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第1章
1-13 『輝く者』スキールニルの追憶
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はるか昔の神話の時代、『ミズガルズ』のはるか西の辺境に存在するフレーセイ島にある『荒ぶる海神』エーギルの館『ヴァンドロメオン』から『ヴァナヘイム』への帰路、その使命を終えた『豊穣神』フレイの従者であり親友でもあるスキールニルと、フレイよりスキールニルへ与えられた『風の馬』ブローズグホーヴィは、街道をのんびり歩いていた。
「さて、フレイとあの巨人の娘ゲルズの仲も取り持ったし、あとは”9日後バリの森で結婚の段取り成る”とフレイに伝書鳩でも送ってやれば、とりあえず任務完了だな。」
「取り持ったというよりは、『勝利の剣』とスキールニル殿の魔法で脅したというのが正確なところですな。」
「まぁ、そう言うな、フレイのあの女々しい男心を満足させるには、ああするくらいしか手が無かったからな。だいたい、オレに使者頼むなよな!自分で言えっての!」
「ははは、フレイ様も『豊穣神』の身、女巨人に直接請うには面子がおありでしょうからな。」
「はっ、しかしゲルズはきれいだったな、美男美女でお似合いだよ。」
「そうですか、馬の私には神の器量の良し悪しは分かりませんな。しかし、そんなにきれいならスキールニル殿が娶ってもよかったのではありませんかな?ゲルズもあながち嫌ではなさそうでしたが、、、」
「オレは神ではないからな、それにあんな頭空っぽなのはフレイにお似合いだよ。」
「はっはっは、頭空っぽとは、言いましたな。それでスキールニル殿、これからどの道程で『ヴァナヘイム』へ帰りましょうか?」
「それなんだが、フレイに『勝利の剣』も貰ったことだし、オレはこれから『ミズガルズ』の中原に行って、自分の王国を作ろうと思う。」
「そうなのですか、フレイ様の事はよいのですか?」
「ああ、フレイはオレの考えは全てわかってるよ、武力の要『勝利の剣』をくれたのもそういう事情もあるのさ。オレは神でもなんでもない身、人間としての自分の王国を作るには、相応の武力が必要だからな。応援してくれているんだよ。そして、お前がいなければ、濡れた大地を越え、暗く揺らめく炎林を飛び越えて、ゲルズのいる『ヴァンドロメオン』まで行くことなど出来なかったよ。礼を言う。」
「ははは、お安い御用で。それよりスキールニル殿の国造り、私にも手伝わせてくださらんか?」
「え、お前、フレイの元へ戻れよ。フレイの馬だろうが。」
「いえ、私はすでにスキールニル殿へ賜れた身、それにメルヘンチックなフレイ様と一緒にいるよりは、スキールニル殿の国造りを見届けたほうが面白いように思うのです。」
「面白いか(笑)。いいだろう、人間の世界は神達と違って、ちんけで理不尽で強欲で、汚く曲がりくねった世界だ。それでもよいのなら、あえて茨の道を渡るのも面白かろうよ。オレに付いて来るかい?」
「ええ、喜んで。馬の私にとっては、そんな劣情に満ちた世界も興味の対象にしか過ぎませんからな。」
「ははは、劣情か、坊さんか博士みたいなやつだな。よし!これから焦土をひとっ走り『ミズガルズ』へ乗り込みだ!!行こう!!!」
「はっ!」
と言って、馬の合う二人はまるで竹馬の友のように、これから直面するであろう冒険や国造りの事でいつ終わるとも分からない話を弾ませながら、早駆けで『ミズガルズ』へ向かうのだった。
---
《それから半世紀に及ぶ、戦闘と開拓そして国造り、その中で出来た子供がジャムカの遠い祖先だ。オレはこれまでずっとスキールニル殿の残したメルキトの部族を見守っているのだ。》
《そう、そんな歴史があったのね、、、あなた達の冒険譚が聞けてよかったわ。ありがとう。》
ルーン語での会話を終えるとリーンエレメンタルはそっとリーンへ戻っていった。
--- リーンエレメンタルがリーンに戻って ---
「いやー、びっくりしちゃったわ!」
「何が?」
「どうもあの馬、神話に出てくる『輝く者』スキールニルが乗っていた馬なんですって。そして、ジャムカ様はスキールニルの子孫だそうよ。フレイの元を離れたスキールニルは自分の王国を探すため、この大草原にたどり着いたんですって。」
「は、なんだか、ひょうたんからコマみたいな話だな。本当かよ?」
「自分の王国か~、、、。」
と、またもやどこからともなく [天の声]が聞こえてくる。
[北欧神話なんてちょっと『進○の巨人』で人気が出たからってベタね、いきなり神様なんか出しちゃって、話をインフレさせてしまってはだめよ。作者はその辺ちゃんと考えているのかしら?]
「、、、な、なんか、最近、白々しいくらい天の声が多いわね、暇を持て余しているのかしら?それとも、そろそろ本編に登場かしら?」
「そ、それこそ本当かよ、うるさい奴が出てくるな~、、、。」
交渉を終えるとリーンは静かに『風の馬』の項に手をやり、ゆっくりと労る手つきでやさしく撫でた。『風の馬』は自身では届かない所を撫でてもらって、心なしか嬉しそうに見えた。
「おお、見事にジャムカ様の愛馬を手懐けたな、ジャムカ様はああ言うものの、オレは果たして手懐けられるか半信半疑だったのだが流石だな。」
と、ジュチが感心して言う。
「まぁ、幻獣の扱いなら任せなさいよ、仮にも私は魔道士よ。で、もし手懐けられないとどうなるの?」
「無論、失神するかのような耳をつんざく嘶きで追い返されるか、もっと気に入らない輩は前足で踏み潰されるのが落ちだ。」
「ぞぞ~。」
ガラハドが身震いした。
、、、
こうして、『ブローズグホーヴィ』の協力を取り付けたリーン達は、戦友マサムネとは一旦ここで別れ、今回の事件の全容と解決の方法を知っているはずの『土の賢者』の元へ急ぐのであった。
「さて、フレイとあの巨人の娘ゲルズの仲も取り持ったし、あとは”9日後バリの森で結婚の段取り成る”とフレイに伝書鳩でも送ってやれば、とりあえず任務完了だな。」
「取り持ったというよりは、『勝利の剣』とスキールニル殿の魔法で脅したというのが正確なところですな。」
「まぁ、そう言うな、フレイのあの女々しい男心を満足させるには、ああするくらいしか手が無かったからな。だいたい、オレに使者頼むなよな!自分で言えっての!」
「ははは、フレイ様も『豊穣神』の身、女巨人に直接請うには面子がおありでしょうからな。」
「はっ、しかしゲルズはきれいだったな、美男美女でお似合いだよ。」
「そうですか、馬の私には神の器量の良し悪しは分かりませんな。しかし、そんなにきれいならスキールニル殿が娶ってもよかったのではありませんかな?ゲルズもあながち嫌ではなさそうでしたが、、、」
「オレは神ではないからな、それにあんな頭空っぽなのはフレイにお似合いだよ。」
「はっはっは、頭空っぽとは、言いましたな。それでスキールニル殿、これからどの道程で『ヴァナヘイム』へ帰りましょうか?」
「それなんだが、フレイに『勝利の剣』も貰ったことだし、オレはこれから『ミズガルズ』の中原に行って、自分の王国を作ろうと思う。」
「そうなのですか、フレイ様の事はよいのですか?」
「ああ、フレイはオレの考えは全てわかってるよ、武力の要『勝利の剣』をくれたのもそういう事情もあるのさ。オレは神でもなんでもない身、人間としての自分の王国を作るには、相応の武力が必要だからな。応援してくれているんだよ。そして、お前がいなければ、濡れた大地を越え、暗く揺らめく炎林を飛び越えて、ゲルズのいる『ヴァンドロメオン』まで行くことなど出来なかったよ。礼を言う。」
「ははは、お安い御用で。それよりスキールニル殿の国造り、私にも手伝わせてくださらんか?」
「え、お前、フレイの元へ戻れよ。フレイの馬だろうが。」
「いえ、私はすでにスキールニル殿へ賜れた身、それにメルヘンチックなフレイ様と一緒にいるよりは、スキールニル殿の国造りを見届けたほうが面白いように思うのです。」
「面白いか(笑)。いいだろう、人間の世界は神達と違って、ちんけで理不尽で強欲で、汚く曲がりくねった世界だ。それでもよいのなら、あえて茨の道を渡るのも面白かろうよ。オレに付いて来るかい?」
「ええ、喜んで。馬の私にとっては、そんな劣情に満ちた世界も興味の対象にしか過ぎませんからな。」
「ははは、劣情か、坊さんか博士みたいなやつだな。よし!これから焦土をひとっ走り『ミズガルズ』へ乗り込みだ!!行こう!!!」
「はっ!」
と言って、馬の合う二人はまるで竹馬の友のように、これから直面するであろう冒険や国造りの事でいつ終わるとも分からない話を弾ませながら、早駆けで『ミズガルズ』へ向かうのだった。
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《それから半世紀に及ぶ、戦闘と開拓そして国造り、その中で出来た子供がジャムカの遠い祖先だ。オレはこれまでずっとスキールニル殿の残したメルキトの部族を見守っているのだ。》
《そう、そんな歴史があったのね、、、あなた達の冒険譚が聞けてよかったわ。ありがとう。》
ルーン語での会話を終えるとリーンエレメンタルはそっとリーンへ戻っていった。
--- リーンエレメンタルがリーンに戻って ---
「いやー、びっくりしちゃったわ!」
「何が?」
「どうもあの馬、神話に出てくる『輝く者』スキールニルが乗っていた馬なんですって。そして、ジャムカ様はスキールニルの子孫だそうよ。フレイの元を離れたスキールニルは自分の王国を探すため、この大草原にたどり着いたんですって。」
「は、なんだか、ひょうたんからコマみたいな話だな。本当かよ?」
「自分の王国か~、、、。」
と、またもやどこからともなく [天の声]が聞こえてくる。
[北欧神話なんてちょっと『進○の巨人』で人気が出たからってベタね、いきなり神様なんか出しちゃって、話をインフレさせてしまってはだめよ。作者はその辺ちゃんと考えているのかしら?]
「、、、な、なんか、最近、白々しいくらい天の声が多いわね、暇を持て余しているのかしら?それとも、そろそろ本編に登場かしら?」
「そ、それこそ本当かよ、うるさい奴が出てくるな~、、、。」
交渉を終えるとリーンは静かに『風の馬』の項に手をやり、ゆっくりと労る手つきでやさしく撫でた。『風の馬』は自身では届かない所を撫でてもらって、心なしか嬉しそうに見えた。
「おお、見事にジャムカ様の愛馬を手懐けたな、ジャムカ様はああ言うものの、オレは果たして手懐けられるか半信半疑だったのだが流石だな。」
と、ジュチが感心して言う。
「まぁ、幻獣の扱いなら任せなさいよ、仮にも私は魔道士よ。で、もし手懐けられないとどうなるの?」
「無論、失神するかのような耳をつんざく嘶きで追い返されるか、もっと気に入らない輩は前足で踏み潰されるのが落ちだ。」
「ぞぞ~。」
ガラハドが身震いした。
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