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一年ぶりの異世界
2 社員寮?
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如月が歩く広い道は、一直線に王宮へと伸びていた。
巨大な樹木や、落ちてくる滝の水しぶきの下をくぐり抜けて、噴水広場にたどり着く。
ここって王宮だよな。社員寮に向かうんじゃないのか?
俺の疑問をよそに、如月はそのまま王宮に入り、螺旋階段を上る。そして三階にいた受付のお姉さんに身分証明書のカードを見せた。
「如月、どこに行くんだ?社員寮は?」
先に翻訳機を取りに行くのかな。それとも上司に挨拶?どうせならルーシェンに会いたいけど。
「ああ、岬さんのお部屋は王宮の中にあるんですよ。15階です」
え!?
「15階!?王宮が社員寮なのか?」
「王宮の20階から下には兵士や魔法使いが使用できるスペースがあるんです。訓練棟や会議室はもちろん、宿泊施設も揃っているんですよ。岬さんも以前、王宮の2階で休憩しましたよね。まあ、8階から上のお部屋はエリート専用ですけど」
8階から上がエリート専用なら、15階ってなんなんだ。いいのか?そんな所に住んで。
「如月は何階に住んでるんだ?」
「私は一年前までは、王都の東エリアに住んでいました。アルマやグリモフの件で認められまして、今は王宮の10階に引っ越してますけど」
うげっ、そんな如月より階が上だ。
不安になりながらも、如月にくっついて魔法エレベーターで移動し、15階に到着した。
高級ホテルのくつろぎスペースのような場所の先に左右に伸びる廊下がある。蛇に追いかけられたあの階とは少し雰囲気が違っていて、こっちの方が好みだ。豪華すぎる気はするけど。
「15階には岬さんの他に三人の方のお部屋があります。王族ではありませんが、偉い方ばかりですから、出会ったら挨拶してくださいね。王宮内の施設の説明も後ほどいたします」
なんだか俺の想像した生活と違うぞ。大丈夫かな。日本でも、こんな高級ホテルのスイートルームみたいな所に泊まった事ないのに。
廊下を歩いて部屋の扉の前につくと、如月が内ポケットからカードを取り出した。
「こちらはお部屋の鍵です。身分証明書もかねていますのでなくさないでくださいね」
手渡された鍵は、以前もらった身分証明書によく似ていて、緑色の異世界文字が浮かんだり消えたりしている。あれより少し小さい。
部屋に入ると、これも想像通りというか、かなり広かった。
「うわぁー……」
何LDKなんだこれ。
キャリーケースを置いて、何部屋あるか分からない部屋を見て回る。
全部が豪華だ。この部屋に、おれが日本から持ってきたマンガ本を(数冊だけど)飾るのか……。まあいいか。
「確か庭もついてますよ」
「えっ!?」
如月に言われて、リビングの扉を開けると、そこには本当に庭園がくっついていた。
遊歩道や草花のトンネルがある本気の庭園だ。
何に使うのか分からない小屋、屋根と長椅子のある休憩スペース、池なのか風呂なのか、もしかするとプールなのかもしれない水辺も存在している。でも一番気に入ったのは、庭園からの眺めだった。
「うわぁー!すげえ!」
15階だから眺めはいいと思っていた。でも、想像以上だ。
少し離れた場所に、王宮の別の塔が建っていて、そこまで続く空中回廊を人々が歩いているのが見える。空中回廊の真ん中には、大きな竜の彫像が存在していて、尻尾の上で昼寝している兵士の姿も見えた。
建物や庭園の隙間をぬうように、茶色い飛竜が兵士を乗せて飛んでいく。
「如月、俺……こっちに戻ってきて本当に良かった。日本にいたら、こんな所には一生住めなかったと思う」
「岬さんはもしかしたら、すぐに引っ越すかもしれませんけどね」
如月が意味深な笑顔で言う。
それって、業績が悪かったら階が下がったり、王宮から追い出されるって事だよな。仕事、頑張ろう。
巨大な樹木や、落ちてくる滝の水しぶきの下をくぐり抜けて、噴水広場にたどり着く。
ここって王宮だよな。社員寮に向かうんじゃないのか?
俺の疑問をよそに、如月はそのまま王宮に入り、螺旋階段を上る。そして三階にいた受付のお姉さんに身分証明書のカードを見せた。
「如月、どこに行くんだ?社員寮は?」
先に翻訳機を取りに行くのかな。それとも上司に挨拶?どうせならルーシェンに会いたいけど。
「ああ、岬さんのお部屋は王宮の中にあるんですよ。15階です」
え!?
「15階!?王宮が社員寮なのか?」
「王宮の20階から下には兵士や魔法使いが使用できるスペースがあるんです。訓練棟や会議室はもちろん、宿泊施設も揃っているんですよ。岬さんも以前、王宮の2階で休憩しましたよね。まあ、8階から上のお部屋はエリート専用ですけど」
8階から上がエリート専用なら、15階ってなんなんだ。いいのか?そんな所に住んで。
「如月は何階に住んでるんだ?」
「私は一年前までは、王都の東エリアに住んでいました。アルマやグリモフの件で認められまして、今は王宮の10階に引っ越してますけど」
うげっ、そんな如月より階が上だ。
不安になりながらも、如月にくっついて魔法エレベーターで移動し、15階に到着した。
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「15階には岬さんの他に三人の方のお部屋があります。王族ではありませんが、偉い方ばかりですから、出会ったら挨拶してくださいね。王宮内の施設の説明も後ほどいたします」
なんだか俺の想像した生活と違うぞ。大丈夫かな。日本でも、こんな高級ホテルのスイートルームみたいな所に泊まった事ないのに。
廊下を歩いて部屋の扉の前につくと、如月が内ポケットからカードを取り出した。
「こちらはお部屋の鍵です。身分証明書もかねていますのでなくさないでくださいね」
手渡された鍵は、以前もらった身分証明書によく似ていて、緑色の異世界文字が浮かんだり消えたりしている。あれより少し小さい。
部屋に入ると、これも想像通りというか、かなり広かった。
「うわぁー……」
何LDKなんだこれ。
キャリーケースを置いて、何部屋あるか分からない部屋を見て回る。
全部が豪華だ。この部屋に、おれが日本から持ってきたマンガ本を(数冊だけど)飾るのか……。まあいいか。
「確か庭もついてますよ」
「えっ!?」
如月に言われて、リビングの扉を開けると、そこには本当に庭園がくっついていた。
遊歩道や草花のトンネルがある本気の庭園だ。
何に使うのか分からない小屋、屋根と長椅子のある休憩スペース、池なのか風呂なのか、もしかするとプールなのかもしれない水辺も存在している。でも一番気に入ったのは、庭園からの眺めだった。
「うわぁー!すげえ!」
15階だから眺めはいいと思っていた。でも、想像以上だ。
少し離れた場所に、王宮の別の塔が建っていて、そこまで続く空中回廊を人々が歩いているのが見える。空中回廊の真ん中には、大きな竜の彫像が存在していて、尻尾の上で昼寝している兵士の姿も見えた。
建物や庭園の隙間をぬうように、茶色い飛竜が兵士を乗せて飛んでいく。
「如月、俺……こっちに戻ってきて本当に良かった。日本にいたら、こんな所には一生住めなかったと思う」
「岬さんはもしかしたら、すぐに引っ越すかもしれませんけどね」
如月が意味深な笑顔で言う。
それって、業績が悪かったら階が下がったり、王宮から追い出されるって事だよな。仕事、頑張ろう。
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