上 下
6 / 6

6   クレイベルト子爵

しおりを挟む
僕はその後オークの暴飲暴食店で鬼のビーフシチューを食べて今はエイクラット通りをぶらついていた
そしてあることに気がついた

あれ?なんで今日はこんなに賑やかなんだ?
これじゃあなんかの祭りみたいじゃん
しかも町の兵士もいつもより多いし
あ!あそこにミートゥさんがいる
何があるか聞いて見るか

「こんにちわ。ミートゥさん、なんか今日はエイクラット通りが賑やかですけど何かあるんですか?」

「今日はな、ってウィルか。なんでこの町の住人のウィルが知らないんだよ!今日はクレイベルト子爵が来るだろ。だからお祭り騒ぎなんだよ。だからこそ兵士がおおいんだよ。だからウィルの兄ちゃんだって警備として呼ばれただろ?」

でも貴族が一人来ただけでこんな風になるか?しかもレイス兄様は子爵の護衛だし!なめるなよ

「レイス兄様はクレイベルト子爵の護衛です~!!しかも普通、貴族が一人来たぐらいでこんな風には普通ならないでしょ。」

「クレイベルト子爵は普通の貴族とは別。国民の人気は全然違うからな~。なんたってグリフォン殺しの英雄様だぞ。てかウィルの兄ちゃん護衛なのか、それはすごいな」

そうこう話していると遠くから兵士が沢山列を作って歩いて来た

「おっ!そろそろ来そうだな」

そういうと一つの馬車が見えてきた
その馬車が近づくたびに周りが賑やかになっていく

後ろの兵士も見えてきたな~
あっ。レイス兄様だ!あっ、こっちに気づいた。

レイス兄様は通り過ぎる時にこっちを向いてにっこりと笑って通り過ぎていった

あ~やっぱりかっこいいな~

「今いたな。ウィルの兄ちゃん。」

おっ!ミートゥさんも気がついたか

そうして最後の兵士も前を通り過ぎていった
最後の兵士が通り過ぎた後に周りにいた人たちは一斉にばらけ始めた
しかしウィルは馬車が通った瞬間から気になっているものがあった

さっきの馬車馬車から何か落ちたよな~
なんか花びらみたいな

「ミートゥさん、ちょっと探し物してくるから。まま後でね~」

「おう。また後でな、スリには気をつけろよ」

そう言ってウィルはさっき馬車の通った場所へ走ってきた

確かこの辺に~あったこれだ
この黒い花びらがさっき馬車から落ちたんだ
なんの花だこれ?

ウィルは迷わず物質鑑定をした

「 爆弾花

  レア

  この花の花びらが黒に変わりすべてこの
  花びらが落ち切った時半径20メートル
  の高温の爆発が起こる
  この爆発は鉄をも溶かすと
  言われている          」
 
えっ!これやばいやつじゃん
しかももう花びらが散り始めてる
これが爆発したら何人死ぬかわかったもんじゃねーぞ
 
そう思ったらすぐにウィルは馬車の方に走り始めた

「ウィルどこに行く!そっちはクレイベルト子爵の馬車が」

レイス兄様の後ろの護衛に追いついた

ごめんなさい
今は話していると余裕が無いんです

そう心の中で謝った
そしてウィルはクレイベルト子爵の馬車の前に飛び出した

飛び出した瞬間馬車の馬がウィルに気づき急ブレーキをかけて馬車は止まった
そして近くの兵士が僕の周りを囲んだ
そして周りの人からどよめきが起きた
そして中の馬車から一人の男が出てきた
僕に言い放った

「そこのガキこの馬車がクレイベルト子爵の馬車だぞ!なんのために馬車を無理やり止めるような事をした、答えろ!」

「僕は後方で護衛をしているレイス兄様じゃゃなくてレイスの弟のウィルと申します。中にいるクレイベルト子爵と話がしたいです。」

「クレイベルト子爵はガキといちいち話をできるほど暇では無い言いたいことは今ここで言え!」

ウィルはそう言われて一瞬言うおうとした
しかし言うのをやめた

あっぶね~多分今ここで言ったら周りの人たちが混乱しかねない
しかも普通貴族の馬車にこんな物騒なものがあって気づかないはずがない
ならどっかに裏切り者がいるはずだから

「ここでは言うことはできません。クレイベルト子爵本人にしか話すことができません」

「わかった。後で俺から頼んでやるから今はそこをどけガキ!」

あ~後からじゃ遅いんだよ
いつ爆発するかもわからないし

「どけません。今話をさせて下さい」

「あ~全くこういうては余り使いたく無いが・・・」

そういった瞬間その人の雰囲気が変わった

なんだよこれ!
これが殺気って奴なのか 

「ほ~その年で俺の殺気に耐えるか。ただのガキではなさそうだな・・腕の一、二本は我慢しろよ」

そう言った瞬間その男は僕の目の前に来て剣をふるって来た
それを僕は間一髪で避ける

あっぶななんだよあの速さ
やっぱりステータスの差が違いすぎるな

しかしなぜウィルは避けることができたかというとそれはウィルの午後からの魔法の結果である
ウィルは自分の半径1メートルの魔素を動かす修行をしている
自分がうごかしている魔素はまるで自分の体のようにわかる
だからウィルはその男が1メートルに入ったことに気がつきとっさに避けることができたのだ

「なっ!今のを避けるかその歳で。手加減をしてるからって少し鈍ったか?これは少し本気を出すか!」

さっきまでの殺気とはまるで違う

さっきの殺気でもビクビクしていたのに
今の殺気を知った後じゃさっきの殺気が子供だましみたいじゃないか!

身体が動かな・・・い
いやこれは違う動くことすら許してくれない
これが本当の殺気!

そうしたら男が近づいてくる

やばいやばいやばい
切られる、殺される、死ぬ!!

そうして死を覚悟した瞬間男が後ろから誰かに頭を叩かれた

「痛て。何すんだよメイ!」

メイと呼ばれた女は黒髪ロングのメガネをかけた見る限り真面目っていう人だった

「お遊びが過ぎます。クレイベルト様ここで本当にこの子を殺しても何の意味もありませんよ!」

「いや。殺す気なんてなかったから」

「嘘おっしゃい!あ~ごめんねウィル(?)くんだっけ後でこの人には厳しく言っとくからね。私はこの人の秘書をしているメイって言うのよろしくね。ウィルくん」

死ぬかと思った
危なかったこのメイって言う人が助けてくれなかったら絶対僕この世に居なかった
ふ~んこの人あの男の秘書をしてるんだ
あの男の名前を言ってたよな
確かクレイベルト様??ん?クレイベルト?

「あぁっの~クレイベルト子爵ですか?」

「そうとも。俺がグリフォン殺しの英雄。クレイベルト子爵だ!だからさっき言ったろここで言えって」

「すみませんでした。クレイベルト子爵とは知らずに、しかし沢山の人の前では言えないことでしたので」

「ま~しょうがない中で聞いてやるから馬車の中に来い」

そうやって僕はクレイベルト子爵と話すために馬車の中に入った

しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...