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引き裂かれる二人
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◇◆◇
「追い掛けなくてよろしいのかしら?」
後ろからレイの声がした。
ユウトはゆっくり振り返ると、怒りを露わに鋭くレイを睨み付けた。
その左目が金色に輝いている。
「あら、気付かなかったわ。守地くんてオッドアイだったのね。素敵」
ユウトは、そんな台詞を完全に無視した。
「お前が仕組んだのか」
「何を言っていらっしゃるのかしら」
「あまりにタイミングが良すぎるだろう。どこから見てたんだ、俺たちのこと」
「さあ?」
レイはとぼけるように言う。
「それより、本当によろしいのかしら。今は女の需要は計り知れないのよ。つまり珍しいの。誰かに見つけられたりしたらあの娘……一体どうなってしまうのかしらね」
「何だって……?」
しまった、この女の言う通りならアキラは格好の餌食となる。
「くそ!」
ユウトが慌ててアキラを追い掛けようと踵を返した途端、『パシュッ』という音と共に、ユウト目掛けて何かが覆い被さってきた。
「うわ……! な、何だこれ、何のつもりだよ!」
「見ての通りの捕獲ネットですわよ? だって、せっかく奇跡的に出会えましたのに。このチャンスを逃すなんてこと、できっこありませんもの」
レイはクスクスと笑いながユウトに近付くと、その目線にしゃがみ込んだ。
「それにあの娘の面倒は兄が見て下さいますわ。兄があの娘のことを、それはもういたく気に入ってしまって」
「あんたの兄貴……だと?」
「あの人、ヒッキーだったおかげで助かったんですの。もう昔から、たまに外へ出て来たかと思えば、いつも決まって女漁り。今は特に飢えていますの。だって、女がいないんですものね。だから、久しぶりの獲物が上物で、兄もすこぶる機嫌がよろしくてよ?」
この女の兄だというだけでゾッとするというのに、もうアキラが目を付けられている。
「でも……」
レイはちらりとユウトの顔色を窺い見た。
「兄は女性の扱いが本当に乱暴だから、あの娘をすぐに壊してしまうかも?」
「なっ……」
ユウトの心中が焦りでいっぱいになる。
そんな反応を面白がるように、レイは恍惚の表情を浮かべた。
「ふふ、ご心配なく。私は兄とは違って一途ですから。ずっと、守地くんを大切に致しますわ」
その瞳の奥はどこまでも冷たい。
アキラに対する嫉妬がありありと感じられた。
「追い掛けなくてよろしいのかしら?」
後ろからレイの声がした。
ユウトはゆっくり振り返ると、怒りを露わに鋭くレイを睨み付けた。
その左目が金色に輝いている。
「あら、気付かなかったわ。守地くんてオッドアイだったのね。素敵」
ユウトは、そんな台詞を完全に無視した。
「お前が仕組んだのか」
「何を言っていらっしゃるのかしら」
「あまりにタイミングが良すぎるだろう。どこから見てたんだ、俺たちのこと」
「さあ?」
レイはとぼけるように言う。
「それより、本当によろしいのかしら。今は女の需要は計り知れないのよ。つまり珍しいの。誰かに見つけられたりしたらあの娘……一体どうなってしまうのかしらね」
「何だって……?」
しまった、この女の言う通りならアキラは格好の餌食となる。
「くそ!」
ユウトが慌ててアキラを追い掛けようと踵を返した途端、『パシュッ』という音と共に、ユウト目掛けて何かが覆い被さってきた。
「うわ……! な、何だこれ、何のつもりだよ!」
「見ての通りの捕獲ネットですわよ? だって、せっかく奇跡的に出会えましたのに。このチャンスを逃すなんてこと、できっこありませんもの」
レイはクスクスと笑いながユウトに近付くと、その目線にしゃがみ込んだ。
「それにあの娘の面倒は兄が見て下さいますわ。兄があの娘のことを、それはもういたく気に入ってしまって」
「あんたの兄貴……だと?」
「あの人、ヒッキーだったおかげで助かったんですの。もう昔から、たまに外へ出て来たかと思えば、いつも決まって女漁り。今は特に飢えていますの。だって、女がいないんですものね。だから、久しぶりの獲物が上物で、兄もすこぶる機嫌がよろしくてよ?」
この女の兄だというだけでゾッとするというのに、もうアキラが目を付けられている。
「でも……」
レイはちらりとユウトの顔色を窺い見た。
「兄は女性の扱いが本当に乱暴だから、あの娘をすぐに壊してしまうかも?」
「なっ……」
ユウトの心中が焦りでいっぱいになる。
そんな反応を面白がるように、レイは恍惚の表情を浮かべた。
「ふふ、ご心配なく。私は兄とは違って一途ですから。ずっと、守地くんを大切に致しますわ」
その瞳の奥はどこまでも冷たい。
アキラに対する嫉妬がありありと感じられた。
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