人類サンプルと虐殺学園

田原摩耶

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第四章【モンスターパニック】

02※強制発情

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「ぅ、あふ……っ、ぷ、ぁ……っ」

 息苦しくなって口を開けば、そのまま太い指に口をこじ開けられる。
「口を開け」と低い声で囁かれ、言葉を理解するよりも先に従ってしまう。口を開けば、そのまま口内に垂らされる唾液を舌の上にたっぷりと塗り込まれ、そのまま喉の奥にまで流れ込んでくるアルコール混じりのそれに溺れそうになった。

「ぉ゛、げぽ……っ、ごほ! っ、きょ、ごくさ……っ、ん゛、ぁく、ふ」

 なんとか唾液を喉奥に流し込んで口の中が空になったと思えば、また口を塞がれる。尖らせた舌先は用意に喉元まで伸びてきて、このまま器官が塞がれてしまえば呆気なく死んでしまうのではないか。そんな恐怖と興奮が入り混じった夢現の中、喉奥まで京極に犯される。

「ん゛っ、ん、ぅ、んぐ、ぅ~~……っ!」

 死ぬ、苦しい。喉が。溢れる。
 頭を振り、京極を止めようとするがあっさりと組み伏せられた体では京極を受け止めることしかできない。
 咽せた拍子に唾液が変なところに引っかかってしまい涙腺がツンと刺激される。
 上顎から口蓋垂をざらついた舌でぞりゅ、と擦られただけでこじ開けられた喉奥からは先程食べたばかりのものが逆流してきた。
 やばい、これ。
 滲む唾液。嘔吐の気配を察知したときよりも先に京極は俺からずるりと舌を引き抜いた。

「ごぽ……ッ! っへ、ぁ、ひゃ……っ」

 ようやくまともに息が吸える。
 新鮮な空気を肺に取り込むことで必死になっていると、ふと、京極は目を細めた。

「来たか」

 何が、と聞き返すよりも先に、どこからともなく漂う芳ばしい香りに鼻腔の奥を擽られる。
 食欲を刺激されるこの秋の味覚は。

「京極様、お持ちしました」

 静かに扉が開かれる。男性とも女性とも判断つかない静かな声が聞こえてきた。
 振り返ろうとしたが京極の膝の上、力が入って指先すら動かせない。
 そんな俺の代わりに声の主に目を向けた京極は無言で顎をしゃくった。そしてすぐ、静かに襖が閉まった。

「曜、食したいと言っておっただろう。口を開け」

 そう、京極が素手で摘んだそれを俺の鼻先まで持ってくる。鼻先に突きつけられる棒状の太さのあるシルエットにぎょっとしたのも束の間。視界が慣れてきて目の前のそれが丸焼きされたキノコだと気付いた。
 それにしても、人間界では見たことのない形だ。もしかしたら俺が知らないだけかもしれないが、太さといい程よく焼かれた色合いといいある種グロテスクな見た目のそれを唇に押し付けられ、唾を飲んだ。
 見た目はさておき、出来立てほやほや特有の香ばしさと温もりは秋の味覚のそれだ。

 キノコ……そうだ、キノコ。キノコ食べにきたんだった、俺。

 長風呂してふやけたみたいな脳みその中、ぼんやりと考えながら俺は京極に促されるがまま口を開く。亀頭を連想させるその先っぽにかぶりつくが、あまりにも大きいそれは一口で齧り付くことは困難だった。

「お前は赤子のようだな、曜。その年で一人で食事することもできないとな」
「ん、ぅ、ふ……」
「俺が手伝ってやろう。感謝するんだな」

 鼻を摘まれ、息苦しさで開いた口にそのまま捩じ込まれるキノコにぎょっとする。
 咄嗟に歯に当たるそれに歯を立てれば、芯のないそれはぐにゃりと口の中で潰れ、そして肉汁が溢れ出す。

「……っ、ん、む! ……っ、んぐ」
「どうだ? 旨かろう」
「んぐむ、……っ、むぐ……っ」

 一口齧れば食べたことのない、それでもこの世の俺が美味しいと思う味を全部混ぜ込んだようなそんな不思議な味が広がる。
 どういうことかと二口目を齧れば止まらなくなり、三口目、四口目、と口の中のキノコを噛みちぎり、そのまま喉奥へと押し込んだ。
 そんな俺の食いっぷりが気に入ったのか、やけに楽しそうに京極は笑っていた。
 ようやく口の中のものがなくなり、空になった口の中に残った唾液すらも飲み込んだ。

「っ、きょ、うごくさん……」
「ああ」
「お、おいしいです……っ!」
「そうかそうか。いい食いっぷりだったぞ、曜」
「なんか不思議な味して、俺、キノコの丸焼きとか食べたの初めてで……」

 そう言えばなぜ俺はキノコの丸焼きを食べさせられたのだっけ。
 京極がキノコがどうたら言っていたのは覚えていたのだけれど。

 そこまで考えた瞬間、心臓が大きく跳ね上がる。血液が心臓から全身へと押し流されていく。熱い。
 なんだこれ。

「ぁ、え、と、えと、京極さ……」

 ガクン、と膝から力が抜ける。口内からとめどなく溢れる唾液を止めることもできないまま、それを飲み干すこともできなくて咄嗟に手で押さえるが、唾液だけではない。
 ガクガクと震え出す下半身、知らない間にスラックスの下で勃起していたその先っぽが恐ろしい程熱を帯び、俺の脳の処理が追いつくよりも先にストッパーを外したように下着の中で白濁がどろりと溢れ出すのを感じた。

「ぁ、あへ、なに、こりぇ」
「安心しろ。曜。貴様の脳と肉体を繋ぐ糸が切れただけだ」
「へ、ぁ」
「人間の体というのは限界があるらしいからな、それを突破するために不要なものを取っ払う。その効果が先ほどのキノコにあったというだけだ。そんなに怯える必要はない」

 なんで。どうして。
 浮かぶ疑問も全て甘い蜜で湯煎して絡め取られるみたいにどろどろに溶けていく。
 そんな状態で京極に制服の上から腿を撫でられた瞬間、「ぉ゛」と性器を扱かれたみたいな快感が電流のように流れた。

「っ、ゃ、やだ、触っちゃ、ぁ゛……っ! ぅ、や、だめ」
「はは! いい反応ではないか。曜。味を覚えておけ。その脳味噌に刻みつけるんだな。あのキノコを食わずともいいように」

 先ほどのように服の上から太い指股の奥をくすぐられただけで脳の後ろが熱くなり、筋肉が弛緩していく。
 おかしい、こんなの。

「ぐりぐり、ゃ……っ、ぁっ、あ゛、うきゅ、ふ……っ!」

 なんで嫌なのか。嫌とはなんだったか。
 思考が乱れては霧散していく。制止のための言葉は意味もなさない断続的な喘ぎ声に変わり、京極に撫でられただけでぐちゃぐちゃになった下着の奥、スラックスにまでシミを作る馬鹿になった下半身を見て京極は笑った。

「いい面をするようになったな、曜」

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