義理に使えるからだ。

「いや、片方が小人だったら何もできんってことはないよ。そもそもちゃんと寝れなきゃラブじゃないってのもおかしいし。プラトニックに全振りするのも手だと思うなあ。……は? うん、うん。……あー、そう。豊富だね。アイディアマンだね畝岩さんは。……ふふふ、いや、感心してるだけ」

 信じられない。畝岩さんは、なんの脈絡もなく、監禁やらストーカーやら、自分好みの二次創作小説のシチュエーションについて語りだした。都合五回ほど聞いたことのある話で、新鮮味の欠片もない。

 わーは畝岩さんが考えたことのないネタを献上したというのに、吟味もありがとうの一言もなかった。どころか、赤剥けしそうなくらいこすり続けたネタを今一度聞かされるとは。
 なんでそんな擦るんだ? 好みのネタなのに、作品に落とし込めていないのか? ネタ募集の頻度も、異様に高い。お化けなんて嘘だけれど、畝岩さんが幽霊だってことは、地球の青さくらい疑いようがない。

 ああ、駄目だ。電話している間は粒の喧騒を忘れられると思ったのに、また、耳に入ってくる。
 ゴースト、ゴースト、クチバッカ。オダマリオダマリ、ミミニタコ。
 楽しげに騒ぐ小人の声を、スマホのスピーカーが拾ってしまった。電話口の向こうから、ミニが何と言ったのかと尋ねられる。耳に、であってミニではないんだけどなあ。
 部屋を移動したが、どんなに離れても粒たちの声は、己の存在を誇示してきた。

「ごめん、切るね! 面白かったよ、そのネタは是非、小説本文で見たいな!」

 ピロロン。言ってやったという清々しさと、相手に逆上されやしないかという不安が生じる。

 ダッテ、ウネイワサンガ、ウネイワサンガ。
 名前呼ぶんじゃない! と粒を踏もうとして、冷蔵庫の角に足の小指がヒット。痛みに悶えつつ、小人はわーの発言を復唱することがあるのかもしれない、と推測した。
 ともかく、対処しなければならない。クメ、ノブ、百千、畝岩さんと電話をかけ、この粒たちを知っている人物はわーだけだと判明した。
 ならば、わーは解決のためではなく、不安をかき消すために、電話する。それだって、精神への対処だろう。

「はあ……次は……あー、もしもし、――だよ。突然ごめんね、あのさあ」

 また、小学校時代の知人にかけた。仕方ない。基本的に、最近関わった間柄ほど、他人行儀になって、口を噤んでしまう。

 わーが電話をかけられるのは、見栄という言葉を知る前の知り合いに限られる。畝岩は例外。
 そんな言い訳に基づき、小学校の同窓生、ノブと同じ高校だった人、わーの赤子時の洗礼に立ち会った神父など、L◯NE交換済みの人の大半に電話をかけた。とにかく、粒の話を繰り返したかった。声をかき消すのなら雑談でもいいのだけれど、この不安定なときに限って、大脳新皮質が怠け者だ。
 今のわーは、子機マークをスライドするマシーンに等しい。だから、こちらがスライドする前に向こうがスリップしてしまった。わーはなにいってるの?
 ターゲットの外から、電話がかかってきた。

「うん、そうだよ。――。……ごめん、誰だっけ? あー、そう。字、どう書くの? うん、全然覚えてない。てか、なんでL◯NE交換してんの? そう。……あー、それはまあ……そこからだよ。……ふふっ。そういや、魚ヅラで驚いてたね。教会で。いや、別に珍しくないでしょ、カソリックとか。……てゆか、なんで魔煎まいり神父のとこ? 粉喰こじき、東京じゃなかったかな。……そりゃお疲れ様でしたさようなら」

 切った。くだらないやつから電話がかかってしまった。粒以上に対話に苛立つ相手だ。いや、粒とは対話はしていないんだっけ。思考が混乱してしまった、あいつ呪う。脳が混乱する呪いとかかけてやる。
 電子ピアノみたいな着信音が鳴った。二度目の粉喰。わーは舌打ちした。スマホのポップアップ表示は、どうしてこんなに出しゃばりなのか。

「はい! 何、粉喰、また!? ……そりゃだって、わー、関係ないし。青年会どころか、中高生会も……あ、そっち。いや、ごめん。でもわー、魔煎先生とは昔から……」

 言いかけて気付く。付き合いの長さで急な電話を許してもらおうなんて、感情脳だ。粉喰の拳は理屈でできているというのに、なんと無防備。

「いや、別に。……うん、うん。あー……ごめん、それは後で謝っとく。ていうか、謝るに決まってるじゃん。そこまで見越して、相談したわけで。……うん。いや、別に大したことじゃ……じゃなくて、粉喰には分からないことだよ。先生相手だから聞けるっていうか、なんていうか」

 オワッテ、オワッテ、フカイリシナイデ。また、小人たちの声。本当に殺さなくてはならないと思った。誰の立場からものを言っているのか分からないけれど、この小人たちの合唱は癇に障る。
 粉喰も、腰を据えてわーの相談事を聞こうとしていて、鬱陶しい。若造に話すことなどない。わーより一個上だが。なぜそんなに聞こうとするのかと言ったら、魔煎神父と粉喰の馴れ初めから話が展開された。スマホ割りたい。
 我慢しているうちに、思い出話が終わりに近付いた。わーは、

「で、めちゃめちゃ長い過程だったけど、魔煎先生に迷惑かけるなってのが結論だよね。反省してるよ、さようなら」

 言葉は消えかかったが、赤い子機をスライドすればこっちのものだ。二度も切る気配を察知できないほど馬鹿ではないらしく、彼は制止を呼びかけた。構わず電話を切る。またかかってくると困るので、スマホの電源も切った。
 ふう。息をついていると、間髪入れず、粒たちが騒ぎ出す。またわーが黙ってくれたと言わんばかりの騒ぎっぷりだ。

 もう、声の煩さなんてどうでもいい。殺せ、実行しろ、失敗さえしなければ楽になれるのだ。棚と冷蔵庫の間の深淵を覗いた。家具の隙間に過ぎないだろうに、暗闇が広がっていて、視界が悪い。
  棚に手をかけ、顔を乗り出すと、べちゃっと油のような手触り。棚の位置が長年変わっていないため、粘性のある汚れなど珍しくない。一度手を洗いたくなり、隙間から離れると、

「ぎゃっ」

 思わず悲鳴を上げる。指の腹に赤黒い液体。細かに痙攣する小さな橙色。何、この悪臭。
 わーは水道を全開にして、赤色を落とした。他にも様々な色が見えたけれど、それをはっきりさせてはならない気がする。ずるりと流れた黒い塊は、糸くずに似ていた。わーはたまらなくなり、目に見える汚れが落ちてなお、石鹸を泡立て、洗浄に努める。

 擦る、擦る、擦る。汚い、なんなんだこれは。
 濡れた手を拭い、スマホの電源を入れた。一度消したのに、また点ける依存っぷり。画面が表示されると、わーは懐中電灯機能をオンにした。光を携え、隙間に近寄ると、衝撃音とともに両手が空いてしまう。……ああ、急に落とすから、イヤホンが。

 隙間では、圧倒的に異常で非現実的な現象が生じていた。食器棚と冷蔵庫の側面を、黒い粒たちが蠢いて、埋めつくしている。耳を澄ますと、そいつらが沈黙している瞬間など一秒もないことが分かった。
 キモチワルイ、キモチワルイ、ジョキョシナキャ、デモキタナイ!
 嘲笑うように、大量の黒頭が同じ言葉を口にする。脳が揺らされるような錯覚。小人は恐らく人間のような姿をしており、猿ではない。覚り妖怪では、絶対にないのだ。

 また着信音が鳴る。投げ出したスマホに『粉喰』の二文字が表示された。鬱陶しいと思うのに、手は緑の子機マークをスライドした。

「…………うん。……ごめん、聞こえない。もっと大きな声で喋って。………全然聞こえない。あ、そっか、イヤホン……いいじゃん、自分がどう喋ってるか分かるんだし……」

 粉喰は無駄にまっとうな喋り方をしていた。そして、わーが黙れば黙るほどに、粒たちはかしましく騒ぎ立てる。もう、地の文に起こすのも億劫なほど、その言葉はわーを傷つけた。
 膝を折って床に座り込み、粉喰の声と小人の声に聴覚を摩耗させる。どうして電話に出てしまったのだろう。粉喰には、粒のつの字も伝えていない。こんな異常現象、電話で聞かせても分かるわけないのに。分かるんだろうか。

「誰も。わー一人。家族皆、出かけてる」

 それに対する粉喰の返答を聞き、頭に血が上った。わーは抑揚を消して、

「違う、そんなこと言ってない。パソコンでアニメ流してて、それ聞こえちゃったんじゃない?……さあ。なんかクリックしてたら流れた」

 実際には、何もしていないのだが。

 わーは包丁を取り出し、棚と冷蔵庫の隙間に突っ込んだ。それらの側面を俎板に見立て、刃で叩く。声は止まない。集団で喋っているから、ほんの数匹殺したところで、合唱は終わらないのだ。
 ガツン、ガツンガツン。
 一振りは粒を殺すため、二振りは粉喰の言葉をかき消すため。ああ、切ればいいのか。粒の声を聞いても、異常を察するどころか、わーが声を作って話しているのだと誤解する馬鹿だ。話す価値がない。

 わーは包丁を調理台に置き、床に寝たスマホを拾おうとした。しかし、スマホはひとりでに床を滑り、三センチほど浮く。……いや、違う。浮いているのではなく、浮かせているのだ!
 わーは後退りした。スマホを押し上げる粒の大群。粒は家具の隙間のみならず、台所の床さえ住まいに変えた。白い画面を黒い点が歩く。徘徊の結果、粉喰からの電話を一度切ってまたかけるという事故が起きた。

「うっ……」

 足裏に細かいものが這いずり回る感覚。床を踏み鳴らしたが、死んだそばから他の個体が寄ってきた。

 呆れた粉喰の声。途中で切ったからなんだ。こっちは切っても切っても殺した気がしないのに。ああ、違う、人を殺したんじゃない、小人を殺したんだ。粉喰には声しか聞こえないだろうが、早とちりして疑うんじゃない。やめろ、そんな真面目なトーンになるな。魔煎先生に電話をかけたのはそういう意味じゃない!

 必死の訂正を胸中で済ませ、わーは口を噤んだ。まもなくその口が開くこともなくなるだろう。粒たちは体育座りをするわーの脚を覆い、腕を埋め尽くし、鎖骨まで上ってきていた。
 グチャグチャグチャグチャ、蠢いて、たった数人の死には目もくれず、大群はわーの表面積を侵犯する。
 頬さえも黒に埋められ、口内に刺すような痛みを感じて、その色が頭髪だったことを思い出した。
 眼球が濁り始めた頃、

「ブッコロス!」

 なんて言葉を、わーの喉から聞いた気がする。
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