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No.4 柏倉の頼み
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友達ができた。
高校生活初めての友達だ。
それも純情可憐、容姿端麗、とにかく俺とは真反対な人だ。
そんな高校生活初めての友達と今は登校中だ。
俺はチラッと柏倉の方を向いた。
「...?」
柏倉もこっちを丁度こっちを見たようで不思議そうにこっちを見ている。
「いや……こんな友達? と学校に一緒に行くとは思わなかった、変な意味じゃなくて、嬉しいんだよ、素直に」
「あ……私も……すごくうれしいです!」
言いなれないことを言ったからか柏倉の頬が少し赤くなっている。かわいい。
そうしてまた二人で、ゆっくりと学校へと歩みを進めた。
その日の足は何故か。いつもより軽く感じた。
......................................................
学校に着き、朝のHRが終わり二学期最初の授業が始まった。授業と言ってもはじめの授業なので自己紹介や軽い説明などで終わっていった。
そうしてあっという間に昼休みとなった
「弁当か……」
クラスは去年からの友人の塊や、他クラスから客が来たりしていて既にワイワイとしていた。
「いい場所を探すか……。」
と、席を立とうとした時
「あ、あの……」
「一緒に……食べませんか……??」
柏倉が話しかけてくれたのだ。しかもこんな俺と弁当を食べようと言ってくれている。
「あぁ、勿論、嬉しいよ」
「良かった……」
柏倉の顔が安堵に満ちている。
断られるとでも考えていたのだろうか。
「友達からの誘いを断るわけないよ」というと柏倉は嬉しそうに笑った。
相変わらずこの人は綺麗に笑う。
その後二人で弁当を食べる場所を探し、学校の裏側に小さな広場的なのがあることを知り、そこで食べることにした。
二人でベンチに座り、お互いに弁当を開き始めた。
「いい場所があって良かったですね!」
と嬉しそうに柏倉は言った。
「そうだな、誰も知らないなんて奇跡に近いな」
そう言うと柏倉はいい笑顔でこう言った。
「私、これからもここでお弁当を食べたいです! 橘さんと一緒に!」
一切の目の曇りもなく彼女はそう言った。
「あぁ、これからはここで食べようか、風も涼しいし、ちょうど日陰になって心地いいしな」
そう言うと嬉しそうに柏倉は足を交差させていた。すぐ感情が動きに出る女の子だなぁと思った。
「あ、あとあの……橘さんにお願いが…」
「なんか頼み事でも??」
「頼み事といいますか……」
柏倉がまた少しもぞもぞと初対面の時のように話を始めた。
「橘さんは……部活とか…入る予定は……?」
「今は……なんも考えてないかな……」
部活か、中学の頃も特になにもしてなかったし、高校でもする気はなかった。
「あ……あの……なら……」
「私が作ろうとしてる部活に……橘さんも……入ってくれますか……?」
少し驚いた。
あの消極的に見える柏倉が、自ら部活を作りたいと言い出したのだ。
「ちなみにどんな部活を?」
「えっとですね……名前はまだ考えていなくて……」
考えていなかったのか。
「具体的にやりたいことは決まっているんです……」
「ふむふむ……どんな??」
優しい柏倉の事だろう、ボランティア活動あたりだろうと俺は予想した。
「昔の伝説や、昔話、怪談、身の回りの不思議、そういうのに積極的に触れていく部活を作りたいんです!」
驚いた。柏倉にそんな趣味があったとは。
でも、俺はその部活に興味を持った。今まで聞いたことのない部活で、すごく楽しくなりそうだと思ったのだ。
「その柏倉の願い……俺も隣で叶えたい、是非、部員として入れてくれないか??」
「橘さん…………!」
「敬語なしでいいよ、友達だし」
「えと、じゃあ、橘くん!」
そう言うと柏倉は立ち上がってこっちに体を向けた
「よ、よろひゅく!」
噛んだ。やはり柏倉。大事な所できちんと噛んでくれるな。
そして俺も、ベンチから立ち上がり、柏倉の方を向いた。
「こちらこそ、よろしく頼むよ、柏倉」
部活名未定、明確な活動方針未定
未定だらけの部活設立のため、二人は動き始めることとした。
高校生活初めての友達だ。
それも純情可憐、容姿端麗、とにかく俺とは真反対な人だ。
そんな高校生活初めての友達と今は登校中だ。
俺はチラッと柏倉の方を向いた。
「...?」
柏倉もこっちを丁度こっちを見たようで不思議そうにこっちを見ている。
「いや……こんな友達? と学校に一緒に行くとは思わなかった、変な意味じゃなくて、嬉しいんだよ、素直に」
「あ……私も……すごくうれしいです!」
言いなれないことを言ったからか柏倉の頬が少し赤くなっている。かわいい。
そうしてまた二人で、ゆっくりと学校へと歩みを進めた。
その日の足は何故か。いつもより軽く感じた。
......................................................
学校に着き、朝のHRが終わり二学期最初の授業が始まった。授業と言ってもはじめの授業なので自己紹介や軽い説明などで終わっていった。
そうしてあっという間に昼休みとなった
「弁当か……」
クラスは去年からの友人の塊や、他クラスから客が来たりしていて既にワイワイとしていた。
「いい場所を探すか……。」
と、席を立とうとした時
「あ、あの……」
「一緒に……食べませんか……??」
柏倉が話しかけてくれたのだ。しかもこんな俺と弁当を食べようと言ってくれている。
「あぁ、勿論、嬉しいよ」
「良かった……」
柏倉の顔が安堵に満ちている。
断られるとでも考えていたのだろうか。
「友達からの誘いを断るわけないよ」というと柏倉は嬉しそうに笑った。
相変わらずこの人は綺麗に笑う。
その後二人で弁当を食べる場所を探し、学校の裏側に小さな広場的なのがあることを知り、そこで食べることにした。
二人でベンチに座り、お互いに弁当を開き始めた。
「いい場所があって良かったですね!」
と嬉しそうに柏倉は言った。
「そうだな、誰も知らないなんて奇跡に近いな」
そう言うと柏倉はいい笑顔でこう言った。
「私、これからもここでお弁当を食べたいです! 橘さんと一緒に!」
一切の目の曇りもなく彼女はそう言った。
「あぁ、これからはここで食べようか、風も涼しいし、ちょうど日陰になって心地いいしな」
そう言うと嬉しそうに柏倉は足を交差させていた。すぐ感情が動きに出る女の子だなぁと思った。
「あ、あとあの……橘さんにお願いが…」
「なんか頼み事でも??」
「頼み事といいますか……」
柏倉がまた少しもぞもぞと初対面の時のように話を始めた。
「橘さんは……部活とか…入る予定は……?」
「今は……なんも考えてないかな……」
部活か、中学の頃も特になにもしてなかったし、高校でもする気はなかった。
「あ……あの……なら……」
「私が作ろうとしてる部活に……橘さんも……入ってくれますか……?」
少し驚いた。
あの消極的に見える柏倉が、自ら部活を作りたいと言い出したのだ。
「ちなみにどんな部活を?」
「えっとですね……名前はまだ考えていなくて……」
考えていなかったのか。
「具体的にやりたいことは決まっているんです……」
「ふむふむ……どんな??」
優しい柏倉の事だろう、ボランティア活動あたりだろうと俺は予想した。
「昔の伝説や、昔話、怪談、身の回りの不思議、そういうのに積極的に触れていく部活を作りたいんです!」
驚いた。柏倉にそんな趣味があったとは。
でも、俺はその部活に興味を持った。今まで聞いたことのない部活で、すごく楽しくなりそうだと思ったのだ。
「その柏倉の願い……俺も隣で叶えたい、是非、部員として入れてくれないか??」
「橘さん…………!」
「敬語なしでいいよ、友達だし」
「えと、じゃあ、橘くん!」
そう言うと柏倉は立ち上がってこっちに体を向けた
「よ、よろひゅく!」
噛んだ。やはり柏倉。大事な所できちんと噛んでくれるな。
そして俺も、ベンチから立ち上がり、柏倉の方を向いた。
「こちらこそ、よろしく頼むよ、柏倉」
部活名未定、明確な活動方針未定
未定だらけの部活設立のため、二人は動き始めることとした。
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