海の欠片

欲深い者が……１

………その昔、海にいる現代では架空とも言われる生き物にまつわるこんな半信半疑にもなる噂話があったのさ。
一つは……人魚を生きたまま地上に引き摺りあげその細く美しい首に手をかけ息を途絶えさせた後その肉と血を啜り食すと永遠とも言える不老不死になれると。
または……人魚はとても感情豊かというらしいその為、素直な感情をもつ人魚が流した涙はこの世のものとは思えぬ程の輝きをもつ宝石になると………。
これを信じるも信じないのも自分次第。
信じた欲深い者……ある者はあても知れぬ海に渡り行方知らず。ある者は人魚の宝石と嘘をあたも真実のように語り売っては逃げてを繰り返しなれ果ては言わずともわかるかの。
そんな欲深い人間……どうやら深い深い真っ青な海の底に住む人魚の耳にも噂として潮の流れできたらしい。
前までは人間という生き物に目を輝かせ憧れを抱いていたというのに噂をきいた直後はまるで見下すかのように冷めた目で海の上を見つめるばかり。そして上にあがる者もいなくなり。
人魚と人間は平行線上でそれぞれ歩むことになりました。
……………それからどれくらいの時が経ったのでしょう。
寿命の違いでしょう。人間は長くて……百年というところでしょう。それに対して人魚は…千年くらいと聞きましたね……。こんなに差があるもんですから。昔の噂…架空の生物の噂など時が流れるにつれて薄まり時のものとなりました。中には信じるて進行するものまでもいました。
そして人魚の方も千年と言われましても時の流れよりも病というものがあり人魚も一応は半分は人の身ですから。朽ちて蘇る朽ちては蘇りをどちらも繰り返し時が経ち、またこんな噂が流れました。
その時人間の方は伝染病が流行っておりました。その時の噂です。
どこから来たのやら根も葉もないただの口だけの話。
………………どうやら、人魚の涙は病気やら怪我やらを何でも治せる
何処からその根拠がうまれるのでしょうか。
また一つ架空生物の噂がうまれました、、そしてまた昔と同じく欲深い者があらわれ。昔を描いたように同じ道筋でした………………いや……………ひとつだけ違ったかな。たしか………昔からいる人間らしきものと人間が恋におちたとか……というのだったかな？