Bonds〜最強勇者と最強女魔王が異世界からやってきた〜

ひがしの くも

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レナルーラ攻防戦

勇者ジークVS勇者シグルド

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クリス達が王宮内に駆けつけると、王宮の入り口の広間でウート族とレナルーラの騎士達の激闘が繰り広げられていた。

奥の方でレナルーラの兵が紙屑の様に吹き飛んでいる光景が見えた。
ウート族の怪力とはそれ程のものなのか!
そう思いながら目を凝らしてみると。
そこにいたのはウート族ではなかった。

「ジーク!!!?」

なんとジークがウート族と共にレナルーラの兵と戦っていたのだ。

私とリガンとシグルドはすぐにジークの元に駆けつけた。

「ジーク!あんたなんのつもりなの!?」
シグルドが怒鳴りつける。

「なんのつもりって、ウート族に力を貸してるんだ」
ジークは平然とした顔でさらりと答えた。

「何故!?」

「今は敵同士だ。仲良く話してる場合じゃないぞ!かかってきな。
もし勝てたら理由を教えてやるよ」

ジークは人差し指をクイクイと曲げ、シグルドを挑発する。

ジークがウート族に手を貸しただって?!

「くっ!一体なんの冗談だ!!
クリス!リガン!一緒にジークを倒すわよ!」

シグルドが私たちの方を振り向き言った。

「ごめんなさい。シグルドさん。それは出来ません」
私はシグルドに即答した。

「出来ないって何故!?」
シグルドは困惑した表情を見せた。

「ジークもマオさんもこの戦に興味がなくて参加しなかったのならば、私はこのままレナルーラやシグルドさんの味方をしたでしょう。
でもジークがウート族に手を貸すというなら、きっと何か理由があると信じています。だから私とリガンは今からウート族に寝返ります。」

「理由もわからずに力を貸すというのか!?」

「えぇ。今まで見てきたジークの姿は信用するに値します。
シグルドさんは最近の怠けてるジークしかしらないから信じられないでしょうけどね」

私はシグルドに向けて満面の笑みを放った。

「くっ!それならばこの戦の結果をもって、どっちが正しいか白黒はっきりさせてあげるわ!」

そう言うとシグルドはジークに襲いかかった。
シグルドの斬撃をジークは軽々と躱す。
大したことのないスピードだ。あれなら私やリガンでも軽く躱せる。

「おいおい。本気でかかってきなよ。まさかそれが本気ってわけじゃないよな?勇者さま」

ジークの挑発にシグルドは身体能力強化魔法を使った。

「見せてあげるわ。勇者の力を!」

シグルドの足元が爆発を起こしたように粉塵が巻き起こり、シグルドの姿が消えたようにみえた。

なんというスピードだ。
承黒寺でみたヤオ老師よりも格段に速い。

それでも最初の斬撃をジークは白夜で受け止める。

「よく受け止めたわね!挑発してくるだけのことはあるわ」

その後もシグルドはどんどんと攻め込んでゆく。しかしジークはその全ての攻撃を刀で受け止め、剣がぶつかり合う金属音が響きわたる。

「シグルドも勇者を名乗るだけのことはあるな。こっちの世界に来てから会った誰よりも強い」
ジークはまだ余裕なのか笑みを浮かべながら、全ての攻撃を捌いていた。

確かにシグルドの動きは凄まじい。
私からすれば強すぎて差が分からないのだが、ジークがそう言うということは、今までに戦ってきた龍神族よりも強いということなのだろう。

「ずいぶんと上から目線の言い方ね!」

「実際に上だからな。かなり」

「なんですって!?」

今まで受けに回っていたジークが攻撃をし始めた。シグルドも聖剣グリムで攻撃を受け止める。しかし少しずつジークの攻撃のスピードは上がっていき、シグルドの表情がこわばってゆく。

王宮広間で戦っていたウート族の戦士とレナルーラの騎士達は、ジークとシグルドのあまりにも常識からかけ離れた強さに目を取られ、いつしか戦いの手を止め、2人の戦いに魅入っていた。
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