121 / 130
117.禁忌を嗤うもの
しおりを挟む辺り一面に暗闇の中でも広がる赤く染まった大地、人の群れが慌てて移動するのが分かる大音声の足音。
そこに一人佇む深紅の剣士、その深紅の鎧は元からなのかそれとも返り血を大量に浴びて染まったものなのか・・・
「何か詩的なことを言ってますけどどうしました?」
そしてこの一言が俺の心にダメージを与える・・・心の声が漏れ出てたーーー!
最近ゆるゆるだな、まぁいいか。
『気にするな、さてと・・・ニコル、これからお前専用の部下を作ることにする。
”ブラインドサークル”』
俺は魔力をふんだんに使い一面に創り上げられた死体の野原を不可視の壁で覆う。
『そうだな、デモン種は成長限界がまばらだが・・・俺が限界を設定したら問題はないか』
という俺の言葉に、
「急にどうしたんですか?僕の部下って?」
戸惑いを隠せないニコル。
『慌てなくていい、そうだな・・・まずはライカをベースにした個体にしてみるかな、”クリエイトゴーレム”』
設定は100体、限界値は適当に切りよく250にでもしておくか。
かつてスキャンしておいたライカのデータをもとにフレッシュゴーレムを組み上げる、ただし髪や瞳の色は赤色に額の角は伸縮の原理がよく分からないから取り払い耳もヒューマンのにする
「フレッシュゴーレムですか?」
『そう、んでここからは俺にしかできないオリジナリティを加える。
”クリエイトソウル”』
”クリエイトソウル”ぶっちゃけると”ソウルハック”と似た効果なのだが決定的な違いは創った疑似魂に”マインドハック”の応用で俺の中の”ライブラリ”にある適当なものの記憶を刻み込みその後で俺の都合のいい情報を刻み込む。
うまくいったら普通のゴーレムと違う存在になれるんだが、というか元々フレッシュゴーレムが禁忌にされたのは普通のゴーレムには無い脳、考える機能が付いているかららしい、人肉を使うからだけだと思ってたでしょ?
「ココハ?」
意識を持ったようだ、ラッキー。
「兄さん?どう対応するべきですか?」
『こいつはお前の下僕だ、好きに使え体の機能も全部ライカを反映してあるから子も作れるが・・・お前にはまだ早いな』
「ワタシハ?」
『まぁいきなりはニコルでも難しいか・・・名前はニコルが決めろ。
小娘、お前は俺が生み出した人造の・・・剣造の存在だ。
これより目の前にいるニコル・ファルシオンに身命を捧げて仕えろ』
「シンメイヲ・・・カシコマリマシタ」
素直だがまだ口調がぎこちないな、まぁそのうち喋るのも慣れるだろう。
『ニコル名は?』
「ではライカで」
・・・そう来る気はしていたが当たらないでほしかった。
『その名はどうかなって俺は思うぞ・・・』
「でしたら兄さんがつけてあげてください」
あれ?はめられた?名前つけんのそんなにいやかな?
『まぁいいか、後で文句言うなよ!
・・・あと3体創る予定だし1羽目ってことでカズハだな』
「カズハ、スバラシイナデス」
名づけで褒められたのは初めてだな。
そんな感じで残り3人も作る、2人目はベースはサラ、3人目はニナ、4人目は雪鱗、全員カズハと同様に髪や瞳は赤く耳もヒューマンのに統一しベースの種族的特徴は取り払っておく、能力にほとんど差が無いのにドラゴニュートなどの特徴を持つせいで変に無理されたらかなわんからな。
『名前はサラベースから順にフタバ、ミツバ、ヨツバだ。
ニコルに気にいられるように頑張れよ?』
「ハッ!」×4
さて、次は服とかか・・・えっ?もちろん生まれたばっかりだから裸に決まってるじゃん。
眼福とか思うだろうけど俺の体は反応なし、剣だから・・・。
死体は400体分使ったがまだ大分ある、というかほとんど減ってない感じ。
さて、何か召喚でもしてみるか。
というわけで今、目の前には魔竜と呼ばれる異世界にいるって言われている竜の死骸が5つ並んでいます、4人にはそれぞれの死体の上に跨ってもらう・・・なんで跨ってるんだろうか、俺はそれぞれ死体のとこに行けって指示出しただけなのに。
因みに服はアイポの中に在る適当な素材で創って着せた、偽の記憶があるため簡単に服は着れたようでよかった、ニコルが着せてあげる図を想像したら鼻血物だろう・・・俺は出ないのだが。
『まぁいいや”カスタマイズ”』
魔竜の死体が見る間に形を変えていき、ニコルのタイプドランを黒くした感じに落ち着く、ついでに牙や爪、鱗などからそれぞれに武器も与える。
得意な武器などは俺が”ソウルクリエイト”で魂を宿した時に決めておいた。
まぁ概ねベースと武器は一緒なんだけどフタバだけは鞭状に変化する蛇剣って奴にしている、杖だとなんていうか面白くない。
さて、最後にニコルのドランも強化だ。
『ニコル、じゃ竜の頭を掴んで吸収だ』
「はい、”吸収強化”」
ニコルは強化後の形の想像を俺に丸投げしたようで見事に終えが考えていた通りに掴んだ左腕のパーツが黒く染まり巻きつくような竜のレリーフが腕の先まで伸び手首の上の方から盛り上がり口を開けた竜の頭が現れている。
「この頭は?」
『ここから”ブレス”が撃てるようにしてみた。
充電式だからいざというときの切り札にでもしたらいい』
「この竜のブレスって僕見てませんが?」
『黒い炎らしい、射程は100メートルいかないくらいだ』
「分かりました」
さて、そろそろイージス砦に向かうか。
『ニコル、撤収だ。
こいつらをハルキに紹介しておくぞ』
「はい、では4人とも飛びますからついいてきてください」
そういうとニコルは駆け出し跳びあがりドランの翼を広げて飛行に入る、それに続いて4人も同時に飛翔する。
”ブラインドサークル”の範囲からニコルが抜けると効果を失った不可視の壁は消え去る。
空から見ると死体の野原にところどころ丸い穴が開いたような空間ができており少しだけ笑えた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
追放聖女だってお茶したい!─セカンドライフはティーサロン経営を志望中─
石田空
ファンタジー
「ミーナ今までありがとう。聖女の座を降りてもらおう」
貴族の利権関係が原因でいきなり聖女をクビになった庶民出身のミーナ。その上あてがわれた婚約者のルカは甘味嫌いで食の趣味が合わない。
「嫌! 人の横暴に付き合うのはもうこりごり! 私は逃げます!」
かくしてミーナは神殿から脱走し、ティーサロン経営のために奔走しはじめた。
ときどき舞い込んでくるトラブル。
慌ててミーナを探しているルカ。
果たしてミーナは理想のセカンドライフを歩めるのか。
甘いお菓子とお茶。そしてちょっとの恋模様。
*サイトより転載になります。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる