世界は地球の手のひらで踊る

文月美森

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変化

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 ◇◆◇


 ユウトは朝からアキラの様子が気になっていた。
 何だかいつもと違って口数が少ない。
 元気が無いというか、動きが鈍いというか――

「おい、お前大丈夫か? 顔面蒼白なんだけど」

「あ、うん……大丈夫だよ」

 歯切れの悪い返事。
 よく見ると、少しつらそうに下腹辺りを押さえている。

「もしかして腹が痛いとか? なら無理しないで休んだ方が……」

 言いかけた所で、ユウトはギョッとした。
 アキラの足下には、赤いものが数滴したたり落ちている。

「おい! お前どこか怪我してんじゃないのか?」

「ええ! ウソ! どこどこ!?」

 アキラは慌ててきょろきょろと自分の身体を見回した。
 太股の付け根から、一本の赤い筋が足首まで伸びている。

(え? あれ? これってまさか……)

 ユウトは自分の血の気が引いていくのを感じた。
 その原因が何なのか、ユウトにはすぐ分かったからだ。

(マ、マジか――っ!!)

 頭がくらくらとした。冷や汗が止めどなく流れてくる。
 信じられない出来事がまた、目の前で起こってしまっている……

 ユウトのその様子を見て、アキラは更に慌てて言った。

「どうしよう、ユウト! これって何なの?」

「ええっ!? な、何って……」

「だって分かってるんでしょ?」

 助けを請うようにして、その目を潤ませている。

「いやでも、お前さ……それ俺に言わせる?」

「何!? 言ってよ!」

 どうやら本当に分かっていないらしい。
 たっぷりと時間を空けてから、ようやくユウトは重い口を開いた。
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