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60.ファルシオン
しおりを挟む「ゴブ---!」×たくさん
ゴブリンがスクラム組んで突っ込んでくる、こちらもタックルで遊びたかったがものすごい目で俺を睨んでいるお嬢さんがいるのでやめといた。
「ハイハイ”メニードル”」
一瞬で片付ける、あとは耳を切り取るだけのお仕事です。
「それにしても」
と ニナが俺のほうに近づいて、
「その剣便利だよね!にゃんでレッドしか使えにゃいのかにゃ~」
と腰にさした俺の本体であるファルシオンにつんつんする、これはある意味スキンシップか?
「しょうがないでしょ?レッドの家に代々伝わる不思議な魔剣で使用者を自分で選ぶらしいじゃない、奪い取ってもその便利な能力は使えなくなってただの切れ味のいい剣になるだけらしいし・・・けどそれだけでも十分価値がありそうなのよね」
といっていたサラの眼が怖い、
「へーその剣ファルシオンっていうんだ!見して貸して触らせて!」
雪鱗が奪い取りに来たとっさに躱す!
「ダメだ!」
「え~なんで~ケチー」
「いけず~」
何故かライカまでなんか言ってきてるが無視してサラたちに事前に説明している嘘設定を雪鱗にも教える。
「この剣が魔剣だってのは今聞いたよな?俺の家系はこの魔剣に魅入られてて代々こいつを引き継ぐものがウチの家系から出る、というより魔剣に指名される」
「魔剣がしゃべるの?」
不思議そうに雪鱗が訊いてくる・・・まぁ喋れ無い事も無いのだが。
「いや、ウチの家系のモノは突然魂を抜かれたような状態になる、んでその魂が抜かれた状態の奴が魔剣に魅入られた奴ってわけ」
「へっ?」
割と予想外だったのか間抜けな声を出す雪鱗、
「で魔剣を持たせたら、まあ今みたいに魂がある状態っていうの?こうやって人として活動ができるんだが・・・そうだな試しにこの剣から距離を取ってみせる。サン太郎!」
といってサン太郎を呼ぶと少し離れたところから「ワンワン」言って走り寄ってくる
雪鱗が警戒したが、
「そう警戒するな、こいつは俺がティムした下僕だ、サン太郎こいつをもって離れてしばらくしたら俺の許に戻してくれよ?」
といってサン太郎にファルシオンを鞘ごとあずける、
「大丈夫なの?」
心配そうに聞いてくるサラに、
「まぁ少しくらいなら大丈夫だろ?じゃあサン太郎頼むぞ」
と適当に返事をしサン太郎に指示を出す。
ファルシオンが5メートルを越えて離れると俺の視界がファルシオンサイドに移動する。
さっきまでの俺の体だったフレッシュゴーレムのブレド・ファルシオンがボーっとして立っている。
「ちょっと?レッド!レッド!」
ニナが大声でレッドを呼ぶが俺との魔力リンクが切れているため反応しない、ついでに言えばマスター権限で他の人間の命令も耳から耳に出ていくようにしてある。
「これは初めて見せてもらったけど・・・ほんとに抜け殻みたいになるのね」
といって頬を叩いたり抓ったりするサラ・・・ひどくない?
「レッドさ~ん?レッドさ~ん?ここまで無視されると凹みますね~」
ライカは何言ってんのかわかんない、あれ?説明聴いてたよね?
「・・・」
口を開けてポカンとしている雪鱗、こいつも魂が抜けたんじゃない?
などとくだらない感想を抱いていたらサン太郎が唸りだす、
「ぐるる」
「へっ?どうしたのサンちゃん?」
突然警戒しだしたサン太郎の視線の先を4人が向くと、ちょっと離れた場所から大量のゴブリンが迫っていた。
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