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帰還
1 雲の谷を出発
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退院の朝、お爺さんとお姉さんに丁寧にお礼を言う。ここに来た時とは比べ物にならないくらい元気になれた。ルーシェンが昨夜来なかった事は心配だったけど、体は軽いし心臓の心配もなくなった。
『この聖獣たち、どうしたらいいですか?』
最後にお風呂に入って以降、足もとと肩に大根もどきと緑のふわふわした聖獣が一匹ずつ乗っている。離れる気はなさそうだ。
「それは連れて行っても良かろう。自由にさせておきなさい」
「ミサキ様のことを気に入ったのでしょう」
パワースポットから出しても大丈夫か聞くと、いざとなれば聖獣たちはどこかへ飛んでいけると教えてもらった。
「ミサキ様、部下の方々が門の前でお待ちです」
雲の谷の長が俺を迎えにきたので、この癒しのパワースポット温泉ともお別れだ。一匹ずつ聖獣を連れて外に出ると、本当に飛行部隊のみんなとポリムが外で膝をついて待っていた。まさか、俺が出るまでずっと膝をついてたとか? 久々に敬われると動揺する。
『待たせてすみません。皆さん立ってください』
「ミサキ様っ、ずっと回復するのをお待ちしておりました……」
ポリムが涙声でそう言って、ぎゅっと俺に抱きつく。俺もつられて泣きそうになった。
「今日だけは抱きついてもよろしいですわよね。だってミサキ様がお元気になられたのですもの。フィオネ様もいらっしゃいませんし」
『ポリム、心配かけました』
「ミサキ様、お身体の調子は?」
『ロベルトさん、すっかり元気です。魔法の痕跡も消えました』
「それは良かった。王子も安心なされることでしょう」
無表情だけど、ロベルトさんもその後ろにいる飛行部隊の人たちも喜んでくれているのが分かる。
「ミサキ様、砦への出発の準備はすでに整っております」
『ありがとうございます』
ロベルトさんに俺が回復のお風呂に入っている間の状況を聞く。これから砦に戻ることになるけど、そこまでは雲の谷が所有する小型の飛行船を借りられるそうだ。物資は王都から如月が転移魔法陣で運んで来たものと、雲の谷からの援助品があり、どちらもすでに積み込み済みらしい。
「問題なければすぐに砦へ出発いたしますが、よろしいですか?」
『はい』
雲の谷の正門前に行くと、四頭の飛竜、それに飛竜の世話をしているテレサさんと如月が待っていた。
「如月!」
「ミサキさん、元気になったようですね」
「魔法の痕跡がないって分かるのか?」
「なんとなく。魔力は相変わらずのへなちょこですが、何か回復魔法の魔力の源……のようなものを感じます」
「さすが如月、実は肩に癒しの聖獣ってやつがくっついて来てるんだ」
「……なるほど。相変わらずですね」
「相変わらずってなんだよ」
「いえ、お元気そうで安心しました」
如月の笑顔にちょっと癒された。
「実は治療でけっこう落ち込んだんだ。疲れてたのもあると思うけど」
「私でよければいつでも相談にのりますよ」
「助かる」
「ハルバート殿、今のはミサキ様の故郷の言葉ですか?」
「そうです」
「初めて聞きましたが、何というか、不思議な発音ですね」
日本語ってこの世界の人には不思議な音に聞こえるのか。
『テレサさん、遅くなりました』
「ミサキ様がご無事でなによりです」
『ありがとうございます』
テレサさんと飛竜に挨拶して、みんなと雲の谷の正門前に移動する。雲の谷の長が正門を開くと、外には小型の飛行船が浮いていた。
飛行船っていうよりは、庭付き一戸建てといった方が近いかもしれない。土台の形は船に似ているけど、上に乗っているのは小さな要塞のように見える。飛行船というものの概念が覆されるな。
『この聖獣たち、どうしたらいいですか?』
最後にお風呂に入って以降、足もとと肩に大根もどきと緑のふわふわした聖獣が一匹ずつ乗っている。離れる気はなさそうだ。
「それは連れて行っても良かろう。自由にさせておきなさい」
「ミサキ様のことを気に入ったのでしょう」
パワースポットから出しても大丈夫か聞くと、いざとなれば聖獣たちはどこかへ飛んでいけると教えてもらった。
「ミサキ様、部下の方々が門の前でお待ちです」
雲の谷の長が俺を迎えにきたので、この癒しのパワースポット温泉ともお別れだ。一匹ずつ聖獣を連れて外に出ると、本当に飛行部隊のみんなとポリムが外で膝をついて待っていた。まさか、俺が出るまでずっと膝をついてたとか? 久々に敬われると動揺する。
『待たせてすみません。皆さん立ってください』
「ミサキ様っ、ずっと回復するのをお待ちしておりました……」
ポリムが涙声でそう言って、ぎゅっと俺に抱きつく。俺もつられて泣きそうになった。
「今日だけは抱きついてもよろしいですわよね。だってミサキ様がお元気になられたのですもの。フィオネ様もいらっしゃいませんし」
『ポリム、心配かけました』
「ミサキ様、お身体の調子は?」
『ロベルトさん、すっかり元気です。魔法の痕跡も消えました』
「それは良かった。王子も安心なされることでしょう」
無表情だけど、ロベルトさんもその後ろにいる飛行部隊の人たちも喜んでくれているのが分かる。
「ミサキ様、砦への出発の準備はすでに整っております」
『ありがとうございます』
ロベルトさんに俺が回復のお風呂に入っている間の状況を聞く。これから砦に戻ることになるけど、そこまでは雲の谷が所有する小型の飛行船を借りられるそうだ。物資は王都から如月が転移魔法陣で運んで来たものと、雲の谷からの援助品があり、どちらもすでに積み込み済みらしい。
「問題なければすぐに砦へ出発いたしますが、よろしいですか?」
『はい』
雲の谷の正門前に行くと、四頭の飛竜、それに飛竜の世話をしているテレサさんと如月が待っていた。
「如月!」
「ミサキさん、元気になったようですね」
「魔法の痕跡がないって分かるのか?」
「なんとなく。魔力は相変わらずのへなちょこですが、何か回復魔法の魔力の源……のようなものを感じます」
「さすが如月、実は肩に癒しの聖獣ってやつがくっついて来てるんだ」
「……なるほど。相変わらずですね」
「相変わらずってなんだよ」
「いえ、お元気そうで安心しました」
如月の笑顔にちょっと癒された。
「実は治療でけっこう落ち込んだんだ。疲れてたのもあると思うけど」
「私でよければいつでも相談にのりますよ」
「助かる」
「ハルバート殿、今のはミサキ様の故郷の言葉ですか?」
「そうです」
「初めて聞きましたが、何というか、不思議な発音ですね」
日本語ってこの世界の人には不思議な音に聞こえるのか。
『テレサさん、遅くなりました』
「ミサキ様がご無事でなによりです」
『ありがとうございます』
テレサさんと飛竜に挨拶して、みんなと雲の谷の正門前に移動する。雲の谷の長が正門を開くと、外には小型の飛行船が浮いていた。
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