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二章 濡れ衣の男を救え!!
第四話 やっぱりアモーラはクズだった。
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~次の日の朝~
「う・・・うぅ・・・!」
昨日の事が中々思い出せない。俺は何をしていた?
「あ!起きた!店主が起きた!!」
坊主の声が聞こえてくる。体を起き上がらせて坊主を見る。どうやらいつの間にか朝になっていたようだ。
「おはよう・・・すまないが、記憶が無いんだが教えてくれないか?」
「・・・そうですよね。おんなに暴れたんですから。記憶が無くても仕方がないですよね?」
何?暴れた?昨日俺は暴れたのか?そういえば、棚に並んでいる酒が少なくなっているし、床から様々な酒の匂いが漂っている。暴れ酒ではなかったはずだが。
俺は昨日の夜の出来事を幸助から詳しく聞いた。成る程、女神アモーラの仕業か。あのクソ女神め・・・どれだけ人を苦しめれば気が済むんだ。
「昨日の事を聞いても全く思い出せないが、迷惑をかけたようだな。すまなかった坊主」
「いえ、そんな。謝らないで下さいよ!店主のせいじゃありませんし!!それに、謝るのは俺の方です。俺、店主を助ける為に勝手なことを─────」
「勝手なこと?何をしたんだ?」
「・・・実はあまりにも苦しんでいたので、勝手にアモーラ教から棄教させてしまいまして・・・」
「棄教?なーんだ、棄教か!もっと重要な事をやらかしたと思ったよ・・・・・・え?今、なんて言った?」
「貴方をアモーラ教から棄教させました」
棄教?アモーラ教から棄教?つまり俺はアモーラ教徒じゃなかったという事か?あの頭痛のようなアモーラの声を聞かなくて良いということか?そういえば、起きてから10分経つのに全くアモーラの声が聞こえてこない。こんな朝は何年振りだろうか?
服を脱いで、右肩を確認する。右肩にはアモーラ教徒を象徴するタトゥーのような紋章は刻まれていなかった。まっさらな色白な肌が広がっていた。懐かしき素肌を見て、愛おしくなってしまったのか、小動物の頭を撫でるように右肩を優しく撫でた。
「店主・・・泣いてるんですか?」
「・・・え?泣いているのか?俺が?」
坊主に指摘されて指で目元を擦る。すると、透明の液体が付着した。嬉し涙だ。解放された事があまりにも嬉しくて俺は嬉し涙を流していたんだ。
「坊主、お前が解放してくれたのか?」
「は、はい。すみません・・・」
頭を下げる坊主に近づき、俺は抱きしめた。
「ありがとう・・・本当にありがとう・・・」
実に何年振りだろう。心の底から嬉しくて涙が込み上げてきたのは。
★
~更に十数分後~
幸助に続いて蘭丸とラコルトも目醒めて店主と顔を合わせる。2人も店主の穏やかな顔を見て安心したようだ。
「3人共、感謝する。お陰でアモーラの呪縛から解放された。これで毎日聞いていたアモーラの声を聞かずにすんだよ」
「良くなったようで何よりだ・・・ところでお主は何故、アモーラにあのような仕打ちを受けていたのだ?」
「・・・もう、言っても天罰は下らないよな?」
「はい。既にアモーラ様との繋がりは消えていますのでどうぞご安心を」
「なら、話そう。俺はこの世界に転移されてから数年経った頃、真実の神に出会ったんだ」
信者に真偽を見抜く力を与えるという、この世界の裁判に携わる者全員が義務つけられている神の名前だ。
「真実の神は気まぐれで私に真実を教えてくれた。俺の異世界転移が仕組まれたものである事を」
「「えっ・・・」」
話の雲行きが急に怪しくなる。幸助と蘭丸は敵もいないのに身構えた。
「坊主、俺は病気を患って死んでこの世界に来たって言ったよな?あの病気な、アモーラが意図的に付与されたものなんだよ」
「嘘でしょ!?何でそんな事を・・・?」
いきなり明かされた真実に幸助は驚きを隠せないようだ。
「この世界に転移させられる前にこの世界はどんな問題を抱えてると言っていた?」
「確か魔族に侵略されそうになってるとかそんな感じだったような・・・」
「その通り。女神アモーラの言う通り、魔族によって支配されかけている。しかし、神々から見たら大した問題ではないんだよ」
「どういう意味です?」
「元いた世界の歴史上でも大陸にコンキスタドールが攻めてきて、その大陸に住む先住民ごと手に入れるって事があっただろう?魔族がやろうとしているのはまさにそれ。ただの侵略に過ぎないんだよ」
「でも、侵略されたら人類は滅びるのでは?」
「人類は滅びない。滅びるのは地上人だけさ」
「地上人?」
「そうか、女神アモーラはその事も話していなかったな。悪いな、知っている体で話して。質問するのも面倒だから話すが、魔族は魔物ではない。れっきとした人類の一種さ。つまりは魔族も神々に愛される対象ってわけ」
「え・・・?」
「そして、太陽と月の下で暮らしているのが地上人。つまりは俺らの事だ」
この時、幸助の今まで積み重ねてきた常識が音を立てて崩れた。
「常識が崩れた顔をしているな?まあ、そういう顔はするよな。ゲームだと、魔族は魔物とほぼ同じような存在だからな。それにその事を全く女神アモーラは説明してくれないしな」
確かにこの世界に来る前の説明に魔族も人類の1種なんて説明聞いてはいない。説明しなかったのは俺らに魔族と戦う事を躊躇させない為なのか!
「・・・つまり、女神アモーラは魔族と地上人との戦争に平等に接しなければいけないのに、地上人に肩入れしているってわけですか?」
「そうだ。神には神なりのルールがあってな、そのルールの1つが」
「生きとし生きる者全てに平等の愛を・・・ですよね?」
「良く知ってるな、少年。その通りだ。だけど、どうしても女神アモーラは地上人に勝ってほしかった。しかし、直接人類に力を与えるのはルールに反している。この世界の自分の信者に恩恵として力を与えてもルール違反。だから、ワンクッションおいて地上人に力を貸す事にした。そのワンクッションこそが」
「拙者達、異世界人というわけだな。つまりは拙者達はあの女の私情で殺されたというわけか・・・!!」
「そういう事だ」
蘭丸の刀を柄を握る手が震える。額には青筋が浮き出ており、怒り狂う1歩手前である。幸助も怒りで我を忘れてしまいそうになったが、深呼吸をして心を落ち着かせた。
「だけど、どうしてアモーラは地上人に肩入れするんです?魔族も同じ人類なのに・・・」
「それなんですが、私分かった気がします」
「流石、ラコルト様。どうか俺達に教えてください」
「神は人の信仰心によって力を増すと言いましたよね?アモーラ様は魔族の侵略により、自分の信仰者が減る事によって自分の力が弱くなる事を恐れているようです。しかも、魔族にはアモーラ教信者が少ないんでしょう」
成程、今女神アモーラの腹の中がはっきりと見えたような気がする。真っ黒だ。そして、目標が今の会話ではっきりと決まった。
「女神アモーラを最高神から引きずり落とす。どんな手を使ってもな・・・」
「う・・・うぅ・・・!」
昨日の事が中々思い出せない。俺は何をしていた?
「あ!起きた!店主が起きた!!」
坊主の声が聞こえてくる。体を起き上がらせて坊主を見る。どうやらいつの間にか朝になっていたようだ。
「おはよう・・・すまないが、記憶が無いんだが教えてくれないか?」
「・・・そうですよね。おんなに暴れたんですから。記憶が無くても仕方がないですよね?」
何?暴れた?昨日俺は暴れたのか?そういえば、棚に並んでいる酒が少なくなっているし、床から様々な酒の匂いが漂っている。暴れ酒ではなかったはずだが。
俺は昨日の夜の出来事を幸助から詳しく聞いた。成る程、女神アモーラの仕業か。あのクソ女神め・・・どれだけ人を苦しめれば気が済むんだ。
「昨日の事を聞いても全く思い出せないが、迷惑をかけたようだな。すまなかった坊主」
「いえ、そんな。謝らないで下さいよ!店主のせいじゃありませんし!!それに、謝るのは俺の方です。俺、店主を助ける為に勝手なことを─────」
「勝手なこと?何をしたんだ?」
「・・・実はあまりにも苦しんでいたので、勝手にアモーラ教から棄教させてしまいまして・・・」
「棄教?なーんだ、棄教か!もっと重要な事をやらかしたと思ったよ・・・・・・え?今、なんて言った?」
「貴方をアモーラ教から棄教させました」
棄教?アモーラ教から棄教?つまり俺はアモーラ教徒じゃなかったという事か?あの頭痛のようなアモーラの声を聞かなくて良いということか?そういえば、起きてから10分経つのに全くアモーラの声が聞こえてこない。こんな朝は何年振りだろうか?
服を脱いで、右肩を確認する。右肩にはアモーラ教徒を象徴するタトゥーのような紋章は刻まれていなかった。まっさらな色白な肌が広がっていた。懐かしき素肌を見て、愛おしくなってしまったのか、小動物の頭を撫でるように右肩を優しく撫でた。
「店主・・・泣いてるんですか?」
「・・・え?泣いているのか?俺が?」
坊主に指摘されて指で目元を擦る。すると、透明の液体が付着した。嬉し涙だ。解放された事があまりにも嬉しくて俺は嬉し涙を流していたんだ。
「坊主、お前が解放してくれたのか?」
「は、はい。すみません・・・」
頭を下げる坊主に近づき、俺は抱きしめた。
「ありがとう・・・本当にありがとう・・・」
実に何年振りだろう。心の底から嬉しくて涙が込み上げてきたのは。
★
~更に十数分後~
幸助に続いて蘭丸とラコルトも目醒めて店主と顔を合わせる。2人も店主の穏やかな顔を見て安心したようだ。
「3人共、感謝する。お陰でアモーラの呪縛から解放された。これで毎日聞いていたアモーラの声を聞かずにすんだよ」
「良くなったようで何よりだ・・・ところでお主は何故、アモーラにあのような仕打ちを受けていたのだ?」
「・・・もう、言っても天罰は下らないよな?」
「はい。既にアモーラ様との繋がりは消えていますのでどうぞご安心を」
「なら、話そう。俺はこの世界に転移されてから数年経った頃、真実の神に出会ったんだ」
信者に真偽を見抜く力を与えるという、この世界の裁判に携わる者全員が義務つけられている神の名前だ。
「真実の神は気まぐれで私に真実を教えてくれた。俺の異世界転移が仕組まれたものである事を」
「「えっ・・・」」
話の雲行きが急に怪しくなる。幸助と蘭丸は敵もいないのに身構えた。
「坊主、俺は病気を患って死んでこの世界に来たって言ったよな?あの病気な、アモーラが意図的に付与されたものなんだよ」
「嘘でしょ!?何でそんな事を・・・?」
いきなり明かされた真実に幸助は驚きを隠せないようだ。
「この世界に転移させられる前にこの世界はどんな問題を抱えてると言っていた?」
「確か魔族に侵略されそうになってるとかそんな感じだったような・・・」
「その通り。女神アモーラの言う通り、魔族によって支配されかけている。しかし、神々から見たら大した問題ではないんだよ」
「どういう意味です?」
「元いた世界の歴史上でも大陸にコンキスタドールが攻めてきて、その大陸に住む先住民ごと手に入れるって事があっただろう?魔族がやろうとしているのはまさにそれ。ただの侵略に過ぎないんだよ」
「でも、侵略されたら人類は滅びるのでは?」
「人類は滅びない。滅びるのは地上人だけさ」
「地上人?」
「そうか、女神アモーラはその事も話していなかったな。悪いな、知っている体で話して。質問するのも面倒だから話すが、魔族は魔物ではない。れっきとした人類の一種さ。つまりは魔族も神々に愛される対象ってわけ」
「え・・・?」
「そして、太陽と月の下で暮らしているのが地上人。つまりは俺らの事だ」
この時、幸助の今まで積み重ねてきた常識が音を立てて崩れた。
「常識が崩れた顔をしているな?まあ、そういう顔はするよな。ゲームだと、魔族は魔物とほぼ同じような存在だからな。それにその事を全く女神アモーラは説明してくれないしな」
確かにこの世界に来る前の説明に魔族も人類の1種なんて説明聞いてはいない。説明しなかったのは俺らに魔族と戦う事を躊躇させない為なのか!
「・・・つまり、女神アモーラは魔族と地上人との戦争に平等に接しなければいけないのに、地上人に肩入れしているってわけですか?」
「そうだ。神には神なりのルールがあってな、そのルールの1つが」
「生きとし生きる者全てに平等の愛を・・・ですよね?」
「良く知ってるな、少年。その通りだ。だけど、どうしても女神アモーラは地上人に勝ってほしかった。しかし、直接人類に力を与えるのはルールに反している。この世界の自分の信者に恩恵として力を与えてもルール違反。だから、ワンクッションおいて地上人に力を貸す事にした。そのワンクッションこそが」
「拙者達、異世界人というわけだな。つまりは拙者達はあの女の私情で殺されたというわけか・・・!!」
「そういう事だ」
蘭丸の刀を柄を握る手が震える。額には青筋が浮き出ており、怒り狂う1歩手前である。幸助も怒りで我を忘れてしまいそうになったが、深呼吸をして心を落ち着かせた。
「だけど、どうしてアモーラは地上人に肩入れするんです?魔族も同じ人類なのに・・・」
「それなんですが、私分かった気がします」
「流石、ラコルト様。どうか俺達に教えてください」
「神は人の信仰心によって力を増すと言いましたよね?アモーラ様は魔族の侵略により、自分の信仰者が減る事によって自分の力が弱くなる事を恐れているようです。しかも、魔族にはアモーラ教信者が少ないんでしょう」
成程、今女神アモーラの腹の中がはっきりと見えたような気がする。真っ黒だ。そして、目標が今の会話ではっきりと決まった。
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