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第四話 前編
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風呂を終えて部屋に戻っても慎さんはまだ戻っていなかったが、部屋は片づけられて布団が二組敷かれていた。
これって慎さんと一緒に寝るって事?
今更だがやはり戸惑ってしまう。
慎さんの周りの人達がまるで私を慎さんのお相手のように扱ってくれる事に気後れがして仕方ない。
よく考えなくても明日をも知れぬ身の上の私には、もうこのままここでお世話になる他ないのだし、実は慎さんが一緒にいてくれるのが今ではとても心強い。
だけど男女の事となるとまだどうしても割り切れない。
昨日初めて会って初めてそういう関係になったばかりなのだ。
風呂から帰ってきてお峰さんが準備してくれた寝間着に着替えたので、代わりに持ち帰ってきた借り物の着物を丁寧に畳み直し、風呂敷に包み直して枕元に置いておく。
慎さんがいつ帰ってくるかわからないので行燈の火はそのままにしておく事にした。
他にする事もなくなって布団に入ってはみたものの、全く眠気が襲ってこない。
寝不足の上に疲れているはずなのに頭が冴えて目を瞑っても眠れない。
それどころか慎さんの体温や指の動き、舌の感触を思い出して体が熱くなってくる。
思い出すのも恥ずかしい筈なのに思い出さずにはいられない。
あんなにひどい事をされて憎いはずなのに、いつの間にか憎めなくなっている。
あんなひどい事をした人なのに、なぜか私の心を揺り動かす。
何をされるかと怖いはずなのに、一緒にいたい。
どの感情も今まで私の中になかった物ばかりで、自分でも戸惑ってしまう。
けれど、今一番確かなのは、こうして生き延びてここで一夜をおくれるのが間違いなく私を助けてくれた慎さんのお陰だという事だ。
それに比べたら失ってしまった自分の貞操など、今では大した意味はない気がした。
あの狂ったような一時の、それは凶事の一端でしかない。
この一件が終わったら慎さんは私を置いていなくなってしまう、そんな気がする。
そして私は自分で自分の道を探さなければならない。
その事実の方が切実に悲しかった。
その前に、せめてもっと抱いてほしい。
簡単に忘れられたくない。
私の体と心がそうせがむ。
卑屈な気持ちではなく、私に返せるものがあるのならば慎さんになんでも返したいとそう思うが、もう生娘でもなくなってしまった私の体など一体役に立つのだろうか。
その思いが棘のように心に突き刺さった。
それからさして時間を置かず、襖が静かに開いて慎さんが部屋に入ってきた。
ただそれだけなのに、私の胸がどきんと音を立てて高鳴る。
布団から体を起こすと、慎さんが手に持っていた葛籠を部屋の奥に置いて、振り返りつつ声を掛けてくれる。
「起こしちまったか?」
「いえ、まだ寝ていませんでした。その葛籠は?」
「ああ、家からお前さんが着れそうなもんを送ってもらった」
「そ、それは申し訳ありません」
「気にするな。もう誰も使っていないし、妹たちが使うまでにはまだ暫く時間がある」
そう言いながら慎さんは袴を脱いだ。私は布団から出て袴を受け取って折り畳む。父の時によくやっていたので自然と体が動いた。
「ありがとう」
少し驚いたように私を見てから礼を言って腰の物を枕元に置き、私が目を逸らしている間に葛籠に入っていた自分の寝間着に着替えている。
身支度を終えた慎さんは布団の上に正座した。
私もつられてその正面に正座する。
改まって慎さんが話し始めた。
「行きがかり上、暫くここで一緒に過ごす事になっちまったが鈴ちゃんは大丈夫かい? 嫌ならお峰さんに言って隣の部屋を用意してもらうが」
「そんな、このお部屋だけでも贅沢なのにそんな事とてもお願いできません」
私がそう言うと慎さんが困ったように少し目を逸らしながら続ける。
「それじゃあ言うが、同じ部屋で寝泊りするからにはもう少し気を付けたほうが良い」
難しい顔で答えてはいるがよく見れば慎さんの顔が少し赤い。
「昨日の襦袢姿と言い、寝間着姿といい見てるこっちが辛い。頼むから布団に入ってくれ」
そういわれて自分が薄い寝間着一枚なのに気がついた。
気づいたが。
私は改めて慎さんに向き直って真っ赤になりながら返事をする。
「慎さん、私、本来もっと早く言うべきことをまだ言っていませんでした。私の命を救って下さってありがとうございました」
そこで頭を下げてそのまま続ける。
「慎さんに乱暴をされて失った操ですが、救われた命に比べれば大した物ではありません。もう生娘でもなく、色気も可愛げもない私で宜しければ、その、慎さんの好きにして下さって結構です」
私の今の本心だ。
せめてここを離れるまで慎さんにお礼をさせてもらいたい。
そして慎さんに一緒にいてほしい。
そう思ってしまったのだ。
だが、私の予想とは裏腹に、返って来た慎さんの声は悲痛なものだった。
「待ってくれ、そんな言い方はない。俺は別にそういう意味で鈴ちゃんを助けたのでもなければ面倒を見るといったのでもない」
慌てて慎さんが膝を詰め、にじり寄って私の肩に手を置いて引き起こす。
「鈴ちゃんの操を奪ったのは俺が目の前に差し出された鈴ちゃんの身体を奪わずにはいられなかったからだ。我慢が利かなかった俺の間違いだ。本当に申し訳ない。けれどもう鈴ちゃんに同じ思いなんかさせたくない。許してほしいとは言えないが、せめて仕切りなおさせてくれ」
そう言って私を起こしあげて手を取った。
「鈴ちゃん、もう二度と辛い思いはさせない。約束する」
「あの、慎さん?」
「お前さんの安全の為にもここを離れるわけにはいかないが、安心しろ、もう手は出さん」
そう言って慎さんは私の肩を強く抱きしめる。
「今はまだ信じてもらえねぇだろうがこの一件が片付いたらきっと何とかする」
慎さんは暫くの間そのまま私を強く腕に抱きしめていたが、ふっと力を抜いて私を離してくれた。
「やはり布団に入ってくれ、もうこっちの身が持たん」
さっきまで私を抱きしめていた慎さんの顔は行燈の火のせいではなく真っ赤になっている。
「昨日もほとんど眠れなかったろう。早く寝た方がいい」
そう言って行燈を箱に入れ自分の布団に入り、私にも布団に入るようにせっついた。
明りの落ちた有明行燈の作る陰の中に薄っすらと慎さんのくるまった布団が見える。
私も言われるままに自分の布団に入ったが、さっきまで私を包んでいた慎さんの温もりがまだ身体に残っていてそれが逆に寂しい。
一緒に居てほしい。
心底そう思った。
「慎さん」
「なんだ」
隣の布団に入った慎さんがぶっきらぼうに返事をする。
私は勇気を振り絞った。
「眠れないんです。そちらに行ってもいいですか?」
「…………」
返事がない。
沈黙が痛かった。
何か返事をしてほしかった。
我慢できなくて、私から話しかけようと思ったとたん、慎さんが寝返りを打ってつぶやいた。
「折角俺が我慢してるのにそりゃないだろう」
慎さんが情けない顔をして腕を組みながらこちらを振り向く。
「自分の言っていることが分かっているのかい、鈴ちゃん」
慎さんは眉根を寄せて私をにらむ。
だが、すぐに大きくため息をついて続けた。
「昨日あんな事があったから怖いのかい。だったらこっちにおいで」
そう言って仕方なさそうに私を自分の布団に入れてくれた。
これって慎さんと一緒に寝るって事?
今更だがやはり戸惑ってしまう。
慎さんの周りの人達がまるで私を慎さんのお相手のように扱ってくれる事に気後れがして仕方ない。
よく考えなくても明日をも知れぬ身の上の私には、もうこのままここでお世話になる他ないのだし、実は慎さんが一緒にいてくれるのが今ではとても心強い。
だけど男女の事となるとまだどうしても割り切れない。
昨日初めて会って初めてそういう関係になったばかりなのだ。
風呂から帰ってきてお峰さんが準備してくれた寝間着に着替えたので、代わりに持ち帰ってきた借り物の着物を丁寧に畳み直し、風呂敷に包み直して枕元に置いておく。
慎さんがいつ帰ってくるかわからないので行燈の火はそのままにしておく事にした。
他にする事もなくなって布団に入ってはみたものの、全く眠気が襲ってこない。
寝不足の上に疲れているはずなのに頭が冴えて目を瞑っても眠れない。
それどころか慎さんの体温や指の動き、舌の感触を思い出して体が熱くなってくる。
思い出すのも恥ずかしい筈なのに思い出さずにはいられない。
あんなにひどい事をされて憎いはずなのに、いつの間にか憎めなくなっている。
あんなひどい事をした人なのに、なぜか私の心を揺り動かす。
何をされるかと怖いはずなのに、一緒にいたい。
どの感情も今まで私の中になかった物ばかりで、自分でも戸惑ってしまう。
けれど、今一番確かなのは、こうして生き延びてここで一夜をおくれるのが間違いなく私を助けてくれた慎さんのお陰だという事だ。
それに比べたら失ってしまった自分の貞操など、今では大した意味はない気がした。
あの狂ったような一時の、それは凶事の一端でしかない。
この一件が終わったら慎さんは私を置いていなくなってしまう、そんな気がする。
そして私は自分で自分の道を探さなければならない。
その事実の方が切実に悲しかった。
その前に、せめてもっと抱いてほしい。
簡単に忘れられたくない。
私の体と心がそうせがむ。
卑屈な気持ちではなく、私に返せるものがあるのならば慎さんになんでも返したいとそう思うが、もう生娘でもなくなってしまった私の体など一体役に立つのだろうか。
その思いが棘のように心に突き刺さった。
それからさして時間を置かず、襖が静かに開いて慎さんが部屋に入ってきた。
ただそれだけなのに、私の胸がどきんと音を立てて高鳴る。
布団から体を起こすと、慎さんが手に持っていた葛籠を部屋の奥に置いて、振り返りつつ声を掛けてくれる。
「起こしちまったか?」
「いえ、まだ寝ていませんでした。その葛籠は?」
「ああ、家からお前さんが着れそうなもんを送ってもらった」
「そ、それは申し訳ありません」
「気にするな。もう誰も使っていないし、妹たちが使うまでにはまだ暫く時間がある」
そう言いながら慎さんは袴を脱いだ。私は布団から出て袴を受け取って折り畳む。父の時によくやっていたので自然と体が動いた。
「ありがとう」
少し驚いたように私を見てから礼を言って腰の物を枕元に置き、私が目を逸らしている間に葛籠に入っていた自分の寝間着に着替えている。
身支度を終えた慎さんは布団の上に正座した。
私もつられてその正面に正座する。
改まって慎さんが話し始めた。
「行きがかり上、暫くここで一緒に過ごす事になっちまったが鈴ちゃんは大丈夫かい? 嫌ならお峰さんに言って隣の部屋を用意してもらうが」
「そんな、このお部屋だけでも贅沢なのにそんな事とてもお願いできません」
私がそう言うと慎さんが困ったように少し目を逸らしながら続ける。
「それじゃあ言うが、同じ部屋で寝泊りするからにはもう少し気を付けたほうが良い」
難しい顔で答えてはいるがよく見れば慎さんの顔が少し赤い。
「昨日の襦袢姿と言い、寝間着姿といい見てるこっちが辛い。頼むから布団に入ってくれ」
そういわれて自分が薄い寝間着一枚なのに気がついた。
気づいたが。
私は改めて慎さんに向き直って真っ赤になりながら返事をする。
「慎さん、私、本来もっと早く言うべきことをまだ言っていませんでした。私の命を救って下さってありがとうございました」
そこで頭を下げてそのまま続ける。
「慎さんに乱暴をされて失った操ですが、救われた命に比べれば大した物ではありません。もう生娘でもなく、色気も可愛げもない私で宜しければ、その、慎さんの好きにして下さって結構です」
私の今の本心だ。
せめてここを離れるまで慎さんにお礼をさせてもらいたい。
そして慎さんに一緒にいてほしい。
そう思ってしまったのだ。
だが、私の予想とは裏腹に、返って来た慎さんの声は悲痛なものだった。
「待ってくれ、そんな言い方はない。俺は別にそういう意味で鈴ちゃんを助けたのでもなければ面倒を見るといったのでもない」
慌てて慎さんが膝を詰め、にじり寄って私の肩に手を置いて引き起こす。
「鈴ちゃんの操を奪ったのは俺が目の前に差し出された鈴ちゃんの身体を奪わずにはいられなかったからだ。我慢が利かなかった俺の間違いだ。本当に申し訳ない。けれどもう鈴ちゃんに同じ思いなんかさせたくない。許してほしいとは言えないが、せめて仕切りなおさせてくれ」
そう言って私を起こしあげて手を取った。
「鈴ちゃん、もう二度と辛い思いはさせない。約束する」
「あの、慎さん?」
「お前さんの安全の為にもここを離れるわけにはいかないが、安心しろ、もう手は出さん」
そう言って慎さんは私の肩を強く抱きしめる。
「今はまだ信じてもらえねぇだろうがこの一件が片付いたらきっと何とかする」
慎さんは暫くの間そのまま私を強く腕に抱きしめていたが、ふっと力を抜いて私を離してくれた。
「やはり布団に入ってくれ、もうこっちの身が持たん」
さっきまで私を抱きしめていた慎さんの顔は行燈の火のせいではなく真っ赤になっている。
「昨日もほとんど眠れなかったろう。早く寝た方がいい」
そう言って行燈を箱に入れ自分の布団に入り、私にも布団に入るようにせっついた。
明りの落ちた有明行燈の作る陰の中に薄っすらと慎さんのくるまった布団が見える。
私も言われるままに自分の布団に入ったが、さっきまで私を包んでいた慎さんの温もりがまだ身体に残っていてそれが逆に寂しい。
一緒に居てほしい。
心底そう思った。
「慎さん」
「なんだ」
隣の布団に入った慎さんがぶっきらぼうに返事をする。
私は勇気を振り絞った。
「眠れないんです。そちらに行ってもいいですか?」
「…………」
返事がない。
沈黙が痛かった。
何か返事をしてほしかった。
我慢できなくて、私から話しかけようと思ったとたん、慎さんが寝返りを打ってつぶやいた。
「折角俺が我慢してるのにそりゃないだろう」
慎さんが情けない顔をして腕を組みながらこちらを振り向く。
「自分の言っていることが分かっているのかい、鈴ちゃん」
慎さんは眉根を寄せて私をにらむ。
だが、すぐに大きくため息をついて続けた。
「昨日あんな事があったから怖いのかい。だったらこっちにおいで」
そう言って仕方なさそうに私を自分の布団に入れてくれた。
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