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第1章
1-37 土の精霊王
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「は、はぁ、これに乗って行くんですか~、、、、。」
「何か不足かな?」
「いや、不足というか何というか、ど、どうすればいいんですか、これ、、、?」
「背中に乗せてもらえばよい、『ファニステール』に向かうには人の足では数十日かかるからのぉ、彼に任せておくのが一番確実じゃよ。」
「そ、そうなんですか、、、」
ガラハドの目前に、橋渡し30m、高さ20mの土の壁がそびえる。その壁はアースドラゴン、しかも最大級だ。
「強そうなやつだな!」
強いか、強くないか、シフにはその二元論しかないらしい。
「ラルっち、彼、なんて名前なの?」
「『オーグレイド』じゃ。」
「、、、って、、、精霊王じゃないの!?」
「おう、元精霊王じゃ、今はワシと同じ隠居の身じゃ。囲碁仲間じゃよ(笑)。」
「あ、あの方は、ど、どうやって碁石を置くんですか?ははははは、、、」
「(笑)、じゃないでしょ(笑)じゃ!?」
リーンが訳の分からない突っ込みをラルフに入れる。
その時、地響きとともにリーン達の頭の中に大音声が響き渡った。
《おお、お主がラルフの最愛の孫リーンと、そのご友人たちか。碁の度にお主の話を聞かぬ時はないよ、愛されておるな、ハッハッハ!》
耳をふさいでも塞ぎ切れないほどの大音量なのだが、もとよりルーン語が頭のなかに直接木霊しているのである。騒音を防ぐ手立てはない。
「か、『風の馬』より進化してるな、、、オレの頭のなかにもルーン語が直接意味のある形で入ってくるよ。」
《おお、ご友人『ブローズグホーヴィ』をご存知か、風と土で精霊界で住む場所は違えど、精霊界の出来事とお主達『ミズガルズ』の行く末についてよく論じておる、茶飲み仲間よ。》
「ははは、あ、あの『風の馬』さんとご友人なんですかぁ、、、」
ガラハドは、彼の現実的な想像の上を行く出来事にどう会話したらよいか分からない。
「精霊王さん、私達を死者の海まで連れて行ってくれるのね?」
《おぉ、ラルフの願いとあればな、それに、久しぶりに肥沃の世界『ミズガルズ』を飛び回るのも楽しいぞ、久しく翼を使っておらぬから羽ならしにもなる、連れて行ってやるぞ。》
「ありがとう、精霊王さん。私達3人を連れてってください。」
「オーちゃん、お願いね。」
《ははは、ラルっちに オーちゃんか、かわいい名前じゃな。さしずめラルフは気心の知れた親友で、私はペットか?ハッハッハッハッハ!!!》
先ほどよりも3倍ほども大きい破れ鐘のような笑い声が、ガラハド達の脳裏を前後左右三次元で揺さぶる。
「さすが?精霊王?人間語も万能みたいだな、、、。」
ガラハドはもはや諦めたらしい、現象を素直に受け入れる気になっているようであった。
おずおずと、オーグレイドに導かれるままに土でできた彼の大きな背中に乗るガラハド達。眼前にそびえる背中は文字通り山のように、草木や土が生い茂りてんとう虫やテンやたぬき達が戯れている。中央の巨大な岩のような背びれに通じる獣道のような物もあり、その丘陵のような背中に到達すると、やはり草花や灌木が茂り、中には直径5mはあろうかとう楠の木なども育っていた。
「すごい!ピクニック出来そうね(笑)!身体に樹木が生い茂るなんて、どういうことなのかしら?」
《私は土の精じゃからな、自然、草や木や虫や花や小鳥や小動物達が寄ってくるのよ。退屈しなくて良いぞ。》
「動物とか私達とは、生命原理が違うようね。半分精霊なんだけど、ルーンのエネルギーがあまりに大きくて実在しているように見える存在なのね。植物の種から愛玩動物を育てるのは得意なんだけど、こんな生命体もいるなんて知らなかったわ。」
《まぁ、そんなもんじゃ、さ、皆、乗ったか?早速出発するぞ!!》
「はい!」
「じゃ、みんながんばれよ!ガラハド、また稽古つけてくれよ!」
ふだんは感情といった物の欠片さえ見いだせない純粋戦士のシフだが、なんとなく寂しそうだった。
《『老陰者』ラルフよ、私にひよっ子たちとの行幸の機会をくれて礼を言うぞ、それでは『死者の海』まで出発じゃ!》
言うが早いか、土でできた翼は大量の風を切る独特の響声を上げ、見た目数十トンはあろうかという身体はふわっと空中に浮き上がり、飛行船のように緩やかにしかしスピーディーに北西の方角へ去っていった。
「よろしく頼んだぞ。ああ、もうあんな遠くまで言ってしまったわい。奴はワシと違って人付き合い大好きじゃからの、楽しいんじゃろうて。さて、ワシもそろそろシフに剣術でも教えてやるかの?シフ、やるか?」
「ああ、よろしく頼む。」
木刀代わりに『真理の顕現』にも匹敵するような潜在力を秘めた、ただの樫の杖を構え、シフに稽古をつけるラルフであった。
―――『土の精霊王』の背中の上で―――
「あ~、あんな遠くに我らが『世界樹』と『イスティファルド』がぽつんと見えるわ!それにしても快適ね~!レーネの事とか、これまでの逃亡劇とか、これから王都に乗り込まなきゃいけないこととか、地下世界とか、死者の海とか、忘れちゃうね!!」
背中の上にある開けた草地で、サンドイッチを頬張りながら空旅を楽しむリーン達。彼女が言うのも無理もないくらい、辺りは清涼で静かで自然に溢れ小動物たちも歓迎ムードで、なおまた緩慢に移りゆく地上の風景を眺めたり、『土の精霊王』の背中は快適そのものなのであった。
「忘れんなよ!まぁ、気持ちはわかるがな。それにしても、なんかオレたち神獣の背中に乗ること多いよな?」
「しょうがないじゃないの、作者のイマジネーション不足なんだから。」
、、、、、、
「ねぇ、メル、おじいちゃんの下で修行中なんでしょ?私たちに付いてきちゃってよかったの?」
「だって、そのまま修行してちゃ、私の出番がないじゃないの。」
ドスッ、、、何者かに脇腹を砕かれる音が聞こえる。
「いたた、、、じ、実は、最近ラルっちにひどいセクハラを受けてるのよ。それはもうかわいいわたしにあんな事やこんな事を、、、」
「え、ホントか(興奮)!?『土の賢者』ってそんななのか!?とてもセクハラしてくるような感じには見えなかったけどな。、、、あれ、このフレーズさっきも聞いたような気がするぞ!?『ヴァルヴァンティア』治療院の院長がどーたらこーたら、、、」
「ばれた? もちろん、嘘よ(笑)。」
「まったくもう!真面目に答えてよ!」
「ごめん、だって、私達親友でしょ(笑)。ぶっきちょなあなた達だけじゃレーネは取り戻せないと思うし。それに、私もそろそろラルっちから学んだ幻術や他属性の魔法や土着の呪術や、一切合切試したくなってきたのよ。これまで実戦では光魔法一本だったからね。出立の時って感じかしら。」
「親友ね(笑)。ま、そういう事情なら分かったわ、一緒にレーネを取り戻しましょう!ガラハドのためにも(笑)!!」
「ええ、ガラハドのためにも(笑)!!」
「言うな!!!」
メルの参入でノーテンキぶりに拍車がかかったリーン達、これから彼女達をどんな冒険が待ち受けているのか、作者にも分からないのであった(笑)。
「何か不足かな?」
「いや、不足というか何というか、ど、どうすればいいんですか、これ、、、?」
「背中に乗せてもらえばよい、『ファニステール』に向かうには人の足では数十日かかるからのぉ、彼に任せておくのが一番確実じゃよ。」
「そ、そうなんですか、、、」
ガラハドの目前に、橋渡し30m、高さ20mの土の壁がそびえる。その壁はアースドラゴン、しかも最大級だ。
「強そうなやつだな!」
強いか、強くないか、シフにはその二元論しかないらしい。
「ラルっち、彼、なんて名前なの?」
「『オーグレイド』じゃ。」
「、、、って、、、精霊王じゃないの!?」
「おう、元精霊王じゃ、今はワシと同じ隠居の身じゃ。囲碁仲間じゃよ(笑)。」
「あ、あの方は、ど、どうやって碁石を置くんですか?ははははは、、、」
「(笑)、じゃないでしょ(笑)じゃ!?」
リーンが訳の分からない突っ込みをラルフに入れる。
その時、地響きとともにリーン達の頭の中に大音声が響き渡った。
《おお、お主がラルフの最愛の孫リーンと、そのご友人たちか。碁の度にお主の話を聞かぬ時はないよ、愛されておるな、ハッハッハ!》
耳をふさいでも塞ぎ切れないほどの大音量なのだが、もとよりルーン語が頭のなかに直接木霊しているのである。騒音を防ぐ手立てはない。
「か、『風の馬』より進化してるな、、、オレの頭のなかにもルーン語が直接意味のある形で入ってくるよ。」
《おお、ご友人『ブローズグホーヴィ』をご存知か、風と土で精霊界で住む場所は違えど、精霊界の出来事とお主達『ミズガルズ』の行く末についてよく論じておる、茶飲み仲間よ。》
「ははは、あ、あの『風の馬』さんとご友人なんですかぁ、、、」
ガラハドは、彼の現実的な想像の上を行く出来事にどう会話したらよいか分からない。
「精霊王さん、私達を死者の海まで連れて行ってくれるのね?」
《おぉ、ラルフの願いとあればな、それに、久しぶりに肥沃の世界『ミズガルズ』を飛び回るのも楽しいぞ、久しく翼を使っておらぬから羽ならしにもなる、連れて行ってやるぞ。》
「ありがとう、精霊王さん。私達3人を連れてってください。」
「オーちゃん、お願いね。」
《ははは、ラルっちに オーちゃんか、かわいい名前じゃな。さしずめラルフは気心の知れた親友で、私はペットか?ハッハッハッハッハ!!!》
先ほどよりも3倍ほども大きい破れ鐘のような笑い声が、ガラハド達の脳裏を前後左右三次元で揺さぶる。
「さすが?精霊王?人間語も万能みたいだな、、、。」
ガラハドはもはや諦めたらしい、現象を素直に受け入れる気になっているようであった。
おずおずと、オーグレイドに導かれるままに土でできた彼の大きな背中に乗るガラハド達。眼前にそびえる背中は文字通り山のように、草木や土が生い茂りてんとう虫やテンやたぬき達が戯れている。中央の巨大な岩のような背びれに通じる獣道のような物もあり、その丘陵のような背中に到達すると、やはり草花や灌木が茂り、中には直径5mはあろうかとう楠の木なども育っていた。
「すごい!ピクニック出来そうね(笑)!身体に樹木が生い茂るなんて、どういうことなのかしら?」
《私は土の精じゃからな、自然、草や木や虫や花や小鳥や小動物達が寄ってくるのよ。退屈しなくて良いぞ。》
「動物とか私達とは、生命原理が違うようね。半分精霊なんだけど、ルーンのエネルギーがあまりに大きくて実在しているように見える存在なのね。植物の種から愛玩動物を育てるのは得意なんだけど、こんな生命体もいるなんて知らなかったわ。」
《まぁ、そんなもんじゃ、さ、皆、乗ったか?早速出発するぞ!!》
「はい!」
「じゃ、みんながんばれよ!ガラハド、また稽古つけてくれよ!」
ふだんは感情といった物の欠片さえ見いだせない純粋戦士のシフだが、なんとなく寂しそうだった。
《『老陰者』ラルフよ、私にひよっ子たちとの行幸の機会をくれて礼を言うぞ、それでは『死者の海』まで出発じゃ!》
言うが早いか、土でできた翼は大量の風を切る独特の響声を上げ、見た目数十トンはあろうかという身体はふわっと空中に浮き上がり、飛行船のように緩やかにしかしスピーディーに北西の方角へ去っていった。
「よろしく頼んだぞ。ああ、もうあんな遠くまで言ってしまったわい。奴はワシと違って人付き合い大好きじゃからの、楽しいんじゃろうて。さて、ワシもそろそろシフに剣術でも教えてやるかの?シフ、やるか?」
「ああ、よろしく頼む。」
木刀代わりに『真理の顕現』にも匹敵するような潜在力を秘めた、ただの樫の杖を構え、シフに稽古をつけるラルフであった。
―――『土の精霊王』の背中の上で―――
「あ~、あんな遠くに我らが『世界樹』と『イスティファルド』がぽつんと見えるわ!それにしても快適ね~!レーネの事とか、これまでの逃亡劇とか、これから王都に乗り込まなきゃいけないこととか、地下世界とか、死者の海とか、忘れちゃうね!!」
背中の上にある開けた草地で、サンドイッチを頬張りながら空旅を楽しむリーン達。彼女が言うのも無理もないくらい、辺りは清涼で静かで自然に溢れ小動物たちも歓迎ムードで、なおまた緩慢に移りゆく地上の風景を眺めたり、『土の精霊王』の背中は快適そのものなのであった。
「忘れんなよ!まぁ、気持ちはわかるがな。それにしても、なんかオレたち神獣の背中に乗ること多いよな?」
「しょうがないじゃないの、作者のイマジネーション不足なんだから。」
、、、、、、
「ねぇ、メル、おじいちゃんの下で修行中なんでしょ?私たちに付いてきちゃってよかったの?」
「だって、そのまま修行してちゃ、私の出番がないじゃないの。」
ドスッ、、、何者かに脇腹を砕かれる音が聞こえる。
「いたた、、、じ、実は、最近ラルっちにひどいセクハラを受けてるのよ。それはもうかわいいわたしにあんな事やこんな事を、、、」
「え、ホントか(興奮)!?『土の賢者』ってそんななのか!?とてもセクハラしてくるような感じには見えなかったけどな。、、、あれ、このフレーズさっきも聞いたような気がするぞ!?『ヴァルヴァンティア』治療院の院長がどーたらこーたら、、、」
「ばれた? もちろん、嘘よ(笑)。」
「まったくもう!真面目に答えてよ!」
「ごめん、だって、私達親友でしょ(笑)。ぶっきちょなあなた達だけじゃレーネは取り戻せないと思うし。それに、私もそろそろラルっちから学んだ幻術や他属性の魔法や土着の呪術や、一切合切試したくなってきたのよ。これまで実戦では光魔法一本だったからね。出立の時って感じかしら。」
「親友ね(笑)。ま、そういう事情なら分かったわ、一緒にレーネを取り戻しましょう!ガラハドのためにも(笑)!!」
「ええ、ガラハドのためにも(笑)!!」
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