一振りの刃となって

なんてこった

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102.侵入者(俺もだが)

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 薄暗い廊下を歩くニコルに俺が声をかける。
『さて、ニコル』
「なんでしょう?」
『狩りを始めるにあたって注意がある』
「注意ですか?」
『恐らく、ここに侵入できる存在を考えてみたら多分あいつかもって奴はいるんだよ、実は』
「えっ?じゃあさっき何者か分かっててもったいぶったんですか?」
 ぐふっニコルめ痛いトコを突いてきたな・・・
 勝手に勘違いしておいて言いたい放題だな・・・確かに勿体ぶったけどさ。
『まぁいい、注意事項は敵の攻撃に一切触れるな!
 敵の攻撃は恐らくカニじゃ防げんドランも無理だろうからシャイたんで行くぞ』
「シャイたんが必要な相手ですか!」
 ニコルが驚くと突然金属音が聞こえて来る。
 ガッシャンガッシャン
『どうやらようやく出迎えをよこしたようだ、ニコル抜け!』
「はい、”抜刀”シャイたん!」
 いまいち締まらんな、まぁ悪いの俺だけど。
 金属音をたてて迫ってきてたのは金属製のゴーレムたち、数は3体。
 この程度ならニコルの敵じゃないので迫りくるゴーレムに向かって駆け出すニコル。
 所狭しと迫るゴーレムたちを軽く躱しすれ違いざまにバラバラにしてしまう、こちらの情報を極力与えたくないので俺はただのよく切れるおしゃべりな魔剣だ、”オールイーター”や”ソウルイーター”は使わない。
 正直ニコルと喋っちゃったのも失敗したなって思ってるくらいだし、もし監視されてたらただの剣じゃないってバレバレだもん・・・いや、ニコルが痛い子認定されるだけかも。
 とりあえずどこにいるのか分かんないのだがゴーレムが来た方に進んでいく。
 進んでいくとまたゴーレムが来る。
 片付けてゴーレムが来た道を進む分かれ道に着く、待つ、ゴーレム来る、ゴーレムがきた道を・・・
 を繰り返して一つの部屋からゴーレムが出てくるのを確認してその部屋に入る。
 そこには・・・



「よく来たな侵入者!」
 部屋の奥にいる何者かが大声で怒鳴りつけてくる。
「初めまして空き巣さん」
 ニコルも負けじと皮肉で返す。
「誰が空き巣だ!」
 叫びながらゆっくりと近づいてくる空き巣、この部屋大分広いと思ったらアーノルドが俺の試し切りにゴーレム斬りまくってた部屋だ。
「空き巣でしょう?家主の留守中に勝手に上がりこんで家の者を勝手に使い込んでいるのだから、それとも寄生虫ですか?」
「誰がニートだ!」
 なんだよ、ニートかよ警戒してて損こいた。
「俺はこの至高の体に生まれ変わったんだ!
 この体があれば体はとっかえひっかえ!
 イケメンの体をのっとれば女もとっかえひっかえだしな!」
 しかも調子こいてるニート、ニート相手に口げんかしても不毛だしさっさと終わらせたいのだが・・・安全マージンはほしい。
『ニコル』
 ニコルを小さく呼ぶと事前に決めていた行動をとる。
 アイポからさっきバラバラにしたゴーレムの残骸を数体分バラマキ。
『”クリエイトゴーレム”』
 数体のゴーレムを創りだす。
『行け!』
 ゴーレムたちに指示を出すとゴーレムたちは空き巣に向けて駆け出す。
[甘えんだよ!」
 ニートが向かってくるゴーレムたちを切り裂いていく、切り裂いていくたびに光の粒子となってニートの持つ剣に吸収されていく。
 これで確信したなこいつは俺と同じで異世界、日本から呼び出されて俺同様に剣の材料にされた俺に先輩だ。
 まぁ先輩だからなんだって言うと、俺と同じ存在ってことは”オールイーター”や”ソウルイーター”なんかの俺特有の技がこいつにもできるってことだし、あいつの切れ味もとんでもないってことだし、少しでも刃が通ればそれでアウトってことでもある。
 同じ存在だから仲良くしたら?って思うだろうけど今こいつは調子に乗っている、自分がこの世界で唯一無二の存在だって。
 そんなこいつの前にのこのこ名乗り出たらどうなるか、俺の方が後にできた存在だから性能は俺のほうがいいって馬鹿でも分かる、ならどうするか。
 多分俺に一時的に降伏して常に隙を窺いほんとに嫌なタイミングで寝首を掻きに来るだろう。
 はっきり言ってめんどい。
 だからここで片付ける。
 今、ニートがゴーレムを派手に片付けたことでニートの最大射程と伸縮の速度なんかが分かった、どうも俺に比べたらナンもカンも劣化品のようだ、ニコルならどこに来るかが分かれば簡単に躱せるようなスピードでしかない・・・訂正ニコルのような化け物ならだ。
 さて、光る粒子になったゴーレムたちに照らされてニートの輪郭なんかが照らされる・・・暗すぎないかこの部屋?
 ニートは先ほどイケメンを宿主にしたって言ってたので顔はまぁイケメンかな?
 金髪ロン毛で碧眼、日本人の夢なんだろうな身長も高めで180はあるかな?
 服はぴっちりとしたタイツみたいなものを穿いてて上半身は裸・・・江が・・・ちぃ!3時前じゃないか!
 まぁ装備に関してはなんかあるんだろうじゃなきゃあれは無い。
 さてと、ニコルに俺が纏めた奴の戦闘データを表層意識を共有するシャイたんで伝える・・・今度からこの共有化を”マインドリンク”とでも呼んどくかな。
「なるほど、これなら勝てそうですね」
 ニコルが余裕発言、アレっこれってフラグじゃなったかな?
「調子こいてんじゃないぞ!」
 と叫んだニートの左肩がずれ落ちる。
「いつ斬ったか・・・分かりましたか?」
 俺も分からんかった・・・どうやったの?
 まぁ消去法でアレを自分で使ったんでしょう・・・
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