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第4章 神
51話 調査
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20XX/12/17 1200
嫌な考えを振り払うように作業に没頭した甲斐はあった。十分以上に文字を読み取れるようになった事で、この星の文化が理解できるようになった。いや、それだけではない。併せて携帯端末の操作方法も教わった事で自力での情報収集も可能になった。新しい知識を得るのは楽しい――そんな、昔に感じた懐かしい感情に胸が躍り、狭苦しくて窮屈で陰鬱だった気分が少し晴れた。
さて、何から――と考えた末、とりあえず昨日まで私が見聞きした情報から調査する事にした。一昨日の記録映像から私達が降り立った場所の情報を呼び出し、翻訳した。
市街地の看板に書かれた固有名詞は恐らく店名か。道路上部から吊り下げられた看板は目的地とそこまでの距離を示しているようだが、ふと目に映ったひと際大きな看板を見た私はある事に気づいた。
私達が降り立ったのは標的である清雅本社から僅か数キロ程度の距離だった。よくもやってくれるものだと大いに呆れ、同時に躊躇いなく敵地へ放り込む残酷さに恐ろしくもなった。仲間が死に、私だけ逃げ遅れた。悲しむ間もなく、そして未だ何も為せず、ただひたすら逃げ回る。そんな過去を考えている内に、彼が隠れ場所として勧めた施設が映し出された。
端末が表示した説明によればらぶほてる?と言うよく分からない呼称がつけられていた。そう言えば、と過去を思い起こす。やけに慌てていたよね君、とナギを問い質した。別に深い意味はなく、ココは何だという単純な興味からの質問だったのだけど、何故だか彼はあの時と同じく挙動不審になった。それはもう怪しい位に。やはり、何かある。
「い、いやそれは……え、えーと、愛し合うと言うかまぁ、そんな感じの2人がですね……」
が、漸く口を開いたかと思えばしどろもどろで要領を得ない。僅か数日前とはいえ、妙に懐かしいような、遠い昔の様な出来事を思い出しながら、しかし一向に真面に応えようとしないナギに対し「早く答えろ」と、少々強めに詰め寄ってみたものの、それでも態度は変わらず。
怪しい。この場所に何か重要な意味がある気配を漂わせながら、一方で頑な誤魔化し続ける。ならこれ以上は埒が明かないので私が調べると提案するや彼は観念した。今この時初めて知ったのだが、どうやら彼は感情が顔に出やすい性格らしい。
「はよしろ。で、そのらぶほてるなる施設はどう言う場所なんだ?」
「えーと、あー……まぁあれよ、アレする場所。えーと、ソッチではなんて表現するか知らんけどまぁその、要は子作りする場所を提供する施設でして」
生気も覇気もなく、完全に血の気が引いている。顔面蒼白、まるで罪人の様な態度で白状してくれた。コロコロと変わっていく表情を見て何とも頼りないような、見ていて面白いような、そんな彼の印象が私の中に刻まれたが、今は置いておこう。
しかし、これだけ引っ張っておいてソレか。だからどうした以外の感想はない。合理的な理由で選んだのならば、何ら恥じる必要も隠す理由もないだろうに。
だが、彼がココまで隠そうとした理由は他に有る様な気がした。問いかけてもどうせあーうー言いながら誤魔化しそうだが、恐らくラブホテルに行ったと人前で語る、あるいは性行為にまで言及するとか、あるいは異性を誘ったりする事を恥と考える文化が連合と同じくこの国にもあるんだろう。
同じ、同じく――
私達の文化においても同じ。何なら似たような施設も存在する。だから、とりたてて不信感や不快感を掻き立てるような話ではない。だが、今はそれよりも、未知の文明との異様な程の共通点が気になった。
地下鉄を見た時もそうだったが、知的生命体が作り出す文明と言うのはどれだけ離れていても似通ってしまうモノなのか。私達の姿形は偶然だとしても、こういった文化まで似通う理由は――恐らく清雅の神だ。
奇妙な程に符合する私達と地球の文明を見れば、清雅の神が何らかの形で関与している可能性がある。とは言え、現時点では余りにも荒唐無稽過ぎる。言ってみればただの直感で、確たる証拠はなにもない。
「いやさ、ホラあの時はまさか違う星から来たとは思わなくてさ。だからいきなりラブホ連れ込んだなんて知られたらなんて思われるやらって考えたらさ、何と言うか言い出し辛かったんだよ」
何やらナギが饒舌、かつ早口で捲し立てていた。まだやっていたのか?なんでそんな必死に言い訳してるの、君?いや、もう気にしていないんだけど。事実として私達の間に何もなかった訳だし、そもそも私は身体の大半が機械に置き換わっているのでそれ以前の問題だ。
大いに呆れつつも、もう暫くこのままにさせておこうかと、そんな事を思った。彼が珍しく焦る姿はそう思う位には何とも面白かったが、そのままにしておけばどうせ余計な一言で勝手に落ち込むだろう事も想像に難くない。出来れば、もっと見ていたい。何故か、そう思ったが――
「知らずに連れ込んだと知られて、嫌われるとか幻滅されるとか考えていたのか。だけど潜伏場所として選んだ理由もそうだし、平時ならばいざ知らず緊急時の判断に文句を言う訳ないだろ?」
一先ず止めておこう。
「いや、だけどそう思ってくれる保障なんてないだろ?お互い協力しないとって状況でそんな場所に連れ込んでたって知られたって考えたらさ」
それでも彼の口は止まらない。観念して、私にひた隠していた理由を怒涛の勢いで話し始めた。はまるで堰き止められていた流れが瓦解して一気に溢れだす様に。ひたすらに垂れ流す言い訳交じりの本音に、言葉少なげだった理由が分かった。全ては私に要らぬ不信を与えない事を考えてという。何とも彼らしい。
皮肉な話だが、こんな話題を振らなければ互いが何を思っているか理解出来なかった。伝えられずにいた事を気にしていたどころか罪悪感めいた感情まで持っていたナギは、私の意見に幾分か落ち着きを取り戻した。
私も同じだった。未だに彼がどう言う人物か測りかねていたが、しかしてっきり口を割らないと思っていた本音を正直に話したところを見れば、思うほどに計算高い人間ではないらしい。いや、これは不器用とか嘘が付けないとか、あるいは根明な人間みたいだ。
勿論、全てとは思っていない。少なくともそんな人間性の裏に清雅への復讐心を隠している。だが、ほんの少しだけ距離が縮まった。そんな気がしただけだが、それが何とも心地よかった。
※※※
脇道に逸れた甲斐もあって、自動翻訳の精度は更に向上した。一部固有名詞や特定社会のみに通じる俗語を除いた、日本国の言語はほぼ完全に理解できるようになった。
本格的な調査の手始めに、情報収集専門サイトと言うモノを覗いてみた。結論すれば、見るだけ無駄だった。量に反し、余りにも質が低い。大半は根拠のない推測や決めつけ、全くのデタラメといった酷い情報で埋め尽くされており、更に一部に至れば会話が成立しているかどうかすら怪しかった。
が、真相に近い情報も僅かに含まれていた。例えば「清雅市内で起きたテロは宇宙からの侵略者だ」あるいは「清雅で開発された秘密兵器の暴走を隠す為にテロ騒動を自演した」との見出しから始まる記事。無根拠な推測だが、真相を言い当てていた。悲しいかな、即座に否定的な意見と投稿者の罵倒、意味不明な会話で埋め尽くされ、自主的に削除してしまったようだが。
理由を伴わない罵詈雑言から尤もらしい理由を挙げての人格批判、無意味な話題で相手を煙に巻く等々、ネットワークを通して目にしたこの星の負の側面、悪意をまざまざと見せられた。あるいは、清雅の仕業か。
ただ、理由はどうであれ陳腐すぎて普通は信じない。ある日、突然宇宙から侵略者がやってきたが、秘密裏に対抗する兵器が作り出されていた、なんて絵空事が現実に進行していたなどこの星の常識から乖離している。
その後も幾つかのサイトを巡ったが、ほぼ全てが似たような流れから同じ顛末を辿っていた。各々が好き勝手に投稿し、推測し、批判する。批判から言い争いに発展し、場が滅茶苦茶になる頃にはまた別の場所で新たな情報が投稿され、飽きることなく繰り返される。何の利益も生まない無為な流れに頭が痛くなったが、一方で続いて欲しいとも願った。無関係な情報が溢れれば、真実は偽の情報に埋もれる。
が、そうはならない。一つ、気になる記事があった。清雅市内と隣接区で立て続けに発生したテロ騒動、そこで起きた盗難事件。自転車が盗まれ、清雅市内地下鉄内の線路で見つかった事、その直ぐ傍の通路からO区中央駅に辿り着く事、その駅で今度は車が盗まれた事。
少しづつ、何かが私達の後を確かに追いかけている。
嫌な考えを振り払うように作業に没頭した甲斐はあった。十分以上に文字を読み取れるようになった事で、この星の文化が理解できるようになった。いや、それだけではない。併せて携帯端末の操作方法も教わった事で自力での情報収集も可能になった。新しい知識を得るのは楽しい――そんな、昔に感じた懐かしい感情に胸が躍り、狭苦しくて窮屈で陰鬱だった気分が少し晴れた。
さて、何から――と考えた末、とりあえず昨日まで私が見聞きした情報から調査する事にした。一昨日の記録映像から私達が降り立った場所の情報を呼び出し、翻訳した。
市街地の看板に書かれた固有名詞は恐らく店名か。道路上部から吊り下げられた看板は目的地とそこまでの距離を示しているようだが、ふと目に映ったひと際大きな看板を見た私はある事に気づいた。
私達が降り立ったのは標的である清雅本社から僅か数キロ程度の距離だった。よくもやってくれるものだと大いに呆れ、同時に躊躇いなく敵地へ放り込む残酷さに恐ろしくもなった。仲間が死に、私だけ逃げ遅れた。悲しむ間もなく、そして未だ何も為せず、ただひたすら逃げ回る。そんな過去を考えている内に、彼が隠れ場所として勧めた施設が映し出された。
端末が表示した説明によればらぶほてる?と言うよく分からない呼称がつけられていた。そう言えば、と過去を思い起こす。やけに慌てていたよね君、とナギを問い質した。別に深い意味はなく、ココは何だという単純な興味からの質問だったのだけど、何故だか彼はあの時と同じく挙動不審になった。それはもう怪しい位に。やはり、何かある。
「い、いやそれは……え、えーと、愛し合うと言うかまぁ、そんな感じの2人がですね……」
が、漸く口を開いたかと思えばしどろもどろで要領を得ない。僅か数日前とはいえ、妙に懐かしいような、遠い昔の様な出来事を思い出しながら、しかし一向に真面に応えようとしないナギに対し「早く答えろ」と、少々強めに詰め寄ってみたものの、それでも態度は変わらず。
怪しい。この場所に何か重要な意味がある気配を漂わせながら、一方で頑な誤魔化し続ける。ならこれ以上は埒が明かないので私が調べると提案するや彼は観念した。今この時初めて知ったのだが、どうやら彼は感情が顔に出やすい性格らしい。
「はよしろ。で、そのらぶほてるなる施設はどう言う場所なんだ?」
「えーと、あー……まぁあれよ、アレする場所。えーと、ソッチではなんて表現するか知らんけどまぁその、要は子作りする場所を提供する施設でして」
生気も覇気もなく、完全に血の気が引いている。顔面蒼白、まるで罪人の様な態度で白状してくれた。コロコロと変わっていく表情を見て何とも頼りないような、見ていて面白いような、そんな彼の印象が私の中に刻まれたが、今は置いておこう。
しかし、これだけ引っ張っておいてソレか。だからどうした以外の感想はない。合理的な理由で選んだのならば、何ら恥じる必要も隠す理由もないだろうに。
だが、彼がココまで隠そうとした理由は他に有る様な気がした。問いかけてもどうせあーうー言いながら誤魔化しそうだが、恐らくラブホテルに行ったと人前で語る、あるいは性行為にまで言及するとか、あるいは異性を誘ったりする事を恥と考える文化が連合と同じくこの国にもあるんだろう。
同じ、同じく――
私達の文化においても同じ。何なら似たような施設も存在する。だから、とりたてて不信感や不快感を掻き立てるような話ではない。だが、今はそれよりも、未知の文明との異様な程の共通点が気になった。
地下鉄を見た時もそうだったが、知的生命体が作り出す文明と言うのはどれだけ離れていても似通ってしまうモノなのか。私達の姿形は偶然だとしても、こういった文化まで似通う理由は――恐らく清雅の神だ。
奇妙な程に符合する私達と地球の文明を見れば、清雅の神が何らかの形で関与している可能性がある。とは言え、現時点では余りにも荒唐無稽過ぎる。言ってみればただの直感で、確たる証拠はなにもない。
「いやさ、ホラあの時はまさか違う星から来たとは思わなくてさ。だからいきなりラブホ連れ込んだなんて知られたらなんて思われるやらって考えたらさ、何と言うか言い出し辛かったんだよ」
何やらナギが饒舌、かつ早口で捲し立てていた。まだやっていたのか?なんでそんな必死に言い訳してるの、君?いや、もう気にしていないんだけど。事実として私達の間に何もなかった訳だし、そもそも私は身体の大半が機械に置き換わっているのでそれ以前の問題だ。
大いに呆れつつも、もう暫くこのままにさせておこうかと、そんな事を思った。彼が珍しく焦る姿はそう思う位には何とも面白かったが、そのままにしておけばどうせ余計な一言で勝手に落ち込むだろう事も想像に難くない。出来れば、もっと見ていたい。何故か、そう思ったが――
「知らずに連れ込んだと知られて、嫌われるとか幻滅されるとか考えていたのか。だけど潜伏場所として選んだ理由もそうだし、平時ならばいざ知らず緊急時の判断に文句を言う訳ないだろ?」
一先ず止めておこう。
「いや、だけどそう思ってくれる保障なんてないだろ?お互い協力しないとって状況でそんな場所に連れ込んでたって知られたって考えたらさ」
それでも彼の口は止まらない。観念して、私にひた隠していた理由を怒涛の勢いで話し始めた。はまるで堰き止められていた流れが瓦解して一気に溢れだす様に。ひたすらに垂れ流す言い訳交じりの本音に、言葉少なげだった理由が分かった。全ては私に要らぬ不信を与えない事を考えてという。何とも彼らしい。
皮肉な話だが、こんな話題を振らなければ互いが何を思っているか理解出来なかった。伝えられずにいた事を気にしていたどころか罪悪感めいた感情まで持っていたナギは、私の意見に幾分か落ち着きを取り戻した。
私も同じだった。未だに彼がどう言う人物か測りかねていたが、しかしてっきり口を割らないと思っていた本音を正直に話したところを見れば、思うほどに計算高い人間ではないらしい。いや、これは不器用とか嘘が付けないとか、あるいは根明な人間みたいだ。
勿論、全てとは思っていない。少なくともそんな人間性の裏に清雅への復讐心を隠している。だが、ほんの少しだけ距離が縮まった。そんな気がしただけだが、それが何とも心地よかった。
※※※
脇道に逸れた甲斐もあって、自動翻訳の精度は更に向上した。一部固有名詞や特定社会のみに通じる俗語を除いた、日本国の言語はほぼ完全に理解できるようになった。
本格的な調査の手始めに、情報収集専門サイトと言うモノを覗いてみた。結論すれば、見るだけ無駄だった。量に反し、余りにも質が低い。大半は根拠のない推測や決めつけ、全くのデタラメといった酷い情報で埋め尽くされており、更に一部に至れば会話が成立しているかどうかすら怪しかった。
が、真相に近い情報も僅かに含まれていた。例えば「清雅市内で起きたテロは宇宙からの侵略者だ」あるいは「清雅で開発された秘密兵器の暴走を隠す為にテロ騒動を自演した」との見出しから始まる記事。無根拠な推測だが、真相を言い当てていた。悲しいかな、即座に否定的な意見と投稿者の罵倒、意味不明な会話で埋め尽くされ、自主的に削除してしまったようだが。
理由を伴わない罵詈雑言から尤もらしい理由を挙げての人格批判、無意味な話題で相手を煙に巻く等々、ネットワークを通して目にしたこの星の負の側面、悪意をまざまざと見せられた。あるいは、清雅の仕業か。
ただ、理由はどうであれ陳腐すぎて普通は信じない。ある日、突然宇宙から侵略者がやってきたが、秘密裏に対抗する兵器が作り出されていた、なんて絵空事が現実に進行していたなどこの星の常識から乖離している。
その後も幾つかのサイトを巡ったが、ほぼ全てが似たような流れから同じ顛末を辿っていた。各々が好き勝手に投稿し、推測し、批判する。批判から言い争いに発展し、場が滅茶苦茶になる頃にはまた別の場所で新たな情報が投稿され、飽きることなく繰り返される。何の利益も生まない無為な流れに頭が痛くなったが、一方で続いて欲しいとも願った。無関係な情報が溢れれば、真実は偽の情報に埋もれる。
が、そうはならない。一つ、気になる記事があった。清雅市内と隣接区で立て続けに発生したテロ騒動、そこで起きた盗難事件。自転車が盗まれ、清雅市内地下鉄内の線路で見つかった事、その直ぐ傍の通路からO区中央駅に辿り着く事、その駅で今度は車が盗まれた事。
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