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第3章 反撃
11 もう帰る
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ダイヤは…直ぐに皆と固まり、私の元へ。
「大丈夫?ダイヤ…」
「申し訳ございません、奥様…」
「いいのよ…。気にしないで…」
ダイヤの顔は…明らかに青い。
参ったな…。
フィナーレパーティー…最後までいたかったんだけど…。
帰った方がいいって…しきりに私の中の何かが…叫んでいる。
私が…思案に暮れていると、
「…相変わらずの化け物ぶりですね…ギリアム公爵閣下…」
グレンフォ卿が…一歩下がって自身の腕をさすっている。
「そうですか?全力ではないのですが?」
すると…グレンフォ卿は何とも不敵に笑った…。
「オルフィリア公爵夫人…祖父が大変、失礼いたしました」
突然、声が…。
…もう1人いたのかよ。
グレンフォ卿の体が大きすぎて…目に入らなかったか…。
「…どちらさま?」
名乗れよ、こちとら上位だぞ!!
「私…グレリオ・ラスタフォルス小侯爵と申します…。
オルフィリア公爵夫人に改めて…ご挨拶申し上げます…」
ラスタフォルス侯爵家…ってーと、確か序列第3位じゃなかったか…。
それに…。
「実は…オルフィリア公爵夫人の私兵の方が、祖父の知人によく似ているそうで…。
それでお話を…と、言っただけでございます。
何卒お許しくださいませ」
私は…改めてグレリオ卿を観察する。
歳は…二十代…まだ、前半じゃないか?
ただコイツ…突出して…。
「もし…ご不快に思われたなら、今日の所は引き下がりますゆえ…。
後日改めて、会談の場を設けさていただきます…」
……私は、なるほどなぁと思った。
私が…グレリオ卿の特徴で、一番目が行ったのは…コイツが突出した美形だったから。
一口に美形と言ったって、まあまあの美形から、超のつく美形がいる。
コイツは…明らかに超のつく…の部類に入る。
この顔なら…大抵の女はイチコロだったろうし、多少の無礼も…許されたろう。
…あ・め・え・よ!!!!!
「グレリオ卿…」
「はい…」
「アナタのように大変失礼かつ、無礼な態度を取られる方は久しぶりです。
これ以上アナタの顔を見たくないので、失礼いたします!!」
言い捨てると、グレリオ卿に背を向け、
「ダイヤ…みんな…今日は帰りましょう…」
と。
「お、奥様!!オレは大丈夫です」
青い顔で言われても…ね。
「違うの…。実は…序盤でかなり大変な事があってね。
かなり疲れてきてしまっていたの。
帰ろうかどうしようか迷っていたんだけれど」
私は…ワザと大きなため息をつき、
「不躾で失礼極まりない人間に会ったせいで、もう限界…帰りたいわ」
「構いません、フィリー…後は私がやっておきます。
フィリー軍団。しっかりとフィリーをファルメニウス公爵家まで護衛するように」
「はいっ!!ご当主様!!」
やっぱりみんな…ダイヤの様子がいつもと違う事…わかっていたみたい。
「お、お待ちください!!オルフィリア公爵夫人!!わ、私のどこが…ぎゃっ!!」
グレリオ卿が…多分後ろを向いた私に迫ってきたんだと思うが…、ギリアムに殴られ…。
「いい加減にせんかぁ!!グレリオ!!」
……祖父に殴られたっポイな。
「オルフィリア公爵夫人は!!仮にもファルメニウス公爵夫人だ!!!
主導権はオルフィリア公爵夫人にあるのであって、お前にあるのではない!!」
へえ…ギリアムが驚嘆したのが、少しわかる…。
しっかりわかってら。
グレリオが私に言ったこと…平身低頭にみえて、主導権が自分にあるって言い方をしてやがる。
引き下がるのなんか当然だから、そこは平身低頭一択。
極めつけは、会談をさせていただけますか?が正解だ。
「ギリアム…後はお願いします」
「もちろん、フィリー」
私は…振り返ることなく、その場を後にした。
足早に会場を後にした私は…フィリー軍団とエマと共に、ファルメニウス公爵家へと帰ってきた。
そして…。
「お姉ちゃ~ん、お帰りなさい!!」
ギルディスが…何故か門の前で待っていて、私を出迎えた。
「あら…まだ寝てなかったの?」
「申し訳ございません…ギリアム様と奥様の帰りを待つと言って、動かなくて…」
ユイリンが…すまなそうに、言ってきたから、
「構わないわ。私も…ギルディスに会いたかったもの」
笑ってあげた。
「お兄ちゃんは?」
「ギリアムは…まだ仕事が終わっていないから、もう少し帰りが遅いわ。
折角だから…ちょっと遅めのお茶にしましょう。
いい子にしてたみたいだから、お菓子もたーくさん、あげるからね」
すると…ギルディスは眼を輝かせ、
「わ~い!!お姉ちゃん大好き~」
だってさ…可愛いね。
私は…テラスにお茶と軽食を用意してもらい…エマ以外の人払いをした。
そして改めて、ダイヤに詳細を聞いたのだが…。
ダイヤたちが私とバカ王女に、肥をかけ、後始末を終えたころ…。
スペード以外は、また馬車の待機場に戻ろうとしたらしい。
そしたら…いきなりグレンフォ卿に腕を掴まれ、やれ出身地だ、親の事、今までどんな生活を
したかなど、かなり強引に聞かれたらしい。
振りほどこうとしたが、かなりの力で…貴族である以上、怪我もさせられないから揉みあっていた。
ジョーカーがファルメニウス公爵家の家臣である旨、任務中ゆえ離して欲しいと伝えたが、
責任は全部自分がとるし、ギリアムに今から言いに行っても構わない…と、話しているあたりで、
私とギリアムが来たらしい。
「エマ…グレンフォ卿って、失礼な事するタイプじゃないんじゃない?」
「もちろんでございます。普段は…絶対あのように、強引な事をする方ではありません」
となると…。私が思考している最中、
「みんな…一ついいか?」
ジェードがめっずらしく、挙手した。
「グレンフォとグレリオ…明らかにグレンフォは手練れの部類だ…。
年齢による衰えが…あまり感じられなかった。
対して…グレリオは…ハッキリ言って武に長けている奴じゃない。
割と簡単にいなせるはずだ。
オレの意見は間違っているか?」
これは…全員一致で間違いない…と答えた。
「じゃあ、それを踏まえてダイヤ…お前に聞きたい」
…ジェードが雄弁だ。
「なぜお前は…グレンフォより、グレリオに怯えた?」
ジェードの言葉で…場の空気が、一気に変わった。
「はあ?何言って…」
ダイヤは…平静を装ってたんだろうな…うん。
「ごまかすな!!」
「オレは…眼あきとは違うものが見える…。知ってるだろうが!!」
するとダイヤは…ゆっくり下を向き、
「……まあ確かに、お前にはポーカーフェイスなんて…一切利かないんだったな」
「ああ?じゃあ、本当なのかよ?なんでだよ!!お前の敵じゃねぇぞ、あんな奴…」
「クローバ!!ストップ!!」
私の声は…かなり大きかったと思う。
険しい顔をほぐしつつ、ダイヤの方に向き直り、
「あのね…ダイヤ」
話し始める。
「私は…アンタたちが私を襲う事…引き受けた後の事は、事細かに聞いたけれど…。
それ以前の事は、話したいときに話してって言ったよね?」
「はい…」
「その理由はね…人は誰しも過去を持っていて、中には…ほじくり返されたくないものも
あると思った…。
私は…過去より未来を重視したかった…。
これはギリアムも一緒」
「……」
「グレンフォ卿はね…多分、ギリアムが自分の性格をわかっていることを前提に、ああ言って
来たんだと思う。自分は…滅多なことで、人に危害を加えない…と。
でも…ギリアムはグレンフォ卿の腕をねじ上げ、一切希望を聞かなかった…。
何故かわかる?」
ダイヤは…答えない。ひとまず続けよう。
「どう見ても…アナタが嫌がっていたこと、一目瞭然だったからよ。
性格うんぬんより、今、嫌がっている事をすでにしている時点で、アウトだった。
もちろん私も同じ気持ち!!」
「だから、アナタとグレリオ卿との間に、何があったか…アナタが話さなければ、聞く気は無いわ。
グレンフォ卿とグレリオ卿があなたに何かしてくるようなら、全力で戦うのみよ!!」
ここで初めて…ダイヤはバッと顔を上げた。
「そもそも…仲間や家族を守るのに…理由はいらないでしょ?」
私の…屈託のない笑顔を…暫くじっと見ていたダイヤだったが…。
「やっぱり…奥様とご当主様は…お優しいですね…」
ダイヤは…とても遠い目をしていた。
まるで何かを…思い出し、そのなにかと今の状況を…比べているようにも見えた。
「……話しを、聞いていただけますか?」
ポツリ…と、ダイヤが呟く。
その後のダイヤは…堰を切ったかのように…本当に、全てのわだかまりを話してくれた。
私は…胸が締め付けられた…。
同時に…怒りが湧いた。
「よく…話してくれたね…。凄く…話しずらかったでしょうに…」
他の皆が…肩を落とすダイヤの体を…さすってあげていた。
「……ねぇ、ダイヤ…調査させてもらってもいい?」
「え…」
「向こうが…侯爵家の中では第3位という、高い地位を持っているからこそ…何かあった時の為に、
情報は得ておく必要がある。
アナタを守るために…やらせて欲しい!!」
情報を制する者が、勝負を制する…。
私は…それが有史以来の不文律だと思っているから。
ダイヤは…少しだけ考えていたようだが、
「お願いします!!」
私の目を見て…ハッキリと答えた。
「わかった…じゃあ、ギリアムが帰ってきたら、話を通して始めるわ…。
でも一つだけ、言っておく!!」
「アナタがもし…どうしても辛かったら、直ぐに言いなさい!!
アナタの意思を無視する気は、絶対にないから…」
それを聞いたダイヤは…。
「オレ…ここに来れて、良かったです…」
とだけ…答えた…。
「大丈夫?ダイヤ…」
「申し訳ございません、奥様…」
「いいのよ…。気にしないで…」
ダイヤの顔は…明らかに青い。
参ったな…。
フィナーレパーティー…最後までいたかったんだけど…。
帰った方がいいって…しきりに私の中の何かが…叫んでいる。
私が…思案に暮れていると、
「…相変わらずの化け物ぶりですね…ギリアム公爵閣下…」
グレンフォ卿が…一歩下がって自身の腕をさすっている。
「そうですか?全力ではないのですが?」
すると…グレンフォ卿は何とも不敵に笑った…。
「オルフィリア公爵夫人…祖父が大変、失礼いたしました」
突然、声が…。
…もう1人いたのかよ。
グレンフォ卿の体が大きすぎて…目に入らなかったか…。
「…どちらさま?」
名乗れよ、こちとら上位だぞ!!
「私…グレリオ・ラスタフォルス小侯爵と申します…。
オルフィリア公爵夫人に改めて…ご挨拶申し上げます…」
ラスタフォルス侯爵家…ってーと、確か序列第3位じゃなかったか…。
それに…。
「実は…オルフィリア公爵夫人の私兵の方が、祖父の知人によく似ているそうで…。
それでお話を…と、言っただけでございます。
何卒お許しくださいませ」
私は…改めてグレリオ卿を観察する。
歳は…二十代…まだ、前半じゃないか?
ただコイツ…突出して…。
「もし…ご不快に思われたなら、今日の所は引き下がりますゆえ…。
後日改めて、会談の場を設けさていただきます…」
……私は、なるほどなぁと思った。
私が…グレリオ卿の特徴で、一番目が行ったのは…コイツが突出した美形だったから。
一口に美形と言ったって、まあまあの美形から、超のつく美形がいる。
コイツは…明らかに超のつく…の部類に入る。
この顔なら…大抵の女はイチコロだったろうし、多少の無礼も…許されたろう。
…あ・め・え・よ!!!!!
「グレリオ卿…」
「はい…」
「アナタのように大変失礼かつ、無礼な態度を取られる方は久しぶりです。
これ以上アナタの顔を見たくないので、失礼いたします!!」
言い捨てると、グレリオ卿に背を向け、
「ダイヤ…みんな…今日は帰りましょう…」
と。
「お、奥様!!オレは大丈夫です」
青い顔で言われても…ね。
「違うの…。実は…序盤でかなり大変な事があってね。
かなり疲れてきてしまっていたの。
帰ろうかどうしようか迷っていたんだけれど」
私は…ワザと大きなため息をつき、
「不躾で失礼極まりない人間に会ったせいで、もう限界…帰りたいわ」
「構いません、フィリー…後は私がやっておきます。
フィリー軍団。しっかりとフィリーをファルメニウス公爵家まで護衛するように」
「はいっ!!ご当主様!!」
やっぱりみんな…ダイヤの様子がいつもと違う事…わかっていたみたい。
「お、お待ちください!!オルフィリア公爵夫人!!わ、私のどこが…ぎゃっ!!」
グレリオ卿が…多分後ろを向いた私に迫ってきたんだと思うが…、ギリアムに殴られ…。
「いい加減にせんかぁ!!グレリオ!!」
……祖父に殴られたっポイな。
「オルフィリア公爵夫人は!!仮にもファルメニウス公爵夫人だ!!!
主導権はオルフィリア公爵夫人にあるのであって、お前にあるのではない!!」
へえ…ギリアムが驚嘆したのが、少しわかる…。
しっかりわかってら。
グレリオが私に言ったこと…平身低頭にみえて、主導権が自分にあるって言い方をしてやがる。
引き下がるのなんか当然だから、そこは平身低頭一択。
極めつけは、会談をさせていただけますか?が正解だ。
「ギリアム…後はお願いします」
「もちろん、フィリー」
私は…振り返ることなく、その場を後にした。
足早に会場を後にした私は…フィリー軍団とエマと共に、ファルメニウス公爵家へと帰ってきた。
そして…。
「お姉ちゃ~ん、お帰りなさい!!」
ギルディスが…何故か門の前で待っていて、私を出迎えた。
「あら…まだ寝てなかったの?」
「申し訳ございません…ギリアム様と奥様の帰りを待つと言って、動かなくて…」
ユイリンが…すまなそうに、言ってきたから、
「構わないわ。私も…ギルディスに会いたかったもの」
笑ってあげた。
「お兄ちゃんは?」
「ギリアムは…まだ仕事が終わっていないから、もう少し帰りが遅いわ。
折角だから…ちょっと遅めのお茶にしましょう。
いい子にしてたみたいだから、お菓子もたーくさん、あげるからね」
すると…ギルディスは眼を輝かせ、
「わ~い!!お姉ちゃん大好き~」
だってさ…可愛いね。
私は…テラスにお茶と軽食を用意してもらい…エマ以外の人払いをした。
そして改めて、ダイヤに詳細を聞いたのだが…。
ダイヤたちが私とバカ王女に、肥をかけ、後始末を終えたころ…。
スペード以外は、また馬車の待機場に戻ろうとしたらしい。
そしたら…いきなりグレンフォ卿に腕を掴まれ、やれ出身地だ、親の事、今までどんな生活を
したかなど、かなり強引に聞かれたらしい。
振りほどこうとしたが、かなりの力で…貴族である以上、怪我もさせられないから揉みあっていた。
ジョーカーがファルメニウス公爵家の家臣である旨、任務中ゆえ離して欲しいと伝えたが、
責任は全部自分がとるし、ギリアムに今から言いに行っても構わない…と、話しているあたりで、
私とギリアムが来たらしい。
「エマ…グレンフォ卿って、失礼な事するタイプじゃないんじゃない?」
「もちろんでございます。普段は…絶対あのように、強引な事をする方ではありません」
となると…。私が思考している最中、
「みんな…一ついいか?」
ジェードがめっずらしく、挙手した。
「グレンフォとグレリオ…明らかにグレンフォは手練れの部類だ…。
年齢による衰えが…あまり感じられなかった。
対して…グレリオは…ハッキリ言って武に長けている奴じゃない。
割と簡単にいなせるはずだ。
オレの意見は間違っているか?」
これは…全員一致で間違いない…と答えた。
「じゃあ、それを踏まえてダイヤ…お前に聞きたい」
…ジェードが雄弁だ。
「なぜお前は…グレンフォより、グレリオに怯えた?」
ジェードの言葉で…場の空気が、一気に変わった。
「はあ?何言って…」
ダイヤは…平静を装ってたんだろうな…うん。
「ごまかすな!!」
「オレは…眼あきとは違うものが見える…。知ってるだろうが!!」
するとダイヤは…ゆっくり下を向き、
「……まあ確かに、お前にはポーカーフェイスなんて…一切利かないんだったな」
「ああ?じゃあ、本当なのかよ?なんでだよ!!お前の敵じゃねぇぞ、あんな奴…」
「クローバ!!ストップ!!」
私の声は…かなり大きかったと思う。
険しい顔をほぐしつつ、ダイヤの方に向き直り、
「あのね…ダイヤ」
話し始める。
「私は…アンタたちが私を襲う事…引き受けた後の事は、事細かに聞いたけれど…。
それ以前の事は、話したいときに話してって言ったよね?」
「はい…」
「その理由はね…人は誰しも過去を持っていて、中には…ほじくり返されたくないものも
あると思った…。
私は…過去より未来を重視したかった…。
これはギリアムも一緒」
「……」
「グレンフォ卿はね…多分、ギリアムが自分の性格をわかっていることを前提に、ああ言って
来たんだと思う。自分は…滅多なことで、人に危害を加えない…と。
でも…ギリアムはグレンフォ卿の腕をねじ上げ、一切希望を聞かなかった…。
何故かわかる?」
ダイヤは…答えない。ひとまず続けよう。
「どう見ても…アナタが嫌がっていたこと、一目瞭然だったからよ。
性格うんぬんより、今、嫌がっている事をすでにしている時点で、アウトだった。
もちろん私も同じ気持ち!!」
「だから、アナタとグレリオ卿との間に、何があったか…アナタが話さなければ、聞く気は無いわ。
グレンフォ卿とグレリオ卿があなたに何かしてくるようなら、全力で戦うのみよ!!」
ここで初めて…ダイヤはバッと顔を上げた。
「そもそも…仲間や家族を守るのに…理由はいらないでしょ?」
私の…屈託のない笑顔を…暫くじっと見ていたダイヤだったが…。
「やっぱり…奥様とご当主様は…お優しいですね…」
ダイヤは…とても遠い目をしていた。
まるで何かを…思い出し、そのなにかと今の状況を…比べているようにも見えた。
「……話しを、聞いていただけますか?」
ポツリ…と、ダイヤが呟く。
その後のダイヤは…堰を切ったかのように…本当に、全てのわだかまりを話してくれた。
私は…胸が締め付けられた…。
同時に…怒りが湧いた。
「よく…話してくれたね…。凄く…話しずらかったでしょうに…」
他の皆が…肩を落とすダイヤの体を…さすってあげていた。
「……ねぇ、ダイヤ…調査させてもらってもいい?」
「え…」
「向こうが…侯爵家の中では第3位という、高い地位を持っているからこそ…何かあった時の為に、
情報は得ておく必要がある。
アナタを守るために…やらせて欲しい!!」
情報を制する者が、勝負を制する…。
私は…それが有史以来の不文律だと思っているから。
ダイヤは…少しだけ考えていたようだが、
「お願いします!!」
私の目を見て…ハッキリと答えた。
「わかった…じゃあ、ギリアムが帰ってきたら、話を通して始めるわ…。
でも一つだけ、言っておく!!」
「アナタがもし…どうしても辛かったら、直ぐに言いなさい!!
アナタの意思を無視する気は、絶対にないから…」
それを聞いたダイヤは…。
「オレ…ここに来れて、良かったです…」
とだけ…答えた…。
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