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2章 Aを目指せ
60話 夢を辞退する男
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「美味しいですか?フルーツ」
「おいしい」
膝の上で黙々とフルーツを食べるヘリナ先輩の頭を撫でる。すると、完全に武装解除したスパークレンス夫婦がお俺達の座るテーブル席に座ってきた。
「よぉ、お疲れさん」
「大変だったね。大丈夫だった?2人とも」
「はい。お2人もご無事なようで何よりです」
「あたぼうよ。俺の実力ぐらいあれば、怪我どころかかすり傷すらつかねぇよい!」
「何言ってるの!さっき思いっきりわたしの治癒魔法で治してあげたばっかりじゃない!!」
「ぎゃはははは!!こりゃあ、痛い所突かれちまった!!反省反省!!」
怪我したという話だが、様子は健康そのもの。顔色も悪くない事から嘘もついていないと思われる。
「今日はおごりませんよ?」
「なっ!?人聞きの悪い!ただ、俺は持ち合わせが無かったら貸してもらってるだけだ!それに、次の日にはちゃんと返してるだろ?」
「3日前の返してもらってないですよ」
「え、マジ?」
「情けない・・・先輩としてもっとシャキッとしなさい。ごめんねぇ、ファルコ君。後でいくら貸したのか教えてね」
まあ、酒一杯だけだったので、別に返してもらわなくても全然良いのだけれど、貸し借りはあまり作らない方が良いだろう。
「そういえばお前ら、資格を手に入れたみたいだな?」
「「資格ぅ?」」
「おいおい!とぼけんなよ!・・・俺達の資格って言ったら、昇級試験を受けられる資格だろうがっ!」
「「ああ~~」」
「相変わらず仲良しだな。納得の声も息ピッタリだ・・・」
「パルスさん知っていたんですか・・・あれ?でも、確か昇級試験の資格の話は────」
「同じ資格を持つ者しか知らない。昔から続いてる謎システム。なのに知ってるって事はつまり・・・」
「そう!俺も──────」
「盗み聞きしてましたね」
「違うわ!!何で、資格を得たとは思わねぇんだよ!!」
「だって、ね?」
「ビリビリダメ夫の事だから万年B級どまりかと」
「失礼な!ちゃんと資格をもらってますよーだっ!!」
「貰うまでに10年以上もかかったけどね」
「言うなーー!!」
これは決して笑い話ではない。BとAの壁は厚く、認めてもらえなければ受験の資格すら与えてもらえない。資格を与えてもらっただけでも凄い事である。実際に、B級ギルドにはAに上がれなかったベテラン冒険者達がわんさかといる。
父さんと母さんが地元で有名だったのも、20代近くでA級に昇級して活躍したからだ。だから2年かかった俺らも中々に速い方なのだ。
「それで?勿論受験しますよね?」
A級への昇級は全冒険者の憧れ。危険度も上がるが、その分、名声も給料も上がる。しかし──────。
「いや、俺は辞退するよ」
例外も勿論存在する。パルスさんがまさにそうらしい。A級は全冒険者の夢と認識していた俺は、空いた口が塞がらなかった。
「おいしい」
膝の上で黙々とフルーツを食べるヘリナ先輩の頭を撫でる。すると、完全に武装解除したスパークレンス夫婦がお俺達の座るテーブル席に座ってきた。
「よぉ、お疲れさん」
「大変だったね。大丈夫だった?2人とも」
「はい。お2人もご無事なようで何よりです」
「あたぼうよ。俺の実力ぐらいあれば、怪我どころかかすり傷すらつかねぇよい!」
「何言ってるの!さっき思いっきりわたしの治癒魔法で治してあげたばっかりじゃない!!」
「ぎゃはははは!!こりゃあ、痛い所突かれちまった!!反省反省!!」
怪我したという話だが、様子は健康そのもの。顔色も悪くない事から嘘もついていないと思われる。
「今日はおごりませんよ?」
「なっ!?人聞きの悪い!ただ、俺は持ち合わせが無かったら貸してもらってるだけだ!それに、次の日にはちゃんと返してるだろ?」
「3日前の返してもらってないですよ」
「え、マジ?」
「情けない・・・先輩としてもっとシャキッとしなさい。ごめんねぇ、ファルコ君。後でいくら貸したのか教えてね」
まあ、酒一杯だけだったので、別に返してもらわなくても全然良いのだけれど、貸し借りはあまり作らない方が良いだろう。
「そういえばお前ら、資格を手に入れたみたいだな?」
「「資格ぅ?」」
「おいおい!とぼけんなよ!・・・俺達の資格って言ったら、昇級試験を受けられる資格だろうがっ!」
「「ああ~~」」
「相変わらず仲良しだな。納得の声も息ピッタリだ・・・」
「パルスさん知っていたんですか・・・あれ?でも、確か昇級試験の資格の話は────」
「同じ資格を持つ者しか知らない。昔から続いてる謎システム。なのに知ってるって事はつまり・・・」
「そう!俺も──────」
「盗み聞きしてましたね」
「違うわ!!何で、資格を得たとは思わねぇんだよ!!」
「だって、ね?」
「ビリビリダメ夫の事だから万年B級どまりかと」
「失礼な!ちゃんと資格をもらってますよーだっ!!」
「貰うまでに10年以上もかかったけどね」
「言うなーー!!」
これは決して笑い話ではない。BとAの壁は厚く、認めてもらえなければ受験の資格すら与えてもらえない。資格を与えてもらっただけでも凄い事である。実際に、B級ギルドにはAに上がれなかったベテラン冒険者達がわんさかといる。
父さんと母さんが地元で有名だったのも、20代近くでA級に昇級して活躍したからだ。だから2年かかった俺らも中々に速い方なのだ。
「それで?勿論受験しますよね?」
A級への昇級は全冒険者の憧れ。危険度も上がるが、その分、名声も給料も上がる。しかし──────。
「いや、俺は辞退するよ」
例外も勿論存在する。パルスさんがまさにそうらしい。A級は全冒険者の夢と認識していた俺は、空いた口が塞がらなかった。
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