422 / 432
エピローグ
401話 接触 其の3
しおりを挟む
「気になります?」
一言。背後からの声にタナトスが反応した。背を向けたまま見えない表情の様に、心の内を見せない。が、ややあって振り向いた。その顔には特段の笑み。余りにも眩しく、裏のない微笑。誰もが悪魔の如き女の中に、慈愛に満ちた神を見た。
「私も礼儀は重んじると言う事ですよ」
「恩返し、か?」
「ええ。あの忌まわしい神から私を解き放ってくれた、それ以上の理由いります?」
「承知した。引き止めて済まなかったね。何処に帰るか分からないが、途中まで送ろうか?」
「いいえ、結構ですわ。迎えが来ますので。それに、出来る限り1人の方がいいんです。初めて手にした自由を満喫したいので」
「君の生存を知れば連合中が確実に君を追う。言わずもがな、我々もだ。それでも尚、自由と言うのか?」
「自らの意志で自らの進む先を決める。こんな贅沢、自由と言わずしてなんて言うんです?マリン=ザルヴァートル」
「そう……そうだな。確かに自由だ」
己を自由と謳うタナトスに、マリンは言葉を詰まらせた。連合中を敵に回し、死ぬまで追われ続ける人生を自由と言い切った女の笑みに偽りも暗い影もない。自由という言葉への呪縛も同じく。本心からの享受。いや、苦難をねじ伏せるつもりでいる。笑みはその意志表明と自信の表明。
「それでは、運が悪ければまたお会いしましょう」
「あぁ。出来れば僕としても君とは金輪際としたい」
「噂通りとても理性的で理知的な方で助かりましたわ。それでは皆様もどうぞ、神から解放された世界を満喫なさってくださいませ」
「では御機嫌よう、ミスタナトス」
惜別の情を向けるマリンにタナトスは微笑を浮かべ、扉を開け放ち、堂々と立ち去った。と同時、彼方此方から溜息が洩れ出した。嵐のような一時は過ぎ去り、ようやく訪れた穏やかな時間を誰もが歓迎する。
「信じるんですか?」
「君はとても優秀だが、少しばかり胆力が足りないな。もし彼女がその気なら僕達はとうに殺されているよ」
「まぁ、そりゃあそうだろうが。しかし君なぁ」
「共有が無かった、という事は接触はごくごく最近と判断して良いのか?」
「えぇ。連合会談の直前、いきなりですよ」
溜息と共に当時の感情を吐き出すマリンに、議員達は同情した。僅か前まで心中を支配した呆れと怒りは既に無い。理由はとりもなおさず、直に見て感じたタナトスの印象によるもの。あんな化け物に目を付けられてこの程度で済んだならばむしろ良しと、誰もがそう考えた。
「置き土産、調査しますか?」
「そうだな。では任せるよ。君ならば直ぐにでも取り掛かれるだろう?」
「えぇ、それではこれは……余り触りたくないわね、無能が移りそうだわ。他の者に運ばせましょう」
「ははは、相変わらず辛辣だな君は。だがそこがまた魅力的でもある」
「ソッチは任せるとして、問題はあの要求だ。ルミナ=ザルヴァートルと一緒くたではなく、伊佐凪竜一との接触だけを禁じる理由はなんだ?確かに彼女と同じく連合を邪神の手から救った連合最重要人物ではあるが……」
「あぁ。他に幾らでも便宜を引き出せる中で"手を出すな"、だけとはなぁ」
嵐が過ぎれば平穏が戻る。平穏が戻れば心が落ち着き、心が落ち着けば堰を切った様に疑問が湧き出す。現状において最大の疑問は伊佐凪竜一に余計な事をするなと釘を刺した理由。危険を承知で、しかも己の生存を暴露してまでの要求となれば言葉以上の意味があるに違いない。
「単純に利用するからではないか?」
「確かに旗艦と我々が保護すればおいそれと手は出せんだろうが、なぁ」
最初に考えた結論は実に単純。利用目的。と、誰もが考え始めた辺りで有り得ないと一笑に付し、その可能性を頭の隅に投げ捨てた。あの女ならば、どんな状況であろうが伊佐凪竜一を利用する程度は簡単にやってのける。となればと、思考が次の可能性を描く。
「我々とのコネクションか?」
「うむ。現状では一番あり得るか」
次に頭を過ったのは、ザルヴァートル一族との関係強化の妨害。仮にこの推測が正しいとすれば嫌がらせでしかないが、一方でそうしたい理由を会話の端に滲ませていたと思い出す。
私の数少ない理解者を手に掛けた。
タナトスが零した言葉を議員達は反芻する。前総帥を手に掛けたフェルム達の暴走を止められなかった意趣返し。が、そう仮定すると今度は別の疑問が頭を掠める。
「いや、敢えてそう思わせる為に危険を承知で姿を見せたのではないか?」
纏まり掛けた結論に冷や水が浴びせられた。考えすぎ、と嗜める声は出ない。相手は獰猛で狡猾な獣の如き本性を華奢な身体と麗しい相貌に隠す化け物。隙を晒せば瞬く間に喉笛を食い破るなど想像に難くない。
タナトスが直接交渉という危険を犯してまで伝えたかった要望ならば、言葉だけでは測り切れない深い意味がある筈。しかし答えは出ず、やがて議長席へと視線を移し、見た。満面の笑み。否。何処か下卑た笑いを浮かべるマリンの顔を見た。
「おや、皆様方お気づきで無いのかな?」
と、豪語するマリン。どうやら彼だけはタナトスの真意に気付いたらしい。議論を重ねる議員達を後目に1人ほくそ笑む顔を見れば、自然と誰もが訝し気に見つめる。
「まさか君、予想が付いているのか?」
「勿論。しかし、フフフ、ハハハッ……いや愉快愉快」
其処まで何とか言い終えたマリンは堪えきれないと笑い出した。一方、彼以外の全員は若干の不快感を浮かべながら男の言葉の続きを待つ。
「何がだね?」
「彼も殊更難儀な相手に惚れられたモノだと、ね」
腹の底から込み上げる笑いを必死で堪えるマリンが出した結論は至極単純。伊佐凪竜一への愛情。
「君はもう少し真面目な奴だと思っていたのだがなぁ」
「おいおい……え、冗談だろ?」
言葉に、視線に疑念が滲む。誰もマリンの結論を支持しない理由は、"あの女に人間らしい感情など期待できない"と考えている為。が、マリンは真面目な表情で議員達を見つめ返した。
至って真面目、まかり間違っても冗談ではない。表情が、無言の間が、何より真っ直ぐな目が、雄弁に内面を語る。棘のついた小言にも動じず、また意にも介さず、己の持論を微塵も疑わず、実に堂々としている。
「こう見えても女性の熱の籠った視線を見逃すほど愚かじゃないよ。自慢じゃあないがね」
「ホントに自慢にならないわね」
「そんな理由か、君というヤツは本当に」
「人を見る目は確かだからな、君は。とは言え、なぁ」
結論へと至った理由に、再びの疑念と僅かな侮蔑が入り乱れた。が、対するマリンは相も変わらず自信満々。そんな態度に議員達も折れ、受け入れた。
暫定とは言え、総帥の座を任せるに相応しいと任命したマリンが断言するならば正しいのだろう。
程なく、沈黙を破る無数のため息。議員達は椅子に体重を預け、天井を見上げながら、恐らくは銀河でも指折りに厄介な女性に見初められた男の行く末を信仰する神に祈った。全員の心に去来するは伊佐凪竜一への同情。
「可愛そうに」
「同情するよ、本心からね」
「彼の行く末に幸があらん事を」
「まさか他人の色恋なんて下らない理由で神に祈りを……いや、彼にしてみれば下らなくはないかぁ」
「いやいや落ち着いて下さいよ。まだ彼が不幸になると決まったわけじゃ……ない……可能性がまだ、少し位は……あると思いたいね、ウン」
だがマリン含む議員達の同情は当然本人には届く筈もなく、代わりに盛大なくしゃみが数度襲い掛かっただけに終わった。
一言。背後からの声にタナトスが反応した。背を向けたまま見えない表情の様に、心の内を見せない。が、ややあって振り向いた。その顔には特段の笑み。余りにも眩しく、裏のない微笑。誰もが悪魔の如き女の中に、慈愛に満ちた神を見た。
「私も礼儀は重んじると言う事ですよ」
「恩返し、か?」
「ええ。あの忌まわしい神から私を解き放ってくれた、それ以上の理由いります?」
「承知した。引き止めて済まなかったね。何処に帰るか分からないが、途中まで送ろうか?」
「いいえ、結構ですわ。迎えが来ますので。それに、出来る限り1人の方がいいんです。初めて手にした自由を満喫したいので」
「君の生存を知れば連合中が確実に君を追う。言わずもがな、我々もだ。それでも尚、自由と言うのか?」
「自らの意志で自らの進む先を決める。こんな贅沢、自由と言わずしてなんて言うんです?マリン=ザルヴァートル」
「そう……そうだな。確かに自由だ」
己を自由と謳うタナトスに、マリンは言葉を詰まらせた。連合中を敵に回し、死ぬまで追われ続ける人生を自由と言い切った女の笑みに偽りも暗い影もない。自由という言葉への呪縛も同じく。本心からの享受。いや、苦難をねじ伏せるつもりでいる。笑みはその意志表明と自信の表明。
「それでは、運が悪ければまたお会いしましょう」
「あぁ。出来れば僕としても君とは金輪際としたい」
「噂通りとても理性的で理知的な方で助かりましたわ。それでは皆様もどうぞ、神から解放された世界を満喫なさってくださいませ」
「では御機嫌よう、ミスタナトス」
惜別の情を向けるマリンにタナトスは微笑を浮かべ、扉を開け放ち、堂々と立ち去った。と同時、彼方此方から溜息が洩れ出した。嵐のような一時は過ぎ去り、ようやく訪れた穏やかな時間を誰もが歓迎する。
「信じるんですか?」
「君はとても優秀だが、少しばかり胆力が足りないな。もし彼女がその気なら僕達はとうに殺されているよ」
「まぁ、そりゃあそうだろうが。しかし君なぁ」
「共有が無かった、という事は接触はごくごく最近と判断して良いのか?」
「えぇ。連合会談の直前、いきなりですよ」
溜息と共に当時の感情を吐き出すマリンに、議員達は同情した。僅か前まで心中を支配した呆れと怒りは既に無い。理由はとりもなおさず、直に見て感じたタナトスの印象によるもの。あんな化け物に目を付けられてこの程度で済んだならばむしろ良しと、誰もがそう考えた。
「置き土産、調査しますか?」
「そうだな。では任せるよ。君ならば直ぐにでも取り掛かれるだろう?」
「えぇ、それではこれは……余り触りたくないわね、無能が移りそうだわ。他の者に運ばせましょう」
「ははは、相変わらず辛辣だな君は。だがそこがまた魅力的でもある」
「ソッチは任せるとして、問題はあの要求だ。ルミナ=ザルヴァートルと一緒くたではなく、伊佐凪竜一との接触だけを禁じる理由はなんだ?確かに彼女と同じく連合を邪神の手から救った連合最重要人物ではあるが……」
「あぁ。他に幾らでも便宜を引き出せる中で"手を出すな"、だけとはなぁ」
嵐が過ぎれば平穏が戻る。平穏が戻れば心が落ち着き、心が落ち着けば堰を切った様に疑問が湧き出す。現状において最大の疑問は伊佐凪竜一に余計な事をするなと釘を刺した理由。危険を承知で、しかも己の生存を暴露してまでの要求となれば言葉以上の意味があるに違いない。
「単純に利用するからではないか?」
「確かに旗艦と我々が保護すればおいそれと手は出せんだろうが、なぁ」
最初に考えた結論は実に単純。利用目的。と、誰もが考え始めた辺りで有り得ないと一笑に付し、その可能性を頭の隅に投げ捨てた。あの女ならば、どんな状況であろうが伊佐凪竜一を利用する程度は簡単にやってのける。となればと、思考が次の可能性を描く。
「我々とのコネクションか?」
「うむ。現状では一番あり得るか」
次に頭を過ったのは、ザルヴァートル一族との関係強化の妨害。仮にこの推測が正しいとすれば嫌がらせでしかないが、一方でそうしたい理由を会話の端に滲ませていたと思い出す。
私の数少ない理解者を手に掛けた。
タナトスが零した言葉を議員達は反芻する。前総帥を手に掛けたフェルム達の暴走を止められなかった意趣返し。が、そう仮定すると今度は別の疑問が頭を掠める。
「いや、敢えてそう思わせる為に危険を承知で姿を見せたのではないか?」
纏まり掛けた結論に冷や水が浴びせられた。考えすぎ、と嗜める声は出ない。相手は獰猛で狡猾な獣の如き本性を華奢な身体と麗しい相貌に隠す化け物。隙を晒せば瞬く間に喉笛を食い破るなど想像に難くない。
タナトスが直接交渉という危険を犯してまで伝えたかった要望ならば、言葉だけでは測り切れない深い意味がある筈。しかし答えは出ず、やがて議長席へと視線を移し、見た。満面の笑み。否。何処か下卑た笑いを浮かべるマリンの顔を見た。
「おや、皆様方お気づきで無いのかな?」
と、豪語するマリン。どうやら彼だけはタナトスの真意に気付いたらしい。議論を重ねる議員達を後目に1人ほくそ笑む顔を見れば、自然と誰もが訝し気に見つめる。
「まさか君、予想が付いているのか?」
「勿論。しかし、フフフ、ハハハッ……いや愉快愉快」
其処まで何とか言い終えたマリンは堪えきれないと笑い出した。一方、彼以外の全員は若干の不快感を浮かべながら男の言葉の続きを待つ。
「何がだね?」
「彼も殊更難儀な相手に惚れられたモノだと、ね」
腹の底から込み上げる笑いを必死で堪えるマリンが出した結論は至極単純。伊佐凪竜一への愛情。
「君はもう少し真面目な奴だと思っていたのだがなぁ」
「おいおい……え、冗談だろ?」
言葉に、視線に疑念が滲む。誰もマリンの結論を支持しない理由は、"あの女に人間らしい感情など期待できない"と考えている為。が、マリンは真面目な表情で議員達を見つめ返した。
至って真面目、まかり間違っても冗談ではない。表情が、無言の間が、何より真っ直ぐな目が、雄弁に内面を語る。棘のついた小言にも動じず、また意にも介さず、己の持論を微塵も疑わず、実に堂々としている。
「こう見えても女性の熱の籠った視線を見逃すほど愚かじゃないよ。自慢じゃあないがね」
「ホントに自慢にならないわね」
「そんな理由か、君というヤツは本当に」
「人を見る目は確かだからな、君は。とは言え、なぁ」
結論へと至った理由に、再びの疑念と僅かな侮蔑が入り乱れた。が、対するマリンは相も変わらず自信満々。そんな態度に議員達も折れ、受け入れた。
暫定とは言え、総帥の座を任せるに相応しいと任命したマリンが断言するならば正しいのだろう。
程なく、沈黙を破る無数のため息。議員達は椅子に体重を預け、天井を見上げながら、恐らくは銀河でも指折りに厄介な女性に見初められた男の行く末を信仰する神に祈った。全員の心に去来するは伊佐凪竜一への同情。
「可愛そうに」
「同情するよ、本心からね」
「彼の行く末に幸があらん事を」
「まさか他人の色恋なんて下らない理由で神に祈りを……いや、彼にしてみれば下らなくはないかぁ」
「いやいや落ち着いて下さいよ。まだ彼が不幸になると決まったわけじゃ……ない……可能性がまだ、少し位は……あると思いたいね、ウン」
だがマリン含む議員達の同情は当然本人には届く筈もなく、代わりに盛大なくしゃみが数度襲い掛かっただけに終わった。
0
あなたにおすすめの小説
ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜
遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった!
木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。
「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」
そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる