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言い知れぬ不安
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◇◆◇
三人はとりあえず食事を取ることにした。
考えてみれば、朝早くから行動していたにも関わらず、何も食べていない。
気が付くと太陽は西に傾きかけている。もう昼をとっくに過ぎていた。
「こんなまともな飯を食べたのは久しぶりじゃ。それにしても、アキラちゃんは本当に料理が上手じゃのう」
「えー、ホントに? 良かった!」
教授とアキラは、のほほんと普通に食事を取りながら会話を楽しんでいた。
そんな中、ユウトは口を開く気にもならず、せっかくの食事も喉を通りそうにない。
がつがつと美味しそうに餌を食べている子犬を、複雑な気持ちで眺めていた。
「ねえ、おじいちゃん。ところでさ、この子何でいきなり男の子に戻っちゃったのかな」
唐突にアキラが話題を切り込んで来た為に、ユウトはぎくっとして顔を上げた。
「そうじゃのう。きっとアキラちゃんの事が好きになったからじゃろう。相手がどうであれ、種を残すにはオスとメスが必要じゃからな」
「よく分かんないけど、オレが『女』だから、それで『男』になったの? ちょっとびっくりしちゃったな」
(ちょっとって……今の会話の意味も重要性も……全然こいつ分かってないよな)
ユウトがそう思って、少しほっとしていたのも束の間。
「でも、犬も人も同じだよね。だったら……もしかしたらオレも『男』に戻れたりするの?」
「戻りたいのかね?」
教授が問い返す。
ユウトは、息を呑む思いでアキラの言葉を待った。
「そうだなあ……正直女の子っていろいろ面倒なことが多いっていうか。そもそも、何でオレ『女』になったんだろ? ユウトがなってもおかしくないんじゃないの?」
「……俺は無理。『女』にはなれないの」
「えー、何で? 何かずるくない?」
何だか頭の中がごちゃごちゃして考えがまとまらない。
このまま話しても苛立ちだけが募るばかりだとユウトは思った。
「ごめん、何かもう食欲無いから……俺、外に戻ってる。すみません教授、また明日いろいろ聞かせて下さい」
「え、ユウト大丈夫?」
自分を気遣うアキラに対して無理に笑顔を作って見せた。
「うん、大丈夫だよ。アキラはここに泊めてもらえよ。夜は外、冷えるから」
「え、うん。じゃあユウトも……」
ユウトは何も答えずに席を立ち、そのまま出て行ってしまった。
三人はとりあえず食事を取ることにした。
考えてみれば、朝早くから行動していたにも関わらず、何も食べていない。
気が付くと太陽は西に傾きかけている。もう昼をとっくに過ぎていた。
「こんなまともな飯を食べたのは久しぶりじゃ。それにしても、アキラちゃんは本当に料理が上手じゃのう」
「えー、ホントに? 良かった!」
教授とアキラは、のほほんと普通に食事を取りながら会話を楽しんでいた。
そんな中、ユウトは口を開く気にもならず、せっかくの食事も喉を通りそうにない。
がつがつと美味しそうに餌を食べている子犬を、複雑な気持ちで眺めていた。
「ねえ、おじいちゃん。ところでさ、この子何でいきなり男の子に戻っちゃったのかな」
唐突にアキラが話題を切り込んで来た為に、ユウトはぎくっとして顔を上げた。
「そうじゃのう。きっとアキラちゃんの事が好きになったからじゃろう。相手がどうであれ、種を残すにはオスとメスが必要じゃからな」
「よく分かんないけど、オレが『女』だから、それで『男』になったの? ちょっとびっくりしちゃったな」
(ちょっとって……今の会話の意味も重要性も……全然こいつ分かってないよな)
ユウトがそう思って、少しほっとしていたのも束の間。
「でも、犬も人も同じだよね。だったら……もしかしたらオレも『男』に戻れたりするの?」
「戻りたいのかね?」
教授が問い返す。
ユウトは、息を呑む思いでアキラの言葉を待った。
「そうだなあ……正直女の子っていろいろ面倒なことが多いっていうか。そもそも、何でオレ『女』になったんだろ? ユウトがなってもおかしくないんじゃないの?」
「……俺は無理。『女』にはなれないの」
「えー、何で? 何かずるくない?」
何だか頭の中がごちゃごちゃして考えがまとまらない。
このまま話しても苛立ちだけが募るばかりだとユウトは思った。
「ごめん、何かもう食欲無いから……俺、外に戻ってる。すみません教授、また明日いろいろ聞かせて下さい」
「え、ユウト大丈夫?」
自分を気遣うアキラに対して無理に笑顔を作って見せた。
「うん、大丈夫だよ。アキラはここに泊めてもらえよ。夜は外、冷えるから」
「え、うん。じゃあユウトも……」
ユウトは何も答えずに席を立ち、そのまま出て行ってしまった。
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