大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太

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一章 クソみたいな女神とクソみたいな異世界転移

第四十二話 各々の奮闘

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「うぁああああ!!誰か助けてぇぇぇぇ!!」「こら!噛みつくな!」「おえぇ・・・クセェ・・・」

 待機組として自警団と夜回りをしていた蘭丸と先輩冒険者と自警団数人は現在進行形でゾンビ軍団に囲まれていた。

「お主ら!拙者達から離れるな!円陣を作れ!!」

「ゾンビは頭が弱点だ!切り落とすか、すり潰すかで倒せ!!」

 最初こそ、急な来客に驚く2人だったが、経験豊富な蘭丸と先輩冒険者の適切な指示で、囲まれていながらも有利に戦いを進めていた。

「おい!ランマル!お前、中々やるじゃないか!知り合って1年経つが、新しい発見だ」

「お主と出会って1年?今日初対面ではないか」

「そっか。お前、最近まで抜け殻みたいだったもんな。ギルドの奴らとはほとんど初対面みたいなもんか・・・それじゃあ、改めてよろしく頼むぜ!戦友!!」

「・・・そうか、拙者は武士にあらぬ行為をしていたのか・・・すまない。戦斧使いよ、そしてこれからもよろしく頼む。共にこの絶体絶命から脱し、祝いの酒を飲もうではないか!」

「ハハハハ!最高だなそれは!!」

 この時、2人の間に戦いに生きる者同士の友情が生まれる。そして、この友情が2人の潜在的な能力を解放する!!

「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」

 華麗に、そして豪快に。ゾンビ達は本気になった2人の男の前に肉の塊へと成り下がっていく。雑草を刈り取るようにゾンビ達を倒していく様は正に一騎当千の戦士。そんな2人の迫力に影響を受けた新人自警団員達も次々とゾンビ達を倒していく。

「見よ!仏よ!豊作の神らこるとよ!!これが小林蘭丸の晴れ戦じゃあぁぁぁぁ!!」

 ゾンビを次々と切り伏せていく蘭丸の顔は何処か嬉しそうだ。


 一方、ボニーと自警団団長と自警団数人はゾンビに苦戦していた。団長は戦闘経験は確かにあるのだが、団体戦の経験は少なかったのである。回復役であるボニーがいる為、何とか互角の戦いを繰り広げていた。

「なあ、僧侶さん!アンタ、ゾンビに詳しいんじゃないのか?だったら弱点とか知っているだろう?」

「はい!知ってます!頭です!!」

「頭を潰せば倒せるのは分かってるんだよ!他に一気に倒せる方法はないのかって話!」

「他の方法ですか?ありません!!」

「無いの!?」

「はい!ありません!!」

 元気よく回答するボニーだが、内心は凄く焦っていた。焦り過ぎて回復役にしか回れない程である。団長もその事に薄々気づいていた。

「なあ、僧侶さんよ。そんなに焦ってどうしたんだ?何か不具合でもあったのか?」

「不具合というか、なんというか・・・初めてこんな状況に出くわしたのですんごく焦っているんです」

「はぁ?アンタ僧侶だろ?なら、ゾンビなんて結構見てるんじゃないか?」

「はい、はい!そうなんですけど~私が見てきたのは墓場から自然発生するゾンビだけでして~」

「どういう事だ?故意によって生まれるゾンビがいるのか?」

「はい、存在します。少し、長い説明になりますが説明しますね」

 一見見た目は変わらないゾンビ達ですが、厳密に分けると2種類に分けられます。1つは自然発生のゾンビ、皆さんが知っている『この世に未練を残した魂が自分の死体に乗り移って生まれるゾンビ』です。そして、一般的に知られていないのが、『ネクロマンサーと呼ばれる死霊を操る魔術師が死体に魂を入れて生まれるゾンビ』です。強さ等はほとんど変わりませんが、後者のゾンビには前者のゾンビに効く『聖者の光』と呼ばれる効かないんです。そして、今戦っているゾンビには『聖者の光』が

「全く効かないんです。本当に不思議なくらい」

「OK!有益な情報ありがとう!!それじゃあ、何処かにそのネクロ何とかっていうやつがいるんだな!?」

「はい!確実に存在します!そして、そいつを叩けばこの戦いを終わらせる事ができます!!」

「そうか!それなら、さっさと囲まれている状況から脱出しないとなぁ!」

 ゾンビの正体は分かったが、ピンチは脱してはいない。依然としてゾンビ達に囲まれて消耗戦を余儀なくされている。

「そうですね。困りました」

「困りましたで済ませないでくれ!!どうかこの状況を打破する案は無いのか?道具とか!魔術とか!」

「道具なんてこの杖ぐらいしか・・・ん?魔術?そうだ!忘れてた!!皆さん!ゾンビから離れて下さい!!」

 団長の一言で何かを思い出したボニーは杖を触媒に魔力を練り始める。やがて、練られた魔力は杖の頭で風として、生まれ変わり、そして──────

「『ウィンド』!!」

 杖から放たれ、自警団とボニーを囲んでいたゾンビを、木枯らしに巻き込まれた木葉のように吹き飛ばした。

「・・・・・・」

「・・・よし!それじゃあ、行きましょうか!」

 団長はボニーに何か言いたそうだったが、時間の無駄だと判断して何も言う事は無かった。
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