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一章 クソみたいな女神とクソみたいな異世界転移
第十話 絶縁草と結び草
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太陽もすっかり顔を隠してしまった夜に俺はギルドへと帰って来た。ギルドに帰った俺は最初に依頼書を持って、受付嬢の下へと向かう。
「お帰りなさいませ。依頼完了の申し込みですか?」
「はい。お願いします」
依頼完了には依頼主のサイン又は指印が記された依頼書が必要である。そして俺の持っている依頼書には指印が入っている。これを渡す事で依頼は完了をみなされ、報酬を貰う事ができるのだ。
「・・・はい!確認できました!初の依頼完了おめでとうございます!こちらが報酬の2万アモです!!」
御供え物しただけで報酬が高いと思われるだろうが、しっかりと魔物と生死をかけた戦いをしているので決して割が良い仕事ではない。もう少し貰っても文句は言われないくらいの仕事をしたと自負している。
「さて、帰るか・・・・あ。そういえば聞きたい事があるんですがよろしいでしょうか?」
「はい。何でしょう?」
「図書館って何処にありますかね」
★
数時間前・・・。
「まず、最初に言っておきたいのですが、助言を聞こえなくする方法はありません。助言が聞こえるようにしているのはアモーラ様ですので、貴方からの変更はできないのです」
設定変更をできないようにしているのか。一瞬詰んだかのように思えたが、ラコルト様の表情を見るに完全に希望が無いわけではないようだ。
「そして、助言を可能としているのがアモーラ教信者の証です。貴方の右肩にも入れ墨のような紋様が付いているでしょう?」
この世界に来てからずっとある。証としてではなく、通信機能もついていたのか。
「その紋様を消す方法はたった一つ。アモーラ教から抜ける事です」
「そうか、その手があったか!!」
どんなに切っても生えてくるというのなら、根っこごと抜いてしまえばよいという事。今まで宗教に触れて来なかった為、棄教という考え自体思い浮かばなかった。
「ですが、棄教は神本人が認めなければ成立しません。恐らくですが、アモーラ様は許可はしてくれないでしょう」
「でも、抜け道があるのでしょう?」
「その通り。こちらから一方的に棄教する事を成立させる事ができる植物があります。その名も『絶縁草』。ギザギザの葉と深緑が特徴的な草です。絶縁草を儀式通りに焼く事で契約が解除できるのです」
「その草はどこに生えてるんです?」
「すみません。そこまで詳しくは分かりません・・・何せここからあまり動かないものですから」
「いえ、大丈夫です。後は自分でなんとかしますんで!それじゃあ行きましょうか!!」
その後、ラコルト様の家でもある石像を山の麓まで持っていき、依頼主のお爺さんの許可をもらってお爺さんの家の敷地に置かせてもらう事になった。
ラコルト様は別に俺にだけ見えるわけではないようで、ラコルト様の姿を見たお爺さんは泣いてラコルト様に謝っていた。ラコルト様も気にしていなかったので、特に喧嘩が起こる事はなかった。
★
時は再び戻って現在。受付嬢さんに図書館の場所を聞いた幸助は公立の図書館へと訪れていた。王立図書館もあるらしいが、そこは国民でなければ入れないらしいので諦める。
「あの~植物図鑑を捜しているのですが・・・」
「それならあそこにございます。閲覧は自由ですが、もうすぐ閉館なのでお気をつけ下さい」
案内された本棚で良さそうな植物図鑑を探す。当たり前だが、本も全て羊皮紙だ。肌障りが未だに好きになれない。植物図鑑はこの世界よりも遥かに発展した前の世界の物と比べるとクオリティはとても低く、写真の技術も無い為、イラストで植物が描かれている。贅沢を言うのなら、色が欲しかった。
「絶縁草・・・絶縁草・・・あ!あった」
それなりに有名な草なのか、『絶縁草』はすぐ見つかった。閉館も近い為、急いで読む。
「【フラム城下町から東に10キロ先歩いた先にある白緑の草原に生息しているギザギザの葉と深緑が特徴の草。契約の神コントラの力が宿っているとされており、特殊な儀式を行えば魔術を用いた契約や、宗教からの棄教を一方的に切る事ができる。しかし、儀式はとうの昔に忘れ去られており、今となっては意味のない草である。白緑の草原には絶縁草とその対となる白い『結び草』しか生えていない為、見つけるのは簡単である】・・・か。成程、場所は把握する事ができた。そしてこの『結び草』は『絶縁草』とは真逆の効果があるのか?・・・もう少し調べてみよう」
絶縁草に対して結び草はかなり有名なようで、目次でも強調するように太字で書かれていた。目次の通りにページを開くと、互いに絡みあう細長い草のイラストが描かれていた。
「【白緑の草原に生えている同種の草同士で絡み合っている白くて細長い草。契約の神コントラの力が宿っているとされており、絡み合っている草を神と解き合う事で簡単に契約を結ぶ事ができるという不思議な草。しかし、現在では、結婚式の夫婦の初の共同作業として結び草を解き合うという形で使われている。この解き合う共同作業を行った夫婦には長い幸せが舞い降りてくると言うが、真偽は不明である】」
成る程。俺の世界でいうウェディングケーキのような役割を担っている草なのか。絶縁と契約。たしかに互いに全く別の意味の言葉だ。
それにしても契約の神か・・・闘神やラコルト様がいる時点で何となく察していたが、神様はかなりの数がいるようだ。
「あっ、いたいた!!おーーいい!!」
図書館という静かにしなければ行かないところで場違いとも言える元気な声。聞き覚えのある声に俺はすぐに声の方向を振り向いた。アンリだ。
「コウスk─────」
「お客さま。館内ではお静かにお願いいたします」
「あ、はい。すみません。・・・こんなところにいたんだね。探したよ。お勉強してる最中だった?」
小声の質問ラッシュ。とりあえず首を横に振っておく。
「今日はさ、一緒に依頼できなかったからさ、代わりに一緒にご飯食べよ!私ご飯の美味しいお店知ってんだ!」
時刻は午後の18時。そろそろ夕飯時だ。この城下町に来てから間もないし、ここは先輩であるアンリに食事処を紹介してもらうのも悪くないだろう。
「いいね。行こうか」
「・・・うん!!」
その時のアンリの笑顔はたんぽぽのように可愛らしかった。
「お帰りなさいませ。依頼完了の申し込みですか?」
「はい。お願いします」
依頼完了には依頼主のサイン又は指印が記された依頼書が必要である。そして俺の持っている依頼書には指印が入っている。これを渡す事で依頼は完了をみなされ、報酬を貰う事ができるのだ。
「・・・はい!確認できました!初の依頼完了おめでとうございます!こちらが報酬の2万アモです!!」
御供え物しただけで報酬が高いと思われるだろうが、しっかりと魔物と生死をかけた戦いをしているので決して割が良い仕事ではない。もう少し貰っても文句は言われないくらいの仕事をしたと自負している。
「さて、帰るか・・・・あ。そういえば聞きたい事があるんですがよろしいでしょうか?」
「はい。何でしょう?」
「図書館って何処にありますかね」
★
数時間前・・・。
「まず、最初に言っておきたいのですが、助言を聞こえなくする方法はありません。助言が聞こえるようにしているのはアモーラ様ですので、貴方からの変更はできないのです」
設定変更をできないようにしているのか。一瞬詰んだかのように思えたが、ラコルト様の表情を見るに完全に希望が無いわけではないようだ。
「そして、助言を可能としているのがアモーラ教信者の証です。貴方の右肩にも入れ墨のような紋様が付いているでしょう?」
この世界に来てからずっとある。証としてではなく、通信機能もついていたのか。
「その紋様を消す方法はたった一つ。アモーラ教から抜ける事です」
「そうか、その手があったか!!」
どんなに切っても生えてくるというのなら、根っこごと抜いてしまえばよいという事。今まで宗教に触れて来なかった為、棄教という考え自体思い浮かばなかった。
「ですが、棄教は神本人が認めなければ成立しません。恐らくですが、アモーラ様は許可はしてくれないでしょう」
「でも、抜け道があるのでしょう?」
「その通り。こちらから一方的に棄教する事を成立させる事ができる植物があります。その名も『絶縁草』。ギザギザの葉と深緑が特徴的な草です。絶縁草を儀式通りに焼く事で契約が解除できるのです」
「その草はどこに生えてるんです?」
「すみません。そこまで詳しくは分かりません・・・何せここからあまり動かないものですから」
「いえ、大丈夫です。後は自分でなんとかしますんで!それじゃあ行きましょうか!!」
その後、ラコルト様の家でもある石像を山の麓まで持っていき、依頼主のお爺さんの許可をもらってお爺さんの家の敷地に置かせてもらう事になった。
ラコルト様は別に俺にだけ見えるわけではないようで、ラコルト様の姿を見たお爺さんは泣いてラコルト様に謝っていた。ラコルト様も気にしていなかったので、特に喧嘩が起こる事はなかった。
★
時は再び戻って現在。受付嬢さんに図書館の場所を聞いた幸助は公立の図書館へと訪れていた。王立図書館もあるらしいが、そこは国民でなければ入れないらしいので諦める。
「あの~植物図鑑を捜しているのですが・・・」
「それならあそこにございます。閲覧は自由ですが、もうすぐ閉館なのでお気をつけ下さい」
案内された本棚で良さそうな植物図鑑を探す。当たり前だが、本も全て羊皮紙だ。肌障りが未だに好きになれない。植物図鑑はこの世界よりも遥かに発展した前の世界の物と比べるとクオリティはとても低く、写真の技術も無い為、イラストで植物が描かれている。贅沢を言うのなら、色が欲しかった。
「絶縁草・・・絶縁草・・・あ!あった」
それなりに有名な草なのか、『絶縁草』はすぐ見つかった。閉館も近い為、急いで読む。
「【フラム城下町から東に10キロ先歩いた先にある白緑の草原に生息しているギザギザの葉と深緑が特徴の草。契約の神コントラの力が宿っているとされており、特殊な儀式を行えば魔術を用いた契約や、宗教からの棄教を一方的に切る事ができる。しかし、儀式はとうの昔に忘れ去られており、今となっては意味のない草である。白緑の草原には絶縁草とその対となる白い『結び草』しか生えていない為、見つけるのは簡単である】・・・か。成程、場所は把握する事ができた。そしてこの『結び草』は『絶縁草』とは真逆の効果があるのか?・・・もう少し調べてみよう」
絶縁草に対して結び草はかなり有名なようで、目次でも強調するように太字で書かれていた。目次の通りにページを開くと、互いに絡みあう細長い草のイラストが描かれていた。
「【白緑の草原に生えている同種の草同士で絡み合っている白くて細長い草。契約の神コントラの力が宿っているとされており、絡み合っている草を神と解き合う事で簡単に契約を結ぶ事ができるという不思議な草。しかし、現在では、結婚式の夫婦の初の共同作業として結び草を解き合うという形で使われている。この解き合う共同作業を行った夫婦には長い幸せが舞い降りてくると言うが、真偽は不明である】」
成る程。俺の世界でいうウェディングケーキのような役割を担っている草なのか。絶縁と契約。たしかに互いに全く別の意味の言葉だ。
それにしても契約の神か・・・闘神やラコルト様がいる時点で何となく察していたが、神様はかなりの数がいるようだ。
「あっ、いたいた!!おーーいい!!」
図書館という静かにしなければ行かないところで場違いとも言える元気な声。聞き覚えのある声に俺はすぐに声の方向を振り向いた。アンリだ。
「コウスk─────」
「お客さま。館内ではお静かにお願いいたします」
「あ、はい。すみません。・・・こんなところにいたんだね。探したよ。お勉強してる最中だった?」
小声の質問ラッシュ。とりあえず首を横に振っておく。
「今日はさ、一緒に依頼できなかったからさ、代わりに一緒にご飯食べよ!私ご飯の美味しいお店知ってんだ!」
時刻は午後の18時。そろそろ夕飯時だ。この城下町に来てから間もないし、ここは先輩であるアンリに食事処を紹介してもらうのも悪くないだろう。
「いいね。行こうか」
「・・・うん!!」
その時のアンリの笑顔はたんぽぽのように可愛らしかった。
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