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終末前夜
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太陽が猛威を振るい、蝉の鳴き声で埋め尽くされていた学校の帰り道、
「ねえ、市川君」と僕は知らない女の子に声をかけられた。
誰かわからず僕が困惑していると
「覚えてない?同じクラスの柳よ」と彼女に言われ、僕は更に困惑してしまった。
いくら何でも八ヶ月も一緒にいたクラスメイトを覚えていないなんて…自分の記憶力のなさに絶望的になる
そんな僕にはお構いなく柳さんは話を続ける
「ねえ市川君、明日はクリスマスらしいわね」
「そうだね」と僕は答える「明日は冬だといいね」
「でもね市川君、世界は明日終わるのよ」
と柳さんは唐突にそして少し悲しそうに言った。
「だって明日あなたは死ぬもの」
「………」
僕は、完全に不意を突かれてしまいなんと言えば良いのかわからなかったので黙って柳さんの次の言葉を待っていた。
「ねえ市川君、高木君って覚えてる?」
柳さんはまた唐突に話を変た。
「ああ、一年の2学期に行方不明になった…」
「ねえ市川君彼は今、夜を取り戻すために戦っているわ」
確かに、今、この世界に夜はない。
いや夜だけではない、他にも沢山の物がこの世界からは無くなってしまった。
無くなり、そして狂ってしまった。
「高木君が?」
「高木君だけじゃないわ、他にもいろんな人がこの世界を正常に戻そうと戦っているわ」
「でもそれももう終わりよ」
「なぜだかわかる?」
「…世界が終わるから?」と僕が答えると柳さんは少し怒ったような顔した。
「違うわ」 「明日あなたが死ぬからよ」
「だから世界が終わるの」「正確には明日の午後11時24分に」
「僕が、死ぬから?」
「ええそうよ、だから彼らの努力は全て無駄になるの」
「それは、凄く理不尽な事のように僕には聞こえるけど」
「しょうがないじゃない」「私はあなたが好きだったのよ 」
柳さんは泣いていた
「あなたがいないなら、こんな世界はいらないわ」彼女はしばらく泣いた後そう言ってベンチから立ち上がった。「じゃあね市川君、最後に話せて良かったわ」
そう言った時の彼女の笑顔はとても綺麗だった
気づけば蝉の声はもうしていなかった
明日はきっと冬になるだろう、だって明日はクリスマスなのだ
「ねえ、市川君」と僕は知らない女の子に声をかけられた。
誰かわからず僕が困惑していると
「覚えてない?同じクラスの柳よ」と彼女に言われ、僕は更に困惑してしまった。
いくら何でも八ヶ月も一緒にいたクラスメイトを覚えていないなんて…自分の記憶力のなさに絶望的になる
そんな僕にはお構いなく柳さんは話を続ける
「ねえ市川君、明日はクリスマスらしいわね」
「そうだね」と僕は答える「明日は冬だといいね」
「でもね市川君、世界は明日終わるのよ」
と柳さんは唐突にそして少し悲しそうに言った。
「だって明日あなたは死ぬもの」
「………」
僕は、完全に不意を突かれてしまいなんと言えば良いのかわからなかったので黙って柳さんの次の言葉を待っていた。
「ねえ市川君、高木君って覚えてる?」
柳さんはまた唐突に話を変た。
「ああ、一年の2学期に行方不明になった…」
「ねえ市川君彼は今、夜を取り戻すために戦っているわ」
確かに、今、この世界に夜はない。
いや夜だけではない、他にも沢山の物がこの世界からは無くなってしまった。
無くなり、そして狂ってしまった。
「高木君が?」
「高木君だけじゃないわ、他にもいろんな人がこの世界を正常に戻そうと戦っているわ」
「でもそれももう終わりよ」
「なぜだかわかる?」
「…世界が終わるから?」と僕が答えると柳さんは少し怒ったような顔した。
「違うわ」 「明日あなたが死ぬからよ」
「だから世界が終わるの」「正確には明日の午後11時24分に」
「僕が、死ぬから?」
「ええそうよ、だから彼らの努力は全て無駄になるの」
「それは、凄く理不尽な事のように僕には聞こえるけど」
「しょうがないじゃない」「私はあなたが好きだったのよ 」
柳さんは泣いていた
「あなたがいないなら、こんな世界はいらないわ」彼女はしばらく泣いた後そう言ってベンチから立ち上がった。「じゃあね市川君、最後に話せて良かったわ」
そう言った時の彼女の笑顔はとても綺麗だった
気づけば蝉の声はもうしていなかった
明日はきっと冬になるだろう、だって明日はクリスマスなのだ
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