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第13章 ヨークとナンシーと
19 手の中の命
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──そこからしばらくの私の記憶は、かなり曖昧だ……。
「──ぃさん!」
「──み」
気づけば視界がとっても狭くて、見えてるのは薄暗い地面とうずくまった真っ黒のローブだけ。
「─じいさん!」
「─ゅみ」
耳鳴りがして、周りの声が良く聞こえない。
まるで海の中にいるみたいに、ワンワンと鈍く反響してく。
「ぉじいさん! おじいさん! おじいさん!!」
「──あゆみ」
今も手を当ててるはずなのに、手の下のローブの感覚がない……。
「しっかり、しっかりして、お願い、しっかり」
震えの止まらない自分の手の下で、おじいさんの身体がゆらゆら揺れてる気がする……。
「あゆみ、おい」
「いゃっ、おじいさんが! おじいさんが!」
ううん、揺れてるのは自分かもしれない。
だってなんか力がうまく入らないし。
どれくらい魔力を流せてるのかも、もうよくわからない……。
「お願い、お願い、お願い、お願い、お願い!」
いくら魔力を流しても、流しても、流しても。
手の下のローブは全然動いてくれない……。
「あゆみ、もうやめろ、もう」
黒猫君の悲痛な声が耳にこだましてる気がするけど、その言葉の意味がよくわからない。
……わかりたくない。
「いやだ! 絶対、いや、おじいさん」
今、一瞬でも気を抜いてしまったら、この大切な命が手の中から滑りぬけてしまう気がして。
「あゆみ……」
あの日矢傷を負った黒猫君のように。
北の砦にいた、沢山の農民の人たちのように。
今私があと少し頑張れば。
救えるかも……
「おい」
救えない命があるのだって、ちゃんと分かってるはずだった。
だけど、おじいさんたちは一緒にご飯食べて、一緒に笑ってたのだ、さっきまで。
「話を聞けよ」
中でも一番無口だったこのおじいさん。
お喋りはあまりしなかったけど、ずっと私達を心配そうに見守ってくれてたの知ってる。
ご飯のあと、テリースさんに声をかけて、幌馬車に寝床を用意させてくれたのもこのおじいさんだ。
今もなんの躊躇いもなく、私達の前に飛び出しちゃって……。
「なあ」
この優しいおじいさんの、その大切な命をどうして諦めることができるだろう……。
「おい」
視界がにじんでるのは、多分涙のせい。
だけどそれを拭う余裕もなくて。
「聞けって」
きっと私、黒猫君に止められるのが怖かったんだと思う。
諦めろと諭されるのが、どうしても嫌で……。
だから私、半分無意識に、黒猫君の声をずっと無視してるんだ、きっと。
だけど元々気の長いほうじゃない黒猫君の我慢が、そんないつまでも続く分けもなく。
「っんのぉぉおおおお」
とうとう痺れをきらした黒猫君、なんか突如唸りだし。
そして──
「いいかげん、俺の話を聞けぇぇぇえええ!!!」
──そして、ひっぱたくような大声で私に向かって叫びちらした。
…………え?
あまりの大声に、一瞬思考が停止した。
停止してくれた。
「よく見ろって!」
続いてかけられる黒猫君の声とともに、ぼやけてた視界が徐々に晴れてくる。
「じいさんが困ってるだろうが!」
「へ……?」
困ってる……?
「あゆみ。深呼吸しろ」
「っふあ!」
黒猫君に言われて、改めてずっと息を詰めてたのに気がついた。
私、かなりパニクってたみたい……。
パニクった挙句、周りが全く見えなくなってたらしい。
「まずは落ち着け」
よく聞けば、黒猫君の声は決して怒ってないし、悲しそうなわけでもない。
「落ち着いて、俺の話を聞いてくれ」
そうじゃなくてこれ、もしかして呆れてる声……?
「少しは落ち着いたか? 落ち着いたんだったらな……」
呆れてる上に、疲れてる……?
そんな黒猫君の声がはっきりと耳に入って来て、一気に血の気が引いていく。
「もう一度、目の前のじいさんをよーく見てみろ」
「なあ……」
黒猫君の声に続いて、どこからかくぐもった声が響いた。
へ……今の声。
私のすぐ目前から聞こえた……?
「もう、動いてもいいかね」
今度こそ間違いない。
私の手の下に横たわってるおじいさんが、硬い声音で聞いてきた。
「あ、は、はい、どうぞ」
慌てて私が手を引くと、今までピクリともしなかった目前の黒いローブがもぞもぞと動きはじめる。
あ、そうか。
私がずっと叫びながら抑え付けてたから、動いていいか分からなくてずっとじっとしてくれてたんだ、きっと。
しばらくして、おずおずとおじいさんが起き上がり。
「い、痛みがない……」
それから恐る恐る自分のお腹の辺りをさすりつつ、信じられないって顔でそう呟いた。
その手の下、お腹の辺りのローブが裂け、ぱっくりと開いた隙間から中が見えてる。
そこら中血だらけでよく見えないけど、おじいさんが触っててもどこにも痛みはないみたい。
よかった!
おじいさんの傷、ちゃんと塞がってくれてたみたい。
それを見た私は一気に気が抜けて、思わず地面に突っ伏してしまった。
でもすぐにガバリと起き上がる。
「あ、あの、やっぱり心配なのでもう一度見せてもらってもいいですか?」
そうだ、治癒魔法は万能じゃないんだった!
特に内臓の傷は、自分でもどうして治せてるのかよくわからないんだし。
慌ててもう一度確かめさせてもらおうと訊ねれば、まだ呆然としたままのおじいさんが素直にうなずき返してくれた。
それを確認して、上下に裂けたローブを指で広げてみる。
水魔法で少しずつ血をすすいでいくと、その向こうに結構な長さのピンク色の傷痕が見えてきた。
刺されたのはどうやら脇腹だったみたい。これならさほど中を傷つけてなかったのかも?
でも念の為あとでテリースさんにも診てもらおう。
私が手をどけると、おじいさんがまたも理解出来ないって顔で傷痕をゆっくりさすってる。
その様子に今度こそホッとしてひと息つくと、徐々に狭まってた視界が広がってきた。
「なあ。もうそのじいさんは大丈夫なんだろう?」
それを見計らったかのように、黒猫君が声をかけてくる。
思わず、よく聞こえてないふりしてみた。
「なあ、あゆみ」
でももちろん、黒猫君はそんなことで諦めてはくれない。
「はーーーー………」
それでも俯いたままの私の背中に、黒猫君の大きなため息が響いてきた。
呆れられてる。
これ絶対呆れられてる……。
分かってはいるけれど、私は今、振り返るのがとーっても怖い。
振り返るどころか、これ以上視線を上げたくない。
途中から気がついてはいたんだよ、なんか足の下で地面がモワモワしてるなーって。
いくらおじいさんだけに集中してるって言ったって限界があるしね。
そして極めつけは。
今までなるべく考えないようにしてきたけど、なんで黒猫君、ひたすらうしろから話しかけてくるんだろう……。
いつも気づけばすぐ私を抱えてる黒猫君が、こんな状態でありえないよね……。
「いい加減、顔を上げてみてくれよ……」
そんな私の耳に、呆れを通り越して、哀れみ滲む黒猫君の懇願が聞こえてきた。
その声にとうとう私も聞こえないふりを諦めて、おじいさんのお腹から徐々に視線を上げていく。
そしてゆっくり周囲を見回せば。
うわ、これは──
「──これ全部、私のせい?」
「お前以外に、一体誰にこんなまねできるんだよっ!」
私が思わず漏らした問いかけに、黒猫君が間髪入れずにツッコミを入れる。
いやわかってる。
わかってるんだけどね。
それでも思わず尋ねずにはいられなかったんだよ。
だって。
まだくすぶり燃えてる幌の薄明かりの中、目を凝らす必要もなく、見渡せる限りどこまでも続くフッサフサの草原が、風に揺れてザワザワと波打ってるのだ。
確かここ、さっきまでは見渡す限りの荒地だったよね?
ゴツゴツしてた低い岩山まで下草に包まれて、すっかりモフモフしちゃってる。
「なあ、こっち向けよあゆみ」
そして、黒猫君のその言葉に、恐る恐る後ろを振り向けば。
「それでな。頼むからこれ、なんとかしてくれ……」
ため息交じりに吐きだされた黒猫君の声は、グルグルと渦を巻いてそびえたつ、蔦の小山の中から響いてきてた。
「──ぃさん!」
「──み」
気づけば視界がとっても狭くて、見えてるのは薄暗い地面とうずくまった真っ黒のローブだけ。
「─じいさん!」
「─ゅみ」
耳鳴りがして、周りの声が良く聞こえない。
まるで海の中にいるみたいに、ワンワンと鈍く反響してく。
「ぉじいさん! おじいさん! おじいさん!!」
「──あゆみ」
今も手を当ててるはずなのに、手の下のローブの感覚がない……。
「しっかり、しっかりして、お願い、しっかり」
震えの止まらない自分の手の下で、おじいさんの身体がゆらゆら揺れてる気がする……。
「あゆみ、おい」
「いゃっ、おじいさんが! おじいさんが!」
ううん、揺れてるのは自分かもしれない。
だってなんか力がうまく入らないし。
どれくらい魔力を流せてるのかも、もうよくわからない……。
「お願い、お願い、お願い、お願い、お願い!」
いくら魔力を流しても、流しても、流しても。
手の下のローブは全然動いてくれない……。
「あゆみ、もうやめろ、もう」
黒猫君の悲痛な声が耳にこだましてる気がするけど、その言葉の意味がよくわからない。
……わかりたくない。
「いやだ! 絶対、いや、おじいさん」
今、一瞬でも気を抜いてしまったら、この大切な命が手の中から滑りぬけてしまう気がして。
「あゆみ……」
あの日矢傷を負った黒猫君のように。
北の砦にいた、沢山の農民の人たちのように。
今私があと少し頑張れば。
救えるかも……
「おい」
救えない命があるのだって、ちゃんと分かってるはずだった。
だけど、おじいさんたちは一緒にご飯食べて、一緒に笑ってたのだ、さっきまで。
「話を聞けよ」
中でも一番無口だったこのおじいさん。
お喋りはあまりしなかったけど、ずっと私達を心配そうに見守ってくれてたの知ってる。
ご飯のあと、テリースさんに声をかけて、幌馬車に寝床を用意させてくれたのもこのおじいさんだ。
今もなんの躊躇いもなく、私達の前に飛び出しちゃって……。
「なあ」
この優しいおじいさんの、その大切な命をどうして諦めることができるだろう……。
「おい」
視界がにじんでるのは、多分涙のせい。
だけどそれを拭う余裕もなくて。
「聞けって」
きっと私、黒猫君に止められるのが怖かったんだと思う。
諦めろと諭されるのが、どうしても嫌で……。
だから私、半分無意識に、黒猫君の声をずっと無視してるんだ、きっと。
だけど元々気の長いほうじゃない黒猫君の我慢が、そんないつまでも続く分けもなく。
「っんのぉぉおおおお」
とうとう痺れをきらした黒猫君、なんか突如唸りだし。
そして──
「いいかげん、俺の話を聞けぇぇぇえええ!!!」
──そして、ひっぱたくような大声で私に向かって叫びちらした。
…………え?
あまりの大声に、一瞬思考が停止した。
停止してくれた。
「よく見ろって!」
続いてかけられる黒猫君の声とともに、ぼやけてた視界が徐々に晴れてくる。
「じいさんが困ってるだろうが!」
「へ……?」
困ってる……?
「あゆみ。深呼吸しろ」
「っふあ!」
黒猫君に言われて、改めてずっと息を詰めてたのに気がついた。
私、かなりパニクってたみたい……。
パニクった挙句、周りが全く見えなくなってたらしい。
「まずは落ち着け」
よく聞けば、黒猫君の声は決して怒ってないし、悲しそうなわけでもない。
「落ち着いて、俺の話を聞いてくれ」
そうじゃなくてこれ、もしかして呆れてる声……?
「少しは落ち着いたか? 落ち着いたんだったらな……」
呆れてる上に、疲れてる……?
そんな黒猫君の声がはっきりと耳に入って来て、一気に血の気が引いていく。
「もう一度、目の前のじいさんをよーく見てみろ」
「なあ……」
黒猫君の声に続いて、どこからかくぐもった声が響いた。
へ……今の声。
私のすぐ目前から聞こえた……?
「もう、動いてもいいかね」
今度こそ間違いない。
私の手の下に横たわってるおじいさんが、硬い声音で聞いてきた。
「あ、は、はい、どうぞ」
慌てて私が手を引くと、今までピクリともしなかった目前の黒いローブがもぞもぞと動きはじめる。
あ、そうか。
私がずっと叫びながら抑え付けてたから、動いていいか分からなくてずっとじっとしてくれてたんだ、きっと。
しばらくして、おずおずとおじいさんが起き上がり。
「い、痛みがない……」
それから恐る恐る自分のお腹の辺りをさすりつつ、信じられないって顔でそう呟いた。
その手の下、お腹の辺りのローブが裂け、ぱっくりと開いた隙間から中が見えてる。
そこら中血だらけでよく見えないけど、おじいさんが触っててもどこにも痛みはないみたい。
よかった!
おじいさんの傷、ちゃんと塞がってくれてたみたい。
それを見た私は一気に気が抜けて、思わず地面に突っ伏してしまった。
でもすぐにガバリと起き上がる。
「あ、あの、やっぱり心配なのでもう一度見せてもらってもいいですか?」
そうだ、治癒魔法は万能じゃないんだった!
特に内臓の傷は、自分でもどうして治せてるのかよくわからないんだし。
慌ててもう一度確かめさせてもらおうと訊ねれば、まだ呆然としたままのおじいさんが素直にうなずき返してくれた。
それを確認して、上下に裂けたローブを指で広げてみる。
水魔法で少しずつ血をすすいでいくと、その向こうに結構な長さのピンク色の傷痕が見えてきた。
刺されたのはどうやら脇腹だったみたい。これならさほど中を傷つけてなかったのかも?
でも念の為あとでテリースさんにも診てもらおう。
私が手をどけると、おじいさんがまたも理解出来ないって顔で傷痕をゆっくりさすってる。
その様子に今度こそホッとしてひと息つくと、徐々に狭まってた視界が広がってきた。
「なあ。もうそのじいさんは大丈夫なんだろう?」
それを見計らったかのように、黒猫君が声をかけてくる。
思わず、よく聞こえてないふりしてみた。
「なあ、あゆみ」
でももちろん、黒猫君はそんなことで諦めてはくれない。
「はーーーー………」
それでも俯いたままの私の背中に、黒猫君の大きなため息が響いてきた。
呆れられてる。
これ絶対呆れられてる……。
分かってはいるけれど、私は今、振り返るのがとーっても怖い。
振り返るどころか、これ以上視線を上げたくない。
途中から気がついてはいたんだよ、なんか足の下で地面がモワモワしてるなーって。
いくらおじいさんだけに集中してるって言ったって限界があるしね。
そして極めつけは。
今までなるべく考えないようにしてきたけど、なんで黒猫君、ひたすらうしろから話しかけてくるんだろう……。
いつも気づけばすぐ私を抱えてる黒猫君が、こんな状態でありえないよね……。
「いい加減、顔を上げてみてくれよ……」
そんな私の耳に、呆れを通り越して、哀れみ滲む黒猫君の懇願が聞こえてきた。
その声にとうとう私も聞こえないふりを諦めて、おじいさんのお腹から徐々に視線を上げていく。
そしてゆっくり周囲を見回せば。
うわ、これは──
「──これ全部、私のせい?」
「お前以外に、一体誰にこんなまねできるんだよっ!」
私が思わず漏らした問いかけに、黒猫君が間髪入れずにツッコミを入れる。
いやわかってる。
わかってるんだけどね。
それでも思わず尋ねずにはいられなかったんだよ。
だって。
まだくすぶり燃えてる幌の薄明かりの中、目を凝らす必要もなく、見渡せる限りどこまでも続くフッサフサの草原が、風に揺れてザワザワと波打ってるのだ。
確かここ、さっきまでは見渡す限りの荒地だったよね?
ゴツゴツしてた低い岩山まで下草に包まれて、すっかりモフモフしちゃってる。
「なあ、こっち向けよあゆみ」
そして、黒猫君のその言葉に、恐る恐る後ろを振り向けば。
「それでな。頼むからこれ、なんとかしてくれ……」
ため息交じりに吐きだされた黒猫君の声は、グルグルと渦を巻いてそびえたつ、蔦の小山の中から響いてきてた。
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