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I will guide you one person
06
――別に兄弟喧嘩をしようが構わないが、なぜ俺の部屋でするんだ。
避難のため俺と南波は部屋を離れ、廊下を歩いていた。
どうやら花鶏は逃げ遅れたようだ。まあ、無駄に図太そうあの人のことだ。心配しなくていいだろう。
「準一さん、俺も人妻好きっす」
「……ありがとうございます、南波さん」
なんの告白だ、と思ったがもしかしなくても南波なりのフォローらしい。いやこの人の場合本当に見境なさそうだしな。
――屋敷二階、廊下。
なんて話しながら歩いていると、ふと前方に仲吉と奈都を見つけた。こちらに向かってきていた二人も俺達に気付いたようだ。
「おー準一!」と仲吉が大きくこちらに向かって手を振り、それからすぐにばたばたとこちらへと駆け寄ってくる。仲吉に慣れていないらしい南波は「げっ」と声をあげ、俺の影に隠れた。
「仲吉、奈都も……。話はもう済んだのか?」
「えぇ、お陰様で。……仲吉さんが話しやすい方だったので」
俺の質問に答えたのは、仲吉の後ろからついてきていた奈都だった。
大丈夫だろうと内心心配していたが、見たところ二人の空気感も悪くはないし誤魔化してるように見えない。
「ならよかった」万一仲吉が失礼なことをしてたらとヒヤヒヤしていたが、どうやら杞憂だったようだ。ほっとする俺を尻目に、仲吉は奈都に目配せをする。
「なあ奈都、準一なら話していいんじゃね」
「……そうですね」
「ん? どうした?」
なんだか含みのある言葉に気になって尋ねれば、仲吉は「気になる?」と悪巧みするような意地の悪い笑みを浮かべた。どうやら気になると言ってほしいらしい仲吉のため「気になる気になる」と適当に頷いてやれば、「しっかたないな、じゃあ教えてやるよ」と自信ありげに胸を張る。子供か。
「いや、今さ、結界? つーかほら、近付けない場所あるらしいじゃん。だから、そこに俺が行ってその結界自体をどうにか出来ないかって話してたんだよ」
「僕たちなら近付けないんですが、生きてる仲吉さんなら破ること出来ないかなって思って」
「結界……って、確か樹のあれだよな。注連縄の」
「そうそう。だから、それなら樹伐っちゃえばいいじゃんって」
相変わらず疑うことを知らない無邪気な仲吉は「なあ」と奈都に同意を求め、それにつられるように奈都は「はい」と頷く。
随分意気投合したようだ。いや、それはそれでいいのだが突っ込みどころはそこではない。
「いや、いいのか勝手にそんな……」
倫理的にも普通なら罰当たりもいいところなことを言っている二人にただ俺は呆れた。
そんな俺に、奈都は「大丈夫ですよ」と笑うのだ。
「この樹海なら一本や二本くらいバレませんって」
何一つ大丈夫ではなさそうだ。
「いや待てよ。だからって、仲吉一人じゃ無理だろ……」
そこらへんの公園に生えてる木ですら業者頼みになるくらいなものに、一介の大学生がこの樹海ですくすくと栄養を吸って育ったあのぶっとい木を道具一つで伐採できるとは思えなかった。
なんとしても脱出したい奈都と、それを手助けしたいらしい仲吉らしい無謀で手段を選ばない方法だ。否定の言葉を口にするが、能天気の権化・仲吉は「まあ、なんとかなるだろ」と笑うばかりで。
なんとかってなんだよ、と突っ込みたいが頭が痛くなってきた……気がする。
そんなときだった。
「つか、こいつが樹ぃ伐るものあんのかよ」
俺の背後に隠れていた南波も流石に呆れていたようだ。思わず口を挟んでくる南波に、奈都は「はい」と頷くのだ。
「この間掃除したとき物置に斧がありました」
ああ、そう言えばあったなそんなもの。扉に突き刺さり、藤也が引き抜いた斧を思い出した。
花鶏にこってり絞られたあと、確か取り上げられたんだった。
どこに行ったのか気になっていたが、なるほど。物置に放置されていたのか。それにしても奈都はよくそんなもの見付け出したな。
「斧……っ、いや、あんな細いの振り回すくらいなら燃やした方がはえーだろ……ぜってえ」
そして、斧と言われてうっかり藤也に頭かち割られたことを思い出したようだ。顔を青くし、だらだらと冷や汗を滲ませる南波。
その言葉に俺達ははっとする。
「……燃やす?」
「いや、いやいやいや、そんなことしたら仲吉が放火犯扱いされるじゃないっすか! それに、巻き込まれたら流石に危ねえし……」
「なっ、生意気なこと言ってすみません! そういうつもりじゃなかったんです! すみません! 指詰めてきます!」
「いえ、詰めなくていいので……っ! すみません、俺も怒ってませんから……っ!」
怒鳴られたように感じたらしい、リードの限界まで離れた南波はあわわわと青褪め土下座してくる。そんな南波につられてあわあわしながらフォローした。
南波と話すときは言い方に気をつけなければ、と再び胸に刻むことにする。
「ん? 俺放火犯なの?」
「お前はなにも気にしなくていい」
「なんだよそれ、仲間外れはんたーい!」
「いえ……まあ確かに、僕たちだけならいざ知らず、仲吉さんまで巻き込まれるのは本意ではありませんしね」
「ですが、燃料になるものだけでも持ってきていただければこちらでも使えそうですね……」なんて一人でブツブツなにかを呟いてる奈都にただ冷や汗が滲んだ。
話題、話題を変えよう。このままでは危険な流れになっている。それに、仲吉はアホなので本気で山ごと燃やそうとしかねない。
「……なあ、斧の他になにかなかったのか? その、チェーンソーとか……」
「僕が見た限りは見当たりませんでしたね……後は本当に枝を切るための鋏とか」
「枝整えたって仕方ねえしな」
そして、振り出しに戻る。うーんと奈都たちは唸った。正直言って、俺としては諦めてくれた方が一番いい。
そりゃあここから出たくないわけではないが、仲吉に危険な真似をさせることはしたくなかった。
なんて思っていると。
「とにかくまあ、一旦斧で試してみるか? 一回その結界だかがある樹のところ行ってみればいいんだろ?」
「……いっとくけどな、仲吉。その樹って一本だけじゃないんだぞ」
「なら片っ端から伐ればいいだけだろ」
「お前はなんでそんなにお気楽なんだよ。万が一伐れたとしても、もし傾いた樹に潰されそうになったこと考えてみろよ。地盤に影響が出て土砂崩れになる可能性だってあるんだぞ」
「まーまーそういう心配は本当に潰されてからしろって。ほら、後悔先に立たずって言うだろ」
それはまたなんか違うだろう。
俺に対し一歩も引こうとしない仲吉は小さく微笑み、「別に死にやしねーよ」と気休めにもならない言葉を投げ掛けてきた。
「……」
本当、こいつは人の気も知らないで。
◆ ◆ ◆
場所は変わって屋敷外、樹海にて。
「花鶏さんたちには内緒ですよ」と、珍しく率先して先頭を歩く奈都。
「りょうかーい」と言いながら楽しげにその後ろを付いていく仲吉。
「いちいち言わねえよ」と俺の更に後ろから文句を言ってくる南波。
よく考えると、異様なメンツだ。
「因みに、その内緒ってのは藤也たちにもか?」
「藤也君はいいですけど、幸喜君の方は言わない方がいいですよ。歩くスピーカーのようなものですから」
「……まあ、そうだな」
愚問だったな、と自分でも思う。
それにしてもやはり奈都は藤也のことは信頼してるようだ。まあ俺もあの二人のどちらを信頼するかと問われれば迷わず藤也を選ぶしな。
というわけで、俺たちは結界の張られているあの場所まで奈都の案内の元向かっていた。
瞬間移動しようと思えばできるが、それだと生身の仲吉がついてこれなくなるし、万が一またあの結界に挟まれるようなことになどなりたくない。
「なんか遠足みたいでわくわくすんな」
「お前は遠足時に斧持っていくのかよ」
「んー、じゃああれだ、校内の草むしり?」
「……まあ、それならあるかもしれないな」
なんてぶんぶん斧振り回しながら歩く仲吉を止めさせたりしつつ、他愛のない会話を交えながらもその遠路を歩いていると、ふと奈都が「ふふっ」と噴き出した。
――奈都が笑った。
「……な、俺なんか変なこと言ったか?」
「いえ、本当にお二人は仲がいいんだなと思って……不快にさせてしまったのならすみません」
「仲いいって……」
「僕、準一さんと仲吉さんみたいな関係の人って周りにいなかったから……少し羨ましいなと思ったんです」
……もしかしてこれは、あまり踏み込まない方がいい話題なのかもしれない。
奈都の地雷がどこにあるか分からない分、「そうだったのか」となんとも曖昧な相槌を打つことしかできなかった。
「だよな、普通なかなかいねーもん。ここまで付き合ってくれるやつって」
なんて思った矢先、空気も読まずにそんなこっ恥ずかしいこと言い出す仲吉にぎょっとする。
「俺も、準一と出会えなかったらすげー退屈だったと思うよ」
「おま……お前はもう黙って前見て歩けよ……っ」
「わかったわかった、怒んなって」
本当に分かってんのか、こいつ。
仲吉を先に行かせ、俺は奈都に目を向けた。奈都はなんとなく寂しそうだったが、一応笑ってくれてるみたいだ。すごく分かりにくくはあるが。
怒らせなくてよかった、とほっとすら反面なんとなく気まずさを覚える。
そしてそんなやり取りをしている間にどうやら目的地にたどり着くことができたようだ。
「ここですよ」と立ち止まる奈都の奥、確かにそれは存在していた。
太さのある、青空へと伸びる樹木。そこにはいつか見覚えのある木彫りに加え、不自然に巻かれた縄などのいかにもな装飾も施されていた。
相変わらず異様な空気だと思う。それとも前回の体験から恐怖心が植え付けられてしまってるのだろうか、目の前の大木を見上げながらそんなことを考えた。
その樹を見上げ、「やべ、精霊宿ってそう」なんてまた意味のよくわからないコメントを述べる仲吉。そのまま俺はその手に握られた斧に目を向けた。
片手で振り回せるサイズの小振りの手斧だ。それは鈍器や薄い扉をぶっ壊す程度には手頃な大きさだが、今回の相手は樹齢三桁あるんじゃないかと思うほどの大木だ。
少しずつ削っていくとしても、かなりの体力と時間を消耗することは目に見えていた。
だから俺は、さっそくやる気満々になって素振りしている仲吉を見過ごすわけにはいかなかった。……いやちょっと待て、なんの素振りだ。南波さんに刺さってるからやめろ。
「つーか、これ絶対無理だって。花鶏さんたちにも手伝ってもらった方がいいんじゃねえの」
「僕たちが近付けないんですから死人何人集めたところで一緒ですよ」
奈都はあくまで冷静に返すのだ。柔らかく穏やかな口調とは裏腹にどこか冷たく感じたが、もっともだと思った。
「けど」他に方法があるかもしれない、そう言いかける俺に奈都は「それに」と言葉を遮るように畳み掛けた。
そして、先程と変わらない柔らかい口調で続ける。
「花鶏さんは無理でしょうね」
「……無理だって?」
「ええ、だって、」
「この結界に触るなと言い付けてますからね、奈都君たちには」
一瞬、先程から煩わしいくらい響いていた虫の鳴き声がピタリと止んだような気がした。
あくまでも自然に入り込んできたそのおっとりとした甘い声に、全員が一点に目を向ける。
大木のその手前。まるで最初からいたかのように佇むその和装の男はにこりと柔和な笑みを浮かべた。
「おや、皆様いかがなされましたか? そんな鉛玉食らった鳩のような顔をして」
神出鬼没とはまさにこの男のことだろう。
固まる俺達を前に、花鶏はそうなんでもないように微笑んで見せる。
というか、例えが物騒すぎることについてはさておきだ。
――何故、花鶏がここにいる。
一瞬にして凍りつく空気の中、乾いた風が頬を撫でていく。そんな沈黙の中、口を開いたのは仲吉だった。
「すっげ、あとりんさん幽霊みたい。なんでここが分かったんですか?」
夏にも関わらず冷たい空気の中、場違いなほど明るい仲吉の声が響き渡る。
目をキラキラと輝かせ、花鶏の元へと駆け寄る仲吉に思わず「あっ」と思ったのも束の間。犬のように駆け寄る仲吉に花鶏はふふっと微笑むのだ。
「そうでしょう。……この樹海で私に分からないことなどないに等しいですからね」
どこまでが本気でどこまでが冗談なのか、俺にはその真意が分からなかった。そんな花鶏の言葉を額面通りに受け取っては「すげー!」と目を輝かせるのは仲吉だけだ。
俺も奈都も、一ミリ足りとも笑うことなどできなかった。
「それにしても、こんな物騒なものを持ち出して……もし仲吉さんの身に何かがあったらどうするおつもりですか?」
そして、いつの間にかに仲吉から斧を奪った花鶏はそれを片手に悲しげに眉尻を下げる。そのままゆっくりと俺の隣にいた奈都に目を向けるのだ。
「花鶏さん……」
「奈都、また貴方でしたか」
「……ッ、」
「何やらまたこそこそしているとは思っていましたが、まだ諦めていなかったのですね」
「そ、それは……」
「おまけに仲吉さんまで巻き込むとは……。貴方はもう少し賢い方だと思っていたので悲しいです。ええ、……貴方のためにも結界に近付くなと何度も注意したはずですがお忘れですか?」
花鶏の言葉はまるで子供を叱りつけるような優しいものだったが、それでもなんだろうか。有無を言わせぬ圧のようなものを花鶏から感じずにはいられなかった。
ですが、と奈都は何かを言いかけるが、その先を口にすることはなかった。
「――奈都君、あなたも聞き分けのない方ですね」
「……っ」
奈都が言葉を飲む。
この空気はまずいのではないか、けれど俺に何が言えるのか。そんなときだった、奈都の影が動いた。
そのまま奈都はその場から駆け出したのだ。
「あっ、おい! 奈都……ッ!」
大丈夫だろうかと思った矢先、仲吉はそのまま立ち去った奈都を追い掛ける。
――追い掛ける?
「ちょっ、待っ……勝手に行くなって!」
草むらを掻き分け、奈都を追い掛けようとする仲吉を慌てて止めようするが一歩遅かった。
仲吉の後ろ姿が樹木に埋もれ、やがてその声すら聞こえなくなる。
慌てて追い掛けようと一歩踏み出せば、リードがピンと張り、背後からは「ぐえっ!」と気管が潰れたような声が聞こえた。どうやら南波の首を絞めてしまったようだ。
「あ、す、すみません……っ!」
慌てて立ち止まり、振り返ればそこには花鶏が立っていた。静かに俺――ではなく、咽せ返る南波を見下ろしていた。
「南波、貴方もなぜ注意しなかったんですか」
「げほッ! ……うっせーな、お前だって見てたんなら最初の時点で自分で注意すればいいだろ」
「おや他力本願ですか。感心しませんね」
「お前にだけは言われたくねえ」
「まったく……相変わらずの減らず口ですね」
「お前もな」
花鶏と南波の間に見えないはずの火花がバチバチと飛び散っているように見えたのは気のせいではないだろう。
花鶏も怒っているというよりは、なんだか奈都のことを心配しているように見えた。
気付けば奈都も仲吉も見失ったあとで、どうしたものかと右往左往していた俺に気づいたようだ。花鶏はゆっくりとこちらを振り返る。
「準一さん、申し訳ございません。貴方も仲吉さんも巻き込んでしまって」
「いえ、俺はいいんですけど……その、さっきの話、どうしてここに近付いてはいけないんですか?」
結界のことは知っていたが、だからとはいえ基本放任主義な花鶏がこうしてここまで追いかけてくる理由が気になったのだ。
そして花鶏もそんなことを聞かれると思っていなかったのだろう。少しだけきょとんと、それからいつもの柔和な笑顔を浮かべる。
「おや、貴方にはまだきちんと伝えていませんでしたか……なに、簡単なことですよ。ここの結界は私たちの体にとって決していいものではありません。そして、それは近付くだけでも同じです」
「こんな下らないもので身を滅ぼすのも馬鹿らしいでしょう?」と花鶏は手を重ねる。
“下らないもの”という言い方には引っかかった。あの花鶏がそんな棘のある言い方をする理由がわからなかったから尚更。
「昔、なにかあって結界が張られたって聞いたんですが」
「ああ、幸喜に聞いたのですか」
「……はい」
「そうですよ。百年前この山には伝説の化け物が住んでおり町に住む人々を食い荒らしてましてね、村人たちが一致団結して化け物をこの一体に封印したとかでその封印の結界がこれなんです」
「ば、化け物?」
突然ファンタジーな話をされ狼狽える俺を一瞥し、花鶏はふっと表情を緩めた。
そして、「と、まあ冗談はここまでにしておいて」と手を叩くのだ。
「そろそろ私達も場所を変えましょうか。なにせここは空気が悪いですからね、なにが起こるかわかりません」
「なにか起こるって……」
「私が起こします」
もう俺にはこの男の真意がなにも分からない。そこまでしてなにかを煙に巻こうとしてるようにしか思えなくて、それでも悪意があるようには感じないのだ。
ただの茶目っ気だと信じたい気持ちがそう思わせるのか。
「奈都君と仲吉さんには私の方から話しておきます。なので、準一さんは“それ”を連れて先に戻っておいてください」
「てめえ、それってなんのこと言ってんだよ! ああ?!」
「……それに」
吠える南波を無視し、花鶏は軽く顎を持ち上げて空を見上げる。ただでさえ木々に覆われ、影を濃くした空は更に濁ったような色になっていた。
「それに、雨が降りそうですしね」
避難のため俺と南波は部屋を離れ、廊下を歩いていた。
どうやら花鶏は逃げ遅れたようだ。まあ、無駄に図太そうあの人のことだ。心配しなくていいだろう。
「準一さん、俺も人妻好きっす」
「……ありがとうございます、南波さん」
なんの告白だ、と思ったがもしかしなくても南波なりのフォローらしい。いやこの人の場合本当に見境なさそうだしな。
――屋敷二階、廊下。
なんて話しながら歩いていると、ふと前方に仲吉と奈都を見つけた。こちらに向かってきていた二人も俺達に気付いたようだ。
「おー準一!」と仲吉が大きくこちらに向かって手を振り、それからすぐにばたばたとこちらへと駆け寄ってくる。仲吉に慣れていないらしい南波は「げっ」と声をあげ、俺の影に隠れた。
「仲吉、奈都も……。話はもう済んだのか?」
「えぇ、お陰様で。……仲吉さんが話しやすい方だったので」
俺の質問に答えたのは、仲吉の後ろからついてきていた奈都だった。
大丈夫だろうと内心心配していたが、見たところ二人の空気感も悪くはないし誤魔化してるように見えない。
「ならよかった」万一仲吉が失礼なことをしてたらとヒヤヒヤしていたが、どうやら杞憂だったようだ。ほっとする俺を尻目に、仲吉は奈都に目配せをする。
「なあ奈都、準一なら話していいんじゃね」
「……そうですね」
「ん? どうした?」
なんだか含みのある言葉に気になって尋ねれば、仲吉は「気になる?」と悪巧みするような意地の悪い笑みを浮かべた。どうやら気になると言ってほしいらしい仲吉のため「気になる気になる」と適当に頷いてやれば、「しっかたないな、じゃあ教えてやるよ」と自信ありげに胸を張る。子供か。
「いや、今さ、結界? つーかほら、近付けない場所あるらしいじゃん。だから、そこに俺が行ってその結界自体をどうにか出来ないかって話してたんだよ」
「僕たちなら近付けないんですが、生きてる仲吉さんなら破ること出来ないかなって思って」
「結界……って、確か樹のあれだよな。注連縄の」
「そうそう。だから、それなら樹伐っちゃえばいいじゃんって」
相変わらず疑うことを知らない無邪気な仲吉は「なあ」と奈都に同意を求め、それにつられるように奈都は「はい」と頷く。
随分意気投合したようだ。いや、それはそれでいいのだが突っ込みどころはそこではない。
「いや、いいのか勝手にそんな……」
倫理的にも普通なら罰当たりもいいところなことを言っている二人にただ俺は呆れた。
そんな俺に、奈都は「大丈夫ですよ」と笑うのだ。
「この樹海なら一本や二本くらいバレませんって」
何一つ大丈夫ではなさそうだ。
「いや待てよ。だからって、仲吉一人じゃ無理だろ……」
そこらへんの公園に生えてる木ですら業者頼みになるくらいなものに、一介の大学生がこの樹海ですくすくと栄養を吸って育ったあのぶっとい木を道具一つで伐採できるとは思えなかった。
なんとしても脱出したい奈都と、それを手助けしたいらしい仲吉らしい無謀で手段を選ばない方法だ。否定の言葉を口にするが、能天気の権化・仲吉は「まあ、なんとかなるだろ」と笑うばかりで。
なんとかってなんだよ、と突っ込みたいが頭が痛くなってきた……気がする。
そんなときだった。
「つか、こいつが樹ぃ伐るものあんのかよ」
俺の背後に隠れていた南波も流石に呆れていたようだ。思わず口を挟んでくる南波に、奈都は「はい」と頷くのだ。
「この間掃除したとき物置に斧がありました」
ああ、そう言えばあったなそんなもの。扉に突き刺さり、藤也が引き抜いた斧を思い出した。
花鶏にこってり絞られたあと、確か取り上げられたんだった。
どこに行ったのか気になっていたが、なるほど。物置に放置されていたのか。それにしても奈都はよくそんなもの見付け出したな。
「斧……っ、いや、あんな細いの振り回すくらいなら燃やした方がはえーだろ……ぜってえ」
そして、斧と言われてうっかり藤也に頭かち割られたことを思い出したようだ。顔を青くし、だらだらと冷や汗を滲ませる南波。
その言葉に俺達ははっとする。
「……燃やす?」
「いや、いやいやいや、そんなことしたら仲吉が放火犯扱いされるじゃないっすか! それに、巻き込まれたら流石に危ねえし……」
「なっ、生意気なこと言ってすみません! そういうつもりじゃなかったんです! すみません! 指詰めてきます!」
「いえ、詰めなくていいので……っ! すみません、俺も怒ってませんから……っ!」
怒鳴られたように感じたらしい、リードの限界まで離れた南波はあわわわと青褪め土下座してくる。そんな南波につられてあわあわしながらフォローした。
南波と話すときは言い方に気をつけなければ、と再び胸に刻むことにする。
「ん? 俺放火犯なの?」
「お前はなにも気にしなくていい」
「なんだよそれ、仲間外れはんたーい!」
「いえ……まあ確かに、僕たちだけならいざ知らず、仲吉さんまで巻き込まれるのは本意ではありませんしね」
「ですが、燃料になるものだけでも持ってきていただければこちらでも使えそうですね……」なんて一人でブツブツなにかを呟いてる奈都にただ冷や汗が滲んだ。
話題、話題を変えよう。このままでは危険な流れになっている。それに、仲吉はアホなので本気で山ごと燃やそうとしかねない。
「……なあ、斧の他になにかなかったのか? その、チェーンソーとか……」
「僕が見た限りは見当たりませんでしたね……後は本当に枝を切るための鋏とか」
「枝整えたって仕方ねえしな」
そして、振り出しに戻る。うーんと奈都たちは唸った。正直言って、俺としては諦めてくれた方が一番いい。
そりゃあここから出たくないわけではないが、仲吉に危険な真似をさせることはしたくなかった。
なんて思っていると。
「とにかくまあ、一旦斧で試してみるか? 一回その結界だかがある樹のところ行ってみればいいんだろ?」
「……いっとくけどな、仲吉。その樹って一本だけじゃないんだぞ」
「なら片っ端から伐ればいいだけだろ」
「お前はなんでそんなにお気楽なんだよ。万が一伐れたとしても、もし傾いた樹に潰されそうになったこと考えてみろよ。地盤に影響が出て土砂崩れになる可能性だってあるんだぞ」
「まーまーそういう心配は本当に潰されてからしろって。ほら、後悔先に立たずって言うだろ」
それはまたなんか違うだろう。
俺に対し一歩も引こうとしない仲吉は小さく微笑み、「別に死にやしねーよ」と気休めにもならない言葉を投げ掛けてきた。
「……」
本当、こいつは人の気も知らないで。
◆ ◆ ◆
場所は変わって屋敷外、樹海にて。
「花鶏さんたちには内緒ですよ」と、珍しく率先して先頭を歩く奈都。
「りょうかーい」と言いながら楽しげにその後ろを付いていく仲吉。
「いちいち言わねえよ」と俺の更に後ろから文句を言ってくる南波。
よく考えると、異様なメンツだ。
「因みに、その内緒ってのは藤也たちにもか?」
「藤也君はいいですけど、幸喜君の方は言わない方がいいですよ。歩くスピーカーのようなものですから」
「……まあ、そうだな」
愚問だったな、と自分でも思う。
それにしてもやはり奈都は藤也のことは信頼してるようだ。まあ俺もあの二人のどちらを信頼するかと問われれば迷わず藤也を選ぶしな。
というわけで、俺たちは結界の張られているあの場所まで奈都の案内の元向かっていた。
瞬間移動しようと思えばできるが、それだと生身の仲吉がついてこれなくなるし、万が一またあの結界に挟まれるようなことになどなりたくない。
「なんか遠足みたいでわくわくすんな」
「お前は遠足時に斧持っていくのかよ」
「んー、じゃああれだ、校内の草むしり?」
「……まあ、それならあるかもしれないな」
なんてぶんぶん斧振り回しながら歩く仲吉を止めさせたりしつつ、他愛のない会話を交えながらもその遠路を歩いていると、ふと奈都が「ふふっ」と噴き出した。
――奈都が笑った。
「……な、俺なんか変なこと言ったか?」
「いえ、本当にお二人は仲がいいんだなと思って……不快にさせてしまったのならすみません」
「仲いいって……」
「僕、準一さんと仲吉さんみたいな関係の人って周りにいなかったから……少し羨ましいなと思ったんです」
……もしかしてこれは、あまり踏み込まない方がいい話題なのかもしれない。
奈都の地雷がどこにあるか分からない分、「そうだったのか」となんとも曖昧な相槌を打つことしかできなかった。
「だよな、普通なかなかいねーもん。ここまで付き合ってくれるやつって」
なんて思った矢先、空気も読まずにそんなこっ恥ずかしいこと言い出す仲吉にぎょっとする。
「俺も、準一と出会えなかったらすげー退屈だったと思うよ」
「おま……お前はもう黙って前見て歩けよ……っ」
「わかったわかった、怒んなって」
本当に分かってんのか、こいつ。
仲吉を先に行かせ、俺は奈都に目を向けた。奈都はなんとなく寂しそうだったが、一応笑ってくれてるみたいだ。すごく分かりにくくはあるが。
怒らせなくてよかった、とほっとすら反面なんとなく気まずさを覚える。
そしてそんなやり取りをしている間にどうやら目的地にたどり着くことができたようだ。
「ここですよ」と立ち止まる奈都の奥、確かにそれは存在していた。
太さのある、青空へと伸びる樹木。そこにはいつか見覚えのある木彫りに加え、不自然に巻かれた縄などのいかにもな装飾も施されていた。
相変わらず異様な空気だと思う。それとも前回の体験から恐怖心が植え付けられてしまってるのだろうか、目の前の大木を見上げながらそんなことを考えた。
その樹を見上げ、「やべ、精霊宿ってそう」なんてまた意味のよくわからないコメントを述べる仲吉。そのまま俺はその手に握られた斧に目を向けた。
片手で振り回せるサイズの小振りの手斧だ。それは鈍器や薄い扉をぶっ壊す程度には手頃な大きさだが、今回の相手は樹齢三桁あるんじゃないかと思うほどの大木だ。
少しずつ削っていくとしても、かなりの体力と時間を消耗することは目に見えていた。
だから俺は、さっそくやる気満々になって素振りしている仲吉を見過ごすわけにはいかなかった。……いやちょっと待て、なんの素振りだ。南波さんに刺さってるからやめろ。
「つーか、これ絶対無理だって。花鶏さんたちにも手伝ってもらった方がいいんじゃねえの」
「僕たちが近付けないんですから死人何人集めたところで一緒ですよ」
奈都はあくまで冷静に返すのだ。柔らかく穏やかな口調とは裏腹にどこか冷たく感じたが、もっともだと思った。
「けど」他に方法があるかもしれない、そう言いかける俺に奈都は「それに」と言葉を遮るように畳み掛けた。
そして、先程と変わらない柔らかい口調で続ける。
「花鶏さんは無理でしょうね」
「……無理だって?」
「ええ、だって、」
「この結界に触るなと言い付けてますからね、奈都君たちには」
一瞬、先程から煩わしいくらい響いていた虫の鳴き声がピタリと止んだような気がした。
あくまでも自然に入り込んできたそのおっとりとした甘い声に、全員が一点に目を向ける。
大木のその手前。まるで最初からいたかのように佇むその和装の男はにこりと柔和な笑みを浮かべた。
「おや、皆様いかがなされましたか? そんな鉛玉食らった鳩のような顔をして」
神出鬼没とはまさにこの男のことだろう。
固まる俺達を前に、花鶏はそうなんでもないように微笑んで見せる。
というか、例えが物騒すぎることについてはさておきだ。
――何故、花鶏がここにいる。
一瞬にして凍りつく空気の中、乾いた風が頬を撫でていく。そんな沈黙の中、口を開いたのは仲吉だった。
「すっげ、あとりんさん幽霊みたい。なんでここが分かったんですか?」
夏にも関わらず冷たい空気の中、場違いなほど明るい仲吉の声が響き渡る。
目をキラキラと輝かせ、花鶏の元へと駆け寄る仲吉に思わず「あっ」と思ったのも束の間。犬のように駆け寄る仲吉に花鶏はふふっと微笑むのだ。
「そうでしょう。……この樹海で私に分からないことなどないに等しいですからね」
どこまでが本気でどこまでが冗談なのか、俺にはその真意が分からなかった。そんな花鶏の言葉を額面通りに受け取っては「すげー!」と目を輝かせるのは仲吉だけだ。
俺も奈都も、一ミリ足りとも笑うことなどできなかった。
「それにしても、こんな物騒なものを持ち出して……もし仲吉さんの身に何かがあったらどうするおつもりですか?」
そして、いつの間にかに仲吉から斧を奪った花鶏はそれを片手に悲しげに眉尻を下げる。そのままゆっくりと俺の隣にいた奈都に目を向けるのだ。
「花鶏さん……」
「奈都、また貴方でしたか」
「……ッ、」
「何やらまたこそこそしているとは思っていましたが、まだ諦めていなかったのですね」
「そ、それは……」
「おまけに仲吉さんまで巻き込むとは……。貴方はもう少し賢い方だと思っていたので悲しいです。ええ、……貴方のためにも結界に近付くなと何度も注意したはずですがお忘れですか?」
花鶏の言葉はまるで子供を叱りつけるような優しいものだったが、それでもなんだろうか。有無を言わせぬ圧のようなものを花鶏から感じずにはいられなかった。
ですが、と奈都は何かを言いかけるが、その先を口にすることはなかった。
「――奈都君、あなたも聞き分けのない方ですね」
「……っ」
奈都が言葉を飲む。
この空気はまずいのではないか、けれど俺に何が言えるのか。そんなときだった、奈都の影が動いた。
そのまま奈都はその場から駆け出したのだ。
「あっ、おい! 奈都……ッ!」
大丈夫だろうかと思った矢先、仲吉はそのまま立ち去った奈都を追い掛ける。
――追い掛ける?
「ちょっ、待っ……勝手に行くなって!」
草むらを掻き分け、奈都を追い掛けようとする仲吉を慌てて止めようするが一歩遅かった。
仲吉の後ろ姿が樹木に埋もれ、やがてその声すら聞こえなくなる。
慌てて追い掛けようと一歩踏み出せば、リードがピンと張り、背後からは「ぐえっ!」と気管が潰れたような声が聞こえた。どうやら南波の首を絞めてしまったようだ。
「あ、す、すみません……っ!」
慌てて立ち止まり、振り返ればそこには花鶏が立っていた。静かに俺――ではなく、咽せ返る南波を見下ろしていた。
「南波、貴方もなぜ注意しなかったんですか」
「げほッ! ……うっせーな、お前だって見てたんなら最初の時点で自分で注意すればいいだろ」
「おや他力本願ですか。感心しませんね」
「お前にだけは言われたくねえ」
「まったく……相変わらずの減らず口ですね」
「お前もな」
花鶏と南波の間に見えないはずの火花がバチバチと飛び散っているように見えたのは気のせいではないだろう。
花鶏も怒っているというよりは、なんだか奈都のことを心配しているように見えた。
気付けば奈都も仲吉も見失ったあとで、どうしたものかと右往左往していた俺に気づいたようだ。花鶏はゆっくりとこちらを振り返る。
「準一さん、申し訳ございません。貴方も仲吉さんも巻き込んでしまって」
「いえ、俺はいいんですけど……その、さっきの話、どうしてここに近付いてはいけないんですか?」
結界のことは知っていたが、だからとはいえ基本放任主義な花鶏がこうしてここまで追いかけてくる理由が気になったのだ。
そして花鶏もそんなことを聞かれると思っていなかったのだろう。少しだけきょとんと、それからいつもの柔和な笑顔を浮かべる。
「おや、貴方にはまだきちんと伝えていませんでしたか……なに、簡単なことですよ。ここの結界は私たちの体にとって決していいものではありません。そして、それは近付くだけでも同じです」
「こんな下らないもので身を滅ぼすのも馬鹿らしいでしょう?」と花鶏は手を重ねる。
“下らないもの”という言い方には引っかかった。あの花鶏がそんな棘のある言い方をする理由がわからなかったから尚更。
「昔、なにかあって結界が張られたって聞いたんですが」
「ああ、幸喜に聞いたのですか」
「……はい」
「そうですよ。百年前この山には伝説の化け物が住んでおり町に住む人々を食い荒らしてましてね、村人たちが一致団結して化け物をこの一体に封印したとかでその封印の結界がこれなんです」
「ば、化け物?」
突然ファンタジーな話をされ狼狽える俺を一瞥し、花鶏はふっと表情を緩めた。
そして、「と、まあ冗談はここまでにしておいて」と手を叩くのだ。
「そろそろ私達も場所を変えましょうか。なにせここは空気が悪いですからね、なにが起こるかわかりません」
「なにか起こるって……」
「私が起こします」
もう俺にはこの男の真意がなにも分からない。そこまでしてなにかを煙に巻こうとしてるようにしか思えなくて、それでも悪意があるようには感じないのだ。
ただの茶目っ気だと信じたい気持ちがそう思わせるのか。
「奈都君と仲吉さんには私の方から話しておきます。なので、準一さんは“それ”を連れて先に戻っておいてください」
「てめえ、それってなんのこと言ってんだよ! ああ?!」
「……それに」
吠える南波を無視し、花鶏は軽く顎を持ち上げて空を見上げる。ただでさえ木々に覆われ、影を濃くした空は更に濁ったような色になっていた。
「それに、雨が降りそうですしね」
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